King Gnu『Slumberland』歌詞の意味を考察・解釈

TVステーションでは今日も
騒ぎ立てているコメンテーター
耳障りで狂言めいた
遠い世界の話ばかりだな

正義もヘッタクレもない
悪事も結託すりゃバレないな
甘い蜜だけを吸っていたい
薄っぺらいピエロはあっちへ行きな

“Wake up people in Tokyo Daydream”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
Rock’n roller sing only ‘bout love and life.
所詮ロックンローラーは愛と人生しか歌えないんだ

“Wake up people in Tokyo Daydream.”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
It could be the start of something new tonight.
今夜、真っ新から始めよう

ド派手に着飾ればセンセーション
中身二の次TVステーション
すっからかんなセレブレーション
素っ裸で今夜のシュミレーション

“正直者は馬鹿をみる”
ディスるだけのアンチヒーローを射る
私腹を肥やす足長親父
子供を騙してはメイクマニー

“Wake up people in Tokyo Daydream.”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
Rock’n roller sing only ‘bout love and life.
所詮ロックンローラーは愛と人生しか歌えないんだ

“Wake up people in Tokyo Daydream.”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
It could be the start of something new tonight.
今夜、真っ新から始めよう

擦れて溶けたビロード
からは露わ傷を披露
けれど血は出ぬ我が身
中身が空っぽの強み、伴う痛み
来た道振り返り生まれる弱み
寄せては返す人の波
それでも繰り返す日々の営み

擦れて溶けたビロード
見事に露わ傷を披露
けれど血は出ぬ我が身
中身が空っぽのお詫び
のらりくらり都会暮らし

“Wake up people in Tokyo Daydream.”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
Rock’n roller sing only ‘bout love and life.
所詮ロックンローラーは愛と人生しか歌えないんだ

“Wake up people in Tokyo Daydream.”

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
It could be the start of something new tonight.
今夜、真っ新から始めよう

はじめに

『Slumberland』とは2019年1月11日にネット上で公開された楽曲です。
同年1月16日リリースのKing Gnu 2nd ALBUM 『Sympa』に収録されて
います。
現在の動画再生回数は600万近くにまで上昇し継続して注目されています。

2nd ALBUM 『Sympa』のリード曲となっている今作のMVを担当したのは
映像ディレクターとして名を馳せるOSRINさん(takemichi“osrin”kawachi)
です。

今作についてOSRINさんからのコメントが寄せられていたので紹介したいと
思います。

OSRINのコメント
メジャー感を意識しながらもTokyo Rendez-Vousのときみたいな

カオティックなMVに

仕上げました。

どんな層にもKingGnuの世界観を楽しんでもら

えたら嬉しいです。


https://www.cinra.net/news/20190111-kinggnu cinra.net より

上記コメント通り今作は曲調に関してはキャッチ―でありながらもMVは難解
でありカオティックに仕上がっていました。
さらに歌詞は「情報化社会」についての意見も取り入れられている点からも
多くの年代層に関心を抱かせる内容になっていると思います。

前作Tokyo Rendez-Vousと今作を比較してみると特に曲テンポと世界観が類
似している点に気づかされます。
テーブルに3人並んでいるシーンから大勢になっていく演出は今作にも取り入
れられていますね。

今作MVの内容に少し触れてみたいと思います。

初めに常田大希さんと怪しげな人形たちが映し出されます。
次いでニューススタジオではアナウンサー・メインキャスター・コメンテータ
ーの3人が座っています。

彼らはいつものようにニュース報道やコメントを世間に向けて行います。
そこへ先ほど紹介した常田大希さんと怪しげな人形たちそして楽器隊が加わり
スタジオを占拠します。
突如として現れた招かれざる客たちに報道陣たちはあっけに取られます。

このシーンでは常田大希さんが拡声器を持って彼らに訴えています。
拡声器での訴えは前作Tokyo Rendez-Vousでも使用されていた演出ですね。

スタジオを占拠した彼らの訴えとはなんだったのでしょうか。
さっそく気になる歌詞の考察を始めていきたいと思います。

タイトル『Slumberland』とは

「Slumber」とは「眠り」「まどろみ」を指す英単語です。
「land」とは「陸」「国土」を表している英単語です。

これらを併せて『Slumberland』となる場合「眠りの国」と
表現するのが適切かと思います。

MVや歌詞のフレーズなどを考慮に入れると次の点が把握でき
ます。

眠りの国とは「日本の政治やメディア」のことでしょう。
そしてなぜ「眠り」かというと「明確な意志」「高い意識」な
どに欠けていると彼らは感じているからです。

人は眠っていたり寝ぼけていたりすると正しく物事を考えたり
判断することができません。
ですから彼らの訴えの内容の要点は「政治やメディアは正確さ
や判断能力に欠ける」ということなのだと思います。

タイトルにはその点が包含されているのでしょう。

『Slumberland』歌詞の意味

それぞれの役割を演じるピエロ

TVステーションでは今日も
騒ぎ立てているコメンテーター
耳障りで狂言めいた
遠い世界の話ばかりだな

正義もヘッタクレもない
悪事も結託すりゃバレないな
甘い蜜だけを吸っていたい
薄っぺらいピエロはあっちへ行きな

ここでは今作でKing Gnuがコメンテーターに対し
皮肉めいたことを述べています。

彼らが語ることの多くは「耳障り」で「狂言」の
ように思えるのです。
「遠い世界の話」とは身近に感じない、現実味を
帯びていない点を意味しているように感じます。

そしてニュースやコメントにはフェイクやカバー
が含まれているのが現状です。
国民にどこまで報道して良いかある面では政治が
関与する場合があるのです。

King Gnuはそうした社会の懸念点に触れて「悪事
も結託すればバレない」とため息混じりに語ってい
るのでした。

そしてコメンテーター含むスタジオの3人に対して
「甘い蜜」だけ吸っていたい、つまり「聞こえの良
い」情報だけを伝えて評価を保ちたいという考え方
を罵倒しています。

さらに「薄っぺらいピエロ」と称し自分たちは政府
に操られていて自分たちの意識などで語ってはいな
い台本通りに演じるピエロだと言い放ちます。

MVでの不気味な人形たちは彼らが自分の意志を持
たない操られた存在であることを痛感させるために
用いたのだと筆者は解釈しました。

確かなものを伝達する義務

Open your eyes, open eyes wide.
目を覚ませ、目を凝らせ
Rock’n roller sing only ‘bout love and life.
所詮ロックンローラーは愛と人生しか歌えないんだ

この部分では政治やコメンテーターたちに向けて「目を覚ます」
ように呼びかけています。
拡声器を使わなければ起きれない程に彼等は現実を見据える上で
寝ぼけていたのでしょう。

そしてなんの脈絡もないところで「ロックンローラー」が引き合
いに出されています。
しかし読み込んでいくと、これは前述の部分にかかっており彼ら
とKing Gnuを対比させていることがわかります。

自分たちはロックでしか生きられないことを認めています。
反面、「お前たちとは違って確かなもの、愛と人生だけは正直に
熱く語ることができるぞ」と主張しているようです。

確かにKing Gnuのこれまでの活動と作品に注目するならば、誰か
の目、また社会を気にして創作したり誰かのために音楽をやってい
るわけではないのがよく理解できますね。

彼らは「自分たちには伝えるべきものを伝える義務がある」と確信
しているに違いありません。
この部分の歌詞からそういった意気込みが感じられます。

睡眠状態で麻痺する痛覚

擦れて溶けたビロード
からは露わ傷を披露
けれど血は出ぬ我が身
中身が空っぽの強み、伴う痛み
来た道振り返り生まれる弱み
寄せては返す人の波
それでも繰り返す日々の営み

擦れて溶けたビロード
見事に露わ傷を披露
けれど血は出ぬ我が身
中身が空っぽのお詫び
のらりくらり都会暮らし

ここでKing Gnuは「都会に住む人々の生き方」について
現状を踏まえての評価を述べています。

「擦れて溶けたビロード」とはボロボロになった織物の
ことです。
人生の中で紡いできた人々の心を指しているのだと解釈
しました。

しかし心が傷ついても血は流れません。
これは多くの人々は「血の滲む思い」をして人生を歩ん
ではいないという皮肉のニュアンスだと読み解きました。

中身が空っぽだと強みになるのはどうしてでしょうか。
酷く傷つかないという点で強み、もしくは自分の意志を
持っていないため誰かの意見とぶつかり合うリスクを回
避できるからでしょう。

King Gnuはこれまでの活動を振り返り都会に住む大多数
の人々があまり考えずに日々をのらりくらりと過ごしてき
たのを観察したのかもしれませんね。

まるで眠りから一向に覚めない人、痛みや語られる声に全
く反応しない性質を持つように思えたことでしょう。

MV最後ではニューススタジオにいたメンバー3人を拘束し
3人は最後に常田大希さんたちと共に陽気に踊っています。
この部分は筆者の観察では「誰かに操られる人生に終止符
を打った」のだと解釈しました。

彼らの「自分の意志を持て」「確かなものを正直に伝えろ」
という呼び声がニューススタジオ全体に、そしてテレビを
通じて世界中に響き渡り世界を「眠り」から覚ますのでした。

まとめ

私たちも日常生活で気づく点ですが、ニュース報道と実際に起
きたことが異なるのを感じますね。
事件の真相、統計データなど生活に影響する分野でさえ歪曲さ
れて伝達される場合もあります。

そして真実を伝えることを切望する一部の人たちに圧力をかけ
る存在も否定できません。

機関や社会を大きく変えることはできませんが、自分個人の範
囲内で「自分の意志」を持つこと、そして「真実を性格に語る」
努力をしようと思いました。

反社会的という意見もありますが、より良い生活を願っての今作
でもあるのだと筆者は受け取りました。

King Gnuの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思い
ます。

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