doriko『キャットフード』歌詞の意味・考察と解釈~あなたも今日から猫と乙女の気持ちが理解できる~

綺麗に今日もキメちゃって だからね 濡らさないで
見上げた 顔にかけないで 突然の夕暮れ rainy
寒いわ 水は嫌きらいよ 拭って あなたの手で
どうして 肝心な時に 居ない人なの
I need 愛情 あなたの傍 ひざの上
I my me mine 私は まっしぐら
「あなた」って陽だまり目指し そう私は気まぐれ lady
なのにあなたは どこにも居やしないや
涙ってこれは雨でしょ 寒空のモノクロ lonely
早く見つけて 「ごめんね」と傘を広げて
晴れ後雨宿り今 花咲く一つ屋根の下で
夢の中 lalala…
折れてるあの子の耳 小言も聞こえないって
お願い 今だけ貸して 叱らないで ぐだぐだ darling
怒った顔は嫌いよ 笑った顔も嫌いよ
そもそも好みじゃないの でも 愛して
You need 友愛 そういう気持ちが大事
You live for me 心にまっしぐら
素直って我侭のこと? ねぇ あなたに愛され lady
だから許して 私は悪くないや
「媚びない」が私自身 優しさと鬩せめぎあい ID
声に出せない 「ごめんね」を期待しないで
心に「それ」があるなら 言葉で愛だの恋だのとか
言わずとも 分かるはずでしょ
おいしいご飯があるなら 一緒に住んであげましょう
笑えるテレビがあるなら 一緒に見てあげましょう
あたたかい寝床があるなら 一緒に寝てあげましょう
それ以上何を望むの 聞いてあげましょう
たまには甘えたいのよ 受け止めて 憧れ lady
なのにあなたは 私を分かってないや
恋だっていつか冷めるわ さよならね 涙目 maybe
ドアを開ければそこに広がる「今日も雨」
止まない雨が降るなら このまま一つ屋根の下で
いつまでも lalala…
I say nya-o あなたの傍で
I say nya-o あなたの腕で
I say nya-o あなたの名前さえ
どうしてうまく言えないのかな…

はじめに

2010年11月24日リリース『ロミオとシンデレラ』および
2012年1月25日リリース『花束~the best of doriko feat.初音ミク~』に
収録されている楽曲です。

2012年8月30日セガゲームスより発売された『初音ミク -Project DIVA- f』に
おいてゲーム内でプレイできる楽曲として提供されている。
こうした要素からも知名度の高い曲となっている。

『キャットフード』の生みの親であるdorikoさんは
かの有名なレコード会社「ビーイング」に所属しています。
ビーイングは1993年においては、ビーイング系アーティスト(B’z、ZARD、
WANDS、大黒摩季、DEEN、T-BOLAN)を生み出し
450億円前後を売上げ、業界の7%を占めた伝説の会社です。

音楽の知識や経験も豊富でバラード、テクノ、ロック、ポップスなど
幅広いテリトリーを持っている方です。

今回の考察の対象となる『キャットフード』は
猫を題材にしたラブソングです。

MVでも観察できますが
一人の女の子が猫のように振る舞いながら
異性に自分の気持ちをアピールしていきます。

猫は犬とは違い飼い主に忠誠は誓いません。
気が向いたときに愛想を振りまく気分屋です。

歌詞中でも飼い主に見立てた彼氏に対して
わがままで気まぐれな素振りを見せつけます。
その中で見え隠れする照れ臭さや好きの気持ちを
歌詞の中から読み取ることが出来ます。

ではさっそく『キャットフード』の魅力溢れる
歌詞の世界に足を踏み入れてみましょう。
しっかり意味を把握しないで適当に解釈してしまうと
彼女に引っ掻かれるかもしれませんから。

タイトル『キャットフード』の意味

「キャットフード」は文字通りの餌というより
登場する女性を満足させる「条件」と考えられます。
一般的に猫が餌をくれない人に懐かないように
自分の条件を飲まない人には従わない比喩だと思います。

彼女は歌詞中で様々な条件を飼い主に見立てた彼氏に
突きつけます。
そうすることで相手の反応を伺ったり
自己充足感を得たりするのでしょう。

MVではフード付きの服を着用した女性が
登場します。
曲のタイトルはキャットフードと
洋服のフードをかけた洒落なのでしょう。


『キャットフード』歌詞の意味

プライドが高くすぐへそを曲げる

綺麗に今日もキメちゃって だからね 濡らさないで
見上げた 顔にかけないで 突然の夕暮れ rainy
寒いわ 水は嫌きらいよ 拭って あなたの手で
どうして 肝心な時に 居ない人なの

猫のように表現されるのは一人の女性。
彼女はプライドが高く外見も気にします。
メイクをしっかりして上下は流行りの服で
着飾ります。

こんなに可愛くしてお気に入りの服を着て
彼に逢いに行くのだから、絶対に晴れてくれな
いと嫌だとわがままな思考を働かせます。

彼女の期待もむなしく空を見上げると
雨が自分の顔に降り注いでくるのでした。

彼女のメイクは崩れお気に入りの服はずぶ濡れに
なります。
彼女は文字通りにまた気持ちの面でも冷え切ります。

自分の最高の一日を邪魔する雨水を
彼氏にハンカチで拭きとって欲しいと願います。
しかし頼みの彼はいません。

それもそのはずです。
逢う約束もしていない彼氏がこの場に
居合わせるはずはないのです。
それを理解した上で「どうして肝心なときにいない」のと
ダダをこね出すのでした。


欲求募るも雨へと流れる

I need 愛情 あなたの傍 ひざの上
I my me mine 私は まっしぐら
「あなた」って陽だまり目指し そう私は気まぐれ lady
なのにあなたは どこにも居やしないや
涙ってこれは雨でしょ 寒空のモノクロ lonely
早く見つけて 「ごめんね」と傘を広げて
晴れ後雨宿り今 花咲く一つ屋根の下で
夢の中 lalala…

ずぶ濡れになりご機嫌斜めな彼女は
温かくて落ち着ける場所が欲しくなります。

「I need 愛情 あなたの傍 ひざの上
I my me mine 私は まっしぐら」というフレーズ
から彼女の欲求の高まりを理解できます。彼女は彼氏の愛情が今すぐ欲しくなります。
あなたの傍にいたら落ち着けるし
いつものように膝枕だってしてもらえると
考えます。今はそんな妄想にまっしぐらで
彼女は他のことが考えられなくなっていました。彼女にとって彼氏は「陽だまり」のような
温かくしてくれる存在でした。
濡れた身体と冷え切った気持ちを温めてくれる
ことを彼女は強く信じています。

彼女は約束せずきまぐれに様々な場所を
ぶらつきますが彼氏に逢うことができません。

降り止まぬ雨を見ながら雨宿りする彼女は
思わず泣いてしまいます。
強がりで意地っ張りな彼女は「これは雨でしょ」と
ごまかします。

気持ちも心も冷え切った彼女には
目の前の光景が色鮮やかな景色には
見えませんでした。
白黒で味気も面白みもない光景に映った
のです。

段々と時間が経つにつれ彼氏への欲求不満が募ります。
なぜ早く自分を見つけに来ないのか、
「ごめんね」と謝罪とともに「傘を広げて」
わたしを雨から守るべきだと考えます。

雨宿りしていた場所で彼女は寝てしまいます。
イライラしたりがっかりしたりして疲れたのでしょう。それでも彼女は彼と二人きりで過ごしている
夢をみてご機嫌になります。
「夢の中」のあとに続くlalalaが陽気な表現と
読み取れるからです。

喧嘩するほど仲違い

折れてるあの子の耳 小言も聞こえないって
お願い 今だけ貸して 叱らないで ぐだぐだ darling
怒った顔は嫌いよ 笑った顔も嫌いよ
そもそも好みじゃないの でも 愛して
You need 友愛 そういう気持ちが大事
You live for me 心にまっしぐら
雨宿りの場所で寝ている彼女を
偶然通りかかった彼氏が見つけたのでしょう。
なぜこんな場所でびしょびしょになってるのか、
風邪でも引いたらどうするんだと捲し立てます。いつもより「ぐだぐだ」言ってくる彼氏の
背後に耳の垂れた猫が通りかかります。
今だけはああやって耳を閉じて彼氏の言葉が
聞こえなくなればいいのにと思います。彼女は彼氏の怒った顔はもちろん嫌いです。
異性に関してはやさしさ100%を期待する
タイプだからです。彼女は彼氏の容姿を気に入ったのではなく
優しさになんとなく惹かれただけだったのです。

そんな身勝手な気持ちの中で一番強い確かな気持ちは
自分を愛して欲しいという気持ちでした。

彼氏とうまくいかない理由を彼女はあれこれと
模索していきます。
自分のせい?格好のせい?彼氏のせい?
といった具合です。

「You need 友愛 そういう気持ちが大事
You live for me 心にまっしぐら」というフレーズから
彼氏が私とは彼女ではなく友達でいたいんだという
結論に達したようです。

彼氏がそう思うのなら仕方ないと割り切ろうとします。
それでも彼女の気持ちは少しも楽にはなりませんでした。

なぜなら彼女の方は彼氏の優しさにまっしぐらだからです。
以前に自分が辛かった時に示された優しさを忘れることなど
できるはずがなかったのです。

しかし彼氏のほうは身勝手できまぐれな彼女に
優しく接することはありませんでした。


嫌われようがわたしはわたし

素直って我侭のこと? ねぇ あなたに愛され lady
だから許して 私は悪くないや
「媚びない」が私自身 優しさと鬩せめぎあい ID
声に出せない 「ごめんね」を期待しないで
心に「それ」があるなら 言葉で愛だの恋だのとか
言わずとも 分かるはずでしょ

彼氏は彼女にもう少し素直になるよう諭されました。
彼女はすかさず「素直って我侭のこと?」と言い返します。
これまであまのじゃくに生きてきた彼女には
素直がどういうものなのかイメージ出来なかったのです。

でも愛されたい気持ちがあるから
それで素直になるのは許して欲しいと願います。

そしてお得意の自己主張を始めていきます。
あなたを含め誰にも「媚びない」のが私の長所
だと弁明します。

でも内心では扱いづらい面倒な性格だとも思っています。
ですから心の中で「ごめんね」とつぶやきますが
言葉には出せないことを彼氏に理解して欲しいとも
思いました。

ごめんねを期待しないのであれば
言葉という表面的なもの以外で私の気持ちを
くみ取れるはずだと言います。

彼氏はまたもや身勝手でわがままな主張と
思考に振り回されます。

愛されたい?or 甘えたい?

おいしいご飯があるなら 一緒に住んであげましょう
笑えるテレビがあるなら 一緒に見てあげましょう
あたたかい寝床があるなら 一緒に寝てあげましょう
それ以上何を望むの 聞いてあげましょう
たまには甘えたいのよ 受け止めて 憧れ lady
なのにあなたは 私を分かってないや
恋だっていつか冷めるわ さよならね 涙目 maybe
ドアを開ければそこに広がる「今日も雨」
止まない雨が降るなら このまま一つ屋根の下で
いつまでも lalala…
I say nya-o あなたの傍で
I say nya-o あなたの腕で
I say nya-o あなたの名前さえ
どうしてうまく言えないのかな…

彼女は彼氏との話し合いが平行線なのを見て取ります。
そして次から次へと矢継ぎ早に条件を出していきます。
彼氏の望みを聞くと言いながら自分の条件ものんでもらう
ことを忘れません。

呆れ果ててため息が出る彼氏に彼女は結論を伝えます。
要は「たまには甘えたいのよ 受け止めて」と
自分の憧れていた状況を口にします。
彼氏はそれに理解を示そうとせずわかってくれません。

彼氏の冷めた態度なのか雨に濡れたせいなのか、
彼女の恋の熱は次第に冷め始めていきます。
目の前の彼氏に別れを告げなければいけないと
悟ります。

「ドアを開ければそこに広がる今日も雨」とは
彼氏と別れた後に開かれた一人の世界は
ずっと雨が降り続いてどんよりしているのだろう
という比喩表現と読み解きます。

どうせやまない雨が降るなら
今、降り続いて欲しいと彼女は願います。
そうすれば雨宿りのこの場所で彼氏と二人で
ずっといられます。

それでも彼女は今の自分は彼氏に適切な言葉を
何一つかけてあげられないと感じています。

意地っ張りでわがままな彼女が発する言葉は
猫の鳴き声のように相手に意図が伝わらない
言葉に変わっていました。

猫が自分のお腹を満たすためキャットフードという
餌を求めて彷徨います。

彼女もまた優しさを求めて誰かのところへ
彷徨い歩いて行くのでしょう。

降り止まない雨の中を
行くあてもなくただ気まぐれに。

まとめ

無条件に愛されたいと願う女性は多いのでは
ないでしょうか。

歌詞中に登場した猫のような性格をした女性は
彼氏に気を惹くというより自分に気を惹いてもら
おうと躍起になっていましたね。

こういうタイプの女性もいるんだという
お勉強をさせてもらえる歌詞だなと感じました。
もし歌詞中のような猫タイプの女性を彼女に
した場合、かなりの包容力が必要になるでしょう。

生みの親であるdorikoさんの好きな女性のタイプなので
しょうか。
この点に関しては想像するしかありません。

しかしdorikoさんの「キャットフード」が多くの
リスナーの心に爪跡を残したことは事実でしょう。

これからもdorikoさんの活躍に目が離せません。