ポルカドットスティングレイ『JET』歌詞の意味を考察・解釈

Taking off, Taking off
姿形の見えない魔物
どこへでも連れて行くよ
街を見下ろして
Well, you are MY STAR

耳を塞いでも聞こえるの
衝動の弾ける音が

Uh, just a moment
I am just waiting for my
一瞬の静寂の匂い
あなたを思い出す
別れ際のあなたを思う
金曜の午後の空想さ

Give me a second
恋する白昼夢
今は何をしているの?
あなたが居ればどこでも行けてしまう

急いで!
Taking off, Taking off
姿形の見えない魔物
耳を塞いでも聞こえる衝動の音
You’re just moving on, Moving on
今はどこか遠くへ逃げよう
どこへでも連れて行くよ
街を見下ろして
You are my JET STAR
一人きりの部屋で騒ぐ
ひとりでに燃える鼓動さ

Nobody like you
恋するダンスフロア
小さすぎる部屋
ああ、私の知らないそんな顔しないで

Loving you, Loving you
嘘も誠も要らない、Up to you
一人の部屋、続く夏の匂い
I’m just moving on, Moving on
あなたに出会うまでは私
ねえ、どんな顔をして生きてきたんだっけ?
All I need is you

(Ladies and gentlemen, for your comfort we will be dimming the main cabin lights.
If you wish to continue reading, you will find your reading light in the panel above you. Thank you.)

Taking off, Taking off
姿形の見えない魔物
耳を塞いでも聞こえる衝動の音
You’re just moving on, Moving on
口は災いのもとならば
何も言わなくていいよ
どこに行こう?

Taking off, Taking off
今は明日まで待てない Taking a trip
この夏が終わる前に
私たちきっと会いましょう

Nobody like you

歌詞考察の前に

今回は人気ロックバンドであるポルカドットスティングレイの楽曲『JET』を考察していきたいと思います。

今作から筆者が特に感じ取った点は以下の通りです。

・飛行機で旅行するときの高揚感

・日常で生じる感情の起伏

上記の点を続く楽曲紹介と共にお話していきたいと思います。

『JET』のMVが2020年3月29日にネット上で公開されました。
深夜公開に関わらず大勢のファンがチェックしており、現在では5万を超える動画再生回数となっています。

動画サイト概要欄にも記載されていましたが今作は「ジェットスター」タイアップソングとして書き下ろされました。

飛行機に乗って空を飛ぶ時の高揚感や旅に出たくなる衝動、広い世界に飛び出す楽しさを表現したナンバーとなっています。

MVの内容と曲調にも注目してみましょう。

見所は何と言っても雫さん初のダンス披露でしょう。
空港を縦横無尽に移動しながらクールに踊る姿はとても魅力的でした。
筆者のイメージでは映画「レオン」のマチルダのダンスシーンのような(髪型的にも)

さらに以前からメンバーが客演希望していたちゃんMARIさん(ゲスの極み乙女。)がキーボードで初参加している点も見逃せません。
テクニカルな演奏が楽曲の幅と厚みが加わり今作を一層盛り上げてみせます。

曲調は高揚感と期待感を同時に伝えるミドルファンクとなっています。
ラストに仕掛けられた転調には気分もハイテンションになること間違いなしです。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞全体の意味を考察していきましょう。

タイトル『JET』とは

「JET」には「(飛行機で)旅行する」「噴射、射出」「素早く移動する」などの意味合いがあります。

明らかにタイアップを意識したタイトルです。
MVでもジェットスターのロゴマークである「オレンジ色の星」と重ねてオレンジ一色の部屋が用意されていましたね。

さらに今作は飛行機の性質を主人公の日常で示す感情の起伏と重ねているように感じました。

飛行機の離陸・着陸のように歌詞中の主人公の感情が上がったり下がったりします。

この点はMVでも描写されており「トーストがこんがり焼ける」「果実が2つに割れる」「ミキサー」心が焦がれたり迷ったり混ざり合ったりすることを伝えているように感じました。

また素早く移動する飛行機のように慌しい日常生活や主人公の感情が急き立てられる様子もMVから感じました。

しかし今作は旅行するときの楽しさを伝えていますから、主人公が急き立てられるのはもっぱら目前に控えている楽しいことが原因であると理解できるでしょう。

余談ですが2017年にリリースされた前作「ジェット・ラグ」が同タイトルと似ており、時差を恋愛感情に置き換えている点と重なりました。

『JET』歌詞の意味

鉄の翼を持つ魔物

Taking off, Taking off
姿形の見えない魔物
どこへでも連れて行くよ
街を見下ろして
Well, you are MY STAR

耳を塞いでも聞こえるの
衝動の弾ける音が

今回は一人の女性主人公を主軸に考察を進めていきたいと思います。

歌詞冒頭で彼女は飛行機を魔物に例えています。
「Taking off, Taking off」とはキャビンアテンダントが離陸を知らせるところを連想できます。
実際にはWe will be taking off shortlyと言われる場合が多いでしょうか。

彼女は魔物がどこへでも連れて行くと言っています。
確かに飛行機は自分の足では決していけない地へ連れて行ってくれます。
両翼を羽ばたかせて力強く移動する魔物のように飛行機は彼女を一瞬で別の地に運び去ってしまうのです。

普段とは違う場所から街を見下ろす彼女は興奮気味に「Well, you are MY STAR」と満足気に飛行機に賞賛の言葉を送っています。

「耳を塞いでも聞こえるの 衝動の弾ける音が」には次の2つの意味があると考えられます。

・高鳴る心音

・飛行機のエンジン音

数万フィートの天空まで運ばれた彼女は興奮を抑えきれない様子です。
耳を塞いでも自分の心音が激しく鼓動していたのでしょう。

さらに実際、飛行機のエンジン音に対して耳を塞いだとも考えられます。
皆さんも飛行機の轟音に思わず耳を塞いでしまったことがあるでしょう。
しかし完全に遮断できず高い音が耳の奥をつんざくのを経験したに違いありません。

そうした興奮や普段味わえない体験も旅行の1つの想い出になりますよね。

一人旅、心に決めて

Uh, just a moment
I am just waiting for my
一瞬の静寂の匂い
あなたを思い出す
別れ際のあなたを思う
金曜の午後の空想さ

Give me a second
恋する白昼夢
今は何をしているの?
あなたが居ればどこでも行けてしまう

ここでは彼女に大切な人がいること、そして一時的に別れて一人旅を決意したことが伺えます。
歌詞の後半では再会を匂わせていますから決別のような悲しい別れではないと判断できます。

「Uh, just a moment I am just waiting for my」とは直訳すると少々ややこしい表現になってしまいます。

「ちょっと待って。私はちょうど私を待っていた」となるからです。
これは続く歌詞の文脈を考慮すると「一人になる時間を待っていた」また「自分でいられるときを待っていた」というニュアンスで考えられます。

「一瞬の静寂の匂い」とは機内で一人座っているときの静けさを物語っているようです。

その点が「別れ際のあなた」と重ねられています。
「あなた」とは彼女と交際していると思われる男性を指すのでしょう。

静寂であなたが思い出されたということからこの一時的な別れに彼が切ない気持ちを抱いたことを理解できます。

しかし上記の流れをすべて冗談のように「金曜の午後の空想さ」と表現しています。
「空想」現実とは関係のないことを思い巡らせることですから、彼女は大切な人を思い出しながら「なんてね」と冗談まじりに言っていたのでしょう。

さらに彼女が旅行に出かけたのが金曜であり続く土日と休暇を取っていることを想像できます。

「Give me a second」は,前述の just a momentと似た表現になりますが「ちょっとでいいから聞いて」という表現でも使われることがあります。

彼女は機内でウトウトしながら先ほどの彼に関する空想を続けているようです。
夢と錯覚するほどの恍惚とした状態で彼女は彼に問いかけたりしています。

「あなたが居ればどこでも行けてしまう」というフレーズから、自分が搭乗している飛行機のように彼のことを本当に信頼しているようです。

ある種の現実逃避

急いで!
Taking off, Taking off
姿形の見えない魔物
耳を塞いでも聞こえる衝動の音
You’re just moving on, Moving on
今はどこか遠くへ逃げよう
どこへでも連れて行くよ
街を見下ろして
You are my JET STAR
一人きりの部屋で騒ぐ
ひとりでに燃える鼓動さ

ここでは旅行の動機が別の観点から綴られています。

「今はどこか遠くへ逃げよう」という表現から現実逃避を動機として旅行する人をイメージできます。
確かに旅行先の綺麗な景色や普段味わえないような素晴らしい体験は日常の不安や悩みを忘れさせてくれるでしょう。

「一人きりの部屋で騒ぐ」や「ひとりでに燃える鼓動」とは一人旅の高揚感や興奮を伝えています。
そうした数多くのメリットを逃して欲しくないとの気持ちから「急いで!」と歌詞では促されているように感じました。

心躍り募る想い

Nobody like you
恋するダンスフロア
小さすぎる部屋
ああ、私の知らないそんな顔しないで

Loving you, Loving you
嘘も誠も要らない、Up to you
一人の部屋、続く夏の匂い
I’m just moving on, Moving on
あなたに出会うまでは私
ねえ、どんな顔をして生きてきたんだっけ?
All I need is you

ここでは彼女が大切な彼のことを想って心躍らせているのを理解できます。
彼女の心躍る様子が「恋するダンスフロア」で表現されています。
小さすぎる部屋とは心の大きさであり彼への気持ちで窮屈になっていることを伝えているようです。

彼女は空想の中で自分の知らない顔、つまり悲しげな表情を浮かべた彼を想像したのでしょう。

続く部分で彼女は彼への愛を歌い、彼が自分にとってどれだけ貴重で唯一無二の存在かを伝えています。

彼と出会う前の自分を忘れるほどになっており「All I need is you」つまり「私にはあなたが必要」と言って彼に依存していることを認めています。

アナウンス―暗くする理由

(Ladies and gentlemen, for your comfort we will be dimming the main cabin lights.
If you wish to continue reading, you will find your reading light in the panel above you. Thank you.)

上記は機内で流れるアナウンスです。
要約すると「皆さんが快適にお過ごしいただくためにメインキャビンライトを暗くします。読書したい方は上のパネルに読書灯があります。ありがとうございます」となるでしょう。

余談なのですが、寝たくもないのに何で機内を暗くするのかという疑問を感じたことはありませんか(笑)

「外の景色を美しく見せるため」「省エネ」などさまざまな意見があるようです。
しかし実際には乗務員たちが暗闇に目を慣らすためとされています。

飛行機の事故は離陸開始後の3分間と着陸前の8分間に発生する確率が高いとされており、その時間を「Critical Eleven Minutes―魔の11分間―」と呼ぶそうです。

ですからそうした事態に備えて事前に機内を暗くするそうです(考察関係なし)

再会を願った夢

Taking off, Taking off
今は明日まで待てない Taking a trip
この夏が終わる前に
私たちきっと会いましょう

Nobody like you

この部分はこれまでの一連の流れが彼女の夢の中の出来事だったことを明らかにしているように感じます。

理由として「今は明日まで待てない Taking a trip(旅行する)」と言っているからです。

彼女は彼に会えない一人の期間を一人旅になぞらえた夢を見ていたのでしょう。
ですから夢の最中で幾度も彼への回想を繰り返していたのです。
一人旅で感じた高揚感や興奮は彼との再会を想像したときに感じるものと重なります。

またMVのラストでは夢オチを伝えるようなシーンがあったことからもそのように言えるでしょう。
時計が蒔き戻っていた点からもその後のシーンが夢の中の出来事だということ伝えていたように見受けられます。

夏の終わりに彼との再会を心に決めた彼女はラストに「Nobody like you」つまり「あなたのような人は他に…」と特別感を印象付けるフレーズを呟いています。

甘い夢から覚めた彼女は高鳴る心音を感じながらいつもの日常へと戻っていきました。。

まとめ

いかがでしょうか。
飛行機と彼女の心情が重なり合った見事な歌詞だと筆者は感じました。

また旅行のときに感じる高揚感や興奮もリアルに伝わってくるフレーズがたくさん散りばめられていましたね。

最近飛行機に乗ってないので今度の休みにでも乗るかな、あっそんな休みないなとか色々一人で考えながら考察してました(笑)

皆さんの考察や今作の感想を自由にコメントして頂けたら幸いです。

タイアップ限定のポルカジェットシティングレイもカッコ良いネーミングでしたね。

ポルカドットスティングレイの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと想います。

ここまで記事を読んで下さりありがとうございました。

コメントを残す