三浦大知『I’m Here』歌詞の意味を考察・解釈

何処にも 行きたい場所がない
明日を 描く気にもなれない

頭と心の中を歩いても
やりたい事一つ見つからず
あぁ また目を伏せた

Goodbye Goodbye Goodbye
悪くないな
Hello Hello Hello
何もない自分を
ただ生きていけばいい
分からないまま

そのまま
ありのまま
そのまま
I know you, the way you are

世界は 誰のものでもない
僕ら まだ何者でもない
(気付けば)
身体中に貼られていた誰かの
理想や期待には笑顔で
「じゃあまた」剥がすだけ

Goodbye Goodbye Goodbye
悪くないな
Hello Hello Hello
何もない自分を
ただ生きていけばいい
分からないまま

Goodbye Goodbye Goodbye
足元に
Hello Hello Hello
広がる
誰かのためじゃない今
さぁ踏み鳴らして

そのまま
ありのまま
そのまま

Goodbye Goodbye Goodbye
眩しい未来
Hello Hello Hello
淀んだ今を
繋いで
ただ生きていけばいい
君のまま

Goodbye Goodbye Goodbye
悪くないな
Hello Hello Hello
何もない自分を
ただ生きていけばいい
分からないまま

Goodbye Goodbye Goodbye
足元に
Hello Hello Hello
広がる
誰かのためじゃない今
さぁ踏み鳴らして

歌詞考察の前に

人気アーティストである三浦大知さん歌う『I’m Here』MVが2020年1月31日にネット上で公開されました。
同年1月15日にデジタルリリースされ注目されているナンバーです。
動画再生回数は公開初日から20万を超える人気ぶりを見せています。

同曲は TBS金曜ドラマ「病室で念仏を唱えないでください(略称:ねんとな)」主題歌 となっています。

上記ドラマは「僧侶でありながら救命救急医でもある異色の主人公・松本照円(まつもと・しょうえん)の奮闘を通して「生きることとは、そして死ぬとは何か」を問う一話完結形式の医療ヒューマンドラマです。

まさか伊藤英明さんが坊主やることになるとは夢にも思ってませんでした(笑)
どんな髪型でもカッコイイなんてなんだかズルいです。。

主題歌について三浦大知さん、主演の伊藤英明さん、プロデューサーの峠田浩さんからコメントが寄せられていましたのでご紹介します。

◆三浦大知 コメント

●楽曲にこめたメッセージについて

今回の作品は“何もない自分”“好きになれない自分”をひっくるめて肯定できるような、前向きな楽曲となっています。

●ドラマをご覧になる方へメッセージ

主題歌に起用していただき、とても光栄に思っております。主人公はドクターでありお坊さんという一風変わったキャラクターですが、その中でも仏教的な知識を中心に様々な学びのあるドラマだと思います。そして、本当に素晴らしいキャストの方々が出演されているので、僕自身もとても楽しみにしております。このドラマと一緒に楽曲も楽しんでいただけたらうれしいです。

https://www.tbs.co.jp/nembutsu_tbs/info/

◆伊藤英明 コメント

Folderの頃からファンだった三浦大知さんに主題歌を書き下ろしていただき、大変うれしく思っています。
三浦さんが持つ世界観の大きさが、ドラマの登場人物たちが悩みながらも力強く前に踏み出す姿に寄り添っているような楽曲になっていて、今、一生懸命撮影している僕らの映像と、この主題歌「I’m Here」が重なったドラマを誰よりも僕が一番見たくて心待ちにしています。
きっと皆さんの心にも熱いものが届くと思いますので、主題歌もドラマも楽しみにしていてください!

https://www.tbs.co.jp/nembutsu_tbs/info/

◆峠田浩 コメント

三浦さんの優しくも力強い歌声で表現されたこの主題歌は、明るい未来や希望を感じさせながらも寂しさや苦しみ、切なさも同時に感じさせ、生きていくということの「光と影」を視聴者に伝えたいという私たちの思いまでもが結実している素晴らしい曲だと思いました。この曲は「生と死」をテーマにしたこのドラマにしっかりと寄り添いながらも、我々のドラマが目指すべき方向に導いてくれるものだと感じました。この曲のもとに、キャスト、スタッフが「ONE TEAM」となり素晴らしいドラマにしていけると確信しました。

https://www.tbs.co.jp/nembutsu_tbs/info/

注目したいのは三浦大知さんの“何もない自分”“好きになれない自分”をひっくるめて肯定できるような、前向きな楽曲に仕上がっているという点でしょう。

歌詞中でもそんな主人公像が描かれており、自身の内に抱く葛藤と必死に向き合っていますね。

伊藤英明さんのコメントからは「悩みながら前に進みたい」と思っている人物に寄り添うような応援ソングであると理解できます。

峠田浩さんのコメントからは「2つの対象的なもの」を感じさせる楽曲であることが把握できます。

これらを考慮に入れてタイトルや歌詞の考察を始めていきたいと思います。

タイトル『I’m Here』とは

タイトルの直訳は「私はここにいる」となります。
もっと気軽に「ここだよ」というニュアンスで使うこともあります。

タイトルの意味から「誰かが自分を探している」ときに使用する熟語だと理解できます。

興味深いことに歌詞中では1度もタイトルが登場してきません。
これは主人公が「自分を見失っている」ことを示していると考えました。
幾つかのフレーズから主人公は自分探しの旅に出ているように見受けられます。

そのように仮定するとタイトルは失われた自分らしさを主人公が見つけたときに「自分は確かに存在している」と述べた言葉であると解釈できます。

続く部分から主人公の葛藤と見つけたものを歌詞から読み解いていきましょう。

『I’m Here』歌詞の意味

生きがいなく生きる

何処にも 行きたい場所がない
明日を 描く気にもなれない

頭と心の中を歩いても
やりたい事一つ見つからず
あぁ また目を伏せた

今回は1人の男性主人公を主軸に考察を進めていきたいと思います。

歌詞冒頭では彼の人物像がわかりやすく描かれています。
彼には目的や生きがいがないようです。
初めはあったのかもしれませんが何かのきっかけで現在の状態になってしまったのかもしれません。

「頭と心の中を歩いても やりたい事一つ見つからず」とはどういう意味でしょうか。

それは彼が思考を巡らしても胸に手を当てて考えても人生における「生きがい」を見いだせなかったことを示唆しています。

そうした悲しい現実に彼は「目を伏せ」考えないようにしているようです。
彼はそうしたことを長い間つづけてきました。

生きがいのない人生は彼を退屈させ日々を無味乾燥なものに変えていったことでしょう。
いつしか彼は当初持っていた自分らしさまでなくしてしまいました。

誰かの理想や期待を引き剥がして

世界は 誰のものでもない
僕ら まだ何者でもない
(気付けば)
身体中に貼られていた誰かの
理想や期待には笑顔で
「じゃあまた」剥がすだけ

生きがいを感じない彼は周囲の人たちの干渉を幾らか受けたことが予想されます。

「じゃあこれしてみれば」「君ならできる」など一方的な意見を押し付けられたことがあったのでしょう。

気付けば中身のない彼は「誰かの理想や期待」で埋め尽くされていたことでしょう。

それでも気づいた時にはそれらを「不要のチラシ」の如く剥がして捨ててしまいます。

こうした表現から彼が今までの人生で誰からも感化されなかったことがわかります。
自分でやりたいことも見つけられないが他者からの勧めにも応じられない、そんな不器用な性格を好きになれなかったかもしれません。

前進の価値

Goodbye Goodbye Goodbye
悪くないな
Hello Hello Hello
何もない自分を
ただ生きていけばいい
分からないまま

ここでは「Goodbye」と「Hello」という挨拶が繰り返されています。
彼は何に対してそれぞれの言葉を述べたのでしょうか。

「Goodbye」を述べたあとに「悪くないな」と彼は満足げに評価しています。
1つの考えとして「何もない自分についてくよくよ考える」ことに別れを告げたのだと解釈できます。

さらに前述の「他者の理想や期待」を捨て去っていることからもそうしたものに別れを告げているとも考えられます。

その流れで考えると「Hello」「なにもないありのままの自分」を受け入れているのだと解釈できます。

彼は何かを成し遂げることに注視するのではなく「明日に向けて一歩を踏み出し生きること」の重要性に着目したのだと思います。

今はまだなにもわからなくても前進さえ続けていれば、その過程でいきがいや目的を見つけることが出来ると楽観視しているのでしょう。

この部分は人生に行き詰った時にはある種の諦めが助けになることを教訓として伝えています。
そして嫌っていた自分を肯定する大切さも学べます。

社会貢献や偉業を成し遂げることも大切ですが、生きることの素晴らしさに目を向ける大切さを再認識させられました。

いつしか失っていた自分らしさを取り戻した彼はタイトルが意味するように「自分はここにいる(存在している)」と確信を込めて言うことができたでしょう。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
とてもストレートで明快なフレーズで構成されていたと思います。

なにもできない、好きになれない自分に飽き飽きするのではなく、それを甘受することで前に進めるという教訓が示されていました。

歌詞の中で筆者が興味深かったのは「ただ生きていけばいい 分からないまま」という部分です。

筆者だけではないと思いますが「意味の無いことや漫然と生きること」に退屈を感じ全身することが出来ない人はいると思います。

「ただ生きるだけでは存在価値がない、分からないなら進めない」という思考になってしまうのです。

それでも最近、筆者が思うのが「ただ生きてる」と評価しているのは自分だけだということです。

周囲の人たちが必ずしも上記のように思っていないことに気づかされます。
自分が生きがいを必死に模索する姿を見て誰かが励まされたり感化を受けるかもしれません。

また漫然と過ごしていたように思える日々が何か大切な点に気づかせるかもしれません。

そんなことを歌詞全体から汲み取ることができました。
特に自尊心がなくなったときやスランプに陥って八方ふさがりになったと感じたら今作をじっくり聞いてみると良いでしょう。

三浦大知さんの伸びと深みある声に勇気づけられました。
今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。

素敵な作品をありがとうございました。

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