sumika『願い』歌詞の意味を考察・解釈

あなたの瞳に映って
私は「幸せ」って
笑っている
未来を探していた

「おはよう」
たったひとつで世界が弾むから
あなたはすごい人だね
寒い冬を温められる人

あなたをずっと見ているから
ちょっとした変化に
少しだけ早く気付いてしまっただけ
あの子を目で追ってどっか辛そうで
あなたはきっと恋をしている

ひとつふたつ願っても
あの子じゃない
私には代わりは務められず
みっつよっつ願っても
虚しくなる
この胸の中で眠れ
いつか目覚める日まで

あなたの瞳に映って
「うれしい」「たのしい」と言い合って
絵空に見ていた儚い夢だ
白い息を小さく吐いて
「さびしい」「かなしい」って
隣から私も言いたかったよ
そばにいてよ

突然降ってきた雪を誰に伝えよう
私は一人だけだよ
あなたはどう?
答え聞くまでもなかったようで
目線の行き先が諭すよ

ひとつふたつねだっても
叶わぬ希望
あなたの目線の先にいる事
みっつよっつめ叶っても
虚しくなる
ひとつめになれないこと
あの子になれないこと

あなたの瞳に映って
「ただいま」「おかえり」を言い合って
真昼に見ていた儚い夢だ
白い息を小さく吐いて
「おはよう」「おやすみ」って
目を合わせ私も言いたかったな
きっとまだ

雪はずっとふっと
空から来ては
止めどなく降りしきる
想い重ねて
私はずっともっとあなたを

あなたの瞳に映って
私たち二人笑い合って
絵空に見ていた儚い夢だ
白い息を小さく吐いて
「最高に幸せ」って
きっとまだ
解っていた
ずっと“まだ”なんだね

あなたに出会えてよかった
あなたが笑っている未来まで
幸せ祈り続ける夢だ
一生物のギフトはそっと
私の胸の中
「おはよう」と「おやすみ」があって
時々起きては眠ってね
「さようなら」
春の中で

歌詞考察の前に

人気ロックバンドsumikaより『願い』のMVが2019年11月19日にネット上で公開されました。
同年12月11日には シングル『願い / ハイヤーグラウンド』がリリースされます。

動画再生回数は公開から1週間で100万近くまで伸びており大人気ナンバーとなっています。

同曲はテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』主題歌として書き下ろされ幅広く認知されています。

MVの構成や曲調はどのようなものになっているのでしょうか。

sumikaメンバーが光や雪の中で豪快に演奏を披露してくれます。
舞台や演出技法が幻想的な雰囲気を醸し出しておりたいへん魅力的な作品に仕上がっていました。

注目したい点は恋愛を題材としている楽曲ですが、恋愛対象となる男女が登場していないという点です。

対象を断定しないことから、老若男女問わず「自分の視点で恋愛」をイメージできるように工夫されているのだと筆者は考えました。

もちろんドラマタイアップも意識された内容でもあります。

関係する人物を以下に列挙しておきます。

・ 黒澤武蔵(吉田鋼太郎)
・ 四宮要(戸次重幸)
・ 橘緋夏(佐津川愛美)
・ 成瀬竜(千葉雄大)

上記の人物たちも恋愛の荒波に翻弄され苦悩を抱えていきます。
ドラマを見ながらそれぞれの視点で考えるのも楽しい考察ができると思います。

今回の考察ではドラマ視聴されていない方を考慮して、内容にはあまり触れずに進めていきたいと思います。

曲調はミドルテンポバラードで進行していき解放感溢れるメロディーが奏でられていきます。

恋愛の始まりや葛藤を巧みに表現していると感じました。

それではさっそく気になる歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『願い』とは

歌詞全体を考慮するとタイトル『願い』には片思い側の「好きな人と結ばれたい」という気持ちが含まれるように思います。

その他の願いについての考察は後の部分で扱います。

歌詞中の「あの子」がたびたび引き合いに出されている点からも、好きな人にとって自分が「特別な存在」になることも願っているのでしょう。

続く部分から登場人物の背景や心情を追ってみたいと思います。

『願い』歌詞の意味

好意の眼差し、夢見て

あなたの瞳に映って
私は「幸せ」って
笑っている
未来を探していた

今回の考察では主人公の性別や年齢を断定しません。
本文では「主人公」と呼んで進めていきたいと思います。

歌詞冒頭では主人公が好意を寄せている「あなた」が登場しています。
主人公は片思いであり、いつか自分の恋が実れば良いと感じています。

そのように言える理由は好きな人の瞳に自分が映っている、つまり相手から好意の眼差しを向けられる未来を探しているとあるからです。

「未来」という表現から未だ、そうした状態になっていないことを歌詞は暗示していると解釈したからです。

主人公は期待と不安の狭間に立たされ、やきもきしているのでしょう。

人生を彩る存在

「おはよう」
たったひとつで世界が弾むから
あなたはすごい人だね
寒い冬を温められる人

「おはよう」というのは一日の初めにする挨拶です。
歌詞の文脈から好きな人からされる「おはよう」であると理解できます。

一日を好きな人の挨拶でスタートできるのはなんと喜ばしいことなのでしょう。
歌詞ではその喜びを「世界が弾む」と表現されています。

「寒い冬を温められる人」という描写は、主人公の冷え切った心を温めることが出来るという意味なのかもしれません。

主人公にとって好きな人からのたった一言の挨拶は、人生を彩る不思議な力のように感じていました。

主人公の一日の始まりを好きな人の「おはよう」で始めたいという願いを感じる歌詞です。

不安を生む注視

あなたをずっと見ているから
ちょっとした変化に
少しだけ早く気付いてしまっただけ
あの子を目で追ってどっか辛そうで
あなたはきっと恋をしている

誰かを好きになると関心事が高まり、その人の行動や言動に注目するようになります。

歌詞でも主人公は「あなたをずっと見ている」と述べています。
それは純粋な関心の表明であり相手をもっと好きになれるというメリットがあります。

しかしデメリットがあるとすれば、好きな人の知りたくない一面にも気づいてしまうという点でしょう。
例えば好きな人の関心事が別の人に向けられていることなどが挙げられます。

主人公が好きな人は「あの子」が気がかりなようです。
「あの子」のことで辛くなっているという点は、「あの子」に特別な関心事を向けているというふうに主人公はとったようです。

上記の様子から主人公は自分の好きな人が、「あの子」に恋をしていると悟りました。

注視して観察していた事柄は主人公の心に小さな不安を生み出したのでしょう。

届かぬ無数の願い

ひとつふたつ願っても
あの子じゃない
私には代わりは務められず
みっつよっつ願っても
虚しくなる
この胸の中で眠れ
いつか目覚める日まで

主人公は「あの子」の存在にジェラシーのようなものを感じたことでしょう。
それからはいつでも「あの子」が自分との比較対象になり、自分より上の存在として認識したようです。

「ひとつふたつ みっつよっつ」と願いをしています。
「あの子じゃない」というフレーズから主人公が「あの子」になろうと懸命に努力しているのがわかります。

「あの子みたいに容姿が良くなりたい、優しくなりたい、スタイルよくなりたい、必要とされる存在になりたい」などが4つの願いに含まれるのでしょうか。

それらすべてをどれだけ願っても、何一つ得られず虚しい気持ちを抱いています。

「この胸の中で眠れ」という台詞が主人公が自身に向けて述べているように思います。
この届かぬ願いは胸の内に秘めておこうと主人公が決めたのだと解釈しました。

感情共有

あなたの瞳に映って
「うれしい」「たのしい」と言い合って
絵空に見ていた儚い夢だ
白い息を小さく吐いて
「さびしい」「かなしい」って
隣から私も言いたかったよ
そばにいてよ

ここでは主人公が好きな人と感情を共有したいという願いが表れています。
「うれしい」「たのしい」という上向きの感情も、「さびしい」「かなしい」という下向きの感情もすべて共有したいと願っています。

それでも「絵空に見ていた儚い夢だ」とあるように主人公の願いは叶わないままとなっています。

「隣から私も言いたかったよ」の表現から、すでに「あの子」が自分の好きな人との感情共有を果たしている点を理解できます。

もどかしさ、わびしさなど様々な感情が湧き起こったに違いありません。
愛されたい、でも愛されないという葛藤に苛まれる日々を過ごしたのでしょう。

同じ冬、違う景色

突然降ってきた雪を誰に伝えよう
私は一人だけだよ
あなたはどう?
答え聞くまでもなかったようで
目線の行き先が諭すよ

ここでは主人公の孤独とやるせなさが暗示されています。
筆者が胸を抉られた部分でもあります。

「突然降ってきた雪」という表現から主人公が感じた「特別な出来事」を描写しているのだと解釈しました。

MVでも「雪」の映像が挿入されていましたね。
雪国では冬の「雪」が当たり前の光景になりがちです。
しかし雪の降らない地域では突然降ってきた雪に驚きや感動を隠せないでしょう。

それでも主人公には「雪」が降ってきた感動や驚きを共有できる相手がいません。

主人公は「あなたはどう?」と好きな人に心の中で尋ねています。
しかし好きな人の目線の先はいつも「あの子」に向けられており、その事実が主人公の問いの解答になったのでしょう。

「あなたには「あの子」がいるんだね」「一人じゃないんだね」
そう実感した主人公にとって冬の寒さは、去年を凌ぐものに感じたかもしれません。

同じ冬を迎えているはずなのに、主人公と好きな人が見る景色は異なります。
主人公の目前には寒々しい真っ白な世界が広がり、好きな人が見る景色にはにこりと笑って白い息を吐く「あの子」が映っていたのでしょう。

終わらないかくれんぼ

あなたの瞳に映って
私たち二人笑い合って
絵空に見ていた儚い夢だ
白い息を小さく吐いて
「最高に幸せ」って
きっとまだ
解っていた
ずっと“まだ”なんだね

ここでの主人公の願いは、好きな人と最高の幸せを噛みしめることです。

好きになり始めた当初は「きっとまだ」という可能性を僅かに残した考えを持っていたのでしょう。

しかし「あの子」の存在感が徐々に色濃く強大になっていくのを目の当たりにしてからは「ずっと“まだ”」であることを痛感させられます(あ、泣いてる)

それはまるで終わらないかくれんぼのようです。
主人公が恋愛に関して「もういいかい」といくら尋ねても「まーだだよ」という答えが返ってきます。

いっそのこと「もう暗くなったから終わりにしよう」と言ってくれたらどれだけ楽になれたでしょう。

恋が実る間に「まーだだよ」という返答があるように感じるたびに主人公は期待し不安の渦にのまれることになります。

主人公の叶わぬ無数の願いは冬の雪とともに地に落ちて消えるのでしょうか。

自分以外の幸せ、願って

あなたに出会えてよかった
あなたが笑っている未来まで
幸せ祈り続ける夢だ
一生物のギフトはそっと
私の胸の中
「おはよう」と「おやすみ」があって
時々起きては眠ってね
「さようなら」
春の中で

歌詞のラストで主人公はこれまでと異なる願いを言い表しています。
それは「自分以外の幸せ」です。

「あなたが笑っている未来」とは好きな人と「あの子」が結ばれて幸せになる未来のことだと解釈しました。

主人公はすべてを忘れ、すべてを捨てて、すべてが無駄になったと感じているのでしょうか。
いいえ、そうではありません。

「好きになったという事実」「好きで好きで夢中になれた日々」「好きな人から貰った温かな感情」などを一生物のギフトとして大事にします。

主人公がすべてを忘れていないのは「私の胸の中「おはよう」と「おやすみ」があって 時々起きては眠ってね」というフレーズから理解できます。

思い出や感情を時折、思い出しては忘れようとしそれを繰り返す様子をイメージできます。

「さよなら」春の中でとは、冬が過ぎ春になる頃には気持ちの区切りをつけて好きだった人には会わないようにするという意味なのかもしれません。

春の桜とともに主人公の恋愛は散っていきます。
しかしそれは単なる儚さではなく、尊く美しいものでもあると筆者は心から感じるのでした。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
主人公のたくさんの願いが歌詞の中で綴られていましたね。

自分と好きな人が結ばれる願いから「あの子」と結ばれる願いに変わって行く歌詞は涙なくしては聴けません。。

主人公が利他的であること、そして自分以外の幸せを願うことの尊さや美しさを今作から存分に味うことができました。

ドラマの人物たちも、みたくない光景を目にしたり自分の思うように恋愛が進まないという経験を何度もしています。

それぞれの目線の先には「あの子」という存在がおり、心を同様させ葛藤や不安を生み出していきました。

恋愛に公式や文法が存在しないからこそ、予想もしないイレギュラーが連発するんですね。

そうした中で抱くたくさんの願いが世界には無数に存在しているんですよね。
筆者の願いは誰かといま結ばれたいと思っている人の願いが1つでも多く叶って欲しいということです。

少し綺麗事のように聞こえたでしょうか(笑)
であれば、、

皆さんこれからも考察記事をいっぱい読んで下さいね!(笑)

sumikaの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
素敵な作品をありがとうございました。

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