欅坂46 『角を曲がる』歌詞の意味を考察・解釈

みんながおかしいんじゃないのか
自分は普通だと思ってた
でも何が普通なのか?
その根拠なんかあるわけもなくて…

もう誰もいないだろうと思った真夜中
こんな路地ですれ違う人がなぜいるの?
独り占めしてたはずの不眠症が
私だけのものじゃなくて落胆した

らしさって一体何?
あなたらしく生きればいいなんて
人生がわかったかのように
上から何を教えてくれるの?
周りの人間に決めつけられた
思い通りのイメージになりたくない
そんなこと 考えてたら眠れなくなった
だからまたそこの角を曲る

星空さえも中途半端だ
街の明りが明るすぎて…
明日が晴れようと雨だろうと
変らない今日がやって来るだけ

本当の自分はそうじゃない こうなんだと
否定したところで みんな他人のことに興味ないし…
えっ なんで泣いてんだろ?

だって近くにいたって誰もちゃんとは見てはくれず
まるで何かの景色みたいに映っているんだろうな
フォーカスのあってない被写体が泣いていようと睨めつけようと
どうだっていいんだ
わかってもらおうとすればギクシャクするよ
与えられた場所で求められる私でいれば嫌われないんだよね?
問題起こさなければ しあわせをくれるんでしょう?

らしさって一体何?
あなたらしく微笑んでなんて
微笑みたくないそんな一瞬も
自分をどうやれば殺せるだろう?
みんなが期待するような人に
絶対になれなくてごめんなさい
ここにいるのに気づいてもらえないから
一人きりで角かどを曲まがる
Ah Ah Ah Ah

はじめに

『角を曲がる』とは2018年9月14日に上映された映画『響 -HIBIKI-』の主題歌
となっています。
平手友梨奈さん初主演となる映画の主題歌でしたが音源化・販売はされていま
せんでした。

映画公開から約1年もの間、欅坂46ライブで披露されることはありませんでし
た。
しかし2019年9月18日、19日に行われたグループ初の【東京ドーム公演】の最終
日に披露されました。

これまで音楽メディアで日の目を見なかった名曲が今回MV公開されファンの間
で盛り上がりを見せています。
動画再生回数は本日公開から数時間で25万を超えていました。
コメント欄は4500以上のメッセージで埋め尽くされている状態です。

今作のMVは映画と密接に関係しており内容だけでなく関係者の面でもそう言え
ます。
MVの監督は映画『響 -HIBIKI-』の月川翔監督です。
今回のMVも映画のような高いクオリティとスケール感を感じました。

MVの内容に少し触れて見たいと思います。

映像は制服を着た平手友梨奈さんが一人可憐に踊って見せているところから開始
されます。
彼女は黒い衣装を身に纏った集団たちに煩わされながらも、それらを振り切って
「自分らしさ」を保とうと必死にもがいているようでした。

最後には笑みを見せながら踊る彼女と苦悩し泣き崩れる彼女の姿が。。
さっそく気になる歌詞を考察していくことにしましょう。

タイトル『角を曲がる』とは

日常で街角を曲がることがあると思います。
無意識のうちに曲がることもありますが自分の心情に左右されて
曲がる
場合もあります。

例えば道のを歩いている時に正面から会いたくない人がやってきます。
とっさに近くの角を曲がって回避するという場合があるかもしれません。
このように良くない状況を避けたいという心情に基づいて角を曲がるこ
ともありますね。

今作の歌詞や主人公の思考からも類似点が見られると思います。
映画『響 -HIBIKI-』でも主人公が大人たちの用意した解答・人生という
場所に到達したくないという意志を表明しています。

自分の行きたくない見たくないものが用意されると角を曲がるようにして
回避してしまうのです。
映画の主人公は文字通りには強気に大人たちに向かっていくのですが、気
持ちの面で同じ道を歩みたくないという点が露呈されていました。

『角を曲がる』歌詞の意味

「普通」ってなに?

みんながおかしいんじゃないのか
自分は普通だと思ってた
でも何が普通なのか?
その根拠なんかあるわけもなくて…

今回は女性の主人公を主軸に考察を進めていきたいと思います。

彼女は自分が普通、つまりまともであり他者が普通ではないと考えて
いました。
自分が頭が良いから、容姿もそれなりでまじめだからなど理由はいく
つかありました。

そんな理由を胸に自尊心を保って今まで生きてきたのです。
しかし最近の自分は時折、不安を抱きあることを疑問視するのです。
「なにが普通なの?」
自分が普通であるという数多くの理由は「根拠のない」ものでした。

彼女は堂々と自分の道をまっすぐ歩むことに躊躇いを覚えたのかも
しれません。

「らしさ」ってなに?

らしさって一体何?
あなたらしく生きればいいなんて
人生がわかったかのように
上から何を教えてくれるの?
周りの人間に決めつけられた
思い通りのイメージになりたくない
そんなこと 考えてたら眠れなくなった
だからまたそこの角を曲る

この部分は映画の大人たちの台詞をたくさん彷彿させます。
学校の先生はとりあえず人生を決めるよう迫ってきます。
俺らしくない私らしくないと語る人たちで溢れています。
さらに主人公に固定概念を押し付けて強要する人たちもいました。

映画のまた歌詞の主人公も「らしさって一体何?」と疑問視した
に違いありません。
人生を完全に悟り上から物を高圧的に語る大人たちを彼女たちは
酷く毛嫌いしているようです。

MVの黒い衣装の集団は自分たちの考えや生き方に染まるよう強要
してくる大人たちを表現していると解釈しました。

彼らはこれが歩むべき道なんだと彼女に示してきます。
MVの主人公は彼らの手を振り払い角を曲がるかのようにして立ち
去ります。
誰かの用意した「思い通りロード」をまっすぐ進みたくはないのです。

「本当の自分」ってなに?

本当の自分はそうじゃない こうなんだと
否定したところで みんな他人のことに興味ないし…
えっ なんで泣いてんだろ?

だって近くにいたって誰もちゃんとは見てはくれず
まるで何かの景色みたいに映っているんだろうな
フォーカスのあってない被写体が泣いていようと睨めつけようと
どうだっていいんだ
わかってもらおうとすればギクシャクするよ
与えられた場所で求められる私でいれば嫌われないんだよね?
問題起こさなければ しあわせをくれるんでしょう?

歌詞中の主人公は他者からの自分らしさを振り切って一人になります。
筆者も含め人は時間を取って「本当の自分」について黙想する時があ
りますね。

「本当の自分ってなに?」
皆さんはすぐにこの問いに即答できるでしょうか。
本当の自分とは自分が一番大事にしている性格の一面、あるいは一番
嫌っている一面
なのかもしれません。

それをはっきりと自分で言えるならば自分のことをいくらか理解して
いると言えるでしょう。

さて歌詞の中で彼女が他者は自分への関心事が薄いもしくは皆無であ
るに違いないと思っていることを綴っています。

皆さんもそのように感じるでしょうか。
MVの最後に苦悩し泣き崩れる彼女がその点を表現していたのかもし
れません。
誰にも理解されない自分を嘆いていたのでしょうか。

その近くで笑みを浮かべながら踊っていた彼女は対照的でした。
他者がどう思おうとも関係ないという意志の強さの表明だったのかも
しれません。

歌詞の中で主人公の思考の型をいくらか読み取ることができます。
問題を起こさない、ギクシャクしないつまり「平和」であれば一番良
いのかと考えているように思えます。
その代償として自分らしさまた本当の自分を失うのであれば意味は、と。

彼女はこの点に関する明確な解答を導き出してはいないようです。
最適解が見つかるまで、そう自分の信じて歩める道がイメージできる
まで『角を曲がる』ような思考は続いていくに違いありません。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
日常生きていて「その考えや生き方に染まりたくない」
「そっちのグループに入りたくない」と感じるときが
あることでしょう。

そうした考え方すべては『角を曲がる』という概念に
相当するのかもしれませんね。
まっすぐこの道と決めて胸を張って生きれたらどんな
にか良いことでしょう。

平手友梨奈さんの美声と名演技の数々に魅了されました。
欅坂46の今後の活動と次回作に期待し注目していきたい
と思います。

素敵な作品をありがとうございました。

2 件のコメント

  • 読ませて頂きました。共感できるところや新しい捉え方がありとても面白かったです。私の一部の考えですが、《フォーカスのあってない被写体が泣いていようと睨めつけようとどうだっていいんだ》のところは、「フォーカスを被写体である子供に合わせる」のではなく、「大人が既に定めたフォーカスに子供を操り合わせにいく」という意味なのでは、と考えました。

    • おでんさん感想有難うございます。
      お褒めの言葉をたくさん頂き感無量です。

      フォーカスについての深い考察、興味深く
      読ませて頂きました。
      PV内容とも合致するとても良い観点だと
      思いました。

      これからも相共に考察を楽しんでいきましょう!

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