菅田将暉 『キスだけで feat. あいみょん』歌詞の意味を考察・解釈

私今日は女だから 今日は女だから
きっと 抱きしめてもらえないでしょう
今日は女だから 今日は女だから
ずっと 溢れているでしょう

確かめなくても
湿ってく 揺らいでく
沈みたいの

キスだけでいけそうなの
傷だらけになるとしても
キスだけでここにきたの
やるせないね やる気ないね?

お前今日は女だから 今日は女だから
ちょっと 忍ばせているでしょう
お前今日も女だから 今日も女だから

そっと 触れていたい
待ち構えていても
歪んでく 乾いてく
急がなくちゃ

キスだけでいけそうなの?
傷つけてもかまわないの?
キスだけでここにきたの?
やるせないね 眠れないね

背中合わせの夜
心臓泣かせの夜
重なり合いたい気持ちをまたいで
抱きしめて
キスだけで

私今日は女だから お前今日は女だから
いつも女だから いつも女だから
今日も2人だから

はじめに

『キスだけで feat. あいみょん』とは2019年6月28日にネット上で公開された
楽曲です。
俳優・アーティストとして君臨した菅田将暉さんと平成の歌姫あいみょんさんが
織りなす夢のナンバーとなっています。

以前から菅田将暉さんへあいみょんさんから楽曲提供される情報は開示されてお
り、首を長くして公開を待っていたファンは数えきれません。
その点は動画再生回数に顕著に表れており投稿から僅か一日で160万回を達成し
急上昇ランキング3位をマークしました。

今作について菅田将暉さんとあいみょんさんからのコメントが寄せられていまし
たので紹介します。

【菅田将暉コメント】
初めてあいみょんの曲を聴いた時に勝手ながら縁を感じ、この人に会いたい!と強く感じたことを覚えています。会わなきゃ、と言うか、あんな衝動に駆られたのは初めてでした。そこからは早かったです。
対談を経て、気づいたら公園で一緒にギターを弾き、歌い、隣にいるひゅーいくんはベロベロな中、「何か作りたいね」なんて話をしながら彼女と朝まで恋バナをしました。そしたらふと携帯に言葉をメモリ、こんな感じかな?と、彼女は歌い出し、それがもう今の曲でした。まんまです。その場で完成しました。
そのスピードと形にする力を間近で見れた事は僕にとって財産です。
初めて感じたあの衝動の答えがそこにありました。
そしてまたこの曲で描かれる”人と人との間にある揺らぎ”はきっとみなさん身に覚えがあると思います。
普遍的なものを作れた事に豊かさを感じています。
是非聴いてみて下さい。宜しくお願いします。
菅田将暉
 
【あいみょんコメント】
菅田将暉さんのコメントが全てです。本当にありがとうございます。新しい

領域、未体験の音域。
とてもチャレンジな曲になったと思います。沢山の方に聴いてもらえますように。アルバムに参加できて嬉しかったです。
 
p.s ちょっと何かコメントで小ボケを挟もうかなぁ、と思ったけど、だっちんのコメントがあまりにも完璧すぎて辞めました。


http://sudamasaki-music.com 菅田将暉 オフィシャルサイト より

あいみょんさんが菅田将暉さんのコメントに任せているようなのでそちらに注目
してみたいと思います(笑)

今作は「会いたいという衝動」「その場の流れ」といったもので構築されていっ
た部分が多いと理解できます。
前回、菅田将暉さんと米津玄師さんが曲作りしたときにも「なんかやりたいね」
と雑談しながら作品が出来上がったのを思い出しました。

曲の技巧やスタジオに缶詰のイメージがプロの音楽には定着しがちですが、音楽
の原点である雰囲気とか楽しむなどを大事にしている点に筆者は共感しました。

さらにお二人の会話の中で「男女別々に歌うのはどうか」という提案があったそ
うです。
今作では女性パートを菅田将暉さんが、男性パートをあいみょんさんが歌い上げ
るという思考が凝らされています。

そうすることで男女の色々な性質や感情を露呈することができ、また男女平等に
共感できるエンターテイメントとなると考えたそうです。

それではさっそく歌詞の意味を考察していきたいと思います。

タイトル『キスだけで』とは

「キス」とはお互いの感情が非常に高まり興奮を覚える行為の
一つと言えます。
愛情表現の一つでありキスにも色々な種類がありますが、それ
らについて余り多く論じると別の記事になるのでやめます(笑)

さて通常キスが交わされると「冷静さ」や「理性」といったも
のが働かなくなったりします。
「キス」は「衝動的」また「本能的」とも結びつく場合が多い
のです。

歌詞全体を考慮すると「キスだけで」二人が出会って同じ部屋
に居る、気持ちのやりとりをする様子が描かれています。
そこに「段階を追った交際」といった側面は皆無である点にも
注目できます。

今作はキスを「確かなもの」として扱う反面「不確かなもの」
として書き出している部分も見られます。
この点はキスだけで結ばれた二人の情熱的な面と儚さを同時進
行で描いているのだと筆者は考えました。

『キスだけで』歌詞の意味 

女の性

私今日は女だから 今日は女だから
きっと 抱きしめてもらえないでしょう
今日は女だから 今日は女だから
ずっと 溢れているでしょう

確かめなくても
湿ってく 揺らいでく
沈みたいの

今作の歌詞全体で「女」という性別が登場してきます。
女性のあらゆる面について男性目線また女性目線で語ら
れています。

歌詞冒頭では女性パートが扱われています。

注目したいのは「今日は女だから」という表現です。
文字通り性別が日によって入れ替わることはありません。
ですからこれは「いつもより女性らしく」という意味で
間違いないでしょう。

「抱きしめてもらえない」のはどうしてでしょうか。
相手の男性がいつもと違ったオーラを放っている女性に
戸惑っているのかもしれません。

「ずっと 溢れている」「湿っていく」「揺らいでいく」
のはすべて「心の状態」を描写しているのだと解釈でき
ます。

彼を愛する気持ちが彼女の心の中に溢れてくるのです。
そしてそれは湿っていくように深く全身に行き渡ります。
しかし時に自分の気持ちがわからなくなり不安を感じて
揺らぐ場合もあるのでしょう。

「沈みたいの」とは彼という存在に堕ちていきたいとい
う依存のような面を表現しているように思えます。

キスだけで―衝動と傷心

キスだけでいけそうなの
傷だらけになるとしても
キスだけでここにきたの
やるせないね やる気ないね?

彼女はキスだけで彼との交際を進められそうだと
考えていたようです。
またキスだけで性的に満たされるという考えも
抱いていたのかもしれません。

キスが彼女を彼の部屋まで導いてきたのでしょう。
彼もそれは同じであり二人にはどこか「やるせなさ」
と「やる気」が見えないように感じました。
二人の間には長い沈黙があったのだと思います。

キスを交わした瞬間の情熱的なシーンを身体は覚えて
います。
それでもその衝動にしたがって続きを迎えたら自分の
心は深く傷つくのではと不安になります。

「男」レンズ、覗いて

お前今日は女だから 今日は女だから
ちょっと 忍ばせているでしょう
お前今日も女だから 今日も女だから
そっと 触れていたい
待ち構えていても
歪んでく 乾いてく
急がなくちゃ

ここで「お前」という呼び名が登場します。
ここから男性パートに切り替わったことを理解できます。

男性から見て女性は「忍ばせている」つまり心の奥底に
本心を隠しているのだと思っています。
それが見えないからこそ男性も間合いを測るようにして
接しているのです。

彼は女性への接し方を熟慮し「そっと」触れることから
始めます。
乱暴や粗暴な振る舞いは相手を傷つけ「女性への敬意」
を払っていないことになるからです。

それでもいつまでも身構えていたり間合いを取っている
と彼女の想いや気持ちが冷めて行くのも感じています。

冷静と焦り、愛の差引とも言えるやりとりは彼の頭と心
を大変悩ませたに違いありません。

面と向かえない愛

背中合わせの夜
心臓泣かせの夜
重なり合いたい気持ちをまたいで
抱きしめて
キスだけで
私今日は女だから お前今日は女だから
いつも女だから いつも女だから
今日も2人だから

MVでも菅田将暉さんとあいみょんさんが背中を合わせて
ベッドに座っているシーンがありました。
これは面と向かって愛し合えない二人を表現しています。
お互いの気持ちにもまだ向き合えていないとも言えます。

「心臓泣かせ」つまり心臓が壊れるくらい鼓動は高鳴り
興奮冷めやらぬ状態に二人はなっていきました。

そしてラストの歌詞だけ「いつも女」というフレーズが
使われています。

これは男性女性双方が口にしているフレーズです。
ですから男性側が相手が自分を必要とする女性であり、
女性が自分は相手から必要とされている女性であると
認めていることを示唆しています。

共通の理解と認識に至った二人はそのままベッドに身
を委ねていきます。
MVでは2体の操り人形が背中合わせの状態から倒れて
いく演出で伝えられていました。

キスだけで引き寄せられた二人は不確かな関係の一歩
先に進んだ、、
そう実感したに違いありません。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
これまで記事をたくさん執筆してきたのですが、キスについて
序盤から長々と綴ったことは無かったので何だか不思議な感覚
です(笑)

あいみょんさんが絡んだ作品はどうしてもストレートでアダル
ティな要素が含まれるという印象です。
それでも男女のリアリティに富んだ日常を切り取りリスナーに
ダイレクトに伝達している点が良かったと思います。

そして菅田将暉さんが歌う女性パートが愛らしく、あいみょん
さんが歌う男性パートがクールに聴こえる不思議な感覚に包ま
れました。

お二人とも素敵でスケール感の大きい作品を有難うございました。
今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。

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