Suchmos『VOLT-AGE』歌詞の意味・考察と解説

感じ取り合うのさ 漂うリズム 譲れぬイズム
月さびの世界 ひとりで歩く人たちのオペラ

Chanting now 風が吹けば
Show must be going on
四六時中 できるわけじゃない

On the pitch 聞こえるだろう
You’ll never walk alone
Across the space 星の数のように

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
置き去りにする その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
弾む星の音 その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side

血を流さぬように 歌おうぜメロディ 自由のメロディ
手に取るのはギター 最新型のセオリー
We never take any arms

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
置き去りにする その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
弾む星の音 その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side

Chanting now 風が吹けば
Show must be going on
Sunrise blue 褪せたデニムのように

On the pitch 聞こえるだろう
You’ll never walk alone
Across the space 星の数のように

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side


はじめに

2018年に発売されたSuchmosの楽曲『VOLT-AGE』。

2018年度のNHKサッカーテーマ曲に選ばれ、同年にFIFAW杯ロシア大会が開催されたことから
Suchmosファンでなくても、テレビで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

また、これによりNHKとの繋がりができた影響もあってか、Suchmosは
2018年の第69回NHK紅白歌合戦の出場が決定されました。

そんなSuchmosを次なるステージへと押し上げる一曲となった『VOLT-AGE』。

その歌詞は一体どのようなものなのでしょうか。

歌詞考察

一人で歩いていることはない

感じ取り合うのさ 漂うリズム 譲れぬイズム
月さびの世界 ひとりで歩く人たちのオペラ

Chanting now 風が吹けば
Show must be going on
四六時中 できるわけじゃない

On the pitch 聞こえるだろう
You’ll never walk alone
Across the space 星の数のように

一番Aメロ〜Bメロです。

「月さびの世界 ひとりで歩く人たちのオペラ」という歌詞にまず着目します。

「月さび」とは「月」と侘び寂びの「寂び」が合体した言葉。
月明かりに照らされて、一人で歩を進める人たちのなんとなく
物悲しくも趣がある雰囲気が描写されています。

そして「Show must be going on」、和訳すると「絶対に続けなければならない」といった
意味合いを持つ慣用句が続きます。

これは一人で歩を進めることを絶対に続けなければならない、ということでしょう。
意訳すると自分で立てた目標を達成すれまではやりきらなければならない、といった
意味になるのではないでしょうか。

しかし、それに対して「四六時中 できるわけじゃない」と続きます。

どれだけやりきると決めたことでも、たった一人で孤独に続けるのは難しいということですね。

それに対して「You’ll never walk alone Across the space 星の数のように」、
あなたは一人で歩いているわけではなく、実は星の数ほど多い仲間に
支えられているんだという歌詞が綴られます。


すぐそばで聞こえる鼓動

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
置き去りにする その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
弾む星の音 その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side

一番サビです。

鼓動を意味する「Heartbeat」という歌詞が実に12回登場します。
それだけリスナーに印象づけたい言葉なのでしょう。

その理由は「Heartbeat」という言葉が支えてくれる仲間の比喩表現であるためと考えられます。

「The heartbeat by your side」、あなたのそばにある鼓動という意味の歌詞から、
ここで用いられる「Heartbeat」は支えてくれる仲間の鼓動であることがわかります。

そして一番Aメロ〜Bメロでは「You’ll never walk alone」とあなたは
一人で歩いているわけではないという歌詞が綴られました。

このAメロ〜Bメロから続く共に支えてくれる仲間をより印象的なフレーズで描写するために、
「Heartbeat」という歌詞を繰り返し繰り返し用いたのではないかと考えられるのです。

かつての悲劇を繰り返さないために歌を

血を流さぬように 歌おうぜメロディ 自由のメロディ
手に取るのはギター 最新型のセオリー
We never take any arms

二番Aメロです。

「血を流さぬように」というクールでお洒落な歌詞が特徴のSuchmosでは
あまり見られないような、メッセージ性の強い歌詞から始まるこのパート。

これはこの楽曲がサッカーテーマ曲であることが関係していると考えられます。

先述したように『VOLT-AGE』はNHKサッカーテーマ曲として起用されました。

実はその起用は制作前に決まっており、Suchmosはこれはサッカーのテーマ曲である
という前提で『VOLT-AGE』を制作したのです。

そしてサッカーにはこれまで繰り返されてきた負の歴史があります。

サポーター同士の衝突による死亡事故や敗退のきっかけを作った選手の射殺事件・・・etc。
そういったサッカーの負の歴史を踏まえて「血を流さぬように」と歌うのではないでしょうか。

続く歌詞は「歌おうぜメロディ 自由のメロディ」と
そんな負の歴史を繰り返さず自由の歌を歌おう綴られます。
自由の歌とはこの曲『VOLT-AGE』のことでしょう。

そして「We never take any arms」と暴力のためのどんな手段を使うことはもう二度と
あってはならないという力強いメッセージでこのパートは締められるのです。


平和のために大事なものはHeartbeat

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
置き去りにする その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
弾む星の音 その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side

二番サビです。

歌詞の内容は一番のサビと同様です。

しかし、二番Aメロ〜Bメロで綴られた反暴力への思いを元に読んでみると
平和のために必要なのは相手の鼓動を感じることだ、というメッセージを感じることができます。

つまり、その鼓動を感じるくらい相手に寄り添うよう努力すればきっと争いは起こらない
ということをここでは歌っているのだと読み取れるのです。

直前の歌詞によって全く同じ歌詞でも意味合いが変わってくるのは興味深いですね。

サムライブルーを背負う物達に

Chanting now 風が吹けば
Show must be going on
Sunrise blue 褪せたデニムのように

On the pitch 聞こえるだろう
You’ll never walk alone
Across the space 星の数のように

心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side
答えを出すのは その Heartbeat Heartbeat
The heartbeat by your side

大サビです。

基本的な歌詞はこれまで綴られきたものと同様。

しかし、一節だけ異なる部分があります。

それは「Sunrise blue 痩せたデニムのように」という歌詞。
これは「サムライブルー」と呼ばれるサッカー日本代表のユニフォームを
歌っていると考えられます。

よって、これまで支えてくれる仲間や反暴力など普遍的なテーマが綴られてきた
『VOLT-AGE』ですが、このパートはサッカー日本代表に向けたメッセージなのです。

歌詞は全く同様ながら「You’ll never walk alone」「心つなぐのは その Heartbeat Heartbeat」
などの歌詞はサポーターや仲間の鼓動を感じて、一人で戦っているわけはないことを忘れない
で欲しいというSuchmosからのエールであると考えられるのです。


終わりに

2018年NHKのサッカーテーマ曲に起用された『VOLT-AGE』。

その内容は支えてくれる仲間の大切さや反暴力への思いといったテーマを歌いながらも
サッカー日本代表へのエールも綴られた非常にメッセージ性に富んだものでした。

『VOLT-AGE』に関しては一部「サビが分かり辛い」「盛り上がりにくい」などの声も
あったようですが、こういった歌詞の意味を読み取って聞いてみれば、
その評価も変わるのではないでしょうか。

 

 

 

 



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