Suchmos『STAY TUNE』歌詞の意味・考察と解説

Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon

どこを探しても見つからない
俺の目をかわす Good girl
風船ばっか見飽きたよ
うんざりだもう
I always searching for a piece so long time
襲ってくる 屍の Bad girl
偶然なんか待てないよ
うんざりだもう

ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night

23 Haunted now the time
“SAT” Scramble comin’

Somebody to love 澄ましても見つからない
足音立てない Good girl
名言ばっか聞き飽きたよ
うんざりだもう

Sexy な Mouth をほころばせて
Peace な話を聞かせて
Cool な視線で見つめて
一度だけ俺を試して

ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night

Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon

23 Haunted now the time
“SAT” Scramble comin’


はじめに

2016年に発売されたSuchmosの楽曲『STAY TUNE』。

Honda「VEZEL」のCM楽曲に起用され、Suchmosの名を一躍世に広めました。

ブラックミュージックに傾倒している彼らの音楽性が凝縮された傑作であり、
2016年を代表する楽曲であると言ってよいでしょう。

そんなSuchmosの代表曲である『STAY TUNE』ですが、果たして
その歌詞はどのような内容なのでしょうか。

歌詞考察

東京で過ごす金曜の夜で

Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon

頭サビです。

タイトルでもある「Stay tune」という歌詞で歌い出されます。 「Stay tune」とは
「チャンネルはそのままで」という意味。

「in 東京 Friday night」と続くことから金曜日の夜に東京で過ごし続ける
というような意味合いになると思います。

そして引用符により強調されている「”Dead rising”」という歌詞に着目しましょう。

これは生ける屍という意味。 平たく言うとゾンビです。

なんのことをゾンビと言っているかと言うと、彼らはインタビューでこのように語っています。

―そんな中、早くもリリースされた2nd E.P.『LOVE&VICE』。リード曲である『STAY TUNE』が現在パワープッシュとしてオンエア中です。すでにライブなどでは披露されていましたよね!

TAIKING(Gt):そうですね。最終的な形になる前ですけど、去年の夏くらいからライブではどんどんやっていこうということで。
YONCE:これは作詞を俺とHSUと共作でしたんですけど、HSUから「金曜夜の渋谷ってやばくない?」って話をふられた所から始まって。
今も神奈川の海の方に住んでいるから、都内から家に帰るまでに
電車で一時間くらいかかるんですよ。
で、金曜夜の終電に乗るとゾンビみたいになってる大勢の酔っ払いと乗り合わせる。
その度に「俺も同じ電車賃払ってるのに、イヤだな〜」って思ったりしていて。

引用URL : https://www.spaceshowertv.com/powerpush/pp1/1601_suchmos.html

酔っ払いのことを「”Dead rising”」と言っているのですね。
より広範な意味合いで考えると「自分の意思で行動していない人」
とも言えるのではないでしょうか。

『STAY TUNE』はそんな人々のことを風刺した楽曲なのです。


”Dead rising”行き交う中で

どこを探しても見つからない
俺の目をかわす Good girl
風船ばっか見飽きたよ
うんざりだもう
I always searching for a piece so long time
襲ってくる 屍の Bad girl
偶然なんか待てないよ
うんざりだもう

ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night

一番Aメロ〜Bメロです。

「どこを探しても見つからない 俺の目をかわす Good girl」と、
素敵な女性を求めて東京をさまよっている姿が描かれます。

しかし、次に「襲ってくる 屍のBad girl」「うんざりだもう」と
自分の意思を持たない魅力的でない女性ばかりが襲ってきてうんざりだと綴られます。

襲ってくる、というのは言い寄られることの比喩表現ではないでしょうか。

きっと『STAY TUNE』の主人公は女性からモテるのでしょうが、あんまりな比喩表現ですね。

そして「ブランド着てるやつ」「Mで待ってるやつ」「頭だけ良いやつ」「広くて浅いやつ」
と頭サビで言うところの”Dead rising”に対して、「もうGood night」と告げるのです。

23時に現れる幽霊とは

23 Haunted now the time
“SAT” Scramble comin’

一番サビです。

まず「23 haunted now the time」という一節は「たった今23時に幽霊が現れた」という意味です。

続く「”SAT” Scramble comin’」は「警察の特殊部隊SATが通りにやってくる」という意味。

この二節を繋げて考えると「23時に現れた幽霊を退治するため、SATが通りにやってくる」
という内容がサビで歌われている事となります。

この幽霊とは何のことでしょうか。

それはやはり、頭サビで”Dead rising”と称された自分の意思で生きていない
人々の事だと考えられます。

そういった人々を退治するためにSATがやってくるぞ、
と歌うSuchmosがいかに彼らに辟易しているか分かる歌詞ですね。


いつまで経ってもGood girlは見つからない

Somebody to love 澄ましても見つからない
足音立てない Good girl
名言ばっか聞き飽きたよ
うんざりだもう

Sexy な Mouth をほころばせて
Peace な話を聞かせて
Cool な視線で見つめて
一度だけ俺を試して

ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night

二番Aメロ〜Bメロです。

「澄ましても見つからない 足音立てないGood girl」と、
魅力的な女性が未だに見つからないことが描写されます。

続く「SexyなMouthをほころばせて」「クールな視線で見つめて」には
まだ見ぬ理想の女性にやってほしいことが綴られます。

「Bad girl」ばかりが集まってくる状況にうんざりし、
理想の女性への思いがどんどん高まっているのでしょう。

うんざりした思いが募って

Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon

23 Haunted now the time
“SAT” Scramble comin’

二番サビ〜大サビです。

ここでは頭サビと一番サビで歌った歌詞が繰り返されます。

そのような構成になっているのは歌詞を繰り返すことによって、
その歌詞の印象を強める効果だと考えられます。

二番Aメロにあったように、主人公はまだ理想の女性に出会えていません。

そしてその理由はこれまで批判されてきた、自分の意思で生きていない人が
街に溢れていることが理由の一つです。

そんな環境に心底嫌気がさしたため、「”Dead rising”」や「Haunted」と
批判する歌詞を繰り返すのです。


終わりに

Suchmosの代表曲である『STAT TUNE』。

アップテンポでグルーブ感のあるメロディとは裏腹にその歌詞の内容は、
自分の意思を持たない人々を風刺する皮肉が込められたものでした。

Suchmosのメンバーは楽曲のセンスだけでなく、ファッションセンスや生き様など
メンバー自身の洒脱さも人気の一つです。

そんな彼らからすると、「こいつらは何やってんだ?」と思い、
『STAY TUNE』のような歌詞を綴るのは当然のことなのかもしれませんね。