Mr.children 『HANABI』歌詞の意味・解釈と考察

 

どれくらいの値打ちがあるだろう?

僕が今生きているこの世界に

すべてが無意味だって思える

ちょっと疲れてんのかなぁ

手に入れたものと引き換えにして

切り捨てたいくつもの輝き

いちいち憂いているほど

平和な世の中じゃないし

一体どんな理想を描いたらいい?

どんな希望を抱き進んだらいい?

答えようもないその問いかけは

日常に葬られていく

君がいたらなんていうかなぁ

「暗い」と茶化して笑うのかなぁ

その柔らかな笑顔に触れて

僕の憂鬱が吹き飛んだらいいのに

決して捕まえることの出来ない

花火のような光だとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

僕はこの手を伸ばしたい

誰も皆 悲しみを抱いてる

だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 波風がたった世界を

どれだけ愛することができるだろう?

考えすぎて言葉に詰まる

自分の不器用さが嫌い

でも妙に器用に立ち振る舞う自分は

それ以上に嫌い

笑っていても

泣いて過ごして平等に時は流れる

未来が僕らを呼んでる

その声は今 君にも聞こえていますか?

さよならが迎えにくることを

最初からわかっていたとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

何度でも君に逢いたい

めぐり逢えたことでこんなに

世界が美しく見えるなんて

想像さえもしていない 単純だって笑うかい?

君に心からありがとうを言うよ

滞らないように 揺れて流れて

透き通ってく水のような

心であれたら

逢いたくなったときの分まで

寂しくなったときの分まで

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

君を強く焼き付けたい

誰も皆 問題を抱えている

だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 波風がたった世界を

どれだけ愛することができるだろう?

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

Mr.childreの『HANABI』とてもいい曲ですよね!

しかし歌詞の意味まで読み解いてる人は少ないと思います。

そこで今回も私、砂糖塩味が『HANABI』の歌詞の意味を解釈してみたいと思います!

 

タイトル『HANABI』の意味

大人気ドラマ「コード・ブルー」の主題歌としても有名な「HANABI」。

この曲を作った桜井さんは、Mr.childrenの2015年のライブツアー中のMCで製作秘話を語っていたようです。

桜井さんは金魚を飼っており。ある日水を取り変えようとしている間に、放置していた水の中の金魚が死んでいたそうです。

後に、水というものは常に動いて新しい空気を入れてやらないと、すぐに死んでしまうということが分かりました。

このエピソードから「HANABI」という曲のインスピレーションを受けたそうです。


『HANABI』のテーマ

意味の部分でも触れましたが、「HANABI」」という曲の歌詞は、飼っていた金魚の死からヒントを得て書かれているようです。

曲調もどこか寂しいような、嘆いているような響きがあります。

タイトルになっている花火。

花火は、真っ黒な夜空にブワッと美しく燃え上がります。

そして一瞬で燃え尽き、あとには再び黒い夜空が広がります。

今回の「HANABI」の歌詞考察は、儚さをテーマに進めていきたいと思います。

Mr.children『HANABI』の歌詞の意味

この世界に求めるもの

どれくらいの値打ちがあるだろう?

僕が今生きているこの世界に

すべてが無意味だって思える

ちょっと疲れてんのかなぁ

日々の生活、そして未来への憂いの言葉から『HANABI』の歌詞が始まります。

「いったい何のために生きているんだろう?」

「このままの生活を続けていった先に何があるのだろう?」

誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?

「僕」の未来に対する思いが見える歌詞です。

手に入れたものと引き換えにして

切り捨てたいくつもの輝き

いちいち憂いているほど

平和な世の中じゃないし

この部分の歌詞では、「僕」の過去について触れられています。

夢と引き換えに生活を、希望と引き換えに現実を。

この世界の人が当たり前にやっている。

現在の状況が死ぬほどイヤだ!という程ではありませんが、「僕」が過去を引きずっていることが分かります。

「平和な世の中じゃないし」とは言っていますが、過去の選択を後悔しているようにも感じられます。

一体どんな理想を描いたらいい?

どんな希望を抱き進んだらいい?

答えようもないその問いかけは

日常に葬られていく

そして視点が現在の生活に戻ってきます。

簡単に答えの出せない問いを自分自身に投げかける「僕」。

その問いを考える間もなく迫ってくる、慌ただしい日常。

「僕」にそんな自問自答をさせるきっかけとなった出来事が、次の部分で展開されていきます。

花火のような儚さ

君がいたらなんていうかなぁ

「暗い」と茶化して笑うのかなぁ

その柔らかな笑顔に触れて

僕の憂鬱が吹き飛んだらいいのに

「かなぁ」・「いいのに」と文末が全て仮定のものになっています。

「君」と「僕」は恋愛関係にあって、現在では別れてしまったのでしょう。

「僕」の憂鬱を吹き飛ばしてくれる、「君」の明るい人間性が浮かび上がります。

決して捕まえることの出来ない

花火のような光だとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

僕はこの手を伸ばしたい

明るく美しく散ってゆく花火のような「君」。

真っ暗な夜空のような「僕」。

永遠のような日々の暮らしも本当は一瞬で終わってしまう儚いものです。

美しい思い出だけが頭の中に残ります。

「僕」が感じていることが強く表れた歌詞です。

「僕」は真っ暗な世界の中からも光を掴もうとしています。

誰も皆 悲しみを抱いてる

だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 波風がたった世界を

どれだけ愛することができるだろう?

「臆病風に吹かれて 波風がたった世界」…傷つくことや失敗することを恐れ生きてきた結果、「君」はいなくなってしまった。そんな彼から見る無味無臭で平坦な世界。

「僕」はそんな世界を愛することができません。

生活の先にあるもの

考えすぎて言葉に詰まる

自分の不器用さが嫌い

でも妙に器用に立ち振る舞う自分は

それ以上に嫌い

考えすぎて言葉に詰まる…嫌われたくなかったり、世間体を気にするあまり本心を言葉にできない「僕」の姿。

でもそれ以上に、イヤなものをイヤとも言えずに、建て前を使ってうまく生活している自分が嫌になります。

笑っていても

泣いて過ごして平等に時は流れる

未来が僕らを呼んでる

その声は今 君にも聞こえていますか?

未来…人間に平等に訪れる死

やがて訪れる死について表現された歌詞です。

どんな生き方をいても時間は平等で、必ず死が訪れます。

「君がいないんだったら、もうこの世界で生きてても意味ねぇや」

というような「僕」の自暴自棄な思いが伝わってくるようです。

「君」がいた世界

さよならが迎えにくることを

最初からわかっていたとしたって

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

何度でも君に逢いたい

「僕」は永遠なんてないのだと感じています。

必ず終わりが来ると思っています。

分かっているのに「もう一回 もう一回」と「君」の姿を探してしまいます。

愚かしくもありながら、美しい、そんな人間くさい感情を描いた素晴らしい歌詞だと思います。

めぐり逢えたことでこんなに

世界が美しく見えるなんて

想像さえもしていない 単純だって笑うかい?

君に心からありがとうを言うよ

「君」といた頃の「僕」は世界が美しいと感じていました。

いなくなってしまった「君」へ恨みを募らせるのではなく、感謝の気持ちをもっていることが分かる歌詞です。

「彼氏彼女ができたという事実だけで、あの人とお話できただけで、なんだか今日は世界が輝いて見える!」

なんて経験、皆さんもありませんか?

HANABIの余韻

滞らないように 揺れて流れて

透き通ってく水のような

心であれたら

水は、常に動いて新しい空気を入れてやらなければ腐って死んでしまいます。新しいものをどんどん取り入れて澄んでいくものなのです。

そんな水と「僕」の心の対比がされている歌詞です。

「僕」の心は水のようではない、つまり新しい空気が入っておらず濁っています。

この歌詞は、「僕」の「君」に対する未練が強く表れている部分です。

「君」が「僕」に残した余韻が大きかったことが分かります。

逢いたくなったときの分まで

寂しくなったときの分まで

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

君を強く焼き付けたい

誰も皆 問題を抱えている

だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 波風がたった世界を

どれだけ愛することができるだろう?

これまで多く表れていた比喩表現とくらべて、直接的な表現の歌詞です。

儚いものだと分かっていながらも、

「君」との思い出を焼き付けたいと思っています。

花火のように美しい思い出、

儚いからこそ美しいのかもしれないものを、「僕」はこれからもずっと求めてしまうのでしょう。

「僕」のそんな思いが詰まった言葉が「HANABI」のラストを飾り、私たちの胸に焼き付いていきます。

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回


最後に

今回はMr.childrenの「HANABI」を儚さというテーマで考察しました。

別れてしまった恋人への思いと世界の儚さを、花火や水というテーマで表現した素晴らしい歌詞だと思います。

特に後半の「滞らないように~心であれたら」の部分は桜井さんの金魚の話ともリンクしていてグッとくるものがありますね!

私たちが生きるこの世界も永遠のようで、本当は花火のように儚いものなのかもしれません。



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