THE ORAL CIGARETTES『ワガママで誤魔化さないで』歌詞の意味を考察・解釈

クラクションに佇む灯り
命を差し出して
今にも崩れそうになる
時にディストラクション

甘い甘いキスを呼ぶように
暗い深い闇に溺れてくんだ

クラクションの音を食した
渋谷街頭の夜に
色づく髪つかみ飛ばす
潔く死にたい人
渦巻く性の欲望
途端にこだまさせて

ワガママで誤摩化さないで
ワガママは勝手でしょ?
誰かを守りたいと独り嘆く
ワガママで誤摩化さないで
ワガママに嫉妬して
沈んでは浮かぶ子供の匂いがした

甘い甘いキスで確かめて
暗い深い愛に溺れてく

また飛ぶ考えられない霧中浮遊
解放する
今にも崩れそうな面影
誰のために今を生きて
誰のために愛を確かめる?
時に視界映る美には
リスクの逆さ言葉が似合う

ワガママで誤摩化さないで
ワガママは勝手でしょ?
思いもよらない言葉降り注ぐ
ワガママの意味を知らない
ワガママが合図でしょ?
沈んでは浮かぶ子供の血を好んだ

クラクションの音は止まらない
交差点突き抜けて
光に合わせ踊った幻覚と現実を
重ね狂う

失ってやっと気づいた
本当のその意味に
独りきりの夜が朝を迎える
誰かに愛され そして
誰かを愛す時
今までの過去にさよなら告げて
ワガママにそっと愛を付け足して

甘い甘いキスを呼ぶように

足下コンクリートの香り
ほら また始まる
あの日の見苦しい僕の姿は
もう此処にはないから

はじめに

『ワガママで誤魔化さないで』とは2018年12月23日にネット上で公開
された楽曲です。
現在、動画再生回数140万を超える人気を集めている曲です。
またTVアニメ「revisions リヴィジョンズ」OPテーマともなっています。

タイアップを感じさせる歌詞構成で主人公の葛藤や感情を反映させている
フレーズが散りばめられています。

THE ORAL CIGARETTESはダンスを踊りながら演奏するという一風変
わった演出を見せています。
これに対しては「多様性がある」または「方向性が定まらないのでは」と
様々な意見がリスナーの間で飛び交っているようです。

タイトル『ワガママで誤魔化さないで』 とは

アニメ「revisions リヴィジョンズ」の主人公大介の性格を考慮に入れた
タイトルのように感じました。
大介は他者の話を聞かないことや勝手に出撃するなどワガママな面を露呈し
ますがそれは自身の本当の感情を誤魔化している場合が多いのです。

独断的な大介の行動が実は他者を守るための防衛本能でもあり、仲間思いの
彼を歌詞に込めたのかなと筆者は読み解きました。

『ワガママで誤魔化さないで』歌詞の意味

街の喧騒―破壊の予兆

クラクションに佇む灯り
命を差し出して
今にも崩れそうになる
時にディストラクション

甘い甘いキスを呼ぶように
暗い深い闇に溺れてくんだ

「クラクション」で描写されているのは街の喧騒
かと思われます。
その音に佇むかのような灯りは今にも消えそうに
街を照らしています。

クラクションとかけて韻を踏んでいる「ディスト
ラクション」は街の破壊を予表しているようです。

甘いキスで描写されているのは「強い欲求」であり
街が自ら求めるようにして暗い深い闇に飲まれてい
くことを示唆しているようです。
実際アニメ序盤で街は崩壊してしまいます。

食された喧騒―災厄の乙女

クラクションの音を食した
渋谷街頭の夜に
色づく髪つかみ飛ばす
潔く死にたい人
渦巻く性の欲望
途端にこだまさせて

前述の「クラクション」で描写された街の喧騒は
リヴィジョンズにより「食された」つまり消失し
てしまいます。

色づく髪とは「青髪のチハル」を指すのではないかと思
いました。
ここでの情景が「夜」なので「ミロ」だと登場が
明るい時間帯なので合わないからです。

「潔く死にたい人」とは絶望を前にして立ち尽くしたり
背を向けて逃亡する人々のことを指しているようです。

こうした状況を目前として途端にこだました「性の欲望」
ですから「性的な欲望」ではないことが理解できます。
むしろ「敵と戦わねば」という闘志の性、また大切な何か
を「守りたい」という性について述べていると思います。

本心はワガママの下で眠る

ワガママで誤摩化さないで
ワガママは勝手でしょ?
誰かを守りたいと独り嘆く
ワガママで誤摩化さないで
ワガママに嫉妬して
沈んでは浮かぶ子供の匂いがした

冒頭で述べたように主人公の大介は基本的にワガママです。
それでも独断的なわけではなく仲間を思いやる気持ちを反映
しているのです。

ワガママの下ではいつでも自分の辛い気持ちや誰にも言えない
本心が眠っており彼はそれを誤魔化し続けているのです。
その点が続く歌詞の「誰かを守りたいと独り嘆く」という歌詞
が裏付けています。

「ワガママに嫉妬して」とは自分以外の人々のワガママが自分
も言いたいワガママとリンクして羨ましがる様子を示唆してい
るように思えました。

本当は自分も言いたいワガママなのですが彼の英雄志望な性格
がその選択をすることを許さず辛い選択をしてしまうのです。

相対する世界に佇む

また飛ぶ考えられない霧中浮遊
解放する
今にも崩れそうな面影
誰のために今を生きて
誰のために愛を確かめる?
時に視界映る美には
リスクの逆さ言葉が似合う

「また飛ぶ」とは強化服(パワードスーツ)“ストリング・パペット”
を装着した大介の状態を述べているものと思われます。
「霧中浮遊」とは霧中ち浮遊を掛け合わせた造語です。

「霧中」には先が見えないこと、「浮遊」は漂ったり行き先が定まらない
ことを表す言葉です。
ですから未知の経験をした大介の率直な感想がこの部分に表現されている
ように感じました。

「誰かのために生きている」つもりでも誰も救えないと自覚したときには
「誰のために生きている」か疑問に思えてしまいます。
「これは愛なのか」と思えるようなことがあっても当人がいなくなると、
「誰のために愛を確かめる」のかわからなくなってしまいます。

二つの相対する感情が主人公と周囲の人々の中に生まれます。
さらに主人公が時折、目にする「美」にはリスクとは対照的な
ものつまり「リターン」である見返りのようなものが存在します。

それは自分が守れるもの自分が愛せるものそして文字通り美しい
景色など様々なものでした。

ワガママに愛を添えて

失ってやっと気づいた
本当のその意味に
独りきりの夜が朝を迎える
誰かに愛され そして
誰かを愛す時
今までの過去にさよなら告げて
ワガママにそっと愛を付け足して

主人公が失ってやっと気づいたものは「愛」に関するものでした。
「誰かに愛され 誰かを愛する」ということです。
そうした大事なことは今までワガママで拭って来たのです。
それでも数多くの貴い人を失って初めて気づいたのです。

独りきりの夜が主人公に寂しさを痛感させ愛の必要さを際立たせた
のでしょう。
ワガママだった自分という過去に手を降り新たな生き方を決意します。
それはワガママに愛を添えるという生き方でした。

ワガママを完全にやめることができない点が大介らしさを際立たせて
いるように思えました。
彼の意思の強さと勇敢さがワガママの四文字に包含されており彼の魅
力を引き出しているように感じました。

まっすぐ突き進むことが行動理念の主人公に愛がもたらす影響は大き
かったことでしょう。
この点から愛が偉大であり多くの選択肢を人に与えることを教訓とし
て学ぶことができました。

まとめ

アニメ全話を見てから『ワガママで誤魔化さないで』を聴くと
より一層味わい深く情景が浮かんでくると思います。

谷口悟朗さん、深見真さん、近岡直さん、白組が織りなす世界観
に大変マッチした曲だったのではないでしょうか。

THE ORAL CIGARETTESは縦にも横にも動きのあるバンドで
変化を恐れないところに筆者は魅力を感じています。

今後の方向性によって大きくファン変動がありそうですが大きな
期待を抱いて活動と次回作に注目していきたいと思います。

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