Eve『心予報』歌詞の意味を考察・解釈

浮つく甘い街の喧騒
故に感情線は渋滞
「僕に関係ない」とか言って
心模様 白く染まって

だけどどうやったって釣り合わない
いたずらに笑う横顔に乾杯
酸いも甘いもわからないの
きっと君の前では迷子

溶かしてはランデブー
プラトニックになってく
ほろ苦い期待 張り裂けてしまいそう

だから

夢惑う 想いならば
聞かせて その声を

君に
染まってしまえば 染まってしまえば
心遊ばせ 余所見してないで
想っていたいな 想っていたいな
桃色の心予報


混ざってしまえば 混ざってしまえば
君と重なって 視線が愛 相まって
ロマンスは止まらない
失敗したらグッバイステップ
神さまどうか今日は味方して

おかしな君は笑って
逆さま世界が顔出して
夢ならまだ覚めないで
心模様 赤に染まってく

冷静沈着では
どう頑張ったって無い
大体 視界に居ない
ちょっと late なスターリナイト

最低な昨日にさえ
さよなら言いたいよな
甘いおまじないかけられてしまいそう

だから

この夜を越えてゆけ
響かせて その想いを

君に染まってしまえば

君だけ想っていたいな

君に
染まってしまえば 染まってしまえば
心遊ばせ 余所見してないで
想っていたいな 想っていたいな
桃色の心予報


伝えてしまえ 伝えてしまえば
君と重なって 視線が愛 相まって
失敗したらグッバイステップ
神さまどうか今日は味方して

歌詞考察の前に

人気アーティストであるEveさんの作品『心予報』MVが2020年1月30日にネット上で公開されました。
動画再生回数は公開初日から70万を超える大人気ナンバーとなりました。

今作はロッテ ガーナチョコレート “ピンクバレンタイン” テーマソングとなっています。

Eve×ロッテの夢コラボが生み出した作品はどのような仕上がりになっているのでしょうか。

MVでは3人の女の子を中心に物語が展開していきます。
それぞれが異なる2月14日「バレンタイン」への想いや価値観を抱いていることが描写されていました。

・【雪絵】白髪ショート(顔はどことなく進撃のミカサ)祝祭日や記念日に無関心な様子。

・【茜】赤髪ロング(マフラーも赤)祝祭日や記念日は勿論、流行りには乗っからなきゃでしょって思考の情熱タイプ。

・【桃】黒髪ショート(主人公オーラ)祝祭日や記念日への意識はやや控えめ。仲間に流されて行動する優柔不断な面も見受けられる。

上記の3人にはそれぞれ好きな人がおり、最終的には全員がチョコを手渡すというエンディングになっていました。

今作で注目したいのは歌詞の随所に散りばめられた3人を特徴付けるワードでしょう。
それらを拾い上げながら考察を進めていきたいと思います。

それではさっそく気になるタイトルと歌詞を見ていきましょう。

タイトル『心予報』とは

「心」 人間の理性・知識・感情・意志の働きのもとになっている部分です。

「予報」とは「前もって推測して知らせる」という意味があります。

今作のタイアップを考えると2月14日に好きな人へチョコを渡し気持ちを伝える事と関連していることは間違いないでしょう。

歌詞は当日の自分や情景を想像して前日から心の状態が忙しく変化する点を綴っています。
それはまるで事前に伝えられる天気予報のようです。

晴れのち曇り、時に雨、そんな心の状態を忠実に描いた歌詞に注目してみましょう。

Eve『心予報』歌詞の意味

無関心の「雪」降り注ぐ

浮つく甘い街の喧騒
故に感情線は渋滞
「僕に関係ない」とか言って
心模様 白く染まって

歌詞冒頭は雪絵をイメージしていると筆者は考えました。

MVでも確認できる彼女の「無関心」「白く染まって」というフレーズが彼女の外面的また内面的部分とリンクします。

記念日や祝祭日に対して彼女と同じように感じている人もいると思います。

色において「白」真っ新な状態、また何もない状態を指す場合があります。
彼女は2月14日に対して当初「無計画」「無感情」でした。
まさに彼女の名に含まれるように雪のような冷たさが心にはあったことでしょう。

「浮つく甘い街の喧騒」雪絵とは対照的に感じている人たちを指しています。
「いざバレンタイン」「誰にあげよう何個買おうか作ろうか」と気持ちが浮かれている状態を表現しているようです。

「故に感情線は渋滞」とは雪絵のように無関心な人でも複雑な感情を抱き「自分はどうする?頑張る?頑張らない?」という気持ちが心の中で連なっていくことを表現しているようです。

感情の迷子

だけどどうやったって釣り合わない
いたずらに笑う横顔に乾杯
酸いも甘いもわからないの
きっと君の前では迷子

この部分はをイメージしていると感じました。
「迷子」というフレーズが優柔不断な彼女の性格と重なります。

MV序盤で桃は茜にバレンタイン大作戦を伝えられます。
しかし桃は「わたしはいいよ」と控えめな反応を示していました。

その反応の裏側には「どうやったって釣り合わない」という好きな人を念頭においた気持ちが関係していたのでしょう。

桃が好きな人と思われる人物と視線が合うと彼女はすぐさま目を逸らしてしまいます。
正面から彼の顔を見ることは今の彼女にはできません。

しかし彼の横顔はいつまでも見ていることができるのです。
それはまるで祝賀会における「乾杯」のように(未成年)心地よいものだったに違いありません。

「酸いも甘いも」とは「人生経験が豊富」な状態を表しています。
それがわからないということ、とかく今回の場合は恋愛において経験がないと桃が感じていることを歌詞は表現しているのだと解釈できます。

止まれない赤

おかしな君は笑って
逆さま世界が顔出して
夢ならまだ覚めないで
心模様 赤に染まってく

この部分はをイメージしていると感じました。
茜色といえば夕日を連想する方も多いかもしれません。
濃い赤、深みある赤と表現する人もいるでしょう。

「赤に染まってく」というフレーズは赤を特徴づける茜とリンクします。
さらに「夢ならまだ覚めないで」という部分も彼女の思考とぴったりです。
3人の中で彼女が一番「夢見る少女」という表現が似合います。

彼女は好きな人の笑顔を見て自分の日常が逆転してしまったかのような幸せを噛みしめたのでしょう。
「逆さま世界が顔出して」とはそんな彼女の心情を伝えているのでしょう。

彼女は2月14日に好きな人にチョコを渡し想いを伝えることを考えれば考えるほど、自分の心が熱を帯び好きの気持ちが昂るのを実感したに違いありません。

形成過程

溶かしてはランデブー
プラトニックになってく
ほろ苦い期待 張り裂けてしまいそう

ここでは気持ちと恋愛の形成過程が描写されています。

チョコはまずテンパリング(焼き戻し)する、つまりドロドロに溶かします。
そこにさまざまな物を加えるなどして冷やし固形化しほろ苦いチョコが完成します。

同じように気持ちも好きな人が現れると溶けだしたような感覚を覚えます。
「ランデブー」とは「好きな人同士が出逢う場所」を指します。
ですから溶けだした気持ちが想いの中で混ざり合うことを意味しているのでしょう。

それは時間が経つごとに固まる、つまり好きの気持ちが確固としたものになり恋愛が形を成していきます。

「プラトニック」とは「肉体的な欲求を離れた、精神的恋愛」のことです。
「ランデブー」の夢中さの後に綴られていることを考えると「でも待って」と冷静に考えていることを示唆していると解釈できます。

こうした思考のやり取りの末に「じゃあどうするの」と葛藤する気持ちを「ほろ苦い」と表現しているのだと思います。

誰もが晴れを願う

君に
染まってしまえば 染まってしまえば
心遊ばせ 余所見してないで
想っていたいな 想っていたいな
桃色の心予報

この部分から3人の中で桃が主人公のように思えました。
「桃色の心予報」というフレーズは歌詞全体の中で何度も登場し、そもそも今回売り出している商品パッケージが「桃色」です。

ですからこの部分も桃メインに綴られているのかなと筆者は考えました。
彼女は好きな人に完全に「染まる」つまり陶酔することができません。
前述でも述べたように「釣り合わない」と感じているからです。

結果として彼女は3人との友情で満足するというある種の「余所見」をしてこの問題を回避していたのでしょう。

それでも目を逸らせば逸らすほど「想っていたい」という感情が溢れてきます。
そして好きな人に想いを伝える当日の「成功」を強く願ってしまうのです。
誰しも天気や気持ちは晴れを望むものです。

それらすべてが「桃色の心予報」であり大事な日の前日にすべての人が感じる気持ちなのでしょう。

MVでは街全体がそうした気持ちに包まれていました。
すべての人が心の迷いを感じ否定しまた肯定し恋愛を形にしていくというメッセージ性を今作の歌詞から感じることができました。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
切なさや葛藤また好きの気持ちの熱量がリアルに伝わってくる歌詞でしたね。

大事な日の前日に3人がそれぞれ自分の気持ちと向き合いそれに応じていく様子が観察できました。

筆者は祝祭日や記念日を意識することはありません。
それでも色んなタイプの人がいることや関心事を今作から知ることができました。

MVを見て「自分はこのタイプだ」と共感される方も多いのではないでしょうか。

余談ですが筆者はあまりチョコを食べません(どうでもええわ)
でも人から何かプレゼントされるのって嬉しいですよね。
こう、心がパァッって明るく温かくなるっていうか(それが桃色か)

Eveさんらしい世界観が展開されておりそれに寄り添う歌声がたいへん魅力的でしたね。

今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。

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