乃木坂46『のような存在』歌詞の意味を考察・解釈

グラスに(いくつか) 氷を(入れて)
溶けてく(時間を) ただ眺めてた


今の僕には(yes) 共感できるけど(why)
何にもできないのが残酷で
じっと待ってる(yes) それだけでは(why)
存在がない


愛って何だか 一人じゃいけないのか
手をこまねいて やがて消えてしまうよ
振り向いてくれるまでは 想いは一方通行
何か求めなきゃ 非生産的だ
だから僕は Have I got a color for
Your love (Your love)
音を立てて 忘れようか
Just a moment (Just a moment)


変化が(ないのに) 氷を(じっと)
見てても(誰だって) 退屈になる


そうだ君は(no) 気づいていない(love)
影響力などない僕なんて
せめて側に(no) 居てくれれば(love)
違っていた


愛ってあやふや 指さえ触れられない
そこにあっても そこにないような
何度手を伸ばしてみても ほんの一瞬のまぼろし
君がいなければ 想像するだけ
そして僕は グラスをそっと
Your love (Your love)
音はせずに 残ったのが
何だ(何だ)


でも僕は知ってる(確かに)
氷があったことを(目の前に)
それでいいんだ 愛してたんだ
水に流されたって


愛って不思議だ 誰にもわからないよ
言葉なんかじゃ説明できないし
溶けて流れてなくなるし 想いはずっと消えないし
得体の知れない音響なものなのか
愛ってなんなんだ 一人じゃいけないのか


手をこまねいてやがて消えてしまうよ
振り向いてくれるまでは 想いは一方通行
何か求めなきゃ 非生産的だ
だから僕は Have I got a color for
Your love (Your love)
音を立てて 忘れようか
Just a moment (Just a moment)


はじめに

『のような存在』とは2019年5月14日にネット上で公開された楽曲です。
同年5月29日リリースの乃木坂46の23rd Single「Sing Out!」に収録されて
います。

前作「Sing Out!」MV公開から僅か2週間経過後の今作MV公開となります。
しかもフルバージョン公開が続きファンも大喜びで動画コメント欄も感謝の声
や応援で埋め尽くされていますね。

動画再生回数は数時間のうちに20万を超え驚異的な伸びを見せています。
現在370万回を超える「Sing Out!」と比較して今後どんな動きを見せるのか
楽しみですね。

「Sing Out!」ではメンバーが集結しての壮大な演出でした。
今作は齋藤飛鳥さんと白石麻衣さんのみの演出となっています。
特筆すべきは今作の男装のためにロングをバッサリ切った齋藤飛鳥さんです。
MVでは男性役として立ち回り持ち味のクール&ビューティーを見せつけます。

一方、白石麻衣さんはロングのまま女性役を演じ可愛らしさと無邪気さを見せ
てくれます。

今作の二人の役柄とMV設定について次のような情報が公開されています。

外に出ることができない男の子・齋藤飛鳥を家庭教師としてその家を訪れた白石麻衣が、外に出れない理由が心にあると思い、齋藤飛鳥の心を開いて家から出そうと試みるが・・・というストーリー仕立てのMusic Videoとなっています。

乃木坂46 公式サイトより
http://www.nogizaka46.com/smph/news/2019/05/23rdsing-outcwmusic-video.php

前作「心のモノローグ」同様に二人出演の時には「白と黒」の衣装が選ばれて
コントラストの効いた締りある映像に仕上がっていました。

じゃれ合う二人、この構図だけでもファンにはたまらないはずです。
しかし最後のシーンで家庭教師役の白石麻衣さんが男性役の齋藤飛鳥さに、、、
(詳細はMVをご覧下さい 笑)

今作は「心」と「愛」を定義付けることがテーマになっていると思います。
2つの深い論題にどのような解答が提出されるのでしょうか。
さっそく気になる歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『のような存在』とは

「~のよう」とは助動であり「~の様」となると「姿・形。ありさま。ようす」
を表します。
歌詞全体を考慮すると家から出れない男性の「心の状態」「愛」「自分自身」を
「こんなような存在」と定義付けている様子をタイトルは示しています。

自分でもよくわからないものを何かで例証し確信することで男性は安心感を得
たいと考えているのでしょう。
「わからない」という感情は人を不快にさせ不安にさせます。
納得のいく回答が得られるまで彼は家に閉じこもっているのでしょう。


『のような存在』歌詞の意味

Iのカタチ―溶けゆく氷に自己投影

グラスに(いくつか) 氷を(入れて)
溶けてく(時間を) ただ眺めてた

今の僕には(yes) 共感できるけど(why)
何にもできないのが残酷で
じっと待ってる(yes) それだけでは(why)
存在がない

男性は家の中でグラスの中でプカプカと浮かび
溶けていく氷をじっと眺めていました。
静寂な部屋の中で氷の溶ける微かな音だけが聞
こえてくるのです。

彼は溶ける氷に自分を映していました。
「ただ溶けて消えるような存在」この点に彼は
共感していたのでしょう。

「何もできない」そう、家から出ることを含む
すべての行動ができない自分には存在意義がな
いと彼は考えていたのです。


愛のカタチ―個人製作or共同制作

愛って何だか 一人じゃいけないのか
手をこまねいて やがて消えてしまうよ
振り向いてくれるまでは 想いは一方通行
何か求めなきゃ 非生産的だ
だから僕は Have I got a color for
Your love (Your love)
音を立てて 忘れようか
Just a moment (Just a moment)

この部分から彼がどうして家から出れないのか、
そして悩みの主要な理由を把握することができま
す。

彼には愛している人がいるようです。
しかし「愛」について大きな疑問を抱いています。
「愛とは何か」「一人では成り立たないのか」と
いう疑問です。

彼はどうしてよいのかわからない気持ちを抱き、
愛が段々消えてしまうと不安がります。
ここで「愛」も前述の「氷」のような存在とし
て例証していることがわかります。

「やがて消えてしまう」「音を立てて」という
2つの特徴がその点を裏付けています。

「Have I got a color for Your love」とある
ように彼は愛が消える前に大切な人の愛の色を
手に入れたいと考えることにしました。

その考えは自分にとっての皮肉だったのかもし
れません(愛の色=アイロニー)
そんなこと考えたって知る由もないのにとあき
らめの気持ちも含まれていたことでしょう。

愛されるよりも愛したい

愛ってあやふや 指さえ触れられない
そこにあっても そこにないような
何度手を伸ばしてみても ほんの一瞬のまぼろし
君がいなければ 想像するだけ
そして僕は グラスをそっと
Your love (Your love)
音はせずに 残ったのが
何だ(何だ)

でも僕は知ってる(確かに)
氷があったことを(目の前に)
それでいいんだ 愛してたんだ
水に流されたって

見出しを見てKinKi Kidsの名曲が流れた皆さん、有難う(笑)

余談はさておき、彼は愛を納得しようとあれこれと定義を考え
ようと思考をこらします。

愛は触れられない、氷のような固体ではないと実感します。
「そこにあってないような」つまり幻のような存在とも感じて
いました。

そしてなによりも悲しいのが、愛は好きな「君」が目の前に存
在しなければなんの意味もないと思えることにありました。
この虚しさを「グラスの氷が完全に溶けてしまった状態」で描
写しています。

彼の君に抱いていた愛は彼女に会えない日々の間にやがて完全
になくなってしまうと心を痛めていました。

それでも彼は最後に前向きな考えを抱くことにしました。
それは「自分は確かに彼女を愛していたという実感」です。
その点は偽りなく確かな感情でありそれこそが彼を動かしてい
た力だったのです。

いつしか彼はその気持ちに「これでいいのか」と疑問を投げかけ
たのでしょう。
この時点で彼は力を失っていき家から出れなくなったのだと筆者
は考えました。

そこに家庭教師である白石麻衣さんが登場して彼を色々な仕方で
勇気づけ励ましていたのでしょう。

熱がある彼の心配し、本をたくさん読ませ、窓ガラスに海の生き
物を書かせたりとさまざまな経験をさせました。
無限大に広がる可能性に目を向けさせ彼の「心の解放」を図った
のだと解釈しました。

彼女は彼の心を開こうと懸命に努力していく過程で自分の心が彼
に開かれていくことに気づいたのでしょう。
ですからMV最後のシーンで彼女は彼に優しくそっと、、、
(くどいようですが詳しくは動画をご覧下さい 笑)

家から出れない男性の心と愛と自分を「どんな存在」としていく
か、それは彼女と過ごす日々の中で見つけていったのでしょう。
教科書に載せられていない大事な勉強だったのです。

まとめ

毎回感じるのですが、MVの可愛さや無邪気さの中に
重たいテーマがズシーンとのしかかってきますね。
家から出れない、心の問題を抱えた男性を助ける家庭
教師という設定は実に考え深かったです。

心と愛の定義づけ、誰しも問題を抱えたときに一人孤
独に包まれながら考えてしまうかもしれませんね。

齋藤飛鳥さん白石麻衣さんのキレのあるダンスと透き
通るような歌声にも魅了されました。

お二人の今後の活動とチームとしての活動に期待し、
注目していきたいと思います。