Suchmos『MINT』歌詞の意味・考察と解説

ハイゲインノイズでノックアウト ふらふらで 大気圏までGOだ
しけた顔は やめとけ 冴えないAll young dude
洒落たカッコじゃ隠せないBaddy never tells A lie
目が慣れたら ひとまず 気の抜けたコーラでも飲んで

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたい

錆びた弦で良い
破けたジーンズで良い
孤独な夜が あっていい
何も無くても 笑えていればいい
何も無くても 歩けさえすればいい

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたい

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたいんだ


はじめに

2016年に発売されたSuchmosの楽曲『MINT』。

Suchmosの大ヒット曲『STAY TUNE』の次に発表された楽曲であり、
多くの音楽批評家に肯定的な評価を受けました。

仲間への思いを綴った歌詞とその世界観を表したMVは大きく話題となり、
MTV Video Music Awards Japanの最優秀邦楽新人アーティストビデオ賞を受賞しました。

果たしてその歌詞はどのような内容なのでしょうか。

歌詞考察

落ち込んだ仲間に

ハイゲインノイズでノックアウト ふらふらで 大気圏までGOだ
しけた顔は やめとけ 冴えないAll young dude
洒落たカッコじゃ隠せないBaddy never tells A lie
目が慣れたら ひとまず 気の抜けたコーラでも飲んで

一番Aメロです。

「ハイゲインノイズでノックアウト」。

ハイゲインノイズとはギターの音を加工した際に起こる騒音のことです。
ギターの音の調整に失敗してしまって、参ってしまうというような意味合いですね。

その後に続く「ふらふらで 大気圏までGOだ」はその音に参ってしまい、
大気圏まで吹っ飛んでしまいそうだ、という意味。

この言い回しはいかにもバンドマンという雰囲気で、聞いているだけで気持ちが
盛り上がる小気味よい歌詞から始まります。

さらに「しけた顔はやめとけ」「洒落たカッコじゃ隠せない Baddy never tells A lie」と、
落ち込んだ仲間に語りかけるような歌詞が綴られます。

「目が慣れたら ひとまず 気の抜けたコーラでも飲んで」と、コーラを飲んで
とりあえず落ち着こうと語りかける歌詞は、優しさもありながら非常に洒脱な雰囲気です。

このパートから『MINT』は落ち込ん仲間を洒落た言い回しで
元気づけようとする曲である事が分かります。


そっと二人で

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたい

一番サビです。

「周波数を合わせて 調子はどうだい?兄弟、徘徊しないかい?」と、
落ち込んだ仲間に一緒に歩いて話そうと語りかけます。

サビのメロウなギターリフも合わせて、この問いかけは非常に優しげにリスナー耳に響きます。

そして「空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたい」と続けます。

「Blow」とは風が吹くさまを描いた動詞。 気軽に行こうぜ、
という意味でよく用いられる言葉です。

つまり、この歌詞はただ何もせずに二人で佇む数分間でも、
仲間が抱える苦悩や苦労を分かちあって、仲間が気楽になるようにしてあげたい
という内容だと考えられます。

仲間思いな主人公の優しさが見て取れるサビです。

何もなくたって

錆びた弦で良い
破けたジーンズで良い
孤独な夜が あっていい
何も無くても 笑えていればいい
何も無くても 歩けさえすればいい

二番Aメロです。

「錆びた弦で良い」 「破けたジーンズで良い」 と、通常であれば
まず好まれないもので良いという内容から始まるこのパート。

また続く歌詞も「孤独な夜があっていい」「何も無くても 笑えていればいい」
「何も無くても 歩けさえすればいい」という内容で、全体を通して
特別なものは何もいらないと綴られます。

なぜ主人公はこのような心持ちになったのでしょうか。

それはやはり、かけがえのない仲間がいるからでしょう。

ただ一緒に笑って共に歩くだけで幸せな気持ちになれる仲間さえいれば、
何も問題ないと歌っているのです。

一番の歌詞で描かれたように、そんな仲間が落ち込んでいるとあっては
励まそうと語りかけるのは当然のことと言えますね。


元気になるまでそばにいる

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたい

周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?
空白の何分かだって その苦悩や苦労を Blowして踊りたいんだ

二番サビです。

歌詞の内容は一番サビと全く同様。

しかし、その歌詞が二度繰り返されるという構成上の違いがあります。
これは仲間の落ち込みようが相当なものであることを描写しているのではないでしょうか。

なかなか元気にならない仲間に対して、繰り返し繰り返し元気付けようとする主人公の姿が、
この構成によって浮かび上がるのです。

しかし、これほど優しげに語り続ければきっと仲間も近いうちに
元気になることだろうなと思わせてくれる内容です。


終わりに

落ち込んだ仲間を元気づける言葉を綴った『MINT』。

その歌詞は優しげながらも洒脱で、聞いていると心が温かくなります。

ちなみにこの曲は自動車教習合宿の合間に作られたそう。

そんななんてことのない時間にこれほどの曲が作れるとは
Suchmosの高い作詞作曲能力に脱帽ですね。



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