Eve『LEO』歌詞の意味を考察・解釈

水面に映る 知らない顔が1つ
何処からきたの 何をしていたの
瞬きするたびに 世界は変わり果てて
終末の狭間で 踊っていたいのさ

孤独を飼いならした今日も
怠惰な人生に期待を
優しさを持ち寄り誓いを
祈るその姿を称えよ

あなたを想い 裏切られるのも
振りかかるその歪な愛憎
大丈夫 そっとおどけて吐いた

愛を満たしておくれよ
まだ死んでなんかいないさ
心ごと吠えてくれよ

LEO

生まれよう 応答してくれよ
しがらみも今捨てていけ
がらんどうなこのままで

立ち向かう化身 その姿を借りて
柔らかな手に やまぶきの瞳
しなだれかかる声 雌伏の時を経て
見澄ますこの目さえ 覆ってしまえたら

疚しさを引きずる力も
水紋を眺める視界も
見返りを求めてる愛も
掻きむしった その跡でさえも

しどろもどろ歩き回れども
誰も気付いてくれやしないの
帰る場所さえ 何処かにあったら

愛を満たしておくれよ
まだ死んでなんかいないさ
心ごと吠えてくれよ

LEO

生まれよう 応答してくれよ
しがらみも今捨てていけ
がらんどうなこのままで

愛を満たしておくれよ

生まれよう 応答してくれよ

愛を満たしておくれよ
君はまだ覚えてるかい
お別れをさせて

LEO

唸れよ 応答してくれよ
たまたまそちら側に居て
何も知らないだけ

歌詞考察の前に

人気アーティストであるEveさんの作品『LEO』MVが2020年2月15日にネット上で公開されました。
同年2月12日にリリースされた New Album「Smile」に収録された楽曲です。
動画再生回数は公開から僅か2日で70万を超える大人気ナンバーとなりました。

今作に関してEveさんご自身のツイッターや配信などで語られてきた事柄を下記にまとめてみました。

気付かれずに忘れ去られていく人、気付いて欲しい貴方にも。 たまたまそちら側に居て、何も知らない貴方にも。

https://twitter.com/oO0Eve0Oo?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

Eve「この曲は、前回の”胡乱な食卓”ツアーでも1曲目に歌わせてもらった曲なんですけど、この”Smile”の中でイチオシですね。僕の中で一番聴いてほしい、今聴いてほしい曲です。タイアップとか関係なく、久しぶりに自分で好き勝手曲を書くことができたなぁっていう、すごくこの”Smile”で一番言いたかったことが言えたなぁっていう、そういう1曲になってます。」

https://www.tfm.co.jp/lock/eve/  

上記コメントからさまざまな背景や心境の人に向けられた楽曲であることを理解できます。

また「LEOには個人的な気持ちを」という表現もツイッター内で見られEveさん自身の気持ちの言語化もメインとなっているのだと考えられます。

MVでは人の心境や感情を「姿かたちを自在に変える煙」で表現されているように感じました。

一人の男性がメインとなり煙は龍やハートなどに形を変えていきます。
歌詞と比較して続く部分で考察してみたいと思います。

また傘や本、登場人物の特徴や装いは前作「ラストダンス」「ドラマツルギー」「アウトサイダー」「ナンセンス文学」などを連想させます。
いつもながら世界観の広さと作品愛を全身に感じますね。

曲調はどのような仕上がりになっているのでしょうか。
数少ない音を厳選しミドルテンポバラードで進行していきます。
1番と2番で使用されるサウンドがガラリとかわりアルバム全体のコンセプトとなっている「二面性」が浮き彫りになっている印象を受けました。

Eveさんの作品は大別するとバンドサウンドメインとダンスミュージックメインの2タイプがあります。
今作はダンスミュージック要素を含んだ作品でありながら、人の陰を感じさせるダークテイストになっていました。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞を考察していきましょう。

タイトル『LEO』とは

今作タイトルについての情報は現段階で開示されていません。

筆者が考えるにタイトルはハワイ語のleo(レオ)と関連があるように思います。
上記には「叫び、声、歌声」という意味があるようです。

この意味は前述で記載したEveさんのコメントとも一致します。
自分の一番言いたかったことを今作で「叫んでいる、声に出して歌っている」そんな印象をタイトルから受けました。

またさまざまな立場の人の気持ちや声を歌詞の中で表現しているようにも感じます。
タイトルはそうした点も包含していると筆者は解釈しました。

『LEO』歌詞の意味

自分も知らない素顔

水面に映る 知らない顔が1つ
何処からきたの 何をしていたの
瞬きするたびに 世界は変わり果てて
終末の狭間で 踊っていたいのさ

歌詞冒頭では自分でも知らない「素顔」について綴られています。
何気なく覗き込んだ時に水面に映る自分の素顔を見て「自分てこんな顔してたんだ」と驚くことがあります。
顔の作りではなく表情の面でそのように感じる場合があるのです。

続く部分では世界の移り変わり、言い換えるならば流動的な時代の変化に踊らされていたことが綴られています。

筆者も実感するのですが「瞬き」というほんの一瞬の間にあるものが生まれまた壊れたりしていきます。
それは人の命や絆であったり長年存在していた建物だったりするかもしれません。

こうした目まぐるしい変化に時折「自分とは何者でどこから誕生し何を成し得てきたのだろう」と自問させられるときがあります。

孤独に生きる

孤独を飼いならした今日も
怠惰な人生に期待を
優しさを持ち寄り誓いを
祈るその姿を称えよ

ここでは人生の暗い側面と明るい側面が表現されています。

「孤独を飼いならした」とは人が孤独を受け入れ1人でいることに慣れてしまったという意味です。

「怠惰な人生」とはやるべきことを先延ばしにするだらしない生き方のことです。
それでもその生き方の先に満足感や充実感に繋がる何かを「期待」してしまうのは人の性と言えるでしょう。

人は別の人と触れ合い「優しさ」を持ち寄るかのようにして支え合います。
形式的であれそうしたことを続けていくことをお互い誓い合い祈るようにして願うのです。

そうした行為は前述の孤独からの脱却を念頭においてなされるのかもしれません。

LEO―愛する人に向けて

あなたを想い 裏切られるのも
振りかかるその歪な愛憎
大丈夫 そっとおどけて吐いた

愛を満たしておくれよ
まだ死んでなんかいないさ
心ごと吠えてくれよ

LEO

ここでは大切な人に向けられる感情や思いの内が綴られています。
人は大切な人を「想い」好きになり愛したりします。
しかし相手からの言動や行動によって「裏切られた」と感じることもあります。

そうした経験を経て人の心の中には「歪な愛憎」が形成されていくのでしょう。

特に長年愛する人から裏切られると人はかなりの心痛を抱えます。
裏切られた当初は「大丈夫」を口にして「おどけて」つまりふざけて平気なふうを装うかもしれません。

こうしたことを繰り返すうちに前述にあった「孤独を飼いならす」に至ってしまうのでしょう。
裏切られるたびに一人で生きることに慣れてしまうのです。

それでも歌詞は「吐いた」とあるように人が心のうち、つまり本音を吐き出したい生き物であることを綴っているように思えます。

MVでは一人の女性?と思われる人物が登場します。
イントロから登場している男性と深い関係があることは間違いないでしょう。

歌詞では「愛を満たしておくれよ」と叫ばれています。
そして「まだ死んでなんかいないさ」と続いています。

直接的に捉えるならば愛する人が「亡くなってしまった」ということです。
別の理解では「関係が死んだ、関係が終わった」とも解釈できます。

いずれにせよ上記の状態であれば「愛を満たす」ことはできなくなります。

亡くなった場合を考えると続く「心ごと吠えてくれよ」は「どうして死んでしまったんだ」という心の叫びと解釈できます。

また「関係が終わった」とするならば「理由を教えてくれ」というやるせない気持ちから出た声とも解釈できます。

吠えるというフレーズの後にタイトル「LEO」が続いていますから、やはり意味として「叫ぶ」は関連があるように思えます。

虚のままで

生まれよう 応答してくれよ
しがらみも今捨てていけ
がらんどうなこのままで

ここでは思わしくない出来事により人が失意する様子が描かれています。

前述の「愛する人を失った」考察を前提として歌詞を考えてみましょう。

「生まれよう 応答してくれよ」とは愛する人を失った人の感情が死んでいたがもう一度やり直そうと志していく様子だと読み取りました。
そんな自分に応えて欲しいと亡くなった人に訴えているのかもしれません。

そう考えると「しがらみ」は愛する人と関連したことであると理解できます。
そうした悲痛な出来事の記憶は捨て去りたいと願うかもしれません。
無理やり気持ちに区切りをつけ割り切って生活しようとします。

それでも「がらんどう」と表現されているように「心は空っぽのまま」で身が入らない日々が続いていくことでしょう。

気持ちにピリオド

愛を満たしておくれよ
君はまだ覚えてるかい
お別れをさせて

ここでは人が愛と記憶の面で複雑な感情に苛まれている様子が綴られているようです。

人は一度だれかを愛し愛されてしまうと強烈な感覚を全身に残してしまいます。
そうした経験は「愛を渇望」するよう人を変化させます。

愛する人が目の前からいなくなる、あるいは関係が途絶えてしまったあとも愛する人に自分が「忘れ去られていないか」を案ずるものです。

それでも会えない人、また愛せない人を思い続けるのは心痛になります。
ですから歌詞にあるように「お別れをさせて」と願う人もいます。

気持ちに区切りをつけて楽になりたいのです。
多くの場合、それは本心からではなく致し方なく出した結論と言えるでしょう。

見えない場所から応えて欲しい

唸れよ 応答してくれよ
たまたまそちら側に居て
何も知らないだけ

ここでは失った人へのアクションを求める気持ちが綴られています。

「唸る」とは低い声で長く力強い声を出すことです。
とても強い表現が用いられています。

「たまたまそちら側に居て」とは「会えない場所にいる人」を指すのだと筆者は考えました。

「たまたま」とあるのは「偶然性や致し方ない状況」を暗示しているのでしょう。

「何も知らない」とは「死んだ人が無意識」であることの描写なのかもしれません。
また「愛する人が自分を忘れている」ことを表現しているようにも感じます。

いずれにせよ会えなくなった人からの「返事が欲しい」という強い願いだと理解できます。

自分が忘れられたくない、そして愛する人を忘れたくない気持ちを感じます。
しかし忘れなければ前に進めないのも事実です。

そうした複雑な感情がMVの煙のように全身をそして人生を取り巻いていく様子を歌詞からイメージすることができました。

今日も世界のどこかで声にならない叫びが愛する人に向けられて上げられているのを考えると胸が痛みます。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
人の「愛する気持ち」と裏切られたときの「憎しみ」また「忘れたくない気持ち」と「忘れたいという気持ち」という対極の面がアルバムに相応しい歌詞だと感じました。

今作を通じて人の心の構造が非常に複雑であると再認識しました。
そして心が煙のように掴みどころのないものであるとも実感しました。

Eveさんの人や人生観に対する壮大な発想力にも驚嘆させられました。
彼自身も愛する人への想いや生きる辛さを痛感し今作の中で叫んだのかもしれません。

まだまだ謎多き今作ですが何度も聴いて理解を深めて生きたいと思います。
また皆さんの感じた点や解釈をコメント欄にてお待ちしています。

PCが壊れて一時的に執筆が滞ってしまいました。
復帰第一号としてEveさんの作品を執筆させていただきました。

Eveさんの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。
素敵な作品をありがとうございました。

そしてこれからも記事を読んで応援して下さると幸いです。

8 件のコメント

  • 何度か記事を拝見させていただいていましたが初コメになります。この曲何度か聴いてましたが、記事を読んでから改めて聴くと様々な情景や歌の思いが伝わってきて、また別の楽しみ方ができました。
    ありがとうございました。

    • パンダぱんさんコメント有難うございます。
      日ごろから記事を読んでくださっているんですね♪
      謎と不思議に包まれた世界観でしたが自分なりの考えを
      言語化してみました。

      これからもSugar&Salt Musicを宜しく
      お願いします!

  • EveさんのTwitterより

    気付かれずに忘れ去られていく人、気付いて欲しい貴方にも。
    たまたまそちら側にいて、何も知らない貴方にも。

    あなたの考察は核心をついていると思います!
    応援してます!
    頑張ってください

    • オレオさんコメント有難うございます。
      Eveさんのコメントを記事内に含めさせて発展しました!
      オレオさんの激励の言葉が筆者の胸を打っています。
      これからも頑張って執筆させて頂きますので応援よろしく
      お願いします♪

  • なるほどー
    よく分かりました!!
    何故か僕は聞いた時戦争を思ったんですけどなんででしょう?

    • 匿名さんコメント有難うございます。
      白黒の世界で立ち込める煙から「戦争」がイメージされたんでしょうか?
      コメントの考察になっていますねw

      これからもSugar&Salt Musicを宜しく
      お願いします!

  • この曲の間奏のとこのモールス信号について調べていただけると嬉しいです

    • unknownさんコメント有難うございます。
      筆者もモールスの存在に気づきながらも難解過ぎて
      保留にしていた次第であります。
      upa783とする方もいらっしゃいましたね。
      その点をヒントに783は「悩み」を表現しているのかなと
      解釈しました。
      動画サイトなどで単語のみを聞いて改めてMVを聴きなおしたところ
      urei783とも?とも聴こえるような聴こえないような(笑)
      「憂い」と「悩み」なら歌詞にマッチしますが、、都合良過ぎる解釈
      かもしれませんね。
      いかんせんサイレンと歌唱と重なっているので限界です;;
      努力を買っていただけたら幸いです(涙)

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