sumika『エンドロール』歌詞の意味を考察・解釈

さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫を見ていた
さよならしなきゃなと言葉にした
僕の言葉はきっと君を困らせた

君の瞳に溜まる雫たち
ほろほろと流れた
数秒昔の笑顔の残像
重なり合い滲んだ

夜風が吹いて
合鍵が揺れて
朝眺めた景色も色を変えて
君を包んで
僕を包んで

さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫を見ていた
さよならしなきゃなと言葉にして
曖昧な未来予報に別れを告げた
愛している愛している愛している
僕は一生君と生きていたい

3年5ヶ月
晴れも雨もあったな
君は傍に居て
人生という名の
長いロードムービーの
ヒロインで居て

月曜日はゴミ出そう
火曜から残業でも
水曜は家でディナーを
木曜日雨だって
金曜の夜、映画はどう?
土曜日でも働く日も
日曜日にはデートしよう
苦楽ある毎日も毎秒も彩られていく

さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫綺麗で
さよならしなきゃなと言葉にして
首を縦に振る君の左手取って
愛している愛している愛している
僕は一生君のそばで
愛していく愛していく愛していく
僕は一生君と生きていたい

今までの僕らにさよなら告げ
世界一綺麗な涙に誓いました

歌詞考察の前に

今回は人気ロックバンドであるsumikaの楽曲『エンドロール』を考察してみたいと思います。

筆者が今作から感じた点は以下の通りです。

・一時的な別れを前にして永遠の愛を誓う

・これまでの関係性を超越していく

何故そう感じたかを楽曲紹介と共にお話したいと思います。

『エンドロール』MVは2020年3月6日にネット上で公開されました。
公開前には期間限定のショートフィルムが配信されていましたが、予告無しの深夜フルバージョン公開にファンも不意を突かれていました。

しかし深夜公開にも関わらず3万回以上の動画再生を観察することができました。
sumikaの根強い人気が数字にもよく表れていますね。

MVには南沙良さん清原翔さんが出演されています。
内容はどのようなものになっていたでしょうか。

作中で2人は交際しているようですが男性側には画家としての夢があり、決別することになります。

お互い気持ちの整理を必死につけようと励む中で彼は彼女をモチーフにした絵を描き続けます。

彼は彼女をアトリエに呼び出し絵を見せます。
描かれていた彼女の左手には指輪が。。
彼は絵と同じ指輪を彼女に渡してプロポーズするという内容です。

以上の流れからも今作が一時的な別れの中で永遠の愛を誓う様子を伝えていることを理解できます。

今作について sumikaの片岡健太さん(Vo/Gt)、南沙良さん、清原翔さんからそれぞれコメントが届いていますのでご紹介します。

ストーリーを作り、映像をイメージして、その映像に合う音楽を作る。

言わば架空の映画の主題歌を作るようにして書いた『エンドロール』は、清原さんと南さんに出会えなかったら、世に出ることはありませんでした。

架空を現実に。更には想像以上にまで連れて行ってくれた二人に、最大級の感謝を。  

片岡健太

普段からsumikaさんの曲に励まされることが多かったので、お話をいただいたときはすごく嬉しかったです。

「エンドロール」を初めて耳にした時は、純粋に綴られた歌詞とメロディーから拡がる情景が頭の中にすっと溶け込み、更に撮影が楽しみに思えました。

清原翔さんも、温かくて柔らかい雰囲気があり、終始心地良い空間の中でお芝居することができました。

sumikaの片岡さんと荒井さんも、撮影現場に駆けつけてくださって、私にとってすごいサプライズでした。笑

優しいメロディーと重なり、誰かのどんな想いにも寄り添えるような、鮮明に記憶に残る映像で、

私もsumikaさんの世界観を大切に、丁寧に演じさせていただきましたので、みなさまの大切な誰かに届きますように。

南沙良

初めて“エンドロール”を聴かせていただいた時、歌詞が、僕自身は経験をまだしていないのに共感できる部分が凄くあって、
メロディにも引き込まれる魅力を感じ、是非、出たい!と思いました。今回のMVは、付き合ってる男女の葛藤が描かれてると思います。
僕と南沙良さんの演じる2人がどのようになっていくのか。丁寧に演じましたので見届けていただけたら嬉しいです。
南沙良さんとは初めましてだったのですが、とても綺麗な雰囲気を持った方だなと思いました。今回のsumikaさんの楽曲にぴったりだと感じました。
沢山の方に観て、聴いていただけたら嬉しいです。

清原翔

それぞれのコメントを抜き出して見ると、今作は純粋さや優しさまた綺麗さを纏ったメロディーと歌詞であることを理解できます。

確かに一度聞けば耳から離れない心地よい音と旋律のオンパレードでしたね。
それではさっそく気になるタイトルや歌詞全体の考察を始めていきましょう。

タイトル『エンドロール』とは

「エンドロール」とは「映画やテレビなどで、映像作品の最後に出演者・制作者・協力者などの氏名を流れるように示す字幕」のことです。

今作の歌詞では人生が「ロードムービー」に例えらており、彼女がヒロインであると綴られています。

また歌の中で「エンドロール」という表現が登場する場合「人間関係の終わり」を意味することがあります。
この点に注目すると今作が切ないバッドエンドのように思えます。

しかし注目したいのは歌詞中にある「今までの僕らにさよなら告げ」というフレーズです。
ここからタイトルが「2人の関係の終わり」ではなく「これまでの関係の終わり」を意味していると解釈できます。

一瞬ミスリード誘った巧妙なタイトル設定だと思いました。

『エンドロール』歌詞の意味

別れと涙

さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫を見ていた
さよならしなきゃなと言葉にした
僕の言葉はきっと君を困らせた

君の瞳に溜まる雫たち
ほろほろと流れた
数秒昔の笑顔の残像
重なり合い滲んだ

今回はMVに登場した男女を主軸に考察を進めていきたいと思います。

歌詞冒頭では「決別」について綴られています。
MVでは男性側の「アーティスト留学」が引き金となっていました。
現実問題として進路や夢の相違は一時的な決別の要因になるかもしれません。

彼が別れを切り出したとき彼女の頬をゆっくり涙が「雫」となって伝っていきました。

「さよならしなきゃ」と彼は気落ちの整理をつけようと必死になります。
しかし「君を困らせた」とあるように彼女は心の準備が出来ていません。
突然切り出された別れの言葉に戸惑いを隠せない様子でした。

「君の頬を流れていく雫」から「君の瞳に溜まる雫たち」と表現が変化しています。
これは彼女が泣き止むことができなかった、また悲しみが止め処なく込み上げてきたことを表現しています。

「数秒昔の笑顔の残像 重なり合い滲んだ」と彼が述べることで決別の言葉が彼女から笑顔を奪い去ってしまったことを暗示しています。
彼は罪悪感がナイフのように胸を突き刺すのを実感したに違いありません。

風は終焉へと

夜風が吹いて
合鍵が揺れて
朝眺めた景色も色を変えて
君を包んで
僕を包んで

MVでも観察できますが彼が彼女を呼び出し別れを告げたのは「夜」でした。
涙する彼女とそれを呆然と見つめる彼との間には長い沈黙が生じたことでしょう。

そんな2人を目前に控えた決別の日へと「夜風」は押し流すかの如く吹きつけます。

「合鍵が揺れる」描写は今後それが「不要になる」ことを描写していると解釈しました。

「朝の景色」と「夜の景色」が大きく変化する例証は出会った当初の2人の関係と現在の関係が大きく異なっていることを強調しているようです。

そう考えるなら君と僕を「包んだ」のは孤独や不安であったと解釈できます。

人生劇場のヒロイン

3年5ヶ月
晴れも雨もあったな
君は傍に居て
人生という名の
長いロードムービーの
ヒロインで居て

ここでは意味深な「3年5ヶ月」という期間が登場しています。
筆者が考えるにこれは「エンドロール」ショートフィルム公開日である3月5日を意識したものと解釈しました。

あえてショートフィルムに注目させたのは2人の3年5ヶ月が「人生のすべてではない」こと、つまりその先があることを意味しているのではないでしょうか。

もう一つの考え方としては4年生の大学生の設定で大学生活残り僅かという場面であるというものです。

どちらもMVの映像からも可能性のある考察だと思います。

いずれの場合も彼にとって彼女は人生劇場のヒロインのような存在です。
唯一無二の存在であり彼女を大切に思っています。

変化する愛情表現

さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫綺麗で
さよならしなきゃなと言葉にして
首を縦に振る君の左手取って
愛している愛している愛している
僕は一生君のそばで
愛していく愛していく愛していく
僕は一生君と生きていたい

今までの僕らにさよなら告げ
世界一綺麗な涙に誓いました

ここでは決別の日を前にした2人が気持ちに区切りをつけていることが綴られています。

前述では戸惑いを隠せなかった彼女も「首を縦に振り」別れに同意しています。
しかしそんな彼女の左手を彼は取って「愛している」と述べて愛を誓います。
「左手」は指輪をはめる手を印象付けていますね。

さらに彼は「愛している」より確信と決意を込めた「愛していく」という言葉を彼女に伝えています。

彼女は彼の一途で熱意のこもったその言葉を心から信じたことでしょう。

最後に歌詞は「今までの僕らにさよなら告げ」とあります。
MVで指輪を渡された彼女はそのことを肌で実感したことでしょう。

彼がこの大きな決断をした決め手となったことが続く部分に綴られています。

「世界一綺麗な涙に誓いました」

そう、彼は彼女が自分のためにたくさんの涙を流してくれたことに感極まっていたのです。
自分のために泣いてくれる人の存在はとても貴重です。

彼は彼女の自分を大切に想う気持ちを生涯大事にしたいと思ったことでしょう。

思えば彼が彼女の絵を描き終えた瞬間から、2人の新たな人生は描かれていたのかもしれません。
一時的な別れを経験した後に待つのは、第二幕とも言える2人の幸福で円満な人生劇場に違いありません。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
MVの前半では不穏な空気が流れハラハラしながら2人を見つめていました。
しかし最後には感動的な展開と美しすぎるプロポーズするというハッピーエンドが見れて本当に良かったです(涙)

個人的には絵を見た彼女がもう少し喜んでくれてもとか思いましたが、よくよく考えてみると満面の笑みがこぼれる心境じゃないなとも思いました。

エンドロールを「それまでの関係の終わり」とするsumikaのセンスに驚嘆しました。

いろいろな解釈があると思いますので皆さんの設定や考察をコメント欄にて紹介してください。
経験談などもお待ちしております。

sumikaの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
感動的で美しい作品をありがとうございました。

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