SEKAI NO OWARI『Food』歌詞の意味を考察・解釈

成長するため君を吸収
ちゃんと消化して僕の一部に
上品ばかりが全てじゃないんだ
野蛮に下品にかぶりつくのもまた
愛を知らない獣のような
純粋で凶暴なその瞳
奥に残酷にえぐりこむ
価値のあるとこはもっと深くに
ふざけるなんてマナー違反だ
野蛮であっても無礼ではいけない
神の恵みに感謝していただく
味がなくならないでね

Juicy (ジューシー)
Crispy (サクサク)
Crunchy (ボリボリ)
Fluffy (フワフワ)
Tender (やわらかい)
Chewy (モチモチ)
All Delicious

時間をかければ良いわけじゃない
それぞれ適した調理法がある
寝かせるもの、サッとやるもの
味付けの濃いもの、素材を活かすもの
新鮮なもの、腐敗したもの
固くするもの、柔らかくするもの
食べ頃もある、旬もある
それはもちろんそれはそうさ
じゃあさ僕はどうなんだい?
食べ頃も過ぎて旬も過ぎたかい?
美味しいまんまでいれてるのかな
コックの腕が試される時だね
嫌がったって胃袋にねじ込む
一度食べたら忘れられない味に
神の恵みに感謝していただく
味がなくならないでね

Juicy (ジューシー)
Crispy (サクサク)
Crunchy (ボリボリ)
Fluffy (フワフワ)
Tender (やわらかい)
Chewy (モチモチ)
All Delicious

Juicy (ジューシー)
Crispy (サクサク)
Crunchy (ボリボリ)
Fluffy (フワフワ)
Tender (やわらかい)
Chewy (モチモチ)
All Delicious


はじめに

『Food』とは2019年2月26日にネット上で公開された楽曲です。
同年2月27日リリースされるアルバム「Eye」に収録されています。
MVはとても怪しげなムードを醸し出す晩餐からスタートします。

MV前半でメンバーの深瀬さんがライン作業のようなことをしている
場面が映し出されます。
白い謎めいた物体を機械に押入れそれが怪しげな「赤いムース」のよ
うなものに加工され前述で取り上げた晩餐に出されます。

今作の内容は前作の『illusion』の歌詞と関連があるように感じます。
この2曲は「食肉」や「加工」についての論議を展開しているからです。
人間の都合で好き勝手に動物を食物に変えている点やそれに感謝を表す
必要性について歌っているように感じます。

それではさっそく論議の詳細を歌詞考察しながら見ていきましょう。

タイトル『Food』とは

前作『illusion』では歌詞冒頭と中ほどでしか「食」について触れて
いませんでした。
しかし今回の『Food』はタイトルに従い「食」に論議の重点をおいて
おりそれに付随する点のみを歌詞中で扱っています。

特に「食肉」についての様々な見方や感じ方、そして感謝についての
メッセージ性が非常に強く表れている歌です。

MVの描写が少々生々しいので視聴した人の中には食欲減退の影響も
あるかもしれないので注意が必要かもしれません(汗)


『Food』歌詞の意味

食肉―成長過程に不可欠

成長するため君を吸収
ちゃんと消化して僕の一部に

歌詞冒頭では成長するために食肉をして栄養を
吸収する過程を述べています。

この点からこの歌が食肉に反対する内容や菜食
主義を助長するような内容ではないことを理解
できると思います。

野菜や果物も大切ですが肉類も人の肉体形成に
欠かせない分野として認められていますね。
なんだか家庭科の授業のようになってきました。


強者は残酷に見える

野蛮に下品にかぶりつくのもまた
愛を知らない獣のような
純粋で凶暴なその瞳
奥に残酷にえぐりこむ
価値のあるとこはもっと深くに

不思議な心理状態ですがライオンが小動物を襲っているのを
テレビなどで見ると「なんて残酷な」と思ってしまうものです。
それが自然の摂理だと頭では理解していてもそう思ってしまい
ます。

同じように動物を無我夢中で貪る人間を客観視すると上記と同じ
ような見方をされてしまうのではないかと歌詞は歌っています。
「愛を知らない獣」のように見られてしまっても仕方がないほど
現代社会は肉を好んで食べているのでしょう。

「奥に残酷にえぐりこむ」とはどういう意味でしょうか。
これは食べたものを口の奥に入れるという意味ではないように思
えます。
えぐりこむという表現がその解釈とは相いれないからです。

恐らく肉を加工する時に包丁を肉の奥深くに突き入れることを指
しているように解釈しました。
続く「価値のあるとこはもっと深くに」という表現がそれを裏付
けており肉は皮ではなく皮の内側に価値ある部位があるからです。

命あるものに感謝を

ふざけるなんてマナー違反だ
野蛮であっても無礼ではいけない
神の恵みに感謝していただく

生きていた動物を殺して加工する一連の流れに慣れてしまうと
生命に感謝すること忘れてしまいがちです。
私たち消費者側もスーパーにいって肉を買う時に毎回感謝する
ことがあるでしょうか。

食事の前に祈る習慣のある方を除いては無意識のうちに肉を食
べ「ああ、美味しかった」と感想を述べ終わってしまうでしょう。
「神の恵みに感謝していただく」というフレーズからメンバーの
信仰心が少なからずうかがえるのではないでしょうか。

動物を殺して加工し貪り食う行為は歌詞中で表現されているように
「野蛮」なのかもしれません。
それでも感謝をささげないことは野蛮ではなく「無礼」であるとし
感謝の大切さを際立出せていますね。


魅惑の擬音と仕上がり

Juicy (ジューシー)
Crispy (サクサク)
Crunchy (ボリボリ)
Fluffy (フワフワ)
Tender (やわらかい)
Chewy (モチモチ)
All Delicious

ここでは擬音と肉の仕上がり具合だけで歌詞が構成されています。
擬音に関してはサクサクと揚げたてを連想し、ボリボリは軟骨な
どの歯ごたえを、フワフワ&モチモチは肉質に言及したものでいず
れも食欲を掻き立てるものであることを伝えています。

仕上がりに関してはたっぷり油を使用してジューシーに、肉の中は
柔らかい触感を残してまさに絶妙な状態を伝えています。
擬音も触感も食の魅惑を重視した描写を選んで歌詞に反映させてい
ることを理解できますね(今、腹がなりました)

適材適所―食

時間をかければ良いわけじゃない
それぞれ適した調理法がある
寝かせるもの、サッとやるもの
味付けの濃いもの、素材を活かすもの
新鮮なもの、腐敗したもの
固くするもの、柔らかくするもの
食べ頃もある、旬もある

この部分の歌詞ではどんな料理も時間をかければ
必ず美味しくなるという考えを否定しています。
「食の適材適所」とも言える論議を展開しており
様々な利用価値にも触れています。

料理法や旬によって食の持つ価値が変動すること
を述べており続く歌詞ではこの点を「人」に適用
して論議を進めていきます。


適材適所―人

じゃあさ僕はどうなんだい?
食べ頃も過ぎて旬も過ぎたかい?
美味しいまんまでいれてるのかな
コックの腕が試される時だね
嫌がったって胃袋にねじ込む

散々「食」に関する論議を展開していましたが
打って変わって「人」に関する論議を進めてい
ます。

自分たちは旬、つまり今が一番良いときまた価値
ある時なのだろうかと自問しています。
青春時代、体力、精神力、思考、容姿のいずれか
について言及しているのかもしれません。

「美味しいまんま」とは年齢に関係なく良い状態
をキープできるのだろうかと考えているのです。
「コックの腕が試される」とは良い状態をキープ
するのは自分次第ということを描写しています。

良い状態をキープするのは面倒なことでもあり難儀
がつきまとうものです。
それでもそうしたものを「胃袋にねじこむ」つまり
受け入れていくことを示唆しているのだと思います。

まとめ

食文化に関係した題材であり考えさせられる歌詞でしたね。
この曲を聴いたあとに食べる肉は一味違うような気がします(笑)

特定の肉を食べることを禁じている国もありますが日本では大抵
の肉を食べておりそれが習慣となっています。
同時に食事の前に感謝の祈りをささげる習慣もなく手を合わせる
人も減ってきたように思えます。

感謝の気持ちをいつでも持ちたいと思いますが実感のわかない方
が大勢いるということ、また野蛮さを隠しきれない一面があるの
も事実かもしれません。

すべて上品にとはいかないのもそれが日本の培ってきた「風土」
だからかもしれません(タイトルとかけました)

SEKAINOOWARIの今後の活動と次回作に期待し注目していきた
いと思います。