Orangestar『Henceforth』歌詞の意味を考察・解釈

あぁ 君はもういないから
私は一人歩いている
あぁ 腐るよりいいから
行くあてもなく歩いている

あぁ これからはそうだな
何も求めず生きていく
あぁ お金よりいいでしょ
これで何も失わないね

あぁ! 泣くな空、心配ない!
終わりのない夜はないね
あぁ 闇はただ純粋で
恐れてしまう私が弱いだけ

あぁ!夏を今もう一回
君がいなくても笑って迎えるから
だから今絶対に
君も歩みを止めないで

あぁ!それだけの心臓が
絶え間なくアオく光を願うから
仕方なくもう一回
変わらぬ今日を征くんだよ
何度でも

あぁ 夏風邪 悪い夢
見果てた希望 淡い残像
あぁ このままじゃ辛いかな

って繰り返してもまた願うから
読み返しても嘘はないから
踏み出したら振り返らぬよう

何もないけど旅は順調で
「君はその夢をもう一回」

長い長い闇を抜ける

抜ける

抜ける

あぁ!夏を今もう一回
君がいなくても笑って迎えるから
だから今絶対に
君も歩みを止めないで

あぁ!それだけの心臓が
絶え間なくアオく光を願うから
諦めずもう一回
変わらぬ今日を征くんだよ

何度も

あぁ 夏を今もう一回

あぁ 夏を今もう一回

Orangestar『Henceforth』の概要

今回は人気ボカロPであるOrangestarさんの楽曲『Henceforth』の歌詞考察をしていきたいと思います。

2017年に突如として活動休止を発表した Orangestarさん。。
宣教師として2年間の布教活動を終え、2020年4月16日に『Sunflower』のMVを公開して活動を再開させました。

前作『Sunflower』は夏背さんが歌い手となり、美声が作品に寄り添いました。
今作『Henceforth』ではIAが起用され、活動再開から初のボカロ曲となっています。

『Henceforth』から筆者が特に感じ取った点は以下の通りです。

・休止から活動再開までのOrangestarさんの心境

上記のように考えた理由を続く楽曲紹介とともにお話したいと思います。

『Sunflower』のMVが2020年5月21日にネット上で公開されました。
公開から数時間で15万を超える動画再生回数、1万以上のコメント数を記録しました。

多くのファンが、Orangestarさんの作品を懐かしむ温かいコメントをしていました。
また久々のボカロ曲に称賛の声があがっていました。

MVのイラストを M.Bさんが担当しました。
少女が夏の青空を嬉しそうに見上げている一枚絵となっています。

少女の表情から、太陽に眩しさを感じながらも日の暖かさに思わず笑みがこぼれてしまっているように感じます。
「ようやく夏が来た!」と叫んでいるところもイメージできますね。

イラストの少女や夏を題材にした点から、前作の『快晴』を連想したファンも多いと思います。
忘れもしない出来事として、この『快晴』の発表をもって Orangestarさんは活動を休止されました。

ですから夏の曲で姿を消し、同じく夏の曲で姿を現した Orangestarさん の心境を歌詞に綴ったのではないかと筆者は考えました。

メロディーにおいても 今作『Henceforth』 と前作 『快晴』 の共通していると感じます。

両作品ともギターをルワンさんが担当しています。
全体に醸し出される雰囲気、特に間奏のギターリフが共通していると思います。

イラストやメロディー、そして歌詞で繋ぐ Orangestarさんの「心境」を主観で紐解いていきたいと思います。

『Henceforth』の意味とは

タイトルの 『Henceforth』 には「今後、これからは」という意味があります。

タイトルの意味から、Orangestarさんの今後の意気込みが伝わってきます。

歌詞全体に注目すると、自分の心境を綴りつつもファンの気持ちに配慮していることがうかがえます。

考察すればするほど「大丈夫、大丈夫」と自分とファンに訴えているように感じました。
そんな熱い想いが込められた歌詞にさっそく注目していきましょう。

Orangestar『Henceforth』歌詞の意味

「君」と遠く離れて

あぁ 君はもういないから
私は一人歩いている
あぁ 腐るよりいいから
行くあてもなく歩いている

あぁ これからはそうだな
何も求めず生きていく
あぁ お金よりいいでしょ
これで何も失わないね

今回は Orangestarさんを主人公として考察を進めていきたいと思います。

前作『快晴』と同じく歌詞には「君」で表現される人物が登場します。
今回は「君」をファンとして物語を組み立てていきます。

1番では、活動休止中の心境について歌われているように思います。
Aメロ冒頭では「君はもういないから」と歌われています。

これは文字通り、音楽を通じてファンと深く関われなくなった状態を歌っていると解釈しました。

「私は一人歩いている」という台詞からは Orangestarさんの孤独が垣間見れます。

気になる表現としては「お金よりいいでしょ」「何も求めず生きていく」というフレーズです。
これは2年間の宣教師としての無給活動を暗示していると考えました。

大好きな音楽はできませんが、ボランティアは自分と人のためになる活動です。
彼の宣教師を調査すると2年(望むなら3年)は志願して行なう活動のようです。

ですから自ら望んで進んだ道であることがわかります。
しかし「腐るよりいいから 行くあてもなく歩いている」という表現が気になります。

これは自分を支え力づけてきたファンとの交流が、一時的とはいえ無くなったことへの懸念のように思います。

音楽活動していない自分と日々の過し方に違和感を持ったかもしれません。

「泣くな」と言い聞かせて

あぁ! 泣くな空、心配ない!
終わりのない夜はないね
あぁ 闇はただ純粋で
恐れてしまう私が弱いだけ

Bメロでは Orangestarさんが自身の心に「泣くな」と言い聞かせているようです。
Aメロにはなかった「!」が「あぁ」に付けられています。
彼の言い聞かせがとても強力であることを印象付けます。

歌詞では風景描写が用いられており、「空」が人の「心」を表していると理解しました。

雲行きの怪しくなった空がもうすぐ雨を降らすかのように、彼の心も孤独で泣き崩れてしまう状態になったと解釈しました。

「夜」思わしくない状態を指す場合があります。
ですから「終わりのない夜はないね」とは、思わしくない状態はずっと続かないという彼の前向きな考えを表していることになります。

教訓的だと感じた点は「闇はただ純粋で恐れてしまう私が弱いだけ」というフレーズです。

「闇」はその前の「夜」が作り上げる状態です。
自分が孤独を感じるのを闇のせいにするのではなく、自身が弱いからだと言っています。

ここから思わしくない状態になったとき、状態また状況のせいにするのではなく自身に目を向けることの大切さを学びました。

現状を迎える

あぁ!夏を今もう一回
君がいなくても笑って迎えるから
だから今絶対に
君も歩みを止めないで

あぁ!それだけの心臓が
絶え間なくアオく光を願うから
仕方なくもう一回
変わらぬ今日を征くんだよ
何度でも

サビでは、現状から目をそらさずに迎える大切さが表明されているように思います。

「夏を今もう一回」とは、音楽活動を続けていたときの喜ばしい気持ちをもう一度味わいたいという願いだと解釈しました。

しかし、2年の間そうすることはできません。
続く部分では「君がいなくても笑って迎える」とあります。
ここから「君」がいないのに「迎える」とはどういう意味でしょうか。

これには以下の2つの意味があると思いました。

・ファンと音楽から離れた現状を迎える

・物理的に離れているファンと心で通じ合う

こうした点からOrangestarさんの複雑な心境が幾らか伝わってきます。
辛抱や忍耐のような気持ちと、前向きな希望めいた気持ちです。

続く「だから今絶対に  君も歩みを止めないで」というフレーズは感動的です。

このフレーズの前に彼は笑顔でいる決意をしています。
ですからファンにも笑顔で自分の「歩みを止めない」つまり前向きな気持ちで生きることを止めないよう勧めているのです。

「それだけの心臓」とはなんでしょうか。
フレーズの前にある「君」つまりファンの心臓だと思いました。
たくさんのファンがOrangestarさんとの再会を興奮しながら待ちわびています。

「絶え間なくアオく光を願う」とはどう意味でしょうか。
「アオ」は「青」また「碧」のことであり「爽やか、誠実」などの意味があります。

そのような気持ちでファンは、彼が活動していた夏の光を浴びたいと誠実に願っています。

その願いに気づいているからこそ、彼は「仕方なくもう一回 変わらぬ今日を征くんだよ 何度でも」と決意できるのだと解釈しました。

帰ってきたが

あぁ 夏風邪 悪い夢
見果てた希望 淡い残像
あぁ このままじゃ辛いかな

って繰り返してもまた願うから
読み返しても嘘はないから
踏み出したら振り返らぬよう

2番では音楽活動を再開したOrangestarさんの心境が綴られていると思いました。

Aメロの「夏風邪」や「悪い夢」嘆かわしい現状を示していると思います。
それは世界全体を悩ませている「コロナウイルス」だと筆者は考えました。

せっかく音楽活動を再開したのにみんなと顔を合わせることもできません。
元気のないファンを見て悲しくなったかもしれません。

「見果てた希望」は陽炎のような「淡い残像」となり消えていきそうです。
「あぁ このままじゃ辛いかな」と彼も呟きます。

それでもファンと以前のように音楽で繋がりたいという願いは消えません。
その願いを「読み返しても」嘘はないと言っています。

どんな現状を目の当たりにしても彼は「踏み出したら振り返らぬよう」決意しているのです。

夜を駆け抜ける

何もないけど旅は順調で
「君はその夢をもう一回」

長い長い闇を抜ける

抜ける

抜ける

Bメロでは嘆かわしい現状を「ファンと一緒に切り抜けるんだ!」というOrangestarさんの強い願いを感じます。

現状に反して彼が「何もないけど旅は順調」と言っているのは、前向きな気持ちをキープするためであると解釈しました。

「君はその夢をもう一回」とは、夢を諦めかけたファンにもう一度夢を思い描くように訴えているように感じます。

コロナウイルスがもたらす「長い長い夜」を「抜ける」「抜ける」と繰り返し叫んでいます。
ここから現状を打開するという彼の願いの強さがうかがえます。

あの夏をもう一回

何度も

あぁ 夏を今もう一回

あぁ 夏を今もう一回

ラストのサビからは歌詞が上部に表示されていました。
それはまるで「長い長い夜」を抜けて、顔を出した太陽をみんなで見上げているようでした。

Orangestarさんは「何度も」というフレーズを使い、以前にファンと共有していた喜びに出会いたいと願っています。

繰り返される「夏を今もう一回」というフレーズもその点を強調しています。

この誠実で真夏のように熱い想いが天に届くことを願って止みません。。

まとめ

いかがでしょうか。

筆者の主観ですが、Orangestarさんの心境を歌詞から想像しながら組み立ててみました。

動画コメント欄やツイッターのリプを見ても、根強いファン愛を感じます。
Orangestarさんの動画公開のタイミングや作品の構成からも、相思相愛という表現がぴったりです。

この先、どんな夏を迎えるのでしょうか。
緊急宣言の一時解除などではなく、ウイルスの脅威から解かれたいものです。

煩わしいマスクを外して堂々と空を見上げながら吸い込む空気は、どれほど美味しいでしょうね。

Orangestarさんの希望と魅力に溢れる作品に感謝します。
ありがとうございました。
今後の活動と次回作にも期待し注目していきます。

また記事をここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

コメントを残す