みゆはん『恋人失格』歌詞の意味を考察・解釈

確かに出て行った
君は泣きそうな顔してた
だけれどやっぱ泣かないんだね
そういうとこが嫌いだった

確かに恋人で
君の部屋は優しかった
痩せたいと言いながらいつも
おかしを食べて笑ってた
そういうとこが好きだった

だけどもう君のわがままを
笑顔で聞けそうになくてさ
恋人失格だって 僕は弱かったんだ
だけどあの頃の僕にとっての
一番好きなものは 大事なのは
ちゃんと君だったよ
信じてくれないよな

『ねぇ 一口吸ってみたい』
と僕のたばこ欲しがったけど
あげないよ 君はまたスネて
だけどすぐに甘えてきた
そうゆうとこが好きだった

だけどもう君のヤキモチを
笑顔で聞けそうになくてさ
恋人失格だって 僕は若かったんだ
だけどあの頃の僕にとっての
一番好きなものは 大事なのは
ちゃんと君だったよ
信じてくれなくても

君のキスはいつも短くて
足りない 足りない もういない

だけどもう君の大好きに
笑顔で返せなくてさ
恋人失格だって 僕は弱かったんだ
だけどあの頃の僕にとっての
一番好きなものは 大事なのは
ちゃんと君だったよ
信じてくれないよな

確かに出て行った
君は泣きそうな顔してた
だけれどやっぱ泣かないんだね
そういうとこが嫌いだった
そうさせてた僕が嫌いだった

はじめに

『恋人失格』とは2019年5月14日にネット上で公開された楽曲です。
コレサワの大人気ソング「たばこ」アンサーソングとなり近日でも人気の
大旋風を巻き起こしています。

動画再生回数も投稿初日40万、それ以降一日あたり20万ずつ増えています。
現在では100万を優に超えまだまだ伸びを見せ続けてくれそうです。

歌い手のみゆはんについてご紹介したいと思います。
香川県出身のシンガーソングライターであり自称「コミュ障シンガーソングライ
ター」を名乗っています。
幼少期の頃からご自身が認めるほど無口であったことに由来しています。

彼女は幅広い独特の声質を持っているのが印象的です。
今作でもA,Bメロまでは大人しく消えそうな声ですが、サビになると厚みのある
クリアサウンドに早変わりします。

続いて歌い手のみゆはんとコレサワとの関係性に触れてみましょう。
今から約2年前にコレサワさんの「たばこ」が大人気となりました。
多くの方たちにカバーされその人気は留まる事を知りませんでした。
その世界観に魅入られた一人にみゆはんもいたのでした。

みゆはんが2019年3月に発売となった2nd Album『闇鍋』でコレサワに楽曲提
供依頼をした時に、「たばこ」のアンサーソングを歌いたいと直談判してこれを
コレサワが快く応えて「恋人失格」が誕生しました。

一人のファンの作品に対する情熱的な願いから新たな作品が生まれたようです
ね。
それではさっそく新たな作品である今作の歌詞の意味を考察していきましょう。

タイトル『恋人失格』とは

「失格」とは何かの資格を失うことを指す単語です。
対比として「欠格」は初めから資格を持っていないことを指す単語ですから
失格は「持っていた資格を失った状態」を指すという点を理解できます。

恋愛に関して明確な法的資格はないとされています。
それでも「恋人失格だ」と口にしてしまうのは「当人の気持ちに咎めや嫌悪
」を感じるからかもしれません。

今作のセリフ一つ一つを拾い集めて考慮すると「相手のことを気遣う面」で
配慮が足りなかったというのが失格と思える要因のようです。

そして今作はコレサワ「たばこ」に登場していた女性の心情を歌っています。
対照的に今作では女性の彼氏であった男性側の心情を歌い上げています。
彼の彼女を気遣う面で足りなかった部分とはなんだったのでしょうか。
続く考察からその点に触れていきましょう。

『恋人失格』歌詞の意味

部屋を後にした理由

確かに出て行った
君は泣きそうな顔してた
だけれどやっぱ泣かないんだね
そういうとこが嫌いだった

確かに恋人で
君の部屋は優しかった
痩せたいと言いながらいつも
おかしを食べて笑ってた
そういうとこが好きだった

MV開始部分では「たばこ」のMVで登場した彼女の部屋
からスタートします。
全開の手書きアニメーションを忠実に再現しており部屋
の小物やテレビの配置までほぼ同じセッティングでした。

気持ちが交錯し分かり合えない二人がそこにいました。
彼は自分の荷物を手にして彼女の部屋を後にします。
根本的な原因はなんだったのでしょうか。

歌詞について考察する前にMV序盤では彼女と彼の心情を
文章にして伝えていましたのでご紹介します。

~彼女~
「もっとちゃんと見ててよ」
「もっとちゃんと」

~彼氏~
「ごめん」
―僕がこの部屋を出たのは
僕と一緒にいたくなかったからだ

以上が二人の間で交わされた会話でした。
最後の彼の心の声の部分から彼女の部屋を後にした理由
は「自分が嫌になったから」だったのです。

二人の決別の時刻は22時28分頃だったと予測されます。
予測の理由としてはMVで22時23分頃の時計が映ったこ
と、そして「たばこ」で彼女が時計を「5分」早めてい
たことに言及していたからです。

彼は部屋を後にするときに彼女の顔を見ました。
歌詞にもあるように泣いているかどうかを確認したので
しょう。

決別という悲しい結果を前にしても泣いていない彼女を
目にして彼は「やっぱりな」と心で呟いたのでしょう。
自分の感情を自分に見せない頑固さまたは不器用さが彼
は嫌いだったようです。

しかし続く歌詞の部分から「痩せたいと願いながらもお
かしをやめられない彼女の矛盾さ」は好きだったようで
す。

部屋を出る前の刹那の時間に彼は色々なことを考えてい
ました。

恋人である資格~受け止める強さ~

だけどもう君のわがままを
笑顔で聞けそうになくてさ
恋人失格だって 僕は弱かったんだ
だけどあの頃の僕にとっての
一番好きなものは 大事なのは
ちゃんと君だったよ
信じてくれないよな

彼はここで2つの点について述べています。
1つは「恋人の資格」について、そしてもう
1つは「自分に資格がないと言える理由」に
ついてです。

彼の中では「相手の気持ちを全面的に受け入
れる強さ」が恋人の資格になっていたようで
す。

そして今の自分は目の前の彼女の気持ちを受
け入れる強さがありませんでした。
「弱い自分」には資格がないと判断して彼女
の部屋を出たのです。

それで間違っても「彼女を嫌いになったので」
決別したのではないことを述べています。
交際の時の彼女は確かに自分にとって一番大切
であり掛け替えのない存在だったのです。

それでも今更その点を部屋にもどって彼女に伝
えても彼女は信じてくれないのだろうと一人で
自答していました。

MVでは長い間、夜のバスに揺られ回想をしてい
る彼を観察できます。

嫌いだったはずの「たばこ」

『ねぇ 一口吸ってみたい』
と僕のたばこ欲しがったけど
あげないよ 君はまたスネて
だけどすぐに甘えてきた
そうゆうとこが好きだった

コレサワ「たばこ」の歌詞から把握できることですが
彼女は「たばこ」が嫌いでした。
しかしある時、彼のたばこに興味を抱いたようです。

これには「単なる好奇心が芽生えた」あるいは「彼の
好きなものを許容しようと努めた」という2点が関係
しているように筆者は感じました。

理由はどうあれ彼は彼女にたばこを渡しませんでした。
この行為にも2つの点、つまり「彼女に意地悪をした」
もしくは「彼女には吸って欲しくなかった」という点
が関係していると感じました。

二人のさまざまな動機はあれど、彼にとってそうした
やりとりや時間は好きの気持ちを高める幸せな時だった
ようです。

君の涙をせき止めていた僕

確かに出て行った
君は泣きそうな顔してた
だけれどやっぱ泣かないんだね
そういうとこが嫌いだった
そうさせてた僕が嫌いだった

ここでは歌詞冒頭では明かされていない部分が
扱われています。
彼が自分自身の嫌いな点、それは相手の気持ち
を受け止めきれない弱さだと前述で述べました。

しかしここでは新たな理由である「彼女に我慢
強さを強要した」事実について触れています。

もしかすると交際中に彼は彼女に「いちいち泣
くな」といって彼女が泣く度に面倒くさがった
のかもしれません。

繰り返される彼のそうした対応に彼女は「我慢
しなきゃ」「泣いてはいけない」と自分に言い
聞かせてきたのかもしれません。

感情理解を訴えて「もっとちゃんと個人として
見て欲しい」と言うことはあっても、悲しくて
彼の前で泣くことは出来なくなっていました。

バスから降り、自宅に着いた彼はその点を深く
思い起こして涙します。
彼女にどれだけ無理をさせ続けていたんだろう
かと考えれば考えるだけ涙が溢れてきます。

MV最後に彼の心の声が文章として取り上げられ
ています。

―そうさせてた僕が嫌いだった

やはりこの点が彼を苦しめ恋人失格だと痛感させ
られた点だったのです。

今では彼女のために自分がギターを弾いて楽しま
せることもできません。
自宅でそれぞれ泣いて過ごす今宵は、ただただ
切ない「哀歌」が流れていました。

まとめ

ああ、泣ける、、泣けてしまう。
大切なことに気づいたときはすでに大切な関係が
終わりを迎えているときなんですね。

相手の気持ちを段階を経て理解するもどかしさ、
そして取り戻せない掛け替えのないものをリアル
に表現していた歌詞だったと思います。

皆さんはどんな点に感化されたでしょうか。
自由にメールやTwitterなどでコメントして下さい。
また気に入って下さればSugar&Saltをフォローし
て下さいね。

みゆはんの心に切なさをジワりと浸透させる声が今
も耳と心に離れないでいます。
リアルで考え抜かれた歌詞もアンサーソングにふさ
わしい仕上がりだったと思います。

今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思
います。

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