星野源『時よ』歌詞の意味・考察と解説

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

結んで開く 朝顔の色
茜の空に帰る鳥の色
月も朝日も この顔の色
子供の心
今も ここに あるの

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

結んで開く 赤子の声が
柵を手にしてそこに立ち上がり
その瞳から生まれた恋が
すべてを繋ぎ
今も ここに いるの

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

初めての春を
夜に鈴虫の歌を
夕立に濡れた君を
白い息に 日々を残して

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて 速度上げる

走り出せ 汗を流せ
明日の朝に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ いつか降りる
その時には
バイバイ

はじめに

2015年に発売された星野源の4thアルバム『YELLOW DANCER』に収録された楽曲、『時よ』。

アルバムの一曲目でまたMVも公開されているため、シングルカットはされていないものの
高い知名度を誇る楽曲です。

果たして歌詞はどのようなものなのでしょうか。
早速、歌詞考察を行います。

歌詞考察

無常な世の中で動き出せ

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

頭サビです。

「動き出せ」という歌詞から始まるこの曲。
続く「針を回せ」とは時計の針を回せということですね。

総合すると周りに流されることなく、自分で時間をコントロールしろ、という意味だと思います。

とても力強いメッセージ。
しかしサビのラストが星野源らしさを感じます。
「続いてく 意味もなく」。

冒頭の熱いメッセージとは裏腹に、自分でコントロールしても意味もなく
時間は流れていくというのです。

そんな無常な世の中だけれども、それでも自分らしく生きていこうというのが、
『時よ』の主たるメッセージなのです。

不変なものとは

結んで開く 朝顔の色
茜の空に帰る鳥の色
月も朝日も この顔の色
子供の心
今も ここに あるの

一番Aメロです。

「結んで開く 朝顔の色」「茜の空に帰る鳥の色」と思い出の光景が綴られます。
そしてパートの最後は「今もここにあるの」。

頭サビで歌われた無常な世の中に対して、思い出の光景は今も変わらずここにあると歌われます。

これは変わりゆく世の中でも、自分がこれまで得てきた感動は不変であると再認識したため、
このように綴るのでしょう。

また自分で時間をコントロールして動くことによって、そういった感動をもっと得ようと
奮起しているとも考えられます。

負の感情を断ち切って

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

一番サビです。

ほぼ頭サビと同じ歌詞なのですが、「バイバイ 心から あふる思い」
という歌詞が追加されています。

ここで言う「あふる思い」とは妬みや迷い、悩みなどのネガティブな感情でしょう。

そういった思いをこれまでの感動を思い起こすことによって振り切り、
「バイバイ」と別れを告げようと言うのです。

生まれてから今を振り返って

結んで開く 赤子の声が
柵を手にしてそこに立ち上がり
その瞳から生まれた恋が
すべてを繋ぎ
今も ここに いるの

二番Aメロです。

「結んで開く 赤子の声が」「柵を手にしてそこに立ち上がり」
と赤ん坊が初めて立つことを覚える様が綴られます。

そして「その瞳から生まれた恋が 全てを繋ぎ」と続き、最後は「今もここにいるの」。

一番Aメロから更に踏み込んで、生まれてから今に至るまでの感動を
振り返っていることが分かります。

時というものが無常であることは分かりながらも、これまで自分が感動したものが確かに、
自分を作り上げてきたことを実感しているということではないでしょうか。

いつか降りる、その時まで

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

初めての春を
夜に鈴虫の歌を
夕立に濡れた君を
白い息に 日々を残して

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて 速度上げる

走り出せ 汗を流せ
明日の朝に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ いつか降りる
その時には
バイバイ

二番サビ〜Cメロ〜大サビです。

Cメロで綴られるのは「初めての春を」「夜に鈴虫の歌を」「夕立に濡れた君を」
とこれまで感動してきた事柄。

歌詞に何度も登場していることから、動き出すための燃料として
これらがどれほど貢献しているかがよく分かります。

そんな燃料となる思い出を何度も繰り返し、エネルギーが満タンになったからでしょうか。

大サビでは「動き出せ 針を回せ」の部分が「走り出せ 汗を流せ」と、
行動しようというメッセージがより具体的なものに変わります。

そして最後には「時よ いつか降りる その時には バイバイ」と綴られます。
これまでバイバイとはネガティブな思いに対するものでした。

しかしいつか降りる、という言葉から推察するに、これは人生に対するものだと思います。

つまり、大サビでは命が尽きる最後のその瞬間まで、
汗をかいて精一杯生きようというメッセージが込められているのです。

終わりに

今回は星野源のアルバム『YELLOW DANCER』に収録された楽曲、
『時よ』の歌詞考察を行いました。

歌詞の内容は非常に熱く勇気を与えてくれるものですが、
音だけを聞くとそんなことは感じさせない軽やかな曲調です。

そんな歌詞と音の心地よいミスマッチを楽しみながら聞いてみてはいかがでしょうか。

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