宇多田ヒカル『Flavor Of Life』歌詞の意味・考察と解説

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

友達でも恋人でもない中間地点で
収穫の日を夢見てる 青いフルーツ

あと一歩が踏み出せないせいで
じれったいのなんのってbaby

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

甘いだけの誘い文句
味っけの無いトーク
そんなものには興味をそそられない

思い通りにいかない時だって
人生捨てたもんじゃないって

どうしたの?と急に聞かれると
ううん、なんでもない
さようならの後に消える笑顔
私らしくない

信じたいと願えば願うほど
なんだかせつない
「愛してるよ」よりも「大好き」の方が
君らしいんじゃない?
The flavor of life

忘れかけていた人の香りを 突然思い出す頃
降りつもる雪の白さをもっと 素直に喜びたいよ

ダイアモンドよりもやわらかくて
あたたかな未来 手にしたいよ
限りある時間を 君と過ごしたい

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

はじめに

2007年に発売された宇多田ヒカルの18枚目のシングル『Flavor Of Life』。

大ヒットを記録したTBSドラマ『花より男子2』の主題歌として起用され
楽曲のダウンロード売上が当時の世界第1位となりました。

CD売上も70万枚を突破しており、ドラマをみていない人でも一度は
耳にしたことがあるであろう『Flavor Of Life』。

果たして歌詞はどのような内容なのでしょうか。

歌詞考察

恋する相手の「ありがとう」を噛みしめて

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

頭サビです。

「ありがとう、と君に言われるとなんだか切ない」という歌詞にある「切ない」
という感情はさまざまな思いが絡み合っているものだと考えられます。

好きな相手に対してありがとうと言われて嬉しい、もっと踏み込んだ関係に
なりたいけれど勇気が出せなくて歯痒い、といった感情です。

そしてそんな思いを噛みしめているため、「さようならの後も解けぬ魔法 甘くほろ苦い」と、
相手と別れた後も、甘くもあり苦くもある複雑な感情を抱えていると描写されるのです。

そんな複雑な思いを「The flavor of life」、つまり人生の妙味であると歌うのです。

じれったくて仕方がない

友達でも恋人でもない中間地点で
収穫の日を夢見てる 青いフルーツ

あと一歩が踏み出せないせいで
じれったいのなんのってbaby

一番Aメロ〜Bメロです。

まず、「友人でも恋人でもない中間地点」という主人公と相手との距離感が描写されます。

それに対して「あと一歩が踏み出せないせいで じれったいのなんのって」と、
自分の思う通りに行動できず、じれったさでいっぱいであることが綴られるのです。

恋した時には失恋することを恐れて、なかなか前に踏み出せないもの。

『Flavor Of Life』の主人公も同様です。
そんな恋に悩む主人公の姿が鮮明に描かれているパートと言えます。

再び甘く苦いあの味を噛みしめて

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

一番サビです。

歌詞の内容は頭サビと同様です。
これは、なかなか進展しない二人の関係とそれによって味わう
甘くほろ苦い感情をより印象づけるためでしょう。

繰り返し同じ情景描写がなされることにより、
じれったさを募らせる主人公の姿が目に浮かぶようです。

代わりは必要ない

甘いだけの誘い文句
味っけの無いトーク
そんなものには興味をそそられない

思い通りにいかない時だって
人生捨てたもんじゃないって

二番Aメロ〜Bメロです。

「甘いだけの誘い文句 味っけのないトーク そんなものには興味をそそられない」
とまず綴られます。

これは恋する相手との関係が進展しなくても、
それ以外の異性になびくようなことはないということでしょう。

上っ面だけの誘いを受けても、きっぱりと断る主人公の快活な性格と共に、
それだけ相手のことを思っているということがわかるパートです。

結ばれた後に訪れる困惑

どうしたの?と急に聞かれると
ううん、なんでもない
さようならの後に消える笑顔
私らしくない

信じたいと願えば願うほど
なんだかせつない
「愛してるよ」よりも「大好き」の方が
君らしいんじゃない?
The flavor of life

忘れかけていた人の香りを 突然思い出す頃
降りつもる雪の白さをもっと 素直に喜びたいよ

ダイアモンドよりもやわらかくて
あたたかな未来 手にしたいよ
限りある時間を 君と過ごしたい

ありがとう、と君に言われると
なんだかせつない
さようならの後も解けぬ魔法
淡くほろ苦い
The flavor of life

二番サビ〜大サビです。

ここで描かれるのは恋する相手と結ばれた後の主人公の姿です。

これまで描写されたように主人公ら相手に思いを告げられず、ずっとやきもきしていました。
そんな相手と結ばれたわけですから、普通に考えれば喜びでいっぱいの歌詞が綴られるはずです。

しかし、「さようならの後に消える笑顔 私らしくない」
「愛してるよ よりも 大好きの方が君らしいんじゃない?」
と、とてもそうは思えない歌詞が綴られています。

これは恋が実るまでの期間が長すぎたことに原因があるのではないでしょうか。

長く相手を思いすぎたせいで、自分の中で相手の理想像が出来上がってしまい、
付き合ってみるとそれと実際には異なることに気づき、
上記のような歌詞が記されるに至ったのだと思います。

しかし、だからといって幻滅するわけではなく、「あたたかな未来 手にしたいよ」
「限りある時間を君と過ごしたい」と、良好な関係を築いて共に時間を過ごしたいと歌うのです。

相手に告白できず焦れったい思いをしたり、付き合ったら付き合ったで何か違うと感じたり、
それでも一緒に過ごしたいと思ったりと、感情が目まぐるしく変わっていることが分かりますね。

しかし、そんな変わりゆくさまざまな感情こそが『Flavor Of Life』ということなのでしょう。

終わりに

今回は宇多田ヒカルのシングル『Flavor Of Life』を特集しました。

恋愛のおいて味わう様々な感情をテーマにしており、その秀逸な描写に
誰しもが頷いてしまうことだと思います。

また実は世に広く知られている『Flavor Of Life』は『Flavor Of Life -Ballad Version』で
バラードアレンジがされていないオリジナルはもう少しアップテンポな曲調です。

発売されて10年以上経つ楽曲ですが、こちらを聞いたことがあるという方は
意外と少ないのではないのでしょうか。

また新たな発見があると思いますので、ぜひこちらも聞いてみてください。

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