ずっと真夜中でいいのに。『正義』歌詞の意味を考察・解釈

つま先だって わからないのさ
そっと芽を合わして仕舞えば
仕舞うほど花びら散って
ただ体育座りして 抗ってる君と並んで
手を振る今日は 僕と君に近づきたいから

赤い瞳が ぼやける音
耳障りな声で 君と歌うけれど
深い昼寝の温度に慣れてくの?
飛び跳ねた笑みだけ 間違いそうもなくて

ただ 思い出して 終わらないで
抱きしめたいように
容易い笑みじゃ 纏めきれぬほどに
ただ はしゃいだって 譲り合って さよならさ
出遅れた言葉 誓って
冷めた皮膚だけ継ぎ足して
生かされてた 浅い声の正義であるように

近づいて遠のいて 探り合ってみたんだ
近づいて遠のいて わかり合ってみたんだ
近づいて遠のいて 笑いあってみたんだ
近づいて遠のいて 巡り合っていたんだ

そっと揺り起こしても 何も変わらぬ存在を
大切に しすぎてしまうから
きっと これから先 もっと綺麗な文字で
拾い集めるんだろうな

悪いこと してなくても
秘密を隠し通すことが 正義なら
青い風声鶴唳 押し込んで
いつでも帰っておいでって
口癖になってゆくんだ

ただ 思い出して 終わらないで
抱きしめたいように
容易い笑みじゃ 纏めきれぬほどに
ただ はしゃいだって 譲り合って さよならさ
出遅れた言葉 誓って
冷めた皮膚だけ継ぎ足して
生かされてた 浅い声の正義であるように

なんども話そうと なんども瞑ろうとしても
途端に真っ白くなって
途端に伝えすぎちゃうね
今は単純に散々に願うのさ 傲慢でも精一杯の
「うんうん。」って君と僕で
喋ったね、夢の話で
くすぐったい笑みで今は全て

まだ 聞こえないで 終わらないで
抱きしめたいように
小さくなった声に 嘘がないように
ただ はシャイいだって 笑いあって さよなら差?
手遅れた言葉 誓って
冷めた皮膚だけ継ぎ足し手
生かされてた 浅い声の正義であるように

近づいて遠のいて 探り合ってみたんだ
近づいて遠のいて わかり合ってみたンダ
地下着いて 問い解いて 笑いあってみタンダ
チカヅイテ トーノイテ 巡り合っていたんだ
チカヅイテ トーノイテ サングリアッテミタンダ
チカヅイテ トーノイテ ワカリアッテミタンダ
チカヅイテ トーノイ十 ワライアッテミタンダ
チカヅイテ 十ー退イテ 巡り合ってみたんだ


はじめに

『正義』とは2019年5月8日にネット上で公開された楽曲です。
ずっと真夜中でいいのに。(※以下 通称「ずとまよ」と表記)の期待の
新ナンバーが本日、遂に登場しました。

動画再生回数は僅か1時間で10万を超え数時間後の現在では20万と驚異的
な伸びを記録しています。
何時間も前から投稿されるのを待っていたファンも多く大注目の作品とい
って間違いないでしょう。

歌詞への評価も去ることながらずとまよのボーカルであるACAねさんの歌
声への評価が物凄い高いのです。
動画コメント欄でも「声の可愛さ」「綺麗さ」について語っているコメン
トが非常に多いのを観察できます。

今作のアレンジは前作「正しい偽りからの起床」を担当した久保田真悟さ
んです(半年前のナンバー)
映像はイラストアニメーションの色彩設計、ストーリー展開、キャラクタ
ーなど幅広い経験を持つ革蝉さんが担当しました。

強力なスタッフを交えての今作はハイクオリティの一言に尽きます。
そしてなんと言っても歌詞が難解です。
ずとまよを何曲も聴いてACAねさんのコメントなどをヒントにしても想像
の域を出ないのです(それが考察さ 笑)

ですのでいつも通り筆者の思うがままの考察を始めていきます(汗)

タイトル『正義』とは

『正義』とは「正しい道理」「人の道にかなっている」ことを
意味する言葉です。
私たちも普段耳にする単語の一つではないでしょうか。

しかし昨今ではこの言葉の本来の意味に反して良くないイメー
ジを持つ人が増えているようです。
犯罪が正義を上回るように感じるこの時代に『正義』が持つ本
質が幾らか損なわれたのかもしれません。

今作の歌詞中では『正義』は「浅い声」と密接な関係を持って
います。
「浅い声」とは音楽の世界では「ひらべったく喉から出る声」
として悪い状態を指すことがほとんどです。

さらに「秘密を隠し通すこと」とも関連付けられています。

ですから今作タイトルには「秘密を隠し通すことは悪い状態で
あることを自覚しているが、これは正義なのだと力ない声」で
訴えている様子が含まれるのだと解釈しました。

大事な人に対して秘密を明らかに出来ないのはあまり良い状態
ではないでしょう。
同時に隠しておくことが正しいと自分を正当化することも事実
です。

こうした人間らしい性質を今作では歌っているのかなと筆者は
個人的に思います。


『正義』歌詞の意味

二人の距離と在り方

つま先だって わからないのさ
そっと芽を合わして仕舞えば
仕舞うほど花びら散って
ただ体育座りして 抗ってる君と並んで
手を振る今日は 僕と君に近づきたいから

歌詞では二人の主人公を主軸に物語が展開して
いることが把握できます。
「君」で表される女性(MVでは傘をさした少女)
「僕」で示される男性(顔が切手で見えない)

今作ではずとまよの特殊な変換技法が用いられ
意味の多様化を図っているように思えます。

「つま先だって」とは「つま先立って」と変換
できると思いました。
少女にとって相手の男性は幾らか年上だったよ
うです。

それでつま先立ち、つまり背伸びをして大人び
た態度を取ったことを描写しているようです。
そうした努力を払っても彼についてわからない
点があったのです。

「芽を合わして仕舞えば仕舞うほど花びら散っ
て」とは「目を合わしてしまえばしまうほど二
人の関係が終わっていく」様を表現しているの
だと思います。

「ただ体育座りして 抗ってる君」とは彼につい
て不明な点があるのを気にしながらも、二人の関
係が終わるのを抗う少女の状態を伝えているのだ
と思います。

「手を振る今日は 僕と君に近づきたいから」と
は彼の考え方を示しており、少女と並んで一日の
終わりを迎えるたびに二人の関係は近しくなると
の願いを明らかにしているようです。


正義の側面―本音を隠す

ただ 思い出して 終わらないで
抱きしめたいように
容易い笑みじゃ 纏めきれぬほどに
ただ はしゃいだって 譲り合って さよならさ
出遅れた言葉 誓って
冷めた皮膚だけ継ぎ足して
生かされてた 浅い声の正義であるように

「ただ思い出して 終わらないで」とは少女の
彼に対する願いです。
二人の過去の思い出に陶酔するだけでなく「抱
きしめる」という行動を求めています。

易い笑顔で纏められるほど二人の関係は浅くな
いことを彼の前で指摘します。
彼はどこか笑ったり回想したりして表面的に問
題を解決する傾向があるのかもしれません。

一方、少女の方は問題の根本原因を追究し解決
を図る傾向があるようです。

それでも結果として最後は譲り合いになります
が、互いに心に秘めた「本音」が明かされない
まま二人は決別してしまったようです。

「出遅れた言葉 誓って」とはどちらか一方が
「また」という再会を誓う挨拶を述べたので
しょう。
言われた方が遅れて言葉を返したのでしょう。

「冷めた皮膚だけ継ぎ足して」とは本音を守る
間、感情が冷めきったことを描写していると考
えました。

それでも「生かされてた 浅い声の正義」つまり
生きている間、本音は伝えないほうが相手のた
めだと言い聞かせていたのでしょう。

本音は相手を当惑させ傷つけるかもしれません。
言わないのが正義であると思えたことでしょう。

複数の観点から得たもの

近づいて遠のいて 探り合ってみたんだ
近づいて遠のいて わかり合ってみたンダ
地下着いて 問い解いて 笑いあってみタンダ
チカヅイテ トーノイテ 巡り合っていたんだ
チカヅイテ トーノイテ サングリアッテミタンダ
チカヅイテ トーノイテ ワカリアッテミタンダ
チカヅイテ トーノイ十 ワライアッテミタンダ
チカヅイテ 十ー退イテ 巡り合ってみたんだ

少女は色々な距離また観点で男性と付き合った
ものと思われます。
「探り合った」とは質問を用いたことを指して
いるように感じます。

MVでは切手や手紙の演出が多く見られました。
この点から彼が少女と決別した後も文通で繋が
っていたと解釈できます。
これが「遠のいて」に該当すると思います。

「地下着いて」とは彼と離れ孤独を感じ先が見
えなくなった彼女の状態を暗示しているようで
す。

そして最後の一文では言葉遊びが用いられてい
ると同時に彼女の本音が記されています。

「チカヅイテ 十ー退イテ 巡り合ってみたんだ」
それは漢数字「十」ではなく+(プラス)-(マ
イナス)として解釈すると長所や短所を除いて
相手の本質を見たということです。

彼のことを好きで一緒にいたいという気持ちと
それは相手にとっては重荷ではないかという心
配の気持ちが融合して距離を取るという結果に
なったのだと思います。

相手を思いやるが故に相手に秘密が出来てしま
う人の悲しい性、そしてそれを明かさないのが
正義であると弱々しく人は語るのかもしれませ
んね。

まとめ

本日の考察はいかがだったでしょうか。
自分だったらこう考えるという点が多々あった
ことでしょう。

色々な意見を本サイトのツイッターかDMなどで
お聞きできれば幸いです。

ずとまよの高音で叫ぶところのエモさがたまらな
い魅力に感じるのは筆者だけではないはずです。
そして難解な歌詞でありながらも愛する人への配
慮や意思の疎通を図る大変さが理解できました。

これからも自分なりの正義を見つけて人は安堵し
自分をなだめては新たな正義を見直すを繰り返す
のかもしれませんね。

ずとまよさん、奥深くリアルな歌詞を有難うござ
いました。
次回作と今後の活動にも期待し注目しています。