LiSA 『紅蓮華』歌詞の意味を考察・解釈

強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

泥だらけの走馬灯に酔う こわばる心
震える手は掴みたいものがある それだけさ
夜の匂いに空睨んでも
変わっていけるのは自分自身だけ それだけさ

強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
★ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして

イナビカリの雑音が耳を刺す 戸惑う心
優しいだけじゃ守れないものがある? わかってるけど
水面下で絡まる善悪 透けて見える偽善に天罰
逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい

乱暴に敷き詰められた トゲだらけの道も
本気の僕だけに現れるから 乗り越えてみせるよ
簡単に片付けられた 守れなかった夢も
紅蓮の心臓に根を生やし この血に宿ってる

人知れず儚い 散りゆく結末
無情に破れた 悲鳴の風吹く
誰かの笑う影 誰かの泣き声
誰もが幸せを願ってる

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
★ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして

はじめに

『紅蓮華』とは2019年5月31日にネット上で公開された楽曲です。
同年4月6日より放送開始となったアニメ「鬼滅の刃」オープニングテーマとなり
高い知名度と人気を誇りました。

今作のユーチューブverとして投稿されたミュージッククリップは投稿から僅か
数日間のうちに90万を超えミリオンに王手をかけています。
また先行フル配信38冠を達成し、週間デジタルランキングで今作1位と前作1位
と合わせてアニメ歌手による史上初の2週連続のオリコン1位獲得となりました。

曲調やクリップミュージックビデオから「和ロック」テイストが十分過ぎる程に
発揮されていました。
般若の面や太鼓のように打ち鳴らすギターとベースには圧巻でした。
アニメ「鬼滅の刃」が持つ世界観を崩さず丁寧に拾い上げた音楽構成です。

なにより特筆すべきは今作がTVアニメバージョンとフルバージョンが用意され
一部歌詞に変更がなされている点でしょう(ファン舌なめずり)
その理由については後ほど扱います。

考察の前にタイアップとなるアニメ「鬼滅の刃」について少し触れておきたいと
思います。

2016年2月15日より週刊少年ジャンプにて連載がスタートしました。
大正時代を舞台に主人公である「炭治郎」が家族を鬼に殺され妹も鬼になるとい
う悲しみを背負いながら困難に立ち向かう物語となっています。
基本的に暗く悲嘆に塗れた話ですがシリアスの中にコメディ要素も含まれます。

今作を歌い上げるLiSAさんの作品と歌詞に込められた思い入れをご紹介したいと
思います。

負ける意味。
それでも強くなれる理由。
LiSAを9年続けてきた私の生き方。
続けてきたからこそ
守りたいものができてしまった
私の歌。

そして、どうしても叶えたい夢や
守りたいものがあるキミの歌。
鬼滅の刃を読みながら
悲劇の中、守りたい大切なもののために
立ち向かっていく炭治郎と重ね合わせながら
できた楽曲です。


https://ameblo.jp/lxixsxa/entry-12455970167.html  LiSA ブログ より

上記コメントは考察の中心軸にしていかなければならない要素を示しています。
「守りたい大切なもののために何度でも立ち上がる」
今作の要点はこの一言に尽きますね。

LiSAさんが初めは炭治郎に触れ、そして寄り添い、最後には完全にシンクロして
いることをコメントから察することができましたね。
LiSAさんの彼に対するシンクロ率の高さは次の点からも知ることができます。
★下記は非常に重要な点なので是非念頭に置いておいて下さいね!

TVアニメバージョンと、フルバージョンでは
少し歌詞が違います。

はじまったばかりの炭治郎の物語で
まだ悲しみに、ありがとう。と言わせるのは
あまりにも残酷だと思った
から。

フルサイズは、物語が進んで行ったあとの
炭治郎の歌。
そして、いろんな悲しみに、感謝できるようになった
9年目に差し掛かった
私の歌です。


https://ameblo.jp/lxixsxa/entry-12455970167.html  LiSA ブログ より

物語序盤の炭治郎へ感情移入を示して歌詞の変更を図る、、
こんなアーティストいましたか?(笑)
キャラ一人一人を大切にしてそれらを引き立てていく繊細な作業に感服しま
した。

音楽活動9年目に差し掛かったLiSAさんと炭治郎はまさに想いの中で共闘して
いたんですね。

もう我慢できませんのでさっそく歌詞の考察を始めていきます。

タイトル『紅蓮華』とは

まず読み方ですが「ぐれんげ」と読みます。
本タイトル以外では「ぐれんか」と読む場合もあるので押さえていきましょう。

『紅蓮華』には2つの意味があります。
1つは「蓮の花」であり2つめは「紅蓮地獄」という意味です。
これら2つの用語を掛け合わせてできたスラングが『紅蓮華』なのです。

そしてLiSAさんご自身がその意味の説明の後にこうコメントしていました。
「傷だらけになっても咲き誇れ。」

今作タイトルには暗いイメージではなく応援や激励の要素がたくさん込めら
れていることを理解することができますね。

地獄のような永遠に続く苦痛の中で希望を失わずに何度でも立ち上がる姿を
容易に想像することもできます。

『紅蓮華』歌詞の意味

人が強くいられる秘訣

強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

人が強くいられる理由とは一体なんでしょうか。
自分自身の力が強い、また社会的な地位、名誉、財産の面で
他者よりも優れていることに起因しているのでしょうか。
歌詞冒頭ではそのいずれでもないことを把握できます。

それは後の歌詞でも明白ですが「大切なもの」が自分にはあ
るという認識です。
それを自分が「守らなければ」という強い意志も関係してい
るでしょう。

「僕を連れて進め」という表現はとても不思議な表現です。
「僕」は今作において主人公の炭治郎もしくはLiSAさんです。
ですから彼らが「強くいられる理由」つまり「大切なものを
守りたい」という強い意志に導かれているという意味でしょう。

他人と相手は変えられないが、自分と未来は変えられる

泥だらけの走馬灯に酔う こわばる心
震える手は掴みたいものがある それだけさ
夜の匂いに空睨んでも
変わっていけるのは自分自身だけ それだけさ

見出しはカナダの精神科医エリック・バーンが語った名言です。
この言葉を題材にした作品も多数存在し、ネット上でもかなり流行しました。

歌詞の中でも上記の精神を主人公が反映していることを理解できます。
「走馬灯」とは走馬燈、回り灯籠とも呼ばれており内外二重の枠を持ち、影絵が
回転しながら写るように細工された灯籠の一種です。

日常会話での用法としては「走馬灯のように思い出す」などがあり、「過去」
対して用いられる表現です。
それが泥だらけになっているわけですから歌詞では「薄汚れた思い出したくない
過去」
を指しているのは明白でしょう。

LiSAさんにスランプの期間があったのかもしれませんし、炭治郎の場合は家族を
鬼に殺された記憶や妹の豹変に関するものだったのかもしれません。
そうした過去ばかり思い出していくと続く歌詞のように「心がこわばる」つまり
硬くなっていってしまいます。

空を見上げてもその日の夜空には何もなかったのでしょう。
そこで主人公は何かの希望を見つけたり誰かを希望とするのではなく、自分自身
が変わるしかないのだということを悟ったようです。
鬼が善人になることも家族が戻ってくるわけでもないからです。

灰色の世界に咲いた紅色の華

イナビカリの雑音が耳を刺す 戸惑う心
優しいだけじゃ守れないものがある? わかってるけど
水面下で絡まる善悪 透けて見える偽善に天罰
逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい

イナビカリ(稲光)を見て人はどう思うでしょうか。
「綺麗!」という人も少なからずいるでしょうが、たいていの場合
「恐れ」「戸惑い」を感じるに違いありません。
(へそが取られるー!昔)

主人公も同じように恐怖を感じたことがあったのでしょう。
LiSAさんのように音楽活動をしているとこの方向性でいいのかな、
次回作どうしようかなと不安を感じる時もあるかもしれません。
炭治郎の場合、恐怖に囲まれた日常なので言うまでもないですね。

そして人は恐怖に苛まれる期間が長いほど「何が正しいのか」が
理解しにくくなるようです。
特に「善悪の基準」「何が善で何が偽善」なのかという分野です。

迷っている間に周囲から「優しいだけではなにも守れない」という
現実身を帯びているように思える一言が投げかけられるでしょう。
そんな時「優しいだけでは駄目なのか」と自問自答してしまうかも
しれません。

でも歌詞では「逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい」とある
ので「優しい」をモットーにやれるとこまでやってみるという強い
意志を感じることができます。
『紅蓮華』の温かみを感じる部分ではないでしょうか。

試練は乗り越えられる者にしか与えられない

乱暴に敷き詰められた トゲだらけの道も
本気の僕だけに現れるから 乗り越えてみせるよ
簡単に片付けられた 守れなかった夢も
紅蓮の心臓に根を生やし この血に宿ってる

主人公の歩む道は決して平たんで歩きやすい道ではありません。
「トゲだらけの道」つまり問題と苦痛や心痛ばかりを味わう茨の道
のです。
人の道はある面でそうした要素をはらんでいるように思えます。

見出しは「聖書」から取られた言葉として一般的に知られています。
しかし良く調査していくと神が人に試練を与えることはないという言
葉も存在するようですね。

余談はさておき主人公は本気の自分だから茨の道が用意されているの
だと確信していました。
ここから『紅蓮華』がとても積極的で前向きな思考を伝えていること
がわかります。

筆者も問題をポジティブに受け止めて乗り越えれるような思考を持ち
たいと感じた点です。

そして主人公の過去に抱き守れなかった大切な夢は、彼の「紅蓮の心
臓」つまり赤く燃えたぎるような心に根差しているのです。
それは心から全身へと流れて主人公を突き動かす原動力となります。

紅蓮華―感謝に満たされ咲き誇れ

★ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして

サビでは★マークの部分が変更されていました。
「ありがとう 悲しみよ」はフルサイズ映像時の
歌詞であり炭治郎がすべての苦痛を乗り越え感謝
に変えているところを表現しています。

アニメバージョンでは「何度でも立ち上がれ」
なっており挫折に負けずに再挑戦する炭治郎を意
識して書かれています。

「世界」には2つの意味があると推測しました。
1つは文字通りの「世界」です。
自分の見たことのない世界に順応する難しさを意
味しているのでしょう。

2つめは「自分より強いものの存在」です。
炭治郎もLiSAさんも自分より強力な者の存在を認
識したことがあるに違いありません。

そんな時、ある面で「負けた」と痛感する部分が
あるでしょう。
それでも「自分の足りない点」に気がつくチャン
スだったと感謝しているのかもしれませんね。

炭治郎もLiSAさんも心に紅蓮華が咲いており、そ
れをどんな状況下でも誇らしげに思っているに違
いありません。

大切なものを守るための彼らの戦いはまだまだ続
きそうです。。

まとめ

『紅蓮華』いかがだったでしょうか。
実際に蓮の華を調べてみると「少しピンク?」と思うかもしれません。
それでも環境の変化で少しずつ色が変わることもあるようです。

このことは炭治郎の最初「優しさ」だけで出来ていた心に「強さと情熱」
が付随されたのと類似していると感じました。

LiSAさんの決して知ることができなかった一面、つまりもがいて戦って
いた期間や強さを知って前向きになった瞬間も垣間見ることができました。

アニメといったらLiSAさんという程に人気が高まってきましたが、これから
も困難と戦い続けて強く咲き誇って行って欲しいと願います。

今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。


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