ずっと真夜中でいいのに。『MILABO』歌詞の意味を考察・解釈

バレたくはないから 歌わないけど
想ってないとかじゃないの
いつも御別ればかり 考える人生も
積極的に嬉しいから

会えばきっと足りなくて
会話の切れ端まで 歌詞で覚えるの
向いてくる
引っ付く横長の目 鬱陶しいけど
逃げる準備に疲れたわ

あなたに幾度も 触れたって
大体ちょっとだけ 頓知
空回りの本心 隠せちゃう

あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと嫌わないで

もっと 仕草に揺れて 抑えきれないほどに
リズムがなきゃ 話も味っけない
ミラーボール怖がって アコギ持ち替えたら
まだ 恥ずかしく踊れるから
ずっと 浅はかです 帰りたくないけれど
言わないで もう身体に慣れない
変わってゆくから 私ねもっと
ねぇ、見届けて 欲しがりでも

どう思っているとか
伝えるのが 恥ずかしいんじゃなくて
ハッピーな永遠歌〜
告げそうになるから 控えさせてね それだけ
またすぐ否定的になってしまうけど

もしこの世の歌を 書き終えても
あなたに振り向いて欲しい 最後の歌〜
誰かのまつげと 草臥れたリスケ
夜は長くて 酔うのに必死ね

もっと 仕草に揺れて 抑えきれないほどに
リズムがなきゃ 話も味っけない
ミラーボール怖がって アコギ持ち替えたら
ねぇ、見届けて 欲しがりでも

あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと識らないで 因果応報叱らないで
私のこと嫌わないで

もっと 仕草に揺れて 抑えきれないほどに
リズムが泣きゃ 話も味っけない
ミラーボール怖がって アコギ持ち替えたら
まだ 恥ずかしく踊れるから
ずっと 浅はかです 帰りたくないけれど
言わないで もう身体に鳴れない
変わってゆくから 私ねもっと
寝ぇ 見届けて 欲しがりでも zz

ずっと真夜中でいいのに。『MILABO』の概要

今回は人気アーティストであるずっと真夜中でいいのに。(以下 ずとまよと表記)の楽曲『MILABO』の歌詞考察をしていきたいと思います。

今作『MILABO』から伝わってきたメッセージは以下の通りです。

・主人公の駆け巡る想い

・輝くことを恐れて

上記の点をメインに考察していきますのでどうぞ最後までお読み下さい。

『MILABO』は 2020年8月5日リリース 3rd mini ALBUM「朗らかな皮膚とて不服」の収録曲です。
同アルバムには MILABO (Instrumental)も収録されており豪華な構成になっていました。

本日(2020年7月13日)ネット上で『MILABO』のMVが プレミア公開されました。
動画再生回数は公開から1時間も経過しないうちに10万を超える人気を見せています。

まずはMVに注目してみましょう。

今回アニメーションを担当されたのはWabokuさんです。

前作『秒針を噛む』『ハゼ馳せる果てまで』などを連想させる要素がたくさん散りばめられた映像でしたね。

今回の主人公は女子高生ニラです。
また1分26秒でミラーボールを背にしたニラが両手を水平に伸ばすシーンは、あたかも「土星」を連想させ、前作『サターン』をイメージしました。

さてMVを考察して物語を構築していきましょう(以下の設定はあくまで主観)

―登場人物―

ニラ(JKニラ):今作の主人公。アフロ師範のもとで術の修行中。

アフロ(アフロ師範):ニラの師範。あらゆる術を研究および開発している。

ニラはあるとき引き出しから「巻物」を見つけてしまう。
それは禁術でありウニグリを強靱な肉体へと変化させるものであった。
アフロとウニグリが話し合う回想シーンからすると、ウニグリが今より強くなりたいとアフロ師範にお願いしたと考えられます。

しかしアフロ師範は禁術の不確定要素を見て取り、それを引き出しにしまって保留していたのでしょう。

そんなこととは露知らず、ニラは巻物を開いて「禁術」を発動してしまう。
アフロ師範の懸念通り、ウニグリは強靱を通り越し、姿カタチを変えて狂人となり果ててしまった。

ニラは責任を感じ、身を挺して狂人と戦うことを選ぶ。
ニラは狂人になる前のウニグリの写真を見せるも狂人は意に留めなかった。

そこへアフロ師範が加勢し、自らを犠牲にする禁術の巻物を開き自爆する。
狂人はもとのウニグリへと姿を変え、アフロ師範は消え去った。

ニラは目前の惨劇を受け止めきれず、処理しきれない悲しみと切なさと共にアフロ師範の愛用していた煙管を抱きしめていた。。

ここまでが筆者の主観で考察した設定です。

MVの最初で時計の針が3時を、ラストでは5時を指していました。
ですから物語は2時間の出来事であったと理解できます。
短時間の間に大切な人を失った悲しみ、伝えておけばよかったという後悔
そんな要素も今作から感じ取りました。

続く部分ではタイトルや歌詞全体の意味を考察していきます。

『MILABO』の意味とは

タイトルは「ミラボ」と歌われています。
MVで「ミラーボール」が登場しているので、筆者は「ミラーボールの略称」であると解釈しました。

ミラーボールは「輝く」「回る」という特徴を持っています。
(ミラーボール自体が光るのではなく照明などを当てられて光る)

歌詞の「ミラーボール怖がって」という表現からも、主人公ニラが今より「輝ける存在になる」ことを躊躇しているように見受けられます。
それでもアフロ師範に憧れて、彼が放つ魅力の光を浴びて自分も輝きたいと思っているようです。

しかしニラは素直にアフロ師範へ自分の想いを伝えることができないようです。
言葉にならずに蓄積された想いは、体中を駆け巡るという意味で「回る」のでしょう。

このように考えるとタイトル『MILABO』はニラ自身であり、彼女の「輝きたいという願い」と「駆け巡る想い」を示唆していると解釈しました。

『MILABO』歌詞の意味

失い続ける人生の中で求めたもの

バレたくはないから 歌わないけど
想ってないとかじゃないの
いつも御別ればかり 考える人生も
積極的に嬉しいから

会えばきっと足りなくて
会話の切れ端まで 歌詞で覚えるの
向いてくる
引っ付く横長の目 鬱陶しいけど
逃げる準備に疲れたわ

今回はニラアフロ師範をメインに考察していきます。

Aメロではニラの言葉にならない秘められた想いが歌われているようです。

「バレたくはないから 歌わないけど」

自分の想いをストレートに伝えることを躊躇しているのが伝わります。
「歌わない」とは言葉にしないということでしょう。

「いつも御別ればかり 考える人生も」

ずとまよのヒロイン(いろんなニラ)の多くが消極的な思考の持ち主です。
永遠の関係というより決別を見据えて立ち振る舞う歌詞が多くみられます。

今回もニラはアフロ師範のようになることを諦めかけている節があります。
恋愛感情を抱いているかは不明ですが、少なくとも家族のような親しみは観察できますね。

「積極的に嬉しいから」という奇妙な表現に注目してみましょう。
ニラは若くして大切な人やものをたくさん喪失してきたことを読み取れます。
そうした過程を経ていくうちに彼女は、誰かあるいはなにかと「御別れ」することに慣れてしまったと考察できます。

「嬉しい」とは本音ではなく、笑ってやり過ごさないとやっていけないという考えを示唆しているように思います。

「会えばきっと足りなくて」

大切な人と実際に逢って会話すると好意を持つものです(恋愛の有無を問わず)
一度好意を抱いた人と離れると、電話で話したりメールなど文字のやり取りでは満足できません

ニラの心には、何かしらの欲求不満が存在するようです。
それはアフロ師範への憧れ、またもっと親しくなりたいという点と関係があるのでしょう。

「会話の切れ端まで 歌詞で覚えるの」

このフレーズの前の部分で「歌わないけど」と素直になれなかったニラ。
しかしアフロ師範との「会話」は歌詞を丸暗記するように記憶しています。
彼を想う気持ちの強さを理解できますね。

空回りする私を嫌わないで

あなたに幾度も 触れたって
大体ちょっとだけ 頓知
空回りの本心 隠せちゃう

あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで
あたしのこと嫌わないで

B,Cメロではニラがアフロ師範に嫌われたくないと願っています。

「あなたに幾度も 触れたって  大体ちょっとだけ 頓知」

「頓知」とは「その場に応じて即座に出る知恵」を指します。
素直になれず、その場限りの建前を言っていると理解しました。

この理解は続く「空回りの本心 隠せちゃう」とも繋がっていきます。
上手に語られる建前は、ニラの本心をすっぽり覆ってしまうのです。

「あたしのこと知らないで 因果応報叱らないで」

リフレインされているこの部分は、「素直になれずに空回りした本心を持つ自分だと知らないまま突き放さないで」と願っていると解釈しました。

ニラの良く知って欲しいとの願いは前作『お勉強しといてよ』にも見られた願いです。
誰しも本当の自分を知ってもらえないまま決別されるのは悔しいものです。

「因果応報」とは「人はよい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがある」という考えのことです。

ニラが「嫌われたのは素直に本音を言えなかった自分が招いた結果」だと考えているのを読み取れます。

それでも「嫌わないで」と強く願ってしまうのです。

輝きを恐れる欲張り

もっと 仕草に揺れて 抑えきれないほどに
リズムがなきゃ 話も味っけない
ミラーボール怖がって アコギ持ち替えたら
まだ 恥ずかしく踊れるから
ずっと 浅はかです 帰りたくないけれど
言わないで もう身体に慣れない
変わってゆくから 私ねもっと
ねぇ、見届けて 欲しがりでも

サビでは、ニラが今より輝くことを恐れていることが理解できます。

「ミラーボール怖がって」という表現がその点を裏付けているようです。

「アコギ持ち替えた」という表現にも注目しましょう。
いろんな考え方ができる表現ですが、楽器を持ち替える心理状態を考えてみました。

「持ち替える」とは持っていた手と異なる手に持つこと、また他の物を持つことを指します。

これは「状況の変化」「体勢を立て直す」ことを暗示すると解釈しました。
ニラは輝くことを恐れ、心に変化が生じたのでしょう。
動揺とも呼べるその変化は本来の自分らしさを崩していったと思われます。

「ずっと 浅はかです」

「浅はか」とは「考えや思慮の足りない状態」を指しています。
ニラの「素直になれず輝けないけど、自分に好意を向けて欲しい」という自分都合の考えを表現していると考えられます。

「ねぇ、見届けて 欲しがりでも」
色々な意味で未熟な自分をアフロ師範に見届けて欲しいと願っているようです。
人格面、また術を学ぶ者としての面においてそのように願うのでしょう。

それでも足りない部分だけを見つめないで欲しいと願うニラは、ある面で欲張りと言えるかもしれませんね。

一番歌いたい歌

どう思っているとか
伝えるのが 恥ずかしいんじゃなくて
ハッピーな永遠歌〜
告げそうになるから 控えさせてね それだけ
またすぐ否定的になってしまうけど

もしこの世の歌を 書き終えても
あなたに振り向いて欲しい 最後の歌〜
誰かのまつげと 草臥れたリスケ
夜は長くて 酔うのに必死ね

Dメロではニラの本音が最も表現されていると思いました。

ニラが本音を口にしない理由がはっきりと綴られているからです。
「ハッピーな永遠歌」つまり永遠に続く関係を期待してしまうからだと理解できますね。

前述でもずとまよのヒロインの多くが、永遠の関係というより決別を見据えて立ち振る舞うと述べました。

「またすぐ否定的になってしまうけど」というフレーズからもそう言えます。
しかし本音は永遠に関係を続けたいのです。
それがニラの1番歌いたい歌だと解釈しました。

「あなたに振り向いて欲しい」とは好意を寄せる、また認めてもらうことを指すのでしょう。

「誰かのまつげと 草臥れたリスケ」

ニラは自分より「誰か」つまり他の人がアフロ師範の傍にいるに相応しいと考えたことがあるようです。

「リスケ」とは予定を調整することを意味する「リスケジュール(reschedule)」の略であり、それが「草臥れた(くたび)」とは何度も予定が調整されたことを示唆していると解釈しました。

ここは恋愛色が色濃く出ている部分だと感じます。
MVを抜きにした場合、次のような考察も生まれます。

女性が男性からデートの約束を何度も変更させられた
後日、女性は男性の部屋で女性ものの所持品を発見してしまう。
歌詞ではそれが「まつげ」と描写されているのでしょう。

「浮気」要素を含む表現ですが、単に相手への「疑念」を表現しているのかもしれません。

この考察は続く部分の「夜は長くて 酔うのに必死ね」にも繋がります。
相手に疑念を抱きながらも信じて待つ夜は長く、「大丈夫」と言い聞かせて自分を酔わせるのは大変だと受け取りました。

ニラもさまざまな想いを抱きながら長い夜を過していたに違いありません。
それら全てに歌詞をつけて心の中でひっそりと歌ってきたことでしょう。

しかし大切な存在であるアフロ師範を失った今、一曲たりとも披露することはできません。
生きているうちに心に残留した歌を歌っておけばと後悔したニラを容易に想像できます。

悲しみに暮れるニラの耳には「時間は巻き戻せないんだ」と無慈悲に告げる秒針の音が鳴り響いていました。。

まとめ

いかがでしょうか。
ニラの言葉にできない想いや隠された本音を幾らか拾い上げることができたように思います。

『MILABO』から、大切な人が生きているうちに想いを伝える重要さを学んだ気がします。

輝きたいけど、憧れの存在が眩しくて近づけないと思っている人にも共感できる楽曲だと感じました。

もっと時間をかけて新たな考察をしていきたいと思っています。
記事ボリュームから前作との関連や、触れることのできなかった登場人物もたくさんいます。
皆さんの建設的なコメントで補って下さると幸いです。

聴く人を陽気にさせるリズミカルなメロディと、それに寄り添う美声に魅了されました。

ずとまよの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
素敵な作品をありがとうございました。

ここまで記事を読んで下さった皆さんにも感謝します。
ありがとうございました。

6 件のコメント

  • ACAねさん自身の思いの歌詞でもあると捉えました。「ミラーボール怖がってアコギ持ち替えたら
    」の部分はずっと真夜中でいいのに。が世間に注目されはじめACAねさんは家でアコギを弾いていたいという想いがあるのでは無いかと思いました。

    • ヒロさんコメント有難うございます。

      完全に歌詞とMVに陶酔しきって大事なエピソードを置き去りに
      していました(泣)
      気づかせていただき感謝します。。

      これからもSugar&Salt Musicを宜しく
      お願いします!

  • MILABOをミラーボールでは無いと言ってる人もいたので人それぞれで面白いですね

    • 匿名さんコメント有難うございます。

      もしかして ME LABO→私 研究所でしょうか。
      お勉強しといてよ→英語でSTUDY ME と関連させた
      見事な考察でしたね。

      ツイッターでは「昔 ミラーボールが怖かった」ようで
      筆者も突然回りだしたので怖かったのを思い出しましたw

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