YOASOBI『たぶん』歌詞の意味を考察・解釈

涙流すことすら無いまま
過ごした⽇々の痕⼀つも残さずに
さよならだ

⼀⼈で迎えた朝に
鳴り響く誰かの⾳
⼆⼈で過ごした部屋で
⽬を閉じたまま考えてた

悪いのは誰だ
分かんないよ
誰のせいでもない
たぶん

僕らは何回だってきっと
そう何年だってきっと
さよならと共に終わるだけなんだ
仕⽅がないよきっと
「おかえり」
思わず零れた⾔葉は
違うな

⼀⼈で迎えた朝に
ふと想う誰かのこと
⼆⼈で過ごした⽇々の
当たり前がまだ残っている
悪いのは君だ
そうだっけ
悪いのは僕だ
たぶん

これも⼤衆的恋愛でしょ
それは最終的な答えだよ
僕らだんだんとズレていったの
それもただよくある聴き慣れたストーリーだ
あんなに輝いていた⽇々にすら
埃は積もっていくんだ

僕らは何回だってきっと
そう何年だってきっと
さよならに続く道を歩くんだ
仕⽅がないよきっと
「おかえり」
いつもの様に
零れ落ちた

分かり合えないことなんてさ
幾らでもあるんだきっと
全てを許し合えるわけじゃないから
ただ、優しさの⽇々を
⾟い⽇々と感じてしまったのなら
戻れないから

僕らは何回だってきっと

僕らは何回だってきっと
そう何年だってきっと
さよならと共に終わるだけなんだ
仕⽅がないよきっと
「おかえり」
思わず零れた⾔葉は
違うな

それでも何回だってきっと
そう何年だってきっと
始まりに戻ることが出来たなら
なんて、思ってしまうよ
「おかえり」
届かず零れた⾔葉に
笑った

少し冷えた朝だ

YOASOBI『たぶん』の概要

今回は人気音楽ユニットであるYOASOBIの楽曲『たぶん』の歌詞考察をしていきたいと思います。

『たぶん』から伝わってくるメッセージ性

残ったものと残らないもの

・積もり積もって形成されたもの

上記の点をメインに考察していきますのでどうぞ最後までご覧下さい。

YOASOBIは【小説を音楽にするユニット】というコンセプトに基づき、楽曲の原作となる小説を募集する「夜遊びコンテストvol.1」を企画しました。
企画には2つのお題が出され「埃っぽい朝のこと」「自悶自倒」

大賞を獲得し選ばれたのは、しなのさん「たぶん」(お題は 「埃っぽい朝のこと」 )

歌詞と比較する必要があるので、原作を紹介しておきます。

騒がしい物音で、目が覚めた。

親にも鍵を渡していない一人暮らしの部屋に、いともたやすく入ってこられるのは、ついこの間まで同居人だった人間だけだ。

「そう言えば合い鍵はあいつが持ったままだったっけ」なんてことに今更ながらに気付いた。

突然あいつが出て行ってからこの数週間、いないという事実を受け止めるので精一杯で、あいつが何を残して、何を持って行ったかなんてことまで気が回らなかった。

久しぶり。お帰り。お早う。

どの言葉を向けるべきか分からず、すっかり意識は覚醒したのにいまだ目を閉じたまま、動けずにいた。

目を閉じて、何て言おうか考えていたのに、いつの間にか耳に意識が集中した。

今、聞こえているのは、たぶんあいつの立てる音。きっとそうだと思うけど。

そうに違いないと思うけど。もしかしたら、泥棒だとか強盗だとか、そういうのかもしれないって可能性はゼロじゃない。

たぶん、あいつ。そう思ったけれど、違和感もあった。本当にこの部屋にいるのは、あいつなんだろうか。

聞こえてくる音は、荒々しい。

バン、ドン、ガン、ダン。濁音混じりの雑な音。

ダダダ、ガガガ、ドドド、ギギギ。

よく知っている、あいつの音とはまるで違う。あいつの音は、もっと柔らかで、丁寧だ。濁らない音で暮らす人だ。

ドン、じゃなくて、トン。ダダダじゃなくて、タタタ。

軽やかで、緩やかで、和やかで。

いつだって居心地のいい音を耳に届けてくれた。こんな耳障りでうるさい音じゃなくて。

やっぱり違う。きっと違う。ここに居るのは、あいつじゃない。目を開けても、きっとあいつはいない。

今この部屋にいるのはおそらくきっと、管理人さんと交渉して部屋を開けてもらった母さんか、不法侵入の見知らぬ誰かだ。

だったらこのまま寝たふりをしておこう。母さんだったらそのうち無理にでも起こしてくるだろうし、犯罪者だったら面と向かって戦うなんて怖すぎる。刃物とか持ってたら勝ち目なんてない。ただの泥棒だったら、盗る物盗ったら住人にわざわざ危害なんて加えずに出て行くに違いない。ヘタに刺激するより、寝たふりでやり過ごした方が身のためだ。

ああ、でも大事なものを盗まれたらどうしよう。無くなってしまったら、困る大事なもの。

通帳、は、すぐに銀行に連絡すれば何とかなるかな。

お気に入りの服、は、着倒して最近じゃくたびれているし、わざわざ泥棒が目をつけて持って行くこともないか。そもそもそんなに高い服でもないのだから。

スマホ、は、嫌だな。盗られたくないな。あれやこれやいろんなデータが詰まりすぎている。奪われたらめちゃくちゃ大変なことになりそうだ。

後は、何だろ。大事な物。

どうしても、盗られたくない大事な物。
……パッと思い浮かぶのがそれくらいで、自分という人間のつまらなさに気付かされたようで、なんだか口の中がざらっとする。やけに苦い。

正直に言うと他にも思い浮かんだけれど、それを認めるのはすごくしゃくなので、全力で打ち消しておく。
と、ふいに音が止んだ。

五秒待っても、十秒待っても、何の音もしない。

この部屋にいた誰かは、もうどこかに行ったってことだろうか。音がしなくなってから、おそらくもう三十秒は経っている。一分は経ってないかもしれないけど、体感的には、ものすごく長い時間が過ぎたかのごとく。

誰か、が、もういなくなったのなら、泥棒だった場合一刻も早く警察に連絡しないと。

目、開けても大丈夫かな。さすがにもう、大丈夫かな。

ちょっと怖いけど。いつまでもこうしてるわけにはいかないし。せーのっ。「ぎゃあっ」

「ぎゃあって、化け物見たみたいな反応しなくても」

目を開けた瞬間、人と目が合った。ベッド脇に立って、こちらを見下ろしていたのは、元同居人。そうであろうと思って、やはり違うと否定したその人が、まるで以前のような日常に溶け込むようにそこにいた。

あいつだったら、久しぶり、お帰り、お早う、どれを言おうかなんて考えていたのに、結局口から飛び出したのは、まさかの、「ぎゃあ」。

その次に出たのも、考えていた三つのどれでもない。

「なんで……」

それ以上の言葉が出てこず、起き上がることもせぬまま、呆然と元同居人を見上げ続けた。

「いや、ふと、立つ鳥後を濁さずって言葉を思い出して、そういやほとんどそのままにして出て行ったなぁって思って。鍵も持ったままだったし返すついでに、色々きちんときれいにしないとなって」

少なくとも、「お帰り」は、言わなくて正解だったってことだ。

帰ってきたわけじゃない。やって来ただけ。帰ってくるつもりなど、きっと微塵もない。

「何も寝てる間に来なくても。怖いよ」

「あはは。ごめん。顔合わさない方がいいかなって思って。でも、いないときに勝手に来て勝手に帰るとか良くないかなって。なので寝てる間を狙ってきた」

「起きてるときに連絡して普通に来ればいいのに」

「……普通は無理でしょ」

ついさっき、へらっと薄っぺらい笑みを浮かべていた顔から、笑みが引く。

どうしてこんなふうになっちゃったんだっけ。もし今、声に出して問いかけたら、きっと、出て行った日に残されていたメモの言葉を言うんだろう。

『たぶん、自分が悪い』、って。たぶん。

……たぶん悪いのは、どっちか片方じゃなくて、二人ともだろう。

たぶん、こっちにだって要因はある。二人が続けていけなかった理由。

二人の関係を終わりにする明確な原因らしい原因なんてないのに、続けられなかった二人。

たぶん、原因がはっきりしないから、一つじゃないから、解決も改善も無意味だった。

『嫌いになったわけじゃないけど、ただ、しんどい』

……たぶん、自分が悪いに続いた書き置きの言葉。

それを見て、妙に納得してしまった。同じ感覚が、自分にもあったから。

「お帰り」

体を起こしながら、思わず出た言葉。考えた三つの中で、一番正しくない言葉。言わなくてよかったと、一度は思ったのに。でもこの言葉に、深い意味は無い。無意識で、零れ落ちただけ。

お帰り。当たり前のように何度も言った言葉だったから。

「帰ってこないよ」

少し柔らかくて苦い笑みを表情に戻し、困った顔して言われる。

「知ってる」

「そっか」

会話が途切れ、しばらく、無言で互いの顔を見合った。視線を外してようやく先ほどの、うるさい音の意味を理解する。

部屋が、部屋の様子が、ずいぶん違う。

「どういうこと」

「あ。気づいた?模様替えしといた」

「どういうこと」

戻ってくるつもりがないのなら、ここでの暮らしには無関係のはずの人間が、わざわざ模様替えをする必要なんてないはずなのに。

「立つ鳥跡を濁さず、って言ったけど、自分の物まとめた後に何が気になったかって言うと、二人で暮らしたのに近い雰囲気を残していったかなって。できるだけ痕跡は消した方がいいかなって思えてきたんだよね。だから、家具動かしたりして、部屋の雰囲気を変えておくことにしたわけ。まあ、今後また自由に自分好みの部屋にすればいいと思うけど、とりあえず、ね」

確かに、ずいぶん違う。新しい顔した部屋はもう、二人で過ごした空間じゃなくなっていた。

無くなったら困るものを考えて、思わず浮かんでしまった「同居人の、痕跡」。表れたのは見知らぬ泥棒なんかじゃなかったけれど、どうしようもないくらい、すっかりきれいにこの部屋から奪い去っていった。本物の泥棒だったら、こんなにも鮮やかに消し去ることはできなかっただろう。皮肉な話だ。

「ものすごい音してたけど、床とか傷ついてない?大丈夫?」

「一応、大丈夫だと思う」

「イメージと違う雑な音で作業してたね。泥棒かなんかが来てるのかと思って焦った」

「あはは。ごめん、ごめん。連絡せずに来て、勝手に入って模様替えしてたものの、一言くらい言葉を交わして去らなきゃなって思ったから、音で起こすつもりで、わざと騒がしくした。……起きて、って触れるのは違う気がしたから」

「そっか」

また、沈黙。断ち切ったのは、あっち。

「じゃあ、これ、はい」

いきなり合い鍵を放り投げられる。受け取りきれずに、落としてしまう。

「色々物を動かしたから、埃もたってるし、掃除も必要なんだけど、後は任せていいかな。……お邪魔しました。元気でね」

 顔を上げたときにはもう見えるのは後ろ背だけで、そのまま振り返らずに、立ち止まらずに元同居人は去って行った。

 こほっ。

埃のせいなのか、それとも違う何かのせいなのか、咳が出た。空気を入れ換えるためにカーテンを開け、窓を開けた。朝日が差し込むと、埃はまるできれいなものか何かのように、光を受けてキラキラ輝いて見えた。

「埃なんだけどな」

独りごちて、体を伸ばす。着替えて掃除をしないと。

痕跡にとどめをさすのは、自分の役目のようだから。

https://monogatary.com/story/48324

上記の話から要点を抜き出してみましょう。

物語は「決別の朝」からスタート

登場人物は「主人公」と「元同居人」

筆者が特に注目したのは、しなのさんがお題に含まれる「埃」を美しく描いている点です。

最初は埃で咳き込む主人公ですが、最後には光に照らされた埃を美しいものとして捉えています。

この表現方法は「雑な音」にも見受けられます。
最初は煩わしく想い「泥棒」を連想するほど不安を煽るものでした。
しかし後半には「元同居人」の存在を証して、主人公の「一時的な安堵」に変わっているように感じます。

こうした表現方法は「見え方や捉え方」また「タイミング」によって善し悪しが決まることを暗示していると解釈しました。

ボタンの掛け違いのような要因で決別した2人の境遇にマッチしています。
それでは楽曲にも注目してみましょう。

玄関のドアを開けるリアルな音から始まります。
全体的に穏やかで丸みある音使いが心地よさを伝えていきます。

サビでの盛り上がりは「どうしようもない関係への葛藤」をぶつけているように感じました。

MVにも注目してみましょう。

360度CGから今作が「空間」を大切にしていることを理解できます。
主人公の男性と元同居人と思われる彼女が登場してきます。

部屋にはさまざまな物が散乱しています。
その1つ1つが主人公の忘れられない思い出の断片であると受け取りました。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞全体の考察を始めていきましょう。

『たぶん』の歌詞の意味

半分になった部屋

涙流すことすら無いまま
過ごした⽇々の痕⼀つも残さずに
さよならだ

今回はMVの男性と女性をメインに考察していきます。

歌詞冒頭では、同居していた彼女が出て行ったことを綴っています。
「過した日々の痕一つも残さずに」とあるので、彼女の所持品すべてが部屋から無くなっていたことを理解できます。

実際に経験してみると痛感するのですが、突然荷物が半分になった部屋を目撃すると言葉にできない心痛を味わいます(いろいろありますね)

一人の朝に浮かんだ三文字

⼀⼈で迎えた朝に
鳴り響く誰かの⾳
⼆⼈で過ごした部屋で
⽬を閉じたまま考えてた

悪いのは誰だ
分かんないよ
誰のせいでもない
たぶん

主人公は一人の朝を迎えます。
原作の時間軸から、決別から幾らかの時間が経過したと考えられます。

瞼は重く、脳はまだ朝を迎える準備が整っていなそうです。
そんな眠たげな脳に「誰かの音」が鳴り響きます。
音の主は原作と比較すると「元同居人」である彼女だと理解できます。

歌詞では「目を閉じたまま考えてた」とあるので、主人公は音の主に気づいていません。

音よりも決別の原因追求に忙しい様子です。

「悪いのは誰だ」

この問いに対して彼は

「誰のせいでもない たぶん」

と曖昧な解答しています。

彼の中で仲たがいの原因は両者にあるという概念があるのでしょう。
もしくは決別に至る明確な「原因」や「問題」が見当たらないと考えているという解釈もできます。

理由はどうあれ、なにげなく呟いた「たぶん」が脳裏にふわふわと浮かんでみせたことでしょう。

終わりを迎えるだけ

僕らは何回だってきっと
そう何年だってきっと
さよならと共に終わるだけなんだ
仕⽅がないよきっと
「おかえり」
思わず零れた⾔葉は
違うな

「何回」は頻度を、「何年」は期間を表現しています。
つまり2人がどれだけ関係をやり直し、長い間改善を図ろうとも「終わり」を迎えると結論しているようです。

主人公は「仕方がないよきっと」と不確定な言葉と共に諦めています。
きっとこれまで関係の修復や改善を図ってきたのでしょう。

しかし流木の如く、なんとなく終わりに向かって流されてきたものと思われます。

筆者は「合わなかった」という言葉があまり好きではありません。
共同生活には「合わせていく」が必須だと考えているからです。
それでも生理的、また価値観や境遇的にどうしようもない問題が生じることも経験しました。

きっと2人もやりようの無い状態を迎えてしまったのだと解釈しました。

「おかえり」

主人公の脳裏に浮かんだもう一つの言葉。
音の主が彼女だったらと過程し、生み出された言葉のようです。
しかしすぐさまその言葉を取り下げています。

彼の考え方から、もう自分たちはやり直せないんだと痛感しているのを理解できます。

残留―当たり前

⼀⼈で迎えた朝に
ふと想う誰かのこと
⼆⼈で過ごした⽇々の
当たり前がまだ残っている
悪いのは君だ
そうだっけ
悪いのは僕だ
たぶん

主人公は2人で過した楽しい日々を回想しているようです。

「ふと想う誰かのこと」という表現は興味深いですね。
後の記述から「彼女」を指すはずですが「誰か」としているのはなぜでしょうか。

以下の点が考えられます。

・決別からかなりの時間が流れている

・主人公が彼女を忘れようと努めてきた

歌詞の前半では決別の原因を追究していましたが、同時に乗り越えようとも努めてきたことがうかがえます。

こうしたことを繰り返して行くと、過去の記憶はぼんやりとして断片的になることがあります。

それでも自分の頭と心には、彼女と過した「当たり前」が確かに積もり残っているのです。

積もり積もったもの

これも⼤衆的恋愛でしょ
それは最終的な答えだよ
僕らだんだんとズレていったの
それもただよくある聴き慣れたストーリーだ
あんなに輝いていた⽇々にすら
埃は積もっていくんだ

「⼤衆的恋愛」とは周囲でよく見られる恋愛を指しています。
主人公は2人の恋愛と結末を「よくある話」と一蹴しているように見受けられます。

しかしすぐ後に「最終的な答え」つまり「結果」を急いでいる自分を否定しています。
彼にとって重要なのは残った「結果」ではなくそれに至るまでの「仮定」なのだと解釈できます。

彼は自分たちが「だんだんとズレていった」と述べています。
ボタンの掛け違いのように、決別に明確な原因があったわけではないようです。

「少し合わないな」と思えるシーンが度重なっていったのかもしれません。
また「自身の中で生まれる誇り」が大きくなったとも考えられます。

共同生活をしていると「自分がこれだけ役目を担っている」という考えが頭をもたげていく場合があります。

こうした考えは自身の「誇り」を必要以上に強大なものとして、関係に悪影響を及ぼします。

歌詞の「埃」と「誇り」に共通するのは、積もり積もって大きくなると「形になってあらわれる」また「目に付く」という性質でしょう。

どちらも「あんなに輝いていた日々」つまり幸せだった日々すら無くしてしまう要因になりかねません。

辛さがピリオド

分かり合えないことなんてさ
幾らでもあるんだきっと
全てを許し合えるわけじゃないから
ただ、優しさの⽇々を
⾟い⽇々と感じてしまったのなら
戻れないから

この部分は原作の彼女が残した書置きと比較してみましょう。

「嫌いになったわけじゃないけど、ただ、しんどい」

彼女の「しんどい」という気持ちが歌詞の「辛い日々」で関連付けられています。

しんどいや辛いは「つまんない」「物足りない」という感情を凌駕するほど強烈な感情です。
経験上、好きの気持ちでカバーできない段階にきているといえます。

「しんどい」や「辛い」は問題のある相手に使われるだけではありません
自分に足りないところがあることで落胆する、あるいは相手が優しすぎてそのように感じる場合もあるからです。

2人とも「たぶん じぶんのせい」と考えていますから、相手を批難する意図で用いてはいないと解釈しました。

届かない言葉と冷えた朝

それでも何回だってきっと
そう何年だってきっと
始まりに戻ることが出来たなら
なんて、思ってしまうよ
「おかえり」
届かず零れた⾔葉に
笑った

少し冷えた朝だ

最後に主人公は「始まりに戻ることが出来たなら」と本音を口にしています。

「おかえり」「届かず零れた⾔葉」と表現されている点に注目できます。
歌詞のこの部分は原作で、彼女が部屋を再び訪れたときを指しているのだと考えられます。

彼女に届かなかった言葉として扱われているので、再会を喜んだ主人公が心のなかで「おかえり」を呟いたと考えるのが腑に落ちます。

「少し冷えた朝だ」

ラストフレーズは、彼女が再び出て行った後の主人公の感想でしょう。
原作では、熱を入れて語らいを楽しむ主人公が描かれていました。
その直後に彼女がいなくなったのですから、孤独を感じずにはいられないだろうと思います。

心も部屋の温度も半分になったように感じたことでしょう。

静寂が漂う部屋で、主人公は残ったものと残らなかったもの、積もり積もったものを考えながら呆然と立ち尽くしていたかもしれません。。

まとめ

いかがでしょうか。

共同生活でよくある身近な例を引き合いに出した歌詞だと思いました。
今までにないくらい感情移入してしまいました。。

MVのイラストが可愛いタッチで描かれていたから良かったものの、リアルだったらしんどかった(苦笑)

主人公の呟いた「たぶん」は本当に考えさせられます。
考察や解釈においても、事実に基づいて「たぶん」の仮定を織り交ぜながら物語を展開しています。

主人公のように人は頭の中で人間関係を考察し、結果と仮定を熟考しているんだろうなと思いました。

その多くは「考えてもしかたない」ものかもしれません。
どれだけ頭の中でグルグルと考えても状況が改善されないこともしばしばです。

それでも考えてしまう生き物、それが人間なんだという印象を歌詞から受けました。

今作『たぶん』が人気になるのは「絶対です」(笑)

キャッチーな世界観に優しいメロディーが寄り添う魅力的な作品でした。
YOASOBI の今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
奥深くて素晴らしい作品をありがとうございました。

ここまで記事を読んで下さった皆さんにも感謝します。
ありがとうございました。

2 件のコメント

  • 今回のこの歌詞かなり共感出来ました。私も同じ思いを経験しました。日々の心のすれ違いが重なり、ある日別れが…なぜこうなる前にもっと話し合ってお互い許容し合っていれば何かが違っていたかもしれない。そんな思いですが、失って気づく大切なものが大きすぎて。
    取り戻せないあの頃の思いなど凄く共感できる。
    このままでは未練の方が大きく残ってしまいます。
    お互い嫌いになって別れた方がどんなに楽か…と思いました。

    • Koiさんコメント有難うございます。

      度重なるすれ違いと結果論からの後悔。。
      やるせない気持ちになりますよね(涙)

      喪失から生じる心痛が価値あるものを学ぶための
      授業料であるなら辛いです。。

      気持ちが安らぐことを願っております。

      これからもSugar&Salt Musicを宜しく
      お願いします。

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