みきとP『Rabbit-僕の中の君-』歌詞の意味を考察・解釈

柔らかい夢 騒がしい音
僕は独り 毛づくろいしてた
赤い 青い 暗い 寒い場所
真実さえ 見えなくなった
クローゼット 扉を明けて

Hush…Ssh!

Ah…声が聞こえる

悲しみの森に迷って
赤い目で何かに怯えてる
本当の自分に出会うのが怖いから?
吐き出した本音の言葉は
むき出しの牙に犯されて
化けの皮を纏ってく
きっと僕らは さみしい
Ah… Ah…

鳴り止まない 耳の奥で
オルゴールは 不確定なメロディ
甘く優しい揺らめき
追いかけても手が届かない
キャラメルの香りが消えた

Ah… その姿は

静寂の渦に巻かれて
耳鳴りが執拗に止まない
本当の祈りはそこに隠しておけばいい
一抹の光 射さない
君だけの世界が広がる
形のない箱

きっと僕らは
どうして僕らは
違っているのか 同じ顔なのに
Uh…
(…is this a RABBIT? …is this a Closet?)
君も僕も同じ目なのに

約束の森に迷って
果たされない恐怖に飲まれてく
僕が死ぬ理由は 孤独を愛したから

悲しみの森に迷って
赤い目で何かに怯えてる
本当の自分に出会うのが怖いから?
吐き出した本音の言葉は
むき出しの牙に犯されて
化けの皮を纏ってく

Uh…
化けの皮を纏ってく


はじめに

『Rabbit-僕の中の君-』とは2019年3月22日にネット上で公開された楽曲です。
大人気Pみきとさんの新曲が遂に登場しました。
大勢のファンが首を長くしてPC画面に噛り付いていたことでしょう。

今作はまず歌い手に注目したいと思います。
歌い手は新世代の人気シンガー「この子」さんです。
数多くのライブ経験で一気に知名度を上げ男女バランス良く支持されている
方です。

鋭い高音から優しい低音まで高度な発声技術を駆使してリスナーを魅了します。
今作の曲調がダークネス且つハードロックテイストになっており、激しい転調に
も関わらずこの子さんは世界観を崩しません。

気になるMVでは「うさぎ」と「少女」が登場しており何やら深い関係性がある
ように観察されました。
余談ですが3月にまふまふさんがナイティナイトで「犬」を、今回みきとPさん
が「うさぎ」と動物モノが続くなぁと個人的に思いました(仲良し)

それではさっそく歌詞の考察へと進んでいきたいと思います。

タイトル『Rabbit-僕の中の君-』 とは

「Rabbit」とは「うさぎ」のことですね。
そして「僕の中の君」となっているのでこの「うさぎ」は
主人公の内面にある別の感情、もしくは自身また外的要因
から作り出された別人格なのかもしれません。

MVでは少女が主人公でありタイトルでは「僕」と表記され
ている点から男女関係なく感情移入できるように工夫したの
だと筆者は考えました。

歌詞ではうさぎを「化けの皮」と表現しています。
ですからこの点からもうさぎは自身また外的要因
が作り出した余所行きの顔なのでしょう。


『Rabbit-僕の中の君-』歌詞の意味

クローゼットの向こう側

柔らかい夢 騒がしい音
僕は独り 毛づくろいしてた
赤い 青い 暗い 寒い場所
真実さえ 見えなくなった
クローゼット 扉を明けて

Ah…声が聞こえる

主人公である少女は夢を見ていました。
それは彼女を心地よくさせる柔らかな夢
だったのでしょう。
彼女はフワフワした気持ちでした。

MVではおとなしいうさぎで表現されて
いましたがこれは普段の少女を描写して
います。

しかし朝がやってきて街の喧騒や小鳥の
さえずりで辺りは騒がしくなりました。
少女は心地よい夢から冷め現実を直視し
ます。

自分の中の別人格が主人公を急き立てま
す。
「クローゼット(心)の扉を開けて」
主人公は「またか」とうなだれます。

自分に素直に自由気ままに生きたい彼女
でしたが、もう一つの別人格が出てくる
とそれも叶わなくなるのです。


迷いの森で悲嘆の宴

悲しみの森に迷って
赤い目で何かに怯えてる
本当の自分に出会うのが怖いから?
吐き出した本音の言葉は
むき出しの牙に犯されて
化けの皮を纏ってく
きっと僕らは さみしい
Ah… Ah…

彼女は別人格の声を聴いて悲しくなります。
普段の素直な自分と心の中の他者に気を使
い過ぎる自分のどちらが「本当の自分」な
のだろうかと疑問視します。

彼女は普段の自分が本当の自分であること
を願っています。
心の中に封じ込めていた別人格は他者に翻
弄され個性を失っていたからです。

しかしなぜ彼女に別人格が生じたのでしょう。
それは「本音の言葉」を周囲の人たちに述べた
ときに「むき出しの牙」のような辛辣な言葉が
返ってきたからに違いありません。

素直に本音を口にしていては身が持たないと判
断した彼女が防衛手段として生み出したのが、
「うさぎ」、MVでは赤い目をギラギラさせてい
るうさぎです(仮面のようなものを装着してる)

それでも彼女は心の中の迷える森で別人格に感情
移入しているようです。
「きっと僕らは さみしい」のだと結論します。

素直に生きて傷つく自分も、周囲に合わせ個性を
捨てて傷つくうさぎも等しくさみしいのです。
お互いが気持ちの迷いを感じるこの森で、二人は
悲しみの宴を始めたのでした。

個性皆無の物体

鳴り止まない 耳の奥で
オルゴールは 不確定なメロディ
甘く優しい揺らめき
追いかけても手が届かない
キャラメルの香りが消えた

Ah… その姿は

彼女はうさぎの心音を耳にしています。
彼女と出会ったうさぎはなにやら恨めしそうに
こちらを見つめています。

興奮気味にそして不安定な様子が見てとれます。
うさぎは他者に気遣いを示し続け同情や愛情を
求めていました。

いつかはそうしたものを得られるに違いないと
甘く揺らめいた考えは報われなかったようです。
うさぎが一度も笑顔にならず悲嘆した表情をし
ている点からも理解できます。

水面の月を取ろうとするかのようにして気遣い
に溺れたうさぎは個性を完全に失ってしまった
ようです。

例証として歌詞では「キャラメルの香りが消え
た」と描写されています。
キャラメルの包み紙を開けた時、また口の中へ
放り込んだ時に香りがしなかったらどうですか。

ただ甘い物体をクチャクチャと噛むことになり
退屈で物足りなさを感じることでしょう。

同じように個性を失足った人格はもはや自分に
とっても他者にとっても退屈な存在なのです。
今のうさぎの姿は彼女にとって見るに堪えませ
ん。


目視できない相違

きっと僕らは
どうして僕らは
違っているのか 同じ顔なのに
Uh…
(…is this a RABBIT? …is this a Closet?)
君も僕も同じ目なのに

約束の森に迷って
果たされない恐怖に飲まれてく
僕が死ぬ理由は 孤独を愛したから

MVで考えてしまうと少女と彼女の外面的な
共通点は赤い目だけでしょう。

それでも前述に記載している通りうさぎは
彼女の別人格のあくまで描写ですから、自
分で自分を見つめているという解釈になり
ます。

例証すると自分と鏡に映った自分を比べて
もなんら変化は見当たらないという理論に
基づきます。

それでも「僕らは違っている」と歌詞は述
べています。
これは「思いや性格、感情、考え方」とい
う目視できない分野に言及しています。

彼女は最後に恐ろしいことを口にしています。
「僕が死にたいと思ったのは」というフレーズ
です。

これは文字通りの自殺を連想することもできま
すが筆者は別の観点で考えました。
それは「素直に生きる自分をやめる」という考
えです。

理由は「孤独を愛したから」と歌詞の中で述べ
られていますね。

つまり彼女は素直さを誰にもわかってもらえな
いのであれば誰とも接点を持たない孤独の道を
選ぶということを決意したのでしょう。

彼女が迷いの森にやってきてうさぎに会ったの
も、この悲しい知らせを告げるためだったのだ
と思います。

心というクローゼットの中にある迷いの森。
聞こえてくるのは木々のざわめきと風の歌、
そして二人の悲しみの声でした。

まとめ

誰であっても「本当の自分って一体」と一度は
考えるのではないでしょうか。

特に毎日忙しくしていて急に暇な時間が出来た
ときにはこうした疑問が湧き起こるかもしれま
せんね。

「長所と短所は背中合わせ」という考え方もあ
りますね。
まじめな自分と不真面目な一面を持つ自分のど
ちらが自分なのかということです。

筆者はその両面とも自分であると思い、その事
実を認め受け入れることが大切だと思います。

例証すると十円をイメージしてみてと言われた
とき皆さんの頭にはどんな絵柄が浮かんできま
すか。

「10」と数字で書かれた面でしょうか。
それとも「建物」がある面でしょうか。
どちらも間違いではなく十円を正しくイメージ
したのではないでしょうか。

表裏で一つの硬貨のように、人も持ち合わせた
面すべてが自分という人間を構築しているのだ
ということを学べる歌詞だったと感じます。

誰かが作り上げ決めつけた自分ではなくて自分
が認める自分をこれからも大切にしていけたら
良いですね。

みきとPさんの次回作に期待し今後の活動にも注
目していきたいと思います。






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