みきとP『Highway Lover』歌詞の意味を考察・解釈

首都高速の回転
あてもなくさまよってるフライデー
流れるシティポップは80’s
なんか古いね

黙ってないで話してよ
ふたりの未来のこと
ノーフューチャー ほらね
やっぱ 逃げ出そうなんて無理じゃん

オレンジネオンの東京タワー
待たされるのには慣れた
おとなしくすればいいの
それが望みでしょう

Highway love is so…
焦らさないで 香るメンソール
I want to shred your Heart…
光の向こうへ

傷ついた心 委ねてしまいそう
届かないまま 離れてゆく体は
まだ熱いまま

思い出の数だけMidnight
いつも出会った頃に戻れたね
Talk to me いや言葉にすれば
二人の終りが始まる

香水の瓶を割って 笑う
私は夜の悪魔
ノーフューチャー 壊しちゃいそう
捨てるものなんてないじゃん

冷めたコーヒーとサービスエリア
待たされるのには慣れた
誰と電話しているの
全てわかってた

Highway love is so…
キスに慣れた唇 拒んだ
I want to shred your Heart…
闇に堕ちてゆく

傷ついた心 委ねてしまいそう
届かないまま 離れてゆく体は
まだ満たされなくて

噛みついた首に跡が残ってる
何も知らない あなたが帰る場所は
私が決めるの

首都高速の回転
あてもなくさまよってる
フライデー
流れるシティポップは80’s
なんか古いね

黙ってないで話してよ
ふたりの未来のこと
ノーフューチャー ほらね
やっぱ 逃げ出そうなんて無理じゃん

(※MVより筆者が記載したもので誤字がありましたら申し訳ありません)

はじめに

『Highway Lover』とは2019年5月31日にネット上で公開された楽曲です。
大人気ボカロプロデューサーみきとPの新ナンバーが遂に登場です!

8月7日リリースされるしゅーず氏 3rdアルバム「DEEPEST」にみきとPが新曲
『Highway Lover』を楽曲提供する運びとなりファンの間で期待が高まっていま
す。

投稿から数分単位で動画再生数が500回ずつ上昇しており、鼻の利くファンの多
さに驚かされました(笑)

曲調は非常にアダルティでありローテンポな進行となっています。
イントロは透き通るようなハミングから始まりカッティングで軽快な切り出しを
演出しています。
非常に上品でありながら深みのある世界観をリスナーに伝えてくれます。

MVは一人の女性がタクシー後部座席に座っている静止画と都心と思われる街並
みを動画形式で重ねていました。

ここからは筆者の個人的な感想になるのですが、今作のMVと歌詞から先日考察
した竹内まりやさんの『plastic love』が連想されました。

連想の理由としては「MVの女性がタクシーの後部座席で無表情」「高速走行」
「都心が舞台」「シティポップ 80’s(これ決め手)」などがあります。
今月に入って『plastic love』の新たなMVが投稿され多くのアーティストに感化
を与えましたから、もしかするとみきとPも影響を受けたのかもしれませんね。

上記の個人的な予想はどうあれ、みきとPの今作は間違いなく名曲です。
前作「Rabbit-僕の中の君-」と比較すると荒々しいアグレッシブな面は皆無であ
り静寂と上品さ、大人の気品のような面が押し出されています。

またMVにはみきとP自身のブログ「愛島工房」をタクシー会社としている点、タ
クシー名「MKT(みきと) TAXI」 初乗り410円などさまざまな遊び要素が観
察できて楽しいです。
また流れる景色からさまざまな生き物や観覧車などを発見することもできます。

それでは気になる歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『Highway Lover』とは

「Highway(ハイウェイ)」とは幹線道路を指します。
幹線道路とは「大きな道路で無料の一般道」のことです。

しかし日本では「高速道路」つまり「有料の自動車専用道路」
をイメージすることが多いと思います。
今作の歌詞も高速道路として扱っていることを理解できます。

続いて「Lover」とは「恋人・愛人・(またはセフレ)」と
大変幅広い関係図を表す英単語です。
海外で異性からこの単語を使用されてもすぐに喜んではいけ
ません(注意深く文脈も考慮しましょう)

歌詞では一人の女性が好きになった男性とサービスエリアに
居ることを示している部分があります。
ですからタイトルには「高速で恋人、もしくは愛人と居る」
という状況説明が含まれると解釈できます。

そしてワンナイトラブ要素を感じますから「高速道路上のみ
の関係」もしくは「高速で過ぎ去る二人の刹那的な愛」を歌
っているのだという解釈もできます。

『Highway Lover』歌詞の意味

あてもない金曜と未来

首都高速の回転
あてもなくさまよってるフライデー
流れるシティポップは80’s
なんか古いね
黙ってないで話してよ
ふたりの未来のこと
ノーフューチャー ほらね
やっぱ 逃げ出そうなんて無理じゃん

ここでは主人公の女性、そして女性と交際している男性が
夜の高速道路をタクシーで乗ったり下りたりを繰り返してい
るのを理解できます。

昔から「華の金曜(華金)」と言われているように二人は一
日中遊んで過ごしたことでしょう。
それでも女性側の心情は「あてのない」状態となっていまし
た。

理由は彼が「ふたりの未来」つまり「結婚」などの今後の話
を一切しないことにあったようです。
男性が未来に触れないということは「自分との関係に責任を
持たない」ことを伝えています。

タクシー車内に流れる80’sシティポップが「過去」を二人に
伝え、未来を感じさせなかったことでしょう。
「逃げ出そう」とは過去に彼が彼女に伝えた「いつかこの街
を出て二人で暮らさないか」という提案なのでしょう。

しかし今では切ない曲に身を任せることしか出来ない彼がそ
こには居ました。
彼女は自分たちに未来はないのだと静かに悟ったようです。

無意味な待ちぼうけ

オレンジネオンの東京タワー
待たされるのには慣れた
おとなしくすればいいの
それが望みでしょう
Highway love is so…
焦らさないで 香るメンソール
I want to shred your Heart…
光の向こうへ

ここでは彼女が待ち合わせをしている時の
ことが描かれています。
待ち合わせ場所は「東京タワー」です。
彼女は予定時間に来てそこで彼を待ちます。

しかし予定時間に彼は来ません。
「待たされるのには慣れた」とあるように
これは初めての経験ではないようです。
彼は常習的に彼女を待たせているようです。

それでも文句を言わずに彼の「ごめん」を
受け入れることを心に決めていました。
彼を気遣う反面、未来の見えない関係をこ
じらせずに綺麗に終わらせたいのです。

「Highway love is so…」と彼女は溜め息
混じりに呟きます。

ここでのsoは「副詞」として用いられてい
ますから「そう」と言葉をつまらせおり、
「高速道路上の愛なの、、そう、、、」と
いうニュアンスなのだと思います。

この短いセンテンスから彼女の諦めや切な
い気持ちが溢れ出ていると感じます。

「焦らさないで 香るメンソール」とは2
つの意味があると思います。

1つはやってきた彼がたばこを吸っている
ことを描写している、もう1つは二人の関
係を早く終わらせてスッキリしたいという
彼女の本心を描写しているという点です。

2つめの解釈の方が「焦らさないで」とい
うフレーズと相まってしっくりきます。
本心では関係を終わらせたいのですが彼が
別れを切り出さないので焦らされています。

彼女はそんな複雑な感情を抱きながらこれ
まで何度も彼を待ちぼうけてきました。
しかし今では彼を待つ意味など何一つなく
なっていました。

遅刻の理由

冷めたコーヒーとサービスエリア
待たされるのには慣れた
誰と電話しているの
全てわかってた

Highway love is so…
キスに慣れた唇 拒んだ
I want to shred your Heart…
闇に堕ちてゆく

彼女はサービスエリアで彼を待っていました。
この部分は待ち合わせではなくデートの最中
の出来事を綴っているようです。

彼が電話をしている間、彼女はコーヒーを買
って時間を潰していたようです。
しかしそのコーヒーが冷たくなっても彼は戻
ってきません。

彼女はすべてわかっていました。
電話の相手も、、そして待たされているのが
その電話越しの女性だということもすべて。

最初は受け入れていた彼のキスを彼女は初め
て拒んだようです。
自分以外の誰かと何度も交わして慣れた安い
キスを受けるわけにはいきませんでした。

彼女のプライドがそうさせたのでしょう。
「闇に堕ちていく」とは彼女が深い悲しみと
喪失感に浸っている状態を描写しているよう
に感じます。

さらに夜の街に一人消えていく様子を表現し
ているのかもしれません。

いずれにせよ彼女の耳に届く夜風の騒がしさ
と80’sシティポップは、今日も彼女を孤独に
包んでいくのでした。

まとめ

いかがだったでしょうか。
人は誰でも「待つ」ことにストレスを感じできれば
待ちたくないと思うものです。

さらに相手に何も期待できない状態での「待つ」と
いう行為は酷く苦痛で心痛となるに違いありません。
皆さんにもそのような経験がありますか。
筆者は、、、やめます(苦笑)

MVと歌詞に触れてきましたが、今作でもう一つ注目
したい点がありました。
それはボカロの品質の高さです。

もはやボカロとは言えないほどの美声と人間らしさに
驚愕しました。
「アレ?いつものルカ??」みたいな感じです。

ボカロシステムもアーティストと一緒に日々進化して
いくのだなと一人で勝手にしみじみ思ってしまいまし
た。

みきとP、今回も素敵な作品を有難うございました。
watabokuさんのイラストもメチャクチャ綺麗で感動
しました。

これからも活躍を期待し注目していきたいと思います。

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