Superfly『Ambitious』歌詞の意味を考察・解釈

すれ違う スーツの群れは夜よりダーク
白い靴 踏まれそうになる駅のホーム

うつむいて 画面のリンク
スケートしながら
あの人の悪い噂を拡散中

ねぇ、今宵も夜空に月が綺麗ですよ?
見上げてごらん Cry Cry Cry
オー ノー ノー

今はきらい oh yeah
でも私は生きている
簡単に手に入るほど未来は楽じゃない
心配ない oh yeah
明日も起きようね
憧れを手放さないでね
格好いい大人たち

恐竜も 進化を遂げて我が身を死守
私たちも 生き抜く術のアイディア募集

ねぇ、不安や焦りはご法度でしょうか?
今宵もぼやく Why Why Why
オー ノー ノー

夢はきらい oh yeah
ほら、急かさないでちょうだい
憧れを手放さないでね
大変ね 大人たち

ひらひら 星は流れる
ゆっくり歩いてゆけばいい
この手になんにもなくたって

今はきらい oh yeah
でも私は生きていく
生み出したい oh yeah
この小さな体から

夢が見たい oh yeah
明日に行かなくちゃ
憧れは手放さないまま

格好いい私になれ


はじめに

『Ambitious』とは2019年6月3日にネット上でMV公開された楽曲です。
同年6月12日リリースの今作は働く人たちの背中を押してくれる応援歌となって
います。

さらに4月16日から放送スタートした TBS系 火曜ドラマ『わたし、定時で帰り
ます。』主題歌ともなっており多くの人気を集めているナンバーです。

ドラマは朱野帰子による日本の小説がもととなり制作されました。
ドラマ内容は筆者の個人的な感想に偏りますが「ハケンの品格」に似ていると思
いました。

残業をしない主人公がお気に入りの店に通い続ける点、上司が彼女に好意的とい
う共通点がそう思わせるのかもしれません。
しかし本ドラマには「残業しない会社側の明確な理由」が存在していたり主人公
東山結衣の新鮮なキャラがとても引き立っています。

そんなドラマの魅力を一層アップさせる今作の歌詞考察を始めていきましょう。

タイトル『Ambitious』とは

『Ambitious』には「野心的な」「大志を抱いている」という
意味合いのある英単語です。

本考察では「大志を抱いている」という意味合いをメインに考察を
進めていきたいと思います。
今作MV動画コメント欄でも語られていたように「働く人のための
応援歌」という要点から逸れないよう忠実に考察していきます。

MVではつり革に掴まっているような人たちが映し出されます。
一緒に映る歌い手の越智 志帆さんの観点から彼らには「大志」
というものがないように映ったのでしょう。

つり革のように上からぶら下がる物に必死に掴まっている演出が
「揺れ動く社会に振り落とされないように上からの権力にしがみ
ついている様子」を暗示していると筆者は読み解きました。

加えて『Ambitious』ジャケットの「額縁」を手に持ったパント
マイマーたちは「枠にとらわれた社会人」を表しているようにも
感じました。

今作タイトルには「大志」や「野心」を持って日々を生きて欲し
いとの熱い想いを感じます。


『Ambitious』歌詞の意味

内外ともに真っ黒

すれ違う スーツの群れは夜よりダーク
白い靴 踏まれそうになる駅のホーム

歌詞冒頭は夜のホームの様子を客観的に描いています。
時刻は20時から終電が運行しているまでの間でしょう。
その時間帯には仕事における残業を終えて家路に向かう
社会人を多く見かけることでしょう。

群れ成すスーツの集団は夜より黒く見えるときがありま
す。
そして歌詞の「夜よりダーク」とは彼らの心の状態を暗
示しているようにも感じます。

文字通りブラック企業に勤めて身も心も暗い状態になっ
て「帰ったら寝るだけ」という思考の人たちなのかもし
れません。

対照的なのが「白い靴」を履いる人が登場するという点
です。
白い靴を履いているのは社会人の集団を見つめる越智 志
帆さんなのだと解釈しました。

なぜかというと「白い靴」は常識的にフォーマルにふさ
わしくありません。
ですから会社帰りの社会人とそうでない人の比較表現、
あるいは「常識を覆す」という描写のように思えます。

上記の考察を踏まえると「白い靴 踏まれそうになる
駅のホーム」とは文字通り人ごみでそうなる状態、も
しくは「常識の枠を越えようとする少数派を多数派が
踏みつけていく社会の特徴」を表現しているようです。

応援歌として考えるなら前述で取り上げたような「社
会の特徴」に負けないでという激励の言葉として受け
取ることができます。


人を見下げるより月を見上げる

うつむいて 画面のリンク
スケートしながら
あの人の悪い噂を拡散中
ねぇ、今宵も夜空に月が綺麗ですよ?
見上げてごらん Cry Cry Cry
オー ノー ノー

「うつむいて」とあるように現代では顔をあげて
堂々と生きている人は少ないようです。
理由の一つに「画面のリンクをスケート」つまり
指をスワイプさせて忙しくしている点があります。

SNSで誰かの根拠のない悪い噂を拡散している人
に向けて越智 志帆さんが「たまには顔を上げて月
を見てごらん」と言わんばかりです。

続く「Cry Cry Cry」とは綺麗なものに気づけない
人たちを憂えて「悲しい」気持ちを彼女が伝えてい
るのだと思いました。

さらに夜空が「暗い」という部分を印象付けるため
の掛詞になっているような気がしました。
「オーノーノー」と今のデジタルな時代を嘆いてい
るような歌詞となっています。

それでも綺麗なものは身近にあるのだから視点を少
しだけ変えてみるよう勧める応援歌なのだと解釈で
きますね。

今を嫌っても将来を好きでいて

今はきらい oh yeah
でも私は生きている
簡単に手に入るほど未来は楽じゃない
心配ない oh yeah
明日も起きようね
憧れを手放さないでね
格好いい大人たち


ここでは社会で働く多くの人の気持ちを代弁している
形をとっています。

「今=現在の生活が嫌い」これは現状に満足していな
い人たちの気持ちを表現しています。
「oh yeah」でカバーされているようにこの考えに歌
詞が同意しているようです。

それでも将来を良くしていくという「憧れ」は捨てずに
手放さないように願っています。
同時に大きな大志を胸に抱き憧れを持って生きる大人た
ちを「格好いい大人たち」と高評価していますね。


スターにならなくても良い

ひらひら 星は流れる
ゆっくり歩いてゆけばいい
この手になんにもなくたって

夜空を見上げると星が凄い速さで流れていくのを
観察できます。
その速さと比べると自分の憧れに向かっているス
ピードは遅く感じることでしょう。

それでも歌詞は「ゆっくり歩いてゆけばいい」と
マイペース保持を推奨しています。
良くスターになるという憧れを耳にしますが、そ
うならなくても大丈夫と応援してくれていますね。

この部分での歌詞では「歩く」ことと「手にする」
という2点が対比の形で描かれているようです。

「人生を懸命に歩み続ける」ことは「何かを獲得」
することに勝るという考えを意図しているのだと
筆者は考えました。

この考え方は特に「成果主義」の企業に勤める人
にとっては慰められるのではないでしょうか。
実際に営業などで1件もアポや成約を獲得できな
いのは大変焦るものです。

企業は「数字がすべてだ」と当然言うかもしれま
せん。
それでも歌だけは「結果じゃないよ」と慰めて欲
しいものですね(笑)

社会人たちは今作の応援歌に鼓舞され慰められる
に違いありません。

MV最後では「ただつり革にぶら下がり揺られる」
人たちが曲の後半ではライトアップと共に踊り出
しました。

これは「大志」を抱く前と後の違いを演出してい
るのだと解釈しました。
そしてこの曲を聴く前と聴いた後のリスナーの心
情なのではないかとも推察しました。

企業が求める残業以外にまだまだ大切な「自分に
された」があるのかもしれません。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
社会人にとって、中でも玄人にとって心に染み渡る歌詞
だったのではないでしょうか。

筆者は存外、残業が好きで(自分のミス故のを除く)頑
張ってしまうタイプです(笑)
皆さんはどうですか??

毎日電車通勤して終電で自宅に帰る、アパートには誰も
いない、冷めたレトルト食べる、寝る。
焼き回しの生活を繰り返す間に「憧れ」なんてごみ箱行
きかもしれません。

それでも歌詞にあったように心のどこか隅っこにでも、
なにかしらの「憧れ」を大事にとっておきたいと筆者は
感じました。

励まし慰めとなる応援歌を歌い上げて下さった越智 志帆
さんに感謝します。
今後の活動と次回作にも期待し注目していきたいと思いま
す。

最後に社会で懸命に働く皆さんへ

「今日一日、本当にお疲れ様でした!!!」