Eve『僕らはまだアンダーグラウンド』歌詞の意味を考察・解釈

僕だけでは
貴方を満たせる事など無理かもしれない
だけど
君だけでは
どうにもこうにもできない事があるとするならば
ああでもない こうでもないと
言葉だけが宙を舞って
また今日も夜を超えてしまったんだ
頑張れ とか 君の為 とか
押しつけがましい事も愛せれば
あれはだめ これもだめ だから
いつまでも子供扱いの僕ら
単純な事もできないな 何処にも逃がしてくれないや
自分を見失ってしまうわ
 
ろくでもないバケモノなの 美しくはにかんだ
その口を僕が今結んであげるから
ダーリン ダーリン 愛しておくれ
あの日から 僕らは共犯者だった
そんなんで突っ立ってないで ワン・ツーの合図を待って
眠れない夜を踊るのさ
ダーリン ダーリン 示しておくれ
バイバイ そうさ今がその時なんだ
最高の舞台にしようぜ 胸の高鳴る方へ
喜劇的な世界が幕を開ける
僕らまだアンダーグラウンド

優柔不断な僕等
焦燥に溺れた声が
この胸に響くことなど
最初から信じてはいないが
ずっとこうやってたいな
そう思えば楽になって
いつの間にか終わってしまうわ

救いようのないバケモノなの それでも信じたいんだ
ああしょうがないな ほっとけない僕が嫌いなのさ

ダーリン ダーリン 愛しておくれ
夢にみた 日々は僕の証だった
冗談で言ったんじゃないと 皆嗤っていたんだ
こんな街からさようなら
ダーリン ダーリン 示しておくれ
今夜だけ そうさ今がその時なんだ
最高の舞台にしようぜ 胸の高鳴る方へ
喜劇的な世界が幕を開ける
最終章の合図だ

後悔はないか 君の出番の時のようだ
再上映はないから だから行かなくちゃ
もう目を背ける事はないから
ちょっと先の未来を 君と話がしたいんだ
つらくて笑ったあの日も 言えずにしまった想いも
この先僕らはずっと 不完全なままだけど
思い出の中にもう帰らないように

ダーリン ダーリン 愛しておくれ
夢にみた 日々は僕の証だった
冗談で言ったんじゃないと 皆嗤っていたんだ
こんな街からさようなら

ダーリン ダーリン 愛しておくれ
あの日から 僕らは共犯者だった
そんなんで突っ立ってないで ワン・ツーの合図を待って
眠れない夜を踊るのさ
ダーリン ダーリン 示しておくれ
バイバイ そうさ今がその時なんだ
最高の舞台にしようぜ 胸の高鳴る方へ
喜劇的な世界が幕を開け
手放したんだっていいさ 最低な夜を超えようぜ
まだ見ぬ世界を潜っていける
僕らまだアンダーグラウンド

はじめに

『僕らはまだアンダーグラウンド』は2019年1月24日にネット上で
公開された楽曲です。
投稿から僅か2時間で16万回再生と驚異的な人気を誇っています。

MVはハイクオリティーの一言で多くの視聴者がアニメや映画のOP
と錯覚するほどの仕上がりとなっています。

MVでは二人の少年少女が登場し二つの世界が存在します。
一つは現実世界でもう一つは異世界です。

異世界では怪物が暴れており不思議と奇怪に包まれています。
MVの中で「Eve」という文字やEveさんの過去作品「ドラマツルギー」
「アウトサイダー」に登場した人物やシーンなども発見できます。
ある種ウォーリーを探せのような感覚で楽しむこともできます(笑)

それではさっそく不思議と奇怪に包まれたアンダーグラウンドの
世界へ旅立ちましょう。

タイトル『僕らはまだアンダーグラウンド』とは

「アンダーグラウンド」の直訳は「地下」です。

それ以外に「見えないもの、影の存在」という意味合いもあります。

MVと歌詞を併合して考察していくと「アンダーグラウンド」とは
自分本来の場所や心の奥底にあるものを暗示していると思われます。

現実世界は平穏ですが少年は無表情であり覇気がありません。
一方、異世界ではバケモノが暴れており少年もある程度の感情を
露わにしています。
この点から異世界が彼本来の居場所なのかもしれません。

『僕らはまだアンダーグラウンド』 歌詞の意味

現実世界を冷めた目で見る少年少女

僕だけでは
貴方を満たせる事など無理かもしれない
だけど
君だけでは
どうにもこうにもできない事があるとするならば
ああでもない こうでもないと
言葉だけが宙を舞って
また今日も夜を超えてしまったんだ
頑張れ とか 君の為 とか
押しつけがましい事も愛せれば
あれはだめ これもだめ だから
いつまでも子供扱いの僕ら
単純な事もできないな 何処にも逃がしてくれないや
自分を見失ってしまうわ

「僕」で表されているのは少年です。
「君」で表されているのが少女です。
それぞれ単体ではある面で「欠陥」があることを
歌詞は伝えています。

少年と少女は二人一緒になって初めて「一人前」に
なることができるのです。
二人は出会った頃からお互いの必要を感じており
好意の目で見ているのでしょう。

離れた場所で二人は「あなたが居てくれたらこんな
こともできるのに」と空想の風船を理想の息で膨ら
ませていました。

気づくとすぐに夜になり一日が終わってしまいました。

「頑張れ 君のため」という言葉は少年少女の両親から
言われている言葉のように思えます。
子供にとって「励ましやためになること」は時として
押しつけがましい事のように思えます。

さらに「あれもだめ これもだめ」という言葉は少年
少女が現実世界を冷めた目で見るのを手助けしました。

「単純なこと」というのは「家出」のことかもしれません。
「何処にも逃してくれないや」という言葉から判断しました。

自分の意思ではなく親の意思を尊重し続ける日々を過ごす
少年少女は徐々に「自分を見失いそうに」なっていました。

少年に救う「バケモノ」

ろくでもないバケモノなの 美しくはにかんだ
その口を僕が今結んであげるから
ダーリン ダーリン 愛しておくれ
あの日から 僕らは共犯者だった
そんなんで突っ立ってないで ワン・ツーの合図を待って
眠れない夜を踊るのさ
ダーリン ダーリン 示しておくれ
バイバイ そうさ今がその時なんだ
最高の舞台にしようぜ 胸の高鳴る方へ
喜劇的な世界が幕を開ける
僕らまだアンダーグラウンド

「ろくでもないバケモノ」が登場します。
これは少年の心の内奥に竦む悪感情のことでしょう。

子ども扱いする両親に対してかもしれません。
また自分の中の弱さや日頃から抑制している
ワガママかもしれません。

いずれにせよMVで「バケモノ」は街を破壊しているので
穏やかな感情ではないように見受けられます。

「僕らは共犯者」という言葉は少年と少女が親に内緒で
家出してどこか遠くへ旅にでることなのかもしれません。

「最高の舞台 喜劇的な世界」とは大人の居ないまた大人
の知らない二人の場所、少年少女の想いの内を表している
ものと思われます。

異世界である「アンダーグラウンド」では少年少女が自由
に二人で過ごすことが許されています。
しかし「バケモノ」である自分の悪感情や弱さも渦巻いて
おり少年もそれが少女を傷つけまいかと心配しています。

自分達の帰るべき場所

優柔不断な僕等
焦燥に溺れた声が
この胸に響くことなど
最初から信じてはいないが
ずっとこうやってたいな
そう思えば楽になって
いつの間にか終わってしまうわ

家を飛び出した少年少女は気持ちの面で迷いが生じます。
「焦燥に溺れた声」つまり突然、居なくなった子供を探す
両親の落ち着かなく苛立つ声が聞こえたからでしょう。

そんな声は二人の胸には響くことはありませんでしたが
家に帰るという選択肢が頭をよぎります。

それでも二人でずっと一緒にいることを切望します。
自分たちを探す両親の声を無視し続ければいつか
聞こえなくなり楽になるのだとも考えました。

再上映しない二人の物語

後悔はないか 君の出番の時のようだ
再上映はないから だから行かなくちゃ
もう目を背ける事はないから
ちょっと先の未来を 君と話がしたいんだ
つらくて笑ったあの日も 言えずにしまった想いも
この先僕らはずっと 不完全なままだけど
思い出の中にもう帰らないように

ダーリン ダーリン 愛しておくれ
夢にみた 日々は僕の証だった
冗談で言ったんじゃないと 皆嗤っていたんだ
こんな街からさようなら

少年は少女と現実世界から離れることを決意します。
同時に少女と二人だけで別の世界で生きることへの
不安も取り除いていました。

少年は少女との未来を共に語り合うことを望んでいます。
そこに両親の意思を尊重した未来はありませんでした。
大人ではない少年少女は依然として未完成であり欠陥が
ありました。

それでも二人で居られたらと思っていた時には帰り
たくないのです。

街の周囲の人たちに二人で街を出ることを話すと嘲笑され
たのかもしれません。

MVで強大になった怪物を街に置き去りにして少女を連れ去り
別の場所へ逃げます。
この点から大きくなった悪感情や弱さをかなぐり捨てて少女を
幸せにするためだけに注力するという意思を感じます。

二人で幸せに時を過ごすはずの少年でしたがMVを見ると
それがすべて夢であったかのようなシーンがあります。

自分の部屋で少女と一緒にいない現実世界に引き戻された
と感じる少年の口からは「黒い液体」のようなものが吐き
出されます。

かなり意味深なシーンですが、少年が現実に引き戻された
ことへの「恐怖や不安」また心の中に募る「悪感情」が吐
き出されたもの解釈しました。

少年は自分が全く変われずに両親の元で生き続けることを
痛感したのでしょう。
現実世界では少女と一緒に過ごすことはできないのです。

少女と一緒になれる唯一の場所、それは現実世界にはない
「アンダーグラウンド」だけなのです。
それは少女に関しても同じことが言えるでしょう。

それぞれに家を飛び出し独立して生きるという勇気がない
限り「僕らはまだアンダーグラウンド」の中でお互いを想い
続けることしかできないのです。

まとめ

多くの方がコメントしているように近々映画が上映されるのでは
ないかと錯覚するほどのMVでした。

子供はみんな純粋というイメージを持っていましたが現在では
大人よりも複雑な感情を持ち異質な世界観が広がっていると感
じました。

誰しも自分の心の中に隠してある感情や世界があるかもしれません。
そうした感情を救い上げたり置き去りにしたり、また心の中の世界
を行き来したりします。

こうした点を考察すると非現実的に思えるMVの世界観が身近なもの
に感じられますね。

Eveさんは次回作で私たちをどのような方法であっと言わせてくれる
のでしょうか。
本当に楽しみですね。


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