星野源『折り合い』歌詞の意味を考察・解釈

君の着信に 開く封筒は
踊り叱る 赤い絵文字が
あの日隠し事 したのばれたから
謝り方 考えなきゃな

いつもの 僕らを
見ればまあまあ 平和なんだろう
可愛げのある危機と
そうじゃない方 胸に抱いて

愛してるよ君を
探してるよいつも
他人のようで違う
2人の折り合いを

愛してるよ君を
探してるよいつも
家族のように映る
2人の折り合いを

こんな時さえも 誕生日は来て
祝うだろう 日々は続けと

「うん、ごめんなさい」
から始まるStyle
バカ極まる毎度のことだが
慣れてるわけじゃない
藁をつかめ テレビとかね
気分変えるのに最適だ
えー
多分漏れずクソみたいな話題
観るくらいなら君と喧嘩していたい
神へアーメン君への謝罪
まだ隠れラーメン食べたのしょない

どこへ行くの僕ら
いがみ合うよ彼ら
空は晴れて風は
髪を撫でていくわ

家の中で僕ら
道の上で僕ら
空は晴れて風は
心撫でていくわ

愛してるよ君を
探してるよいつも
他人のようで違う
2人の折り合いを

愛してるよ君を
探してるよいつも
家族のように映る
2人の折り合いを

星野源『折り合い』の概要

今回は人気アーティストである星野源さんの楽曲『折り合い』の歌詞考察をしていきます。

今作は 2020年5月16日 に放送されたTBSラジオ『バナナマンのバナナムーンGOLD』に星野が電話出演した際、日村勇紀さんへの誕生日プレゼントとして披露された楽曲です。

これまでも誕生日ごとに日村勇紀さんへ楽曲をプレゼントしてきた星野源さん。
プレゼント企画から10年目を迎えた段階で終了かと思いきや、今回もやってくれましたね。

外出自粛期間に DAWを利用して、作曲から打ち込みなどすべての作業を一人でこなしたようです。
日村勇紀さんへの強烈な愛が感じられますね。

さて今作のテーマはなんでしょうか。

ラジオ番組内で星野源さんは

「【隠れ食い( 妻の神田愛花さんに隠れて隠れ食いをしたこと)】のエピソードを聞いて、夫婦の感じとかを何となくイメージして。喧嘩したりとか不思議な空気感になるけど、ちょっと進んでいこうみたいな、そういうイメージで」

と語っていました。

上記コメントから楽曲のテーマが「夫婦」であると理解できます。

歌詞全体も、結婚生活で起こる身近な出来事をメインに展開されています。

MVにも注目してみましょう。

ディレクターは映画監督の三宅唱氏です。
MVには星野源さん、そして女優またダンサーとしても知られる石橋静香さんが出演されています。

物理的に離れていても想い合っている男女を巧みに演じていました。
歌詞では「夫婦」のイメージが定着しやすいのですが、MVからは夫婦以外の男女も連想できると思いました。

それもそのはず、今作はリスナーのリクエストに応え、元の音源をブラッシュアップし「コロナ禍で生まれたラブソング」としても制作されているからです。
ですから前述で楽曲のテーマが「夫婦」と述べましたが、ブラッシュアップ以降の楽曲に関しては「男女間」と広義に理解することできるでしょう。

全体的に温かみある音が使用され、聴く人の心を和ませ癒しを与えています。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞全体の意味を考察していきましょう。

『折り合い』の意味とは

タイトル『折り合い』は日常シーンで「折り合いをつける」という仕方で用いられます。

定義や語源が実にさまざまですが、総合的な意味は「両者が妥協や譲歩しながら合意に至る」ことと関連があります。

競走馬と騎手の関係性を表現する言葉ともされていますが、今作『折り合い』のジャケットデザインに注目すると星野源さんの意味が明確になるように思います。

デザインに注目すると「2人が抱き合っている」ように見えます。
ここからタイトル『折り合い』は、単なる妥協や譲歩を超えた「支え合いや助け合い」を意図して設定されたものと解釈しました。

『折り合い』歌詞の意味

明かされた「隠し事」

君の着信に 開く封筒は
踊り叱る 赤い絵文字が
あの日隠し事 したのばれたから
謝り方 考えなきゃな

1番Aメロではある「隠し事」が大切な人に「ばれた」ことが歌われています。

「隠し事」は後の文脈を見るとわかるのですが「隠れラーメン」を指しています。
前述で述べた日村勇紀さんのエピソードに基づくフレーズです。

神田愛花さん に限らず、妻は夫の健康管理に気を配るものです。
男性の多くは、時間帯を気にせず炭水化物や肉を好んで食べる傾向にあります。
なにはともあれ可愛い「隠し事」ですね。

「君の着信に 開く封筒は 踊り叱る 赤い絵文字が」

このフレーズは、隠れラーメン発覚後に送られてきた神田愛花さんのLINE を元に構成されたと解釈しました。

以前、 日村勇紀さんが 『聴きましたよ。私は知っている』。赤ビックリマークとクエスチョンマークが、ババババ―ン!みたいな。『どこの何ラーメン? これは裏切りだよ!』とLINEが送られてきたと語っていましたから。

歌詞は「謝り方 考えなきゃ」となっていますが、実際にはホテル到着後に「電話でスーパー謝った」そうです(笑)
謝罪で一番大切なのが「誠意」であると再認識させられます。

繰り返される平和と危機

いつもの 僕らを
見ればまあまあ 平和なんだろう
可愛げのある危機と
そうじゃない方 胸に抱いて

Bメロでは男性視点で、「僕ら」を客観視していることがわかります。
これまでの自分たちを回想して「平和」なほうだと言っています。
この感想から良い意味で「今の関係に満足する」大切さを学べます。

同時に男女が共に生活する場合「危機」と「平和」を胸に抱くことになるとも述べています。

別の捉え方をすると「可愛げのある危機」と「可愛げのない危機」つまりもっと重大な問題を抱えることを暗示しているのかもしれませんが。。

いずれにせよ男女の生活で生じるリアルな出来事を描いていますね。

『折り合い』―共同生活を可能にする要素

愛してるよ君を
探してるよいつも
他人のようで違う
2人の折り合いを

愛してるよ君を
探してるよいつも
家族のように映る
2人の折り合いを

サビでは男性が大切な人を愛していること、故に「2人の折り合い」を探していることが歌われています。

なぜ「折り合い」を探すことが愛していることと結びつくのでしょうか。

前述で「折り合い」の意味を説明しました。
関連する用語には「妥協や譲歩」さらに「支え合いや助け合い」を挙げました。

ですから「折り合い」の方法を探す行為は、主張を譲ることで支えまた助け合って愛を伝達する行為と言えます。

もしお互いが主張を曲げずに突き通すなら、それは愛の表明とはならないでしょう。
この点は男女間に限らず、すべての人間関係に共通することですね。

サビの2節では相手を「他人」また「家族」と表現しています。
これはとても理にかなった表現だと感じました。

好きな人と住む前は「家族」のように思え、親しみが湧いてきます。
しかし、いざ共同生活が始まると共通点の少なさや価値観のズレが生じるのです。

その瞬間に「他人」であることを痛感させられることがあります。
しかし、建設的な話し合いや時間経過と共にズレが解消されて家族の感覚が再び舞い込みます。

「折り合い」という言葉から、「合う人を探す」ではなく「相手に合わせていく」もしくは「お互い合わせていく」ことが重要であるという概念を理解できます。

君と共に過ごす日々を

こんな時さえも 誕生日は来て
祝うだろう 日々は続けと

「うん、ごめんなさい」
から始まるStyle
バカ極まる毎度のことだが
慣れてるわけじゃない
藁をつかめ テレビとかね
気分変えるのに最適だ
えー
多分漏れずクソみたいな話題
観るくらいなら君と喧嘩していたい
神へアーメン君への謝罪
まだ隠れラーメン食べたのしょない

2番からはラップが織り交ぜられて転調していきます。

主に男性の謝罪と大切な人への想いを綴ったフレーズが列挙されています。

「うん、ごめんなさい」から始まるStyleとは 日村勇紀さん の謝罪Styleを連想させます。
すぐに謝れる人は謙遜であり好印象だと思います。

「バカ極まる毎度のことだが 慣れてるわけじゃない」というフレーズから、「反省」や「改善」をしようとしていることが伺えます。

「藁(わら)をつかめ」「テレビ」が関連付けられている部分は、人間味を感じます。

夫婦間や男女間が気まずくなると、テレビという手段に頼って雰囲気を変えたくなるかもしれません。

それでも続く部分には、テレビから提供される話題より「君と喧嘩していたい」と歌われています。

2人の過ごし方がどうであれ「誰よりも君が大切である」という気持ちがストレートに伝わる歌詞ですね。

「アーメン」「ラーメン」で韻踏みしている部分では、目前の危機を回避できるよう神頼みしながら、謝罪する男性をイメージできます。

ラーメンも喧嘩も時間経つとよくないとか、くだらないことを呟いておきます。

同じ風を感じて

どこへ行くの僕ら
いがみ合うよ彼ら
空は晴れて風は
髪を撫でていくわ

家の中で僕ら
道の上で僕ら
空は晴れて風は
心撫でていくわ

この部分では「彼ら」という新たな表現が登場します。

この「彼ら」とは今まで考えてきた2人以外の人たちを指すと考えました。
恐らく自分たちと同じく交際、あるいは共同生活している男女でしょう。

いがみ合う人たちを客観視した2人は「自分たちにもそうした経験があったこと」を思い出したことでしょう。

それでも吹き抜ける「風」が「2人の問題」を運び去るように感じていることが伝わってきます。
有名なことわざである「明日は明日の風が吹く」を連想させる描写です。

「家の中」「道の上」という表現からも、男女の一体感が伝わってきます。
コロナウイルスで外出自粛中にある男女であっても、今作を共に聴いて「一緒にいる」ことを実感できると思います。

今作『折り合い』が、問題を抱えるすべての人の心に届くことを願っています。。

まとめ

いかがでしょうか。

夫婦であっても、まだ夫婦ではない男女であっても、難しい状況を助け合い支えあう必要があることを歌詞から学び取れました。。

前作「さらしもの(feat.PUNPEE)」にて初ラップを披露した星野源さん。
当初は、筆者も含め違和感を感じたり驚嘆した方も多かったです。
今作『折り合い』 でもラップを披露されていましたが、もはや違和感はありませんでした。

歌詞を考察するたびに、星野源さんの日村勇紀さん愛を感じました。
また男女の共同生活や交際を応援する気持ちも浮き彫りになっていきました。

星野源さんの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
ユニークでキャッチーな楽曲をありがとうございました。

ここまで記事を読んで下さった皆さんにも感謝します。
ありがとうございました。

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