女王蜂 『Introduction』歌詞の意味を考察・解釈

神さまが 気まぐれと不公平を唱えても
気に入らないから 関係ないね
稼いで使って 好きなら好きなだけ

世の中だなんて安い手品に拍手はしたくないし
種明かしだって聞きたくはないね
さぁ歌って踊って そう あとは睨むだけ

おままごとはもうおしまい
ギャラもないのにキャラは演じない
これが最後の晩餐だって
冷えた皿は突き返して
テーブルクロスを翻し

はじまらないからはじめた それだけ
何も怖くもないのに怯えてはいられないでしょう?
ここまで来たら帰れない 心は誰も計れない
はじまらないなら いつしかくたばるその前に
Introduction

選ばれないことには慣れていたよ ずっとずっと
持て余す心 くすぶるばかりで
それでも消しずみで描き続けたんだ

おままごとはもうおしまい
ガラじゃないからタダじゃ帰さない
これが最後の晩餐だって
美味しいものが食べたいね
自分のクロスを握りしめて

どんな時でも 大丈夫にしちゃうぞ
可愛くおこりんぼ すてきに楽しく稼ご!
火を噴くハイヒール
突き刺し Just like this
アダムとイヴのハイブリッド
放つ「はいチーズ!」
ピース ピース ピース
好きな人とキス
いつか R I P
だから L I P
黒白黄色 その奥の虹色
まぁ色々あるけど
行く先は ばら色

はじまらないからはじめた それだけ
何も怖くもないのに
怯えてはいられないでしょう?

はじまらないからはじめた それだけ
何も怖くもないのに 怯えてはいられないでしょう?
ここまで来たら帰れない 心は誰も計れない
はじまらないなら いつしかくたばるその前に
Introduction


はじめに

『Introduction』とは2019年7月11日にネット上で公開された楽曲です。
同年5月22日リリースされた女王蜂 New Album『十』に収録されています。
また7月19日公開の映画『東京喰種【S】』主題歌ともなっています。

女王蜂が『東京喰種』シリーズに楽曲を提供するのはテレビアニメ『東京喰種:
re』に続いて2度目の試みとなります。

注目は動画再生回数の伸びで、公開から僅か2週間で170万回を記録してます。
映画タイアップの効果もありますが、女王蜂はすべての曲に関して動画再生の
伸びが異様に高く持続性があります。

今作の思い入れについて女王蜂のアヴさんからコメントが寄せられていましたの
でご紹介します。

◆アヴちゃん(女王蜂)コメント
アルバム「十」にまつわる総ての音と写真、そして映像を録り終えたある日、今回のお話を頂きました。
100%女王蜂として好きに作った曲(そもそもそれでしかわたしたちは作れない)なのですが、前回のHALF同様シンクロ率が異様に高く…とにかく聴いて観て頂けたら!と思うばかりです。
 
「Introduction」、アルバム「十」最後の一曲。
女王蜂の十年で辿り着いた一曲が、光栄にも映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』の主題歌として始まります。
是非おたのしみになさっていてください。

女王蜂らしさ全開の曲であること、映画世界観に完全シンクロしている点を
理解することができますね。

それではさっそく気になる歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『Introduction』とは

『Introduction』には「紹介(人物を)、序論や導入(文の)」という
幅広い意味合いがあります。

今作の歌詞全体をみると「はじまらないからはじめた」というフレーズ
が多く用いられています。

何も進んでいない世界、停滞している自分、そんな状態を打開するために
自らの意思で何かを「はじめる」という意味がタイトルに込められている
のだと筆者は解釈しました。

さらに歌詞は誰かが用意したシナリオや有象無象のものを低評価しています。
ですからそうしたものを一切合財終わらせて、自分なりの生き方をはじめて
行こうとする様をタイトルで表現しているのだとも思いました。


『Introduction』歌詞の意味

自らの価値観

神さまが 気まぐれと不公平を唱えても
気に入らないから 関係ないね
稼いで使って 好きなら好きなだけ

世の中だなんて安い手品に拍手はしたくないし
種明かしだって聞きたくはないね
さぁ歌って踊って そう あとは睨むだけ

今回の考察では便宜上、一人の男性主人公を主軸に考察を
進めていきたいと思います。

彼は一般的に神とされている存在がもたらす「気まぐれ」や
「不公平」に無関心でした。

「稼いで使って 好きなら好きなだけ」という考え方から、
彼の自由奔放で金銭感覚に疎い点が露出されています。

「気に入らないから」というフレーズからも彼が大変気分屋
であり、気分によって物事の決定がなされるようです。

世の中を手品に例えて冷めた目で見ている点にも注目できま
す。
彼は世の中の仕組みにも提出される答えにも全く興味を抱き
ません。

彼は歌って踊ってと気ままに生きていますが、最後に「睨む」
とあるのは自分の価値基準に従って正しいかどうかを見極め
たいと願っているのです。


自らを演じない

おままごとはもうおしまい
ギャラもないのにキャラは演じない
これが最後の晩餐だって
冷えた皿は突き返して
テーブルクロスを翻し

ここではさまざまな例証や言葉遊びを用いて
主人公が「損得勘定」に従って生きている点を
描写しています。

「おままごと」とは幼い子供がする遊びです。
例えば親の役を演じたりして空想の生活を楽し
むのです。

主人公はそのように自分を偽ってキャラを演じ
ることを嫌っているようです。
ギャラもないのにという条件を匂わす表現から
彼が損得勘定で動く性格であると把握できます。

さらに自分の好みに合わないことは例えどんな
に重要な状況でもしない強い意志も表明してい
ます。

「最後の晩餐」という歴史的重要な時であった
としても「冷えた皿」つまり自分が熱意を感じ
ない分野であれば突き返すという意味です。

「テーブルクロスを翻し」とは世の中の覆われ
ている部分に興味があり、自分が気になった分
野は追及していくスタイルという意味なのだと
解釈しました。

MVにも自分の好きな格好をするという考えが、
衣装やメイクから伝わってきましたね。
流行の枠にはまらないスタイルが主人公の自由
さを際立たせていました。

終わる前にはじめる

はじまらないからはじめた それだけ
何も怖くもないのに怯えてはいられないでしょう?
ここまで来たら帰れない 心は誰も計れない
はじまらないなら いつしかくたばるその前に
Introduction

サビの部分では彼が自分の中で最も重要な行動の仕方を
決定したことを理解できます。

「はじまらないからはじめた」とはどういう意味でしょうか。
ヒントは続く「何も怖くもないのに怯えてはいられないでしょ
う?」という点にあると思います。

上記の背景には「怖いものだと認識して怯える人たち」の影が
見えてくるようです。
つまり一般的な考え方、「怖いから多数派でいたい」「常識の
枠内に留まりたい」という人たちです。

主人公はそうした考え方に縛られ続けるのであれば、なにも新
しいことははじまらないと判断したのでしょう。
ですから自分から少数派を選びはじめていくことを決意したの
でしょう。

心の読み合いをいくらしたとしても本心は誰にもわからないと
いうことを彼は悟りました。
ですから自分が死ぬ、つまり人生が終わる前に新しいなにかを
はじめることにしたのです。

彼はその生き方を全く後悔していません。
なぜなら彼の足取りはまっすぐそしてしっかりしたものだから
です。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
主人公の性格や生き方は良く言えば素直、悪く言えばわがまま
としてとらえられるでしょう。

それでも一つの生き方として女王蜂の作品で提出され注目を集
めています。

筆者は一つの不動と思える指針に従って生きるタイプなのです
が、人それぞれ人生観があり自由意思を用いています。

生き方に関わらず「新しい何かを自分からはじめる」という点
は大事であり前向きな見方だと思いました。

女王蜂の考察は初めてでしたが大変興味深かったです。
今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。