サカナクション『忘れられないの』歌詞の意味を考察・解釈

忘れられないの

春風で
揺れる花
手を振る君に見えた

新しい街の
この淋しさ
いつかは
思い出になるはずさ

素晴らしい日々よ

噛み続けてたガムを
夜になって吐き捨てた

つまらない日々も
長い夜も
いつかは
思い出になるはずさ

ずっと
ずっと
隠してたけど

ずっと昔の
僕の答えをまた用意して

夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ

ずっと
ずっと
この言葉を

ずっと昔の
僕の答えを今用意して

夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ

夢みたいな夜の方
千年に一回ぐらいの月を
永遠にしたいこの夜を
そう今も想ってるよ

はじめに

『忘れられないの』とは2019年6月21日にネット上で公開された楽曲です。
同年6月19日リリース サカナクション 7th Album 「834.194」に収録されて
います。
また「ソフトバンク・テレビCM【速度制限マン 編】で使用されています。

動画再生回数は投稿されてから数時間で15万回に到達し見事「急上昇ランク1」
に輝いています(現在)
サカナクションのファン及びCMで認知した人たちを含め大注目ナンバーとなっ
ています。

さて今作のMVの内容に注目していきましょう。
MV開始から何やら古き良き時代オーラが醸し出されていますね。
サカナクション・ボーカルの山口一郎さんの格好とダンスにも80’sテイストが溢
れ出ていました。

ヤシの木の生えた南国で男女がゆったりとバカンスを楽しむ姿はバブリー時代を
連想させる演出なのだと思いました。
なにを隠そう今作のテーマが「80年代前半の新しくて懐かしいポップスの世界」
となっています。

テーマ実現に向けてオールドカメラを用いた特殊撮影、衣装やメイクなど細かな
点にまで研究し80’sテイストを再現しています。

特に該当する時代を生きてきた世代にとって今作は馴染深いものになるに違いあ
りません。
同時に若い世代にも「こんな時代の雰囲気があったのか」と新鮮な気持ちを伝達
することでしょう。

それではさっそく歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『忘れられないの』とは

歌詞全体を注意深く考慮すると一人の男性主人公が好意を寄せている
女性のことを忘れられずにいるのが理解できます。

女性のことだけではなく、出会った時の情景すべてを彼は大切にして
いるのです。
そんな男性の心情がタイトルには込められているのだと筆者は解釈し
ました。

さらに今作のテーマになっている80’sの古き良き時代も忘れられない
ものの一つに挙げることができるでしょう。
MVと歌詞を照らし合わせながら今作をお楽しみ下さい。

『忘れられないの』歌詞の意味

夢追い人に向けて振られた手

忘れられないの

春風で
揺れる花
手を振る君に見えた

主人公の男性には一人の好きな人と一つの夢があったのでしょう。
夢のために別れを告げた彼は野に咲く一輪の花を見つけました。
春風に吹かれて揺れるその花は別れの日に自分に向けて小さく手を
振った彼女に見えたのです。

別れを忍んでいた男性の気の迷い、そして侘しさをさりげなく表現
している上品な歌詞ですね。

弱さは強さへと

新しい街の
この淋しさ
いつかは
思い出になるはずさ

素晴らしい日々よ

「新しい街」とは彼が夢を叶えるためにやってきた街を
指しているのでしょう。
良くあるケースは田舎から都内へと移り住むというもの
です(俺、東京行くんだ 笑)

主人公の男性が抱く「淋しさ」は弱い性質で出来ていま
す。
しかし時間が経てば「思い出」に変えれる強さが身に付
くに違いないと彼は認識していました。

それまでの過程も実現の日もすべてが「素晴らしい日々」
なのだと彼は結論づけました。

ここまでの歌詞から毎日を輝かせるのは自分次第である
という教訓が得られました。
そして弱い部分も強くしていけるという前向きな見方も
示されていたのではないでしょうか。

味気ない日々でさえ

噛み続けてたガムを
夜になって吐き捨てた

つまらない日々も
長い夜も
いつかは
思い出になるはずさ

「噛み続けてたガム」という例証が用いられています。
通常噛み続けたガムは本来の味気と香りを失います。
香りも味も失ったガムはなんとも言えない虚しさと時
に不快感さえもたらします。

同じように主人公も、好きな人がいない日々や夢が実
現できない日々を過ごし「虚しさ」や「味気なさ」を
感じてきたことでしょう。

それでも今、自分が感じているそうした感情でさえ時
間経過と共に思い出になることを信じていました。
彼は物事を楽観的に捉える傾向にあるようです。

本音の解答

ずっと
ずっと
隠してたけど

ずっと昔の
僕の答えをまた用意して

ここで初めて主人公の男性の本音を垣間見ることができます。
「ずっと 隠してた」それはなんでしょうか。
筆者が予想するに、夢と彼女を天秤にかけた時の気持ちと関係
があるのだと思います。

彼は彼女のことが好きで大事にしていました。
それでも同じくらい大事な夢を持っていたのでしょう。
彼女も気遣いから彼に夢を追いかけるよう背中を押したのかも
しれません。

彼は言葉に甘えましたが本心では「夢より彼女と過ごす日々」
を望んでいたのでしょう。
そんな気持ちを数年、あるいは数十年隠し続けてきたに違いあ
りません。

「答えを用意して」というフレーズから彼が彼女のことを忘れ
られずにいること、再会して答えを提出することを示唆してい
るようです。

二度は訪れない日に向かって

夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ

夢みたいな夜の方
千年に一回ぐらいの月を
永遠にしたいこの夜を
そう今も想ってるよ

ここでは主人公の男性の回想を綴っています。
彼女に交際を申し込んで承諾を得たとき、それは
「夢みたいな日」に思えたことでしょう。
千年に一回の最高の時と表現するに値します。

大切な彼女と過ごす日々が一日でも長く、願わく
ば「永遠にしたい」と彼は切望しているのです。

回想が終わり窓の外を見てみると空は真っ暗でし
た。
夜空に浮かぶ月が今日は特別綺麗に思えたことで
しょう。

月がこれまで歴史上ずっと存在してきたように彼
と彼女の思い出は永続的に記憶に残り忘れること
はできないのでした。。

まとめ

いかがだったでしょうか。

「夢」を取るか「好きな人」を取るかという構図で
考察を進めてきました。
皆さんはスパッと決断できるでしょうか。
筆者も決断力の無さにがっかりする時があります。

一度決めた決定も時間や環境の変化などで解答が変
わることもしばしばみられます。
今作の主人公の心の迷い、そして一人の時に感じる
侘しさや淋しさに共感できる方は多いでしょう。

今作は人の忘れられない「大事な何か」を忠実にま
た上品に伝えてくれたのだと思います。
それが「人」であったり「想い出」であったりと聴
き手によってイメージは異なるでしょう。

人それぞれの解釈や考察が出来るのも音楽の醍醐味
の一つと言えるでしょう。

サカナクションの次回作と今後の活動に期待し注目
していきたいと思います。
キャッチ―で味わい深くも教訓的な作品を有難うご
ざいました。

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