Reol『激白』歌詞の意味・考察と解説

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

間違っていても
痛い思いをしても構わないよ
不幸も君とだけ

明け方には背いて
だめな遊びをもっと
冷蔵庫の中身が伽藍堂
君の吐くため息が聞きたいのさ

互い違う体を 逸る激情が
わかってほしいと
不揃いな脈がもどかしいよ
疑い合う頭も 嘘をつく喉も
今はいらないよ 君が

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

間違っていても
痛い思いをしてもいいと言えよ
不幸も君となら

早急にひらく瞳孔
今すぐに本当を
確かめるために生き急ぐ

変わらないでいてよ
このままでいようよ
確かなのは今だけでしょう

どうやって示したらいい
悩ましいんだ
否応ないがリモートじゃ
お決まりの疲労感さ

ほらこうやって平伏せば
道化になって
全部曖昧にして終わりだ
また君を押し倒した

澄まし顔で再試行中
つまらない嘘を言うなよ
騙し騙しと気付いてる
今更引き返せないよ
狡い魔法をかけて
汚されたくないのは
お互い様

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

正しくなくても
意味などなくても構うなよ
絶望も君となら

だって誰にわかるの
勝手知った仮想と
君だけに晒す本性 このまま

変わらないで言い切って
今 愛しているって
確かなのはここにいる君だけ

激白を君にだけ

はじめに

2018年に発表されたReolのデビューアルバム『事実上』に収録された『激白』。

Reolは元々REOLという3人組の音楽ユニットのメンバーで”れをる”名義で活動していました。
しかし、2017年にそれぞれの道を進むために解散。

『激白』はこの経緯を経てソロシンガーとして再デビューしたReolの
デビューアルバムのリード曲なのです。

同デビューアルバムの楽曲『サイサキ』は専門学校HAL2018年度TVCM、
『SAIREN』はアニメ「メジャーセカンド」の主題歌にそれぞれ起用され、
若者を中心に注目を集めるReol。

中でも屈指の人気曲である『激白』ですが、果たしてその歌詞の内容は
どういったものなのでしょうか。

今回はReolの『激白』の歌詞考察を行います。

歌詞考察

己の本能、衝動に身を任せて

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

間違っていても
痛い思いをしても構わないよ
不幸も君とだけ

明け方には背いて
だめな遊びをもっと
冷蔵庫の中身が伽藍堂
君の吐くため息が聞きたいのさ

互い違う体を 逸る激情が
わかってほしいと
不揃いな脈がもどかしいよ
疑い合う頭も 嘘をつく喉も
今はいらないよ 君が

一番Aメロ〜Bメロです。

「揺らす本能 火をつけろ」という扇情的なメッセージから始まる『激白』。

続く「焦燥感にハウる衝動」の「ハウる」とは「ハウリング」というマイクから出る
音がトラブルで増幅され、キーンというような音になる現象が起こるという意味です。
つまり「焦燥感によって増幅される衝動」という意味ですね。

そして「僕は今すべてを知りたい」と本能や衝動に従って全てを知ろうとする主人公
の思いがまず綴られます。

しかしその強い思いによって行動するのは時に危険が伴うものです。
激情に身を任せると行動が極端になってしまい間違った行動を起こしてしまうかも生れません。

これに対して「間違っていても痛い思いをしても構わないよ不幸も君とだけ」と
信頼する相手と一緒ならそれでも構わないと綴られます。

きっと激情に従って行動しようと決意した背景にはこの相手の存在も大きいのでしょうね。

そして歌詞は「明け方には背いて だめな遊びをもっと」と激情に従ったものが
続きますが、「冷蔵庫の中身が伽藍堂君の吐くため息が聞きたいのさ」という歌詞が登場します。

「伽藍堂」の読み方はがらんどう。からっぽという意味です。
ここまで感情的で直接的な歌詞が続いてきた『激白』ですが、「冷蔵庫の中身が伽藍堂」
は実に比喩的な歌詞です。

意味としては激情に身を任せる前の主人公の姿を表しているのではないでしょうか。

激情に身を任せるまで無感情で何事にも無関心で、心の中で何も感じていなかった
その様を描いているのではないかと考えられます。

「君の吐くため息が聞きたいのさ」とは悪い意味のため息ではなく、生きたいように生きる
主人公の姿を見てうっとりするような意味合いでのため息だと推察できます。

「互い違う体を 逸る激情がわかってほしいと不揃いな脈がもどかしいよ」
という歌詞からは互いに良き理解者でありながらも、それでも中々思いが伝わりきれない
もどかしさを綴る主人公と相手の姿が描写されています。

この激情が理解される瞬間は果たして訪れるのでしょうか。

変わりゆく信頼する相手に対して

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

間違っていても
痛い思いをしてもいいと言えよ
不幸も君となら

早急にひらく瞳孔
今すぐに本当を
確かめるために生き急ぐ

変わらないでいてよ
このままでいようよ
確かなのは今だけでしょう

一番サビです。

冒頭の歌詞は一番Aメロ〜Bメロと同様。

が、一番Aメロ〜Bメロが「間違っていても痛い思いをしても構わない」という歌詞に対して
ここでは「間違っていても痛い思いをしてもいいと言えよ」と変化しています。

これは「不幸も君とだけ」と綴った信頼している相手に対するメッセージだと考えられます。
激情に身を任せるきっかけとなった相手に対して、「間違っていても痛い思いをしてもいいと言えよ」と言っているのです。

互いに激情をほとばしらせていたにも関わらず、相手の思いは変わってしまったのですね。
これはおそらく一番Aメロ〜Bメロにて綴られた「互い違う体を 逸る激情がわかってほしいと不揃いな脈がもどかしいよ」という歌詞が関係しているのではないでしょうか。

つまりもどかしい思いを繰り返した結果、分かり合えず疲れてしまったために
もう間違うことも痛い思いもせず、安穏と過ごしたいと相手が感じるようになったのでは
ないかと考えられるのです。

続く「早急にひらく瞳孔」というのも信頼している相手を失う可能性を感じ、焦りを感じる
主人公の姿を描いています。

そしてパートの最後には「変わらないでいてよこのままでいようよ確かなのは今だけでしょう」
と再び、前の激情に身を任せて生きていた頃に戻ろうと懇願するのです。

「冷蔵庫の中身が伽藍堂」とかつては無感情だった自分を帰るきっかを与えてくれた相手。
その人物を失うというのは確かにとてつもない喪失感に襲われれることでしょう。

そんな絶望や恐怖、焦燥感がこのパートでは表現されています。

焦燥や悩みは強まって

どうやって示したらいい
悩ましいんだ
否応ないがリモートじゃ
お決まりの疲労感さ

ほらこうやって平伏せば
道化になって
全部曖昧にして終わりだ
また君を押し倒した

澄まし顔で再試行中
つまらない嘘を言うなよ
騙し騙しと気付いてる
今更引き返せないよ
狡い魔法をかけて
汚されたくないのは
お互い様

二番Aメロ〜Bメロです。

一番サビで綴られた大事な人を失う焦りや絶望感。それらの感情はこのパートでも続きます。

「どうやって示したらいい悩ましいんだ」とどうすれば相手に思いが届くのか、
相手が前の状態に戻ってくれるのかと頭を悩ませる主人公の姿が綴られます。

そして続くのは「否応ないがリモートじゃお決まりの疲労感さ」と一番サビから
繰り返し繰り返し相手に対して前の状態に戻ろうと思いを伝え続けた結果、
疲労感を感じてしまったこと綴られる歌詞です。

続く「こうやって平伏せば道化になって全部曖昧にして終わりだ」
からは主人公の苛立ちが読み取れます。

平伏して道化になって、とは何とも情けない様を表していますね。
そしてその姿を晒すのは全部を曖昧にするためだと綴られています。

これは前に戻って欲しいと繰り返し頼む主人公に対して相手が取った態度
なのではないかと推察されます。

その証拠とも言える歌詞が「また君を押し倒した」という歌詞です。

「澄まし顔で再試行中つまらない嘘を言うなよ」というのも同様に相手に対する
苛立ちの言葉と捉えて良いでしょう。

思えば『激白』は折角情動に身を任せて行動しようと決意したのにも関わらず、
共に戦っていこうとする相手に裏切られてしまっています。

そしてその相手を引きとめようとしたり、怒ってみたりといった相手に対する歌詞ばかり
がずっと続いていることが分かります。

が、これも含めて激情に身を任せた結果得たものだと言えるでしょう。
ある意味では相手に詰め寄るのも己の衝動に身を任せた行動だとも言えます。

しかしずっとすれ違うこの両者の関係は果たしてどのような結末を迎えるのでしょうか?
二番サビへと続きます。

思いを『激白』して

揺らす本能 火をつけろ
焦燥感にハウる衝動
僕は今すべてを知りたい

正しくなくても
意味などなくても構うなよ
絶望も君となら

だって誰にわかるの
勝手知った仮想と
君だけに晒す本性 このまま

変わらないで言い切って
今 愛しているって
確かなのはここにいる君だけ

激白を君にだけ

二番サビ〜大サビです。

「揺らす本能 火をつけろ焦燥感にハウる衝動僕は今すべてを知りたい」
と歌詞は一番の冒頭の歌詞に戻ります。

これは恐らく初心に立ち返って改めて相手に思いを伝え直そうという主人公の意思からくる
ものなのではないでしょうか。

が、これまで「間違っていても痛い思いをしてもいいと言えよ」など
間違いや痛い思いを激情に身を任せて生きる際に伴うものと綴っていたのに対して
「正しくなくても意味などなくても構うなよ」と更に意味も関係ないと歌います。

加えて「誰にわかるの勝手知った仮想」と続くこの歌詞から読み取れるのは
自分の思うままに行動した結果、周囲から勝手に作り上げられた姿に対する
反発ではないでしょうか。

そして「君だけに晒す本性 このまま」とそんな周囲には明かさないけれど
信頼している相手だけには本性を見せると綴るのです。

これまで相手に裏切られた内容が続きましたが、それでもやはり相手のことを
信頼しているということでしょう。

そして最後には「激白を君にだけ」とタイトルの『激白』という言葉を用い、
幕を閉じます。

終わりに

若者を中心に人気を集めるReol。

そんな彼女がメジャーアルバムのリード曲として選んだ『激白』は自分の思いに従って
生きようとする人間と信頼する相手に対する思いを述べたタイトルに沿った内容でした。

そんな『激白』で綴られる激しい感情の波に身を任せながら、歌詞を聞き込んでみて下さい。

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