Official髭男dism『ノーダウト』歌詞の意味・解釈と考察

まるで魔法のように
簡単に広まってく噂話
偏見を前に
ピュアも正義もあったもんじゃない

仕方ない どうしようもない
そういってわがまま放題大人たち
どうぞご自由に
嫌ってくれて別に構わない

Let me show 神様も
ハマるほどの大嘘を oh
誰も ハリボテと
知るよしもない完璧な
Lie and Lie Lie and Lie
そして少しの愛で
Let me show
欲張りの その向こうを

Stop!偽のウォーアイニー
撒き散らして
暴走してるあなたたち
使って華麗に
浴びるわ9桁のビルシャワー

怪しい おかしい
それ以外何も感じられない私
時代の声に
責め立てられる筋合いはない

Let me show 神様も
ハマるほどの大嘘を oh
Let me show そのBeautiful
その奥の野生のかけら

早くデマカセに気づいて
騙してたわけに気づいて
誰に何度 裏切られても
目を 覚まして 笑って
One more time

Let me show 神様も
ハマるほどの大嘘を oh
誰も ハリボテと
知るよしもない完璧な
Lie and Lie Lie and Lie
そして少しの愛で
Let me show
欲張りの その向こうを
One more time


はじめに

『ノーダウト』は、Official髭男dismが2018年4月11日発売した1stアルバム『ESCAPARADE』に収録されている楽曲です。

同日に事前告知一切なしで1stシングル『ノーダウト』としてリリースされ、知名度はなかったものの、フジテレビ系月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」の主題歌として突然現れたように見えるバンドの人気の楽曲となりました。

公開されたMV内では、囚人をイメージさせるメンバーが登場し、監獄内ででトランプをしたりとポップな映像に仕上がっています。

4人組ピアノPOPバンドとして「ヒゲダン」の愛称で親しまれるOfficial髭男dism、『ノーダウト』の歌詞の内容を考察します。

タイトル『ノーダウト』の意味

「ノー」は否定を表す言葉です。

「ダウト」は疑うという意味があります。

「ダウト」というトランプゲームは、馴染みがありますよね。

トランプゲームの「ダウト」は、配られた手札を1から番号順に出して行くゲームですが、順番が来た時にその番号を持っていなければ、嘘をついてその番号ではない番号を、他の人に見抜かれぬように出します。

嘘だと気づかれてしまい、他の人に「ダウト」 と声をかけられたら負けです。 本物のカードの時に声を掛けられたら、騙せた自分の勝ちとなります。

MVでメンバーがトランプをしている様子は、トランプゲームの「ダウト」をイメージさせますね。

話がそれましたが、タイトル『ノーダウト』は、「ダウト」を否定する言葉なので、直接の意味は、「疑いがない」ということになります。

月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」は、奇想天外な計画で、欲望にまみれた人間たちから大金をだましとる、詐欺師でありながら善人のような、一見どちらが悪者なのかわからなくなる痛快コメディなストーリー。

歌詞を読み進めていくと、歌詞中に『ノーダウト』のタイトルのワードは出てきませんが、正義は疑いようがないでしょう、目を覚まして、という自信満々の説得が読み取れます。


『ノーダウト』歌詞の意味

すぐに拡散されてしまう情報

まるで魔法のように
簡単に広まってく噂話
偏見を前に
ピュアも正義もあったもんじゃない

『ノーダウト』の歌詞中には、「私」という一人称が登場します。

月9のドラマ『コンフィデンスマンJP』のために書き下ろされた『ノーダウト』ということをヒントに解釈を進めていくと、歌詞の主人公はどこか憎めないような詐欺師、嘘つき者、長澤まさみさん演じるダー子がイメージできます。

そんな主人公を前提とし、解釈を進めていきます。

主人公には正義感があり、嘘か本当か曖昧で、証拠のない情報もSNSなどで拡散れてすぐに広まってしまう状況にに嫌気がさしているように感じられます。

拡散している側も、悪気はないのかもしれませんが、
「ピュアも正義もあったもんじゃない」
と、真実を見極めないことは正義ではないと嘆いています。

仕方ない どうしようもない
そういってわがまま放題大人たち
どうぞご自由に
嫌ってくれて別に構わない

主人公は、孤独のようです。

しかし、歌詞からは強い意志、使命感を持っているような印象を受けます。

「仕方ない どうしようもない」

と、証拠もなく拡散された噂話に対し、責任を持とうとしない大人たち。

自分には関係ないこと、と、悪い噂話を拡散されて苦しんでいる人たちのことは他人事に考えている大人たち。

主人公は、そんなわがままで自分勝手な大人たちを敵に回し、

「嫌ってくれて別に構わない」

と、独り、真実を探しに、正義感を背負っています。

噂話が主人公のことなのか、誰かのためなのかはわかりませんが、周りに流されず、自分が正しいと思う行動を起こすのです。


完璧な詐欺師になる

Let me show 神様も
ハマるほどの大嘘を oh
誰も ハリボテと
知るよしもない完璧な
Lie and Lie Lie and Lie
そして少しの愛で
Let me show
欲張りの その向こうを

「Let me show」は、お見せしましょう、ご案内しましょうという意味です。

つまり、サビの冒頭は

「神様もハマるほどの大嘘を お見せしましょう」

という歌詞です。

主人公は、噂話を拡散され、苦しい想いをしている人たちを救うため、何か閃いたようです。

「Lie」は嘘という意味です。

嘘は嘘で征しよう、ということでしょうか。

そして、忘れてはいけないのは、それはただの人を騙す嘘ではなく、「愛」のある嘘であること。

自信満々に閃いた嘘で、スカッと相手を成敗しようとする表現が、月9のドラマ『コンフィデンスマンJP』にぴったりとマッチしています。

何が真実なのかわからない

怪しい おかしい
それ以外何も感じられない私
時代の声に
責め立てられる筋合いはない

素直に読んでいくとわかりにくいワードがいくつか並べられています。

1つずつ読み解いていきましょう。

まずは、突然の「Stop!」。

やめる、とまる、という意味ですね。

「ウォーアイニー」は「I love you」のような感覚で、一般的に知られている中国語の「我爱你(ウォーアイニー)」です。

どうやらこのフレーズで、主人公が懲らしめたい相手は、恋愛詐欺師、結婚詐欺師のようです。

それから、解読が必要なのは、

「9桁のビルシャワー」

ドラマが詐欺師の話であること、詐欺師が求めるものは大金、ということから連想すると、9桁はお金の数字、例えば、「100,000,000」で9桁なので、億単位の大金です。

「ビル」は、日本語で一般的なのは高層の建物ですが、その後が「シャワー」と続きますので、英語の「Bill」紙幣を表しているのではないでしょうか。

つまり「浴びるわ9桁のビルシャワー」というのは、紙幣のシャワーということになります。

詐欺師を成敗し、大金は主人公がいただくという、まさしく月9のドラマ『コンフィデンスマンJP』の詐欺師たちがミッションに成功し、大金を手にしている様子が浮かんできます。

Stop!偽のウォーアイニー
撒き散らして
暴走してるあなたたち
使って華麗に
浴びるわ9桁のビルシャワー

『ノーダウト』の歌詞中も、世間も、もはや嘘だらけ。

主人公は、

「怪しい おかしい それ以外何も感じられない私」

と、世間に対して全てを疑っているようです。

詐欺や嘘だらけの時代、そんな時代に、自らも詐欺師として、正義感を持って立ち向かっていく主人公。

「責め立てられる筋合いわない」

どこまでも強気で、詐欺師としての自分は正義だと確信している様子です。

Let me show 神様も
ハマるほどの大嘘を oh
Let me show そのBeautiful
その奥の野生のかけら

「Beautiful」は、綺麗な、美しいという意味です。

「Let me show そのBeautiful」は、その美しさをお見せしましょうという意味です。

詐欺を詐欺で成敗し、真実を暴く主人公。

月9のドラマ『コンフィデンスマンJP』では、計画から、詐欺相手を倒す過程もとても美しく、時にコミカルに描かれています。

自信満々で、どうぞご覧くださいと、華麗なshowを見ているようです。

スカッと爽快なshow、自信は、正義感と、主人公の根元にある野生心の表れです。

主人公が持つ野生心は、神様でさえ騙してしまえるような、正義感あふれた知恵のある詐欺として、世の中を変えていきます。


愛のある嘘なのだ

早くデマカセに気づいて
騙してたわけに気づいて
誰に何度 裏切られても
目を 覚まして 笑って
One more time

「早くデマカセに気づいて」

悪の詐欺師、詐欺と知らずに信じてしまう一般人、すべての人へのメッセージです。

「騙してたわけに気づいて」

このフレーズは、悪い詐欺師と、悪い詐欺師に騙された人へ。

正義ある詐欺師は、愛のある嘘を付いていること、その本心を知れば、悪いことが何なのか見えてくるはずです。

そして、本当に信じることができるのは、自分自身だけなのです。

信念を貫き、自分の意思をきちんと持って行こう。

もし詐欺に遭ってしまったら、目を覚まし、事実を受け入れ、笑ってやり直そう。

そういうことが歌われているのだと思います。

まとめ

自分自身が騙されてしまうことはもちろん、騙されて泣き寝入りしてしまうのを見たり聞いたりして悔しい思いをすることはありますよね。

『ノーダウト』は、そんな悔しい感情に、知恵を持って戦おうとする、痛快、爽快な歌詞で、「疑うことはない」「心配しないで」というメッセージを感じ、どこか頼りたくなるような歌詞でもありました。

2019年1月24日には、ワンマンツアー「Official髭男dism one-man tour 18/19」の東京公演となるNHKホールでのLIVEを開催。

ツアーは超満員となり大成功させた「ヒゲダン」、追加公演が決定した日本武道館のLIVEは必見です。