かいりきベア『ルマ』歌詞の意味を考察・解釈

満点な人生も 秀才(しゅうさい)な解答もございません
有害な評論も 見え透(す)いた同情も 聞きたくはないな

壮観(そうかん)な表彰も 平凡な真っ当もございません
暗転な将来も 傲慢(ごうまん)な快晴も 見たくはないな

はいはい 俯(うつむ)いちゃってヤンヤンヤン クラクラリ 彷徨(さまよ)って
正答 失っちゃって わーんわーんわーん だって!心は満たされない!

愛を頂戴
感情熱唱メッタッタッタ 声(こえ)枯(か)らせ 全然わかんない ×点(ばってん) 喰らい尽くせ
心臓血漿(けっしょう)ラッタッタッタ 踊り舞(ま)え 正解なんてバイバイ提唱(ていしょう)だダダダダ (ワオーン!)

満点な答案も 優秀な成功もございません
後悔な人生も 停滞の殺到も 見たくはないな

毎回 躓(つまづ)いちゃって きゃんきゃんきゃん フラフラリ 悴(かじか)んで
正答 無くなっちゃって わーんわーんわーん 待って!出口も見当たらない?

愛を頂戴
感情熱唱メッタッタッタ 声(こえ)枯(か)らせ 断然止(と)まんない ×点(ばってん) 笑い倒せ
心臓血漿(けっしょう)マッカッカッカ 踊り舞(ま)え 正解なんて無い無い提唱(ていしょう)だダダダダ (ワオーン!)

愛を頂戴
感情裂傷(れっしょう)メッタッタッタ 詩(うた)歌(うた)え 全然染まんない「我(が)」貫(つらぬ)き通せ
心境(しんきょう)全焼落下ッカッカ 這(は)い上がれ 正解なんて曖昧立証だダダダダ

感情熱唱メッタッタッタ 声(こえ)枯(か)らせ 全然わかんない ×(ばっ)点(てん) 喰らい尽くせ
心臓血漿(けっしょう)ラッタッタッタ 踊り舞(ま)え 正解なんてバイバイ推奨(すいしょう)だダダダダ
正解なんて無い無い提唱(ていしょう)だダダダダ
だ ダダダダダ (ワオーン!)

歌詞考察の前に

『ルマ』とはかいりきベアさんの楽曲であり、すとろべりーぷりんす(愛称:すとぷり)の莉犬さんに提供されました。
2019年11月23日にMVがネット上で公開されました。

同年12月11日にリリースされる莉犬 1stフルアルバム「タイムカプセル」に収録されています。

今作MVもかいりきベアさんらしい仕上がりになっていましたね。
背景は一度見れば目に焼き付いてしまう「赤」となっています。

同曲のMVは公式より初音ミクverと莉犬さんverが公開されています。
動画再生回数はどちらも公開から数日で50万を超える人気ぶりを見せています。

一枚絵の真ん中にはツインテールの少女が堂々と立っています。
前作でもお馴染みの曲進行と共に瞳や眉が動くギミックにも注目です。

首輪や骨のイラストや歌詞の(ワオーン!)がは莉犬さんをイメージしているように思いました。

その他のイラストについては続く部分で考察してみたいと思います。

曲調はハイテンポでリズミカルなメロディーを刻んでいきます。
常に「駆け足」で進んで行くような印象を筆者は受けました(とてもスリリング)

それではさっそく気になる歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『ルマ』とは

タイトル『ルマを反対から読むと「マル○」になります。
そして「マル○」の反対は「バツ×」です。

公開されたサムネイルも反対になっており「マル」が「ムリ」に見えるように演出しているように筆者は感じました。

イラストにも「×」がつけられた用紙が散乱していました。
歌詞全体からも今作では「一般的に正論」とされているものを間違っているとする主人公を描いているように思いました。

ですからタイトルは○つまり正論のように思える意見や生き方も、そうでないことがあるという意味を包含しているのだと解釈しました。

また意図して「ムリ」と見せたのであれば、周囲の正論に逆行して生きることは「無理」に近いことであると主人公が感じているのだと解釈しました。

続く部分からさらに詳しく背景や意味について考えていきましょう。

『ルマ』歌詞の意味

存在しないマル印

満点な人生も 秀才(しゅうさい)な解答もございません
有害な評論も 見え透(す)いた同情も 聞きたくはないな

壮観(そうかん)な表彰も 平凡な真っ当もございません
暗転な将来も 傲慢(ごうまん)な快晴も 見たくはないな

今作は一人の女性主人公を主軸に考察を進めていきたいと思います。

歌詞の用語のチョイスから女性は学生なのかもしれません。
「×のたくさんついた答案用紙」に基づいてのイメージです。

彼女は学生生活や日常に不満を抱いているようです。
「満点な人生」「秀才な解答」もないとはどういう意味なのでしょうか。

例えばテストで100点を取れば満点です。
それでも100点を取った事実は人生の幸福に必ずしも寄与するとは限りません

また秀才な解答とは授業中に生徒たちをあっと驚かせるようなことを述べることを示唆しているのかもしれません。

それでも秀才な解答を述べたとしても生活のあらゆる面で「最前の理知ある解答」を出せるとは限りません

「壮観」とは「すばらしい、規模の大きい眺め」を意味する用語です。
クラス、あるいは全校生徒という規模の大きな場所で行われる表彰も人生を保障するものにはならないと考えているのでしょう。

彼女は自分も含め「平凡」「真っ当」な人など一人もいないと結論しています。
そもそもそれらの尺度、あるいは基準は誰が設けるのかと首を傾げているのでしょう。

こうした事柄を経験を通して主人公は○のように思えることが実際にはそうではないことを悟ったのでしょう。

正当喪失により彷徨う

はいはい 俯(うつむ)いちゃってヤンヤンヤン クラクラリ 彷徨(さまよ)って
正答 失っちゃって わーんわーんわーん だって!心は満たされない!

ここでは主人公の過去ついて綴られているように思えます。

「正答」つまり一般的に○と思えることがわからなくなって号泣している様子がイメージできます。

彼女も過去に俯き、頭がくらくらするほど悩み彷徨った経験があったのでしょう。

自分の生き方や将来のビジョンが、先生や親と異なる場合、何が正答かわからなくなるときがあります。

他者から提供される、また教科書などの書物が述べる正答を無理矢理でも甘受しようしても「心は満たされ」なかったに違いありません。

この考え方に愛を

愛を頂戴
感情熱唱メッタッタッタ 声(こえ)枯(か)らせ 全然わかんない ×点(ばってん) 喰らい尽くせ
心臓血漿(けっしょう)ラッタッタッタ 踊り舞(ま)え 正解なんてバイバイ提唱(ていしょう)だダダダダ (ワオーン!)

彼女はここでを欲しています。
この愛の種類はいろいろあると思いますが彼女の性格を考慮すると、恋愛感情に基づく愛ではないのだと解釈しました。

筆者が考えるに、1つは自身の「一般的に○とされていることは実は×」であるという考え方を愛して欲しい(共感して欲しい)という意味に思えます。

2つも上記と類似していますが、いま自分の考えを容認しない人たちから認められて愛されたいという意味でもあるのだと考えました。

しかし2つ目に関しては承認欲求という判定にもなり、彼女がそうしたものに価値を見出すのかという疑問が残ります(ですのでメインは1つめ)

イラストでも彼女は鎖や首輪また柵や有刺鉄線などで自由を奪われています。
そうしたものからの解放をイラストは暗示しているように筆者は感じました。
ですからあえて集団意識を抱いたり承認欲求を持つのかはやはり疑問です。

そうした考えよりも、悟りを開いたような彼女は、己が考えに基づき一人で自身が○と思える生き方を追求していくような気がします。

それを裏付けるフレーズとして「正解なんてバイバイ提唱」と述べています。
彼女はあたかも反旗を翻すかのようにして、今まで正しいとしてきた教え、教える者に背を向けて生きて行くようです。

バツを見極める

感情熱唱メッタッタッタ 声(こえ)枯(か)らせ 全然わかんない ×(ばっ)点(てん) 喰らい尽くせ

この部分では主人公が「×点を喰らい尽くせ」と述べています。
これには次のような意味合いがあるのだと思います。

1つには「テストで何度間違ったって良い」という激励の意味です。
彼女は優等生だった時期とそうでない時期をくらべて、人生の満足感になんら変化がなかったのかもしれません。

2つめには「一般的に間違いとされることを自身で体験し見極める」という点を示唆しているのかもしれません。

彼女は周囲の考えに逆行して生きようとしています。
大人たちが当たり前のようにいっていた間違いは本当に間違っていることなのかを自身で確かめようというのでしょうか。

上記のような過程で考えれば「喰らい尽くせ」とは「自身で受け入れて体験や教訓を自分の糧とする」という点を暗示しているとも解釈しました。

こうした経験はリスクが伴い推奨される生き方ではないのかもしれません。
しかし、自身で体験し正否を判断する能力を養うのは重要なプロセスでしょう。

余談ですが英語のlumaには「輝度」という意味があります。
輝度は「光源、また照らされた面の明るさ」を表す用語です。

またlumaを反対に表記したAmulはサンスクリット語で「貴重、またお金で買えない価値がある」という意味があるようです。

自身の体験で得た知識と判断力は彼女を魅力溢れる人物として輝かせ、いつの日か周囲が認めるほど貴重な存在になれるのではないかと筆者は考えました。

少々飛躍した考察ですが、個人的に気に入ったので良しとします(笑)

まとめ

いかがだったでしょうか。
今作を通して何が正しくて何が間違っているのかについてもう一度考えてみる必要性を感じました。

日本語1つとってもそうなのですが、間違った用語の使い方やことわざの意味を誤解していることもありますね(あ、血眼になって探すのはやめてね♪)

いつでも正否を気にしていては生きてくのに疲れてしまいそうですが、時には時間をとって熟考してみるのも良いなと感じました。

かいりきベアさん、そして莉犬さんの次回作と今後の活動に期待し注目していきたいと思います。

素敵な作品をありがとうございました。

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