YUKI『やたらとシンクロニシティ』歌詞の意味を考察・解釈

私の得意技なら 貴方を助けてあげられる
最低限のマナーで 自己満足で 軽率でも
他愛ない無駄話から分析 レントゲンにかける
やたらとシンクロニシティ


冷静ではいられない 酸いも甘いも承知の上で
生まれながらのそれなり
時にメランコリー おあいこ様だわ


黙らないハートの奥 身体の叫び
か細い声は S・O・Sだった
目には見えない手を 差し伸べるの
誰もが 言いたい事 言えたらいい
真夜中 響くサイレンに怯えて
眠れない夜にお別れしたいの
願わくば ひざ枕


そんな由無し事に 東奔西走しくじったり
あの娘 お手並み拝見 我が物顔でしてやったり
柄にも無く 時々 涙がポツリ落ちてったり
助けて 星屑のシティ


平成ではいられない 恋も時代も見据えて
私達まだこれから
電話でもメールでもなくって ただ逢いたい


泣いても 妬いても 散々でも
揚げ足取りは 想定外だった
神様も匙投げ 焦らせるの
誰もが 猫の手も借りたいくらい
忙しなく歩く 月曜の朝も
五月雨を避けて 上手くやりたいの
見逃すな タイミング


頑張れそうな気がした 貴方が笑うのなら
おせっかいも先回り
やけにドラマチック おあいこ様でしょう たまらない


愛したいハートの奥 身体の叫び
か細い声は S・O・Sだった
目には見えない手を 差し伸べるの
誰もが 言いたい事 言えたらいい
真夜中 響くサイレンに怯えて
眠れない夜にお別れしたいの
願わくば ひざ枕
願わくば ひざ枕


はじめに

『やたらとシンクロニシティ』とは2019年2月4日にネット上で公開
された楽曲です。
同年2月6日にリリースされたアルバム「forme」に収録されています。

フジテレビ系ドラマ「スキャンダル専門弁護士QUEEN」主題歌とも
なっており多くの方に認知された曲です。
同ドラマはリーガルハイに似ているのですが法廷で闘うのではなく
スキャンダルの裏側を暴きそれらと戦っていくという内容です。

ドラマと今作の歌詞との関連性が見え隠れした印象を受けました。
ドラマ内で竹内結子さん演じるスピンドクター・弁護士と相棒弁
護士の与田知恵(水川あさみさん)との絶妙なシンクロや被害者
へのシンクロを歌っているようにも感じました。

ジュディ―&マリーのボーカルYUKIさんはソロになってからも
その人気は衰えず多くのファンから支持されています。
高音でアグレッシブに歌い上げるイメージが強いですが今作では
落ち着いたテイストに仕上げており珍しいYUKIさんといった感じです。

MVでは恋愛経験の少なそうな内気な男女が登場しています。
その二人がありきたりな出会い方でお互いを意識し始めます。
中々相手に自分の気持ちを伝えることができない葛藤を感じ
ながらそれでも二人のシンクロを感じているように見えます。

そんな『やたらとシンクロニシティ』の甘くじれったい世界観
を考察し読み解いていくことにしましょう。

タイトル『やたらとシンクロニシティ』とは


『シンクロニシティ』とはスピリチュアル用語で「意味のある偶然の一致」
を表す言葉です。
合わせて「同時性」「同時発生」という意味合いも持っています。

MVの男女が出会った時から「好意」「関心」「興味」といった感情が二人
「同時発生」したという意味にもとれると思います。
そして二人が自分たちの出会いに「これは意味のある偶然の一致」に違いな
いと付加価値をつけたようにも読み取れます。

不確かな根拠に基づく思考パターンですがそれでも当人たちはその思考でい
ることである種の幸せな状態を保つことができるのでしょう。


『やたらとシンクロニシティ』歌詞の意味

シンクロニシティな二人

私の得意技なら 貴方を助けてあげられる
最低限のマナーで 自己満足で 軽率でも
他愛ない無駄話から分析 レントゲンにかける
やたらとシンクロニシティ

歌詞では二人の人物が存在していることを表現しています。
「私」で表される女性と「貴方」で表現される男性です。
女性は気遣いの深い人というよりある程度で満足するタイプ
のようです。

何事にも自己満足してしまい軽率な面も持ち合わせています。
そんな彼女はある男性と出会い他愛ない無駄話を始めます。
そして会話を「分析」していくと男性の心の内奥が「レント
ゲン」のように透けて見えました。

女性は男性の心の内奥が自分の中にあるものと同じだと認め
これはシンクロニシティだと強く感じました。


冷静さ失わす存在

冷静ではいられない 酸いも甘いも承知の上で
生まれながらのそれなり
時にメランコリー おあいこ様だわ

女性は気になる男性の存在が原因で冷静さを失います。
彼女はこれまでの人生で酸いも甘いも理解していました。
そうした経験から彼女の基本的スタンスは「それなり」に
考え生きることです。

「メランコリー」とは「気がふさぐこと」「憂鬱」を意味
する語です。
彼女は時々そうした状態に陥るようですが男性にもそのよ
うな一面があるようで「おたがい様」と思っています。

全身は安堵を叫んで

黙らないハートの奥 身体の叫び
か細い声は S・O・Sだった
目には見えない手を 差し伸べるの
誰もが 言いたい事 言えたらいい
真夜中 響くサイレンに怯えて
眠れない夜にお別れしたいの
願わくば ひざ枕

「黙らないハート」と描写されているのは彼女の心臓です。
心臓の奥がバクバクと激しい鼓動を刻んでいきます。
全身が叫び声をあげるように震えだします。

初めの頃は好きの気持ちが抑えきれないと彼女は考えていま
した。
しかし今ではそれが独りでそれなりに生きていくことができ
ず誰かに「SOS」を求めるサインであると自覚します。

しかしこれまでそれなりに独りで生きてきて満足していた彼
女がいきなり男性に「助けて」と言うことはできません。
強がったり自分だけを頼りにすることが定着しているのです。
素直な気持ちを好きな人に伝えられたらと感じています。

「真夜中 響くサイレン」に怯えてという部分は文字通りに
解釈して問題ないでしょう。
筆者もパトカーや救急車また消防車のサイレンが未だに慣れ
ず好きになれません(好きな人いるのか)

女性であれば夜中のサイレンに怯えるのも無理のないことか
もしれません。
彼女はそうした時に決まって眠れない夜を過ごすのでしょう。
そんな眠れない夜をもう一夜も過ごしたくはないのです。

隣に気になる彼がいてくれたらどれほど心強いことでしょう。
「なにも心配いらないよ」と優しく寝かしつけてくれるに違
いないと彼女も思っているはずです。

そして「願わくば ひざ枕」というフレーズが指し示す通り
彼女の自己満足は崩壊しており今より多くを求める性格へと
変化している様子がうかがえます。
まさに全身が「安堵」を要求しているサインなのです。


多忙を装っても、ただ逢いたくて

そんな由無し事に 東奔西走しくじったり
あの娘 お手並み拝見 我が物顔でしてやったり
柄にも無く 時々 涙がポツリ落ちてったり
助けて 星屑のシティ

平成ではいられない 恋も時代も見据えて
私達まだこれから
電話でもメールでもなくって ただ逢いたい

「東奔西走」とは忙しくあちこちを駆け回ることです。
彼女は余裕がなくなると色々な失敗を色々な場所でする
ことを描写しています。

ライバルのような「あの娘」と何かで競い合って勝利す
ることで自尊心を維持する面も垣間見ることができます。
そんなことでは正しく自分の全身の欲求には答えていな
いと悟ると自然と涙が落ちてしまうのでした。

柄にもない涙が彼女を余計に不憫な気持ちにさせ彼女は
ただ星空に救出を求めて「助けて」を叫びます。
これは本来であれば気になる彼に向けて言いたい言葉で
すが今の彼女にはそうすることはできないのです。

出会ったばかりの二人はお互いのことを良く知りません。
彼女も彼も双方にこの点について同意しているでしょう。
それでも電話やメールといった間接的な方法で知り合う
のではなく直接逢いたい気持ちが止まらないのです。

確かなもので繋がる二人

頑張れそうな気がした 貴方が笑うのなら
おせっかいも先回り
やけにドラマチック おあいこ様でしょう たまらない

葛藤や不安、失敗や無意味な競い合いなど
多くの艱難を経て彼女は成長しました。
成長まで頑張れたのは彼の笑顔でした。

今の二人はシンクロニシティという感覚のような
ものではなく男女の交際という「確かなもの」を
土台としています。

出会った当初は気まずさや無知ゆえに距離感が生ま
れていました。
しかし今の二人の間に距離など微塵も存在しません。
言動や行動がいちいちドラマチックになっていきます。

彼女もそうですし彼も自然とそのようになってしまい
ます。

「カット!」を伝える監督はここには居ませんから、
しばらくの間、このドラマチックなシーンは続きそ
うです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
私たちも日々の生活の中で会う人にシンクロニシティを
感じたことがあるでしょうか。
筆者は何度かあったような気がします。

多くの方が「フィーリングが合う」と表現しているのも
この「シンクロニシティ」に似たものなのかもしれません。

YUKIさんの今後のソロ活動を応援するとともに次回作にも
期待が高まりますね。




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