コレサワ『憂鬱も愛して』歌詞の意味を考察・解釈

自分だけじゃないけど
自分だけな気がするくらい
なんだろな 消えないこの
なんだろな ずっと挟まってとれない

悩みを抱いて 今日も眠りにつくの
夢にも出てくる こんなとこまでついてくるんだね

思い出せばぎゅっと 悲しくなることがあって
それが今をちょっと 憂鬱にするけど
それも多分ずっと 続くことじゃないよ
だから 全部わかっていたいんだ

この世の全てのものに
終わりはちゃんとあるからさ
大丈夫 君の中の悪いやつもきっといつかいなくなるよ

悩みを抱いて 迎える朝が来ても
そんな日々も 少しの間なら愛してもいいかな

言葉にできることばかりじゃない
いつもと同じ明日はいらない
何も出来ずに ただ迷ってるだけなら

思い出せばぎゅっと 悲しくなることがあって
それが今をちょっと 憂鬱にするけど
それも多分ずっと 続くことじゃないよ
だから 全部愛していたいんだ

それも多分ずっと 続くことじゃないよ

だから
全部愛していたいんだ
全部わかっていたいんだ
全部愛していたいんだ

コレサワ『憂鬱も愛して』の概要

今回は人気アーティストであるコレサワの楽曲『憂鬱も愛して』の歌詞考察をしていきたいと思います。

本記事で特に注目して欲しい点は以下の通りです。

・「憂鬱」を愛するとは

・「憂鬱」を愛した結果として主人公が得たものとは

上記2点をメインに考察していきますのでどうぞ最後までお読み下さい。

『憂鬱も愛して』は2020年8月5日に 1stシングルとしてリリースされました。
同年6月3日にMVがネット上で公開され、現在15万以上の動画再生回数を記録しています。

MVの監督およびアニメーション制作は ウチボリシンペ氏です。
作画補佐および着彩を 宮島亜希さん、 編集を よしつぐ峻平(PEACHSTUDIO)さんが担当されています。

まずはMVを考察していきましょう。

MVではコレサワが生み出した愛らしいキャラクター「れ子ちゃん」が主人公となり、憂鬱と向き合う物語となっています。

れ子ちゃんは住人たちから避けられていました。

れ子ちゃんの心に生まれた「憂鬱」が黒い毛玉で表現されていました。
それは雨のように主人公に降り積もっていきます。
憂鬱な気持ちが止めどなく降り注ぐという点を描写しているようです。

また黒い毛玉が、れ子ちゃんに向かって飛んでくるシーンもありました。
これは他者からもたらされる憂鬱を描写しているのでしょう。

れ子ちゃんは憂鬱を自分の中にしまい込んでいきます。
これは憂鬱な気持ちを誰にも言えず心にしまい込んだことを表現しているようです。

心の憂鬱は「黒いうさぎ」へと姿を変えていきます。
うさぎは「孤独」を感じやすい生き物です。
憂鬱な気持ちを誰にも言えないれ子ちゃんの孤独を描写していると解釈しました。

れ子ちゃんと黒いうさぎとの追いかけっこは、憂鬱な気持ちを払拭することがいかに困難かを伝えているようです。

気になる展開としては、れ子ちゃんを襲った自分の分身?の存在です。
次の2点から筆者は分身の存在を「虚栄心」だと解釈しました。

・れ子ちゃん自身から生み出されたもの

・自分より大きく映っていた

人によっては憂鬱な気持ちを乗り越える手段として、みえを張ったり自分を大きく見せることがあります。

しかし虚栄心は本来の自分を偽って振舞うため長続きしません
MVでれ子ちゃんが自分の分身に食べられそうになったのは、大きくなりすぎた理想の自分に押しつぶされそうになったことを描写しているのかもしれません。

自分の分身に打ち勝つ助けになったのは、憂鬱の描写である黒いうさぎです。
恐らく憂鬱な気持ちがれ子ちゃんを冷静にさせ、虚栄心はどこかへ消えてしまったのでしょう。

憂鬱さにメリットを見つけたれ子ちゃんは、このとき初めて憂鬱さを愛したのでしょう。

自分を救った憂鬱さを愛すと、黒いうさぎは「白いうさぎ」へと変化します。
これは「温もり」を描写していると解釈しました。
れ子ちゃんがそれを愛おしそうに抱きしめ、安心感を抱いていたからです。

続く部分では歌詞全体を考察していきます。

コレサワ『憂鬱も愛して』歌詞の意味

心の扉に挟まったもの

自分だけじゃないけど
自分だけな気がするくらい
なんだろな 消えないこの
なんだろな ずっと挟まってとれない

今回は憂鬱さを感じる1人の主人公を主軸に考察していきます。

Aメロでは主人公が孤独を感じているのを理解できます。

「自分だけじゃないけど 自分だけな気がする」というフレーズに注目してみましょう。

寂しいのは自分だけじゃないと甘えを許すまいとする考えと、自分だけ特別つらいという考えが交錯しています。

「なんだろうな」というフレーズが繰り返されていますから、主人公は自分の心の扉に挟まったものを定義づけることができていません

ただモヤモヤした無名の感情が自分の中にあるのを実感しているのです。

無名の感情が生んだ悩み

悩みを抱いて 今日も眠りにつくの
夢にも出てくる こんなとこまでついてくるんだね

Bメロでは、主人公が自身の中に生まれた無名の感情に悩まされているのを理解できます。

モヤモヤの感情は、夢の中にまで現われて主人公の眠りを妨げます。
「こんなとこまで」つまり夢までついてくる無名の感情に深い溜め息をついたことでしょう。

皆さんも主人公のように眠れぬ夜を過ごしたことでしょう。
時計や心音がやけに大きく聞こえたり、ベッドから起きては寝てを繰り返す日々にイライラしたかもしれません。

その名を「憂鬱」

思い出せばぎゅっと 悲しくなることがあって
それが今をちょっと 憂鬱にするけど
それも多分ずっと 続くことじゃないよ
だから 全部わかっていたいんだ

サビではモヤモヤの感情が「憂鬱」であると表現されています。

主人公は「ずっと続くことじゃないよ」と言って憂鬱が有限であると考えているようです。

注目したいのは「だから 全部わかっていたいんだ」というフレーズです。
「だから」は前述の「ずっと続くことじゃないよ」を指していると思われます。

つまり主人公は憂鬱と向き合える時間は限られているので、理解し甘受したいと考えたと解釈しました。

終わりが見えたから

終わりはちゃんとあるからさ
大丈夫 君の中の悪いやつもきっといつかいなくなるよ

悩みを抱いて 迎える朝が来ても
そんな日々も 少しの間なら愛してもいいかな

2番では主人公が「憂鬱」に対してどんどん前向きになっていきます。

心境の変化が生じたのはすべての物事に「終わり」があることを悟ったからだと思います。

「君の中の」とは、主人公と同じ憂鬱さと戦っている人たちを指すのでしょう。

無名の感情がずっと続くと感じていた頃は、憂鬱を消極的にしか捉えることができませんでした。
しかしBメロでは「少しの間なら愛してもいいかな」と前向きな思考になっています。

憂鬱―大切な日々の1ページ

言葉にできることばかりじゃない
いつもと同じ明日はいらない
何も出来ずに ただ迷ってるだけなら

ここでは主人公が、自分の気持ちや状況を大切にしていることがうかがえます。

人は自由に喋り、なんでも言葉にすることができる生き物です。
しかし主人公は「言葉にできることばかりじゃない」と断言しています。

これは「言葉にできない自分は愚かなんだ」と落ち込む人にとって慰めとなるでしょう。
「言葉にできないことがあるのは自然なんだよ」と優しく言われているように感じます。

「いつもと同じ明日はいらない」とは、主人公がずっと平穏である、または悩ましい状態が続くことを望んでいないことを伝えているようです。

「何も出来ずに ただ迷っているだけなら」行動したいと強く願っていることも理解できます。

憂鬱を愛する理由

思い出せばぎゅっと 悲しくなることがあって
それが今をちょっと 憂鬱にするけど
それも多分ずっと 続くことじゃないよ
だから 全部愛していたいんだ

それも多分ずっと 続くことじゃないよ

だから
全部愛していたいんだ
全部わかっていたいんだ
全部愛していたいんだ

ラストの歌詞では主人公が憂鬱を愛した理由が歌われています。

ここでの「だから 全部愛していたいんだ」「だから」に含まれるものはなんでしょうか。

それは「ぎゅっと 悲しくなる」経験や、「ずっと続かない 憂鬱」だと思います。

ここから主人公が、過去に感じてきた感情や揺さぶり、また有限である憂鬱を大切にしたいと思っているのを理解できます。

主人公がそのように思うのは、自分の人格と生活の向上のためかもしれません。
また「君」に言及していたため、自分と同じ気持ちの人へ感情移入するためでもあると解釈しました。

今作『憂鬱も愛して』から、自分の消極的な感情と向き合い克服することが、自分と他者の双方に益があると学びました。。

まとめ

いかがでしょうか。

自分の心に生み出された感情と向き合う主人公を垣間見ることができました。

優しくも切ないメロディーが、主人公の孤独や憂鬱な気持ちに寄り添っているようでした。

皆さんは「憂鬱」とどのように向き合っていますか。
今回の考察は筆者の考え方であり、参考になればと思っています。

黒い毛玉や白黒のうさぎ、またれ子ちゃんの分身への解釈も異なると思います。
ぜひコメント欄にて自分なりの考察と解釈を紹介して下さい。

コレサワの次回作と今後の活動に期待し注目していきます。
心が温かくなるような素晴らしい作品をありがとうございました。

ここまで記事を読んでくださった皆さんにも感謝します。
ありがとうございました。

2 件のコメント

  • 素敵な解釈、拝読させていただきました。
    まさに、憂鬱な気持ちに苛まれている真っ只中で、この曲を紹介してくださり、府に落ちました。
    虚栄心の考え方、認めたくない自分の弱さの現れで切なくなります。変えたい、変わらなきゃ、でも……
    そんな弱い気持ちの自分も自分。苦しくもがいても、いつかは晴れる。そう信じて頑張れる気がしました。
    憂鬱も愛して、弱い自分も愛して、のりこえたい。
    エールをいただいた気分です。

    ありがとうございました。

    • ふふふさんコメント有難うございます。

      コレサワの曲は身近な論題をテーマにしているので
      多くの人たちに感化を与えているようです。

      憂鬱な気持ちに苛まれている方にはタイムリーな
      楽曲ですよね。。
      ふふふさんが向上心の強い方であるのがコメントから
      伝わってきましたよ。
      筆者にとってこのコメントがエールになりました!

      これからもSugar&Salt Musicを宜しく
      お願いします!

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