星野源『Crazy Crazy』歌詞の意味・考察と解説

お早う始めよう
一秒前は死んだ
無常の世界で
やりたいことは何だ
愛しいものは 雲の上さ
意味も闇もない夢を見せて

Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
まだあの声がする

銀幕の彼方
君が教えてくれた
等しいものは 遥か上さ
谷を渡れ 欲望を越えろ

Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
まだあの言葉が

沈む夕日が 頬を染め
寄せて返す 海が燃えている

Crazy Crazy 可笑しい心踊れ
Crazy くるって ふざけた場所で逢おうぜ
Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
あのただ優しい 歌声はまだ続く

はじめに

2014年に発売された星野源の7枚目のシングル、『Crazy Crazy』。

この曲はくも膜下出血で休養を余儀なくされていた星野源の復帰作です。

当初はバラード曲を予定していたそうですが、もっと明るい曲にしたいという思いから
大幅な曲調変更がされました。

また星野源が尊敬するクレイジーキャッツの名を拝借し、タイトルは『Crazy Crazy』です。

このようなエピソードを持つ楽曲ですが、歌詞はどのようなものなのでしょうか。
歌詞解説を行ってまいります。

歌詞考察

移ろいゆく世界で、今に集中して

お早う始めよう
一秒前は死んだ
無常の世界で
やりたいことは何だ
愛しいものは 雲の上さ
意味も闇もない夢を見せて

一番Aメロ〜Bメロです。

「一秒前は死んだ」というメッセージがまず目に入ります。

この歌詞が意味するのは、一秒前という近々の過去でさえも変えることはできないのだから、
今この瞬間で何をするかが重要なのだということです。

そして「無常の世界で やりたいことは何だ」、「意味も闇もない夢を見させて」と
常に変化を続ける世の中では何をやっても意味はないのかもしれないけれど
それでも絶望せずに闇のない、明るい夢が見たいと綴るのです。

星野源の世の中に対する考え方や生き方がよくわかる歌詞です。

無常の世の中だからこそ

Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
まだあの声がする

一番サビです。

タイトルでもある「Crazy Crazy」という歌詞が登場します。

何もかもが変わりゆく無常の世の中。

それでも、それだからこそ、楽しんでいこうという思いを込めてこのサビでは
「Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ」と底抜けに明るい歌詞が綴られるのです。

また、「まだあの声がする」というのはクレイジーキャッツの声だと考えられます。

闘病中に尊敬するクレイジーキャッツの明るさに救われたことを思って
この歌詞を書いたのではないかと考えられます。

等しいものとは

銀幕の彼方
君が教えてくれた
等しいものは 遥か上さ
谷を渡れ 欲望を越えろ

二番Aメロ〜Bメロです。

「銀幕の彼方」にある「銀幕」というのは映画のスクリーンのこと。

その彼方にいる「君」とは、やはりここではクレイジーキャッツのことを指すのでしょう。
そして教えてくれたのは「等しいものは 遥か上さ」ということ。

遥か上。
これはつまり天国のことを指すのではいないかと考えられます。

クレイジーキャッツのメンバーはそのほとんどが亡くなっています。

このことから星野源は、どんなスターでもいずれはこの世からいなくなってしまうことを
改めて認識し、この歌詞を書いたのではないでしょうか。

そして人にとって死は平等であることを感じ、「谷を渡れ 欲望を越えろ」と辛いことがあっても、いずれは死んでしまうのだからそれまでは頑張ろうと己を鼓舞するのです。

いつか終わる今世だからこそ

Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
まだあの言葉が

沈む夕日が 頬を染め
寄せて返す 海が燃えている

Crazy Crazy 可笑しい心踊れ
Crazy くるって ふざけた場所で逢おうぜ
Crazy Crazy 可笑しい頭揺らせ
Crazy くるって どうかしてると笑えば
あのただ優しい 歌声はまだ続く

二番サビ〜大サビです。

一番サビと同様に「Crazy」という歌詞が登場します。
このパートではその登場回数は実に9回。
星野源がいかに重要視しているメッセージであるかがわかります。

その理由は二番Aメロで解説したクレイジーキャッツから学んだことが関係しているのでしょう。

人はいつか死ぬ。だからこそ今世はもうくるったように生きよう。

この思いを強くリスナーに残させるために何度も何度も「Crazy」
という歌詞を用いるのだと考えられます。

そして最後に「あのただ優しい 歌声はまだ続く」と、闘病中に勇気づけられた
クレイジーキャッツに思いを馳せながら『Crazy Crazy』は幕を閉じます。

終わりに

今回は星野源の楽曲、『Crazy Crazy』を特集しました。

そのタイトル通りに、くるって生きていこうというメッセージが込められたこの曲。
その裏には星野源の死生観や無常観など様々な考えがあるのです。

ぜひ今回解説した星野源の思いを感じ取りながら聞いてみてください。

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