BUMP OF CHICKEN『Aurora』歌詞の意味を考察・解釈

もうきっと多分大丈夫 どこが痛いか分かったからね
自分で涙拾えたら いつか魔法に変えられる

ほんの少し忘れていたね とても長かった ほんの少し
お日様がない時は クレヨンで世界に創り出したでしょう
正義の味方には見つけて貰えなかった類
探しに行かなくちゃ 呼び合い続けた あの声だよ

溜め息にもなれなかった 名前さえ持たない思いが
心の一番奥の方 爪を立てて 堪えていたんだ
触れて確かめられたら 形と音が分かるよ
伝えたい言葉はいつだって そうやって見つけてきた

振り返れば途切れずに 歪な線を描く足跡
悲しいくらい分かりやすく いつもここに向けて伸びる

大切にするのは下手でも 大切だって事は分かっている
せめてその白い手紙が 正しく届きますように

考え過ぎじゃないよ そういう闇の中にいて
勇気の眼差しで 次の足場を探しているだけ

解き放て あなたの声で 光る羽根与えた思いを
その足が向かうべき先へ そうしなきゃ見えなかった未来へ
諦めなかった事を 誰よりも知っているのは
羽ばたいた言葉のひとつひとつ 必ず届きますように

(もう一度 もう一度 クレヨンで 好きなように)
(もう一度 さあどうぞ 好きな色で 透明に)
(もう一度 もう一度 クレヨンで この世界に)
(今こそ さあどうぞ 魔法に変えられる)

ああ、なぜ、どうして、と繰り返して それでも続けてきただろう
心の一番奥の方 涙は炎 向き合う時が来た
触れて確かめられたら 形と音をくれるよ
あなたの言葉がいつだって あなたを探してきた

そうやって見つけてきた

(もう一度 もう一度 クレヨンで 好きなように)
(もう一度 さあどうぞ 好きな色で 透明に)
(もう一度 もう一度 クレヨンで この世界に)
(今こそ さあどうぞ)

はじめに

『Aurora』とは2019年3月14日にネット上で公開された楽曲です。
TBS系 日曜劇場「グッドワイフ」主題歌ともなっています。
僅か3日でなんと動画再生回数100万を超える大人気のナンバーです。
ビッグバンドであるBUMP OF CHICKENの威厳を感じさせていますね。

MVはRPGのテロップのような文面が表れラスボスに敗退したパーティ
ーのような人々が映し出されています(MVを視聴していただければ筆
者の述べることが少し理解できると思います 笑)

一見ドラマとMVがなんら関連性がないように思えます。
そもそもタイトル『Aurora』との関連性ですら見出すのが難しく感じ
られた方も多くいらっしゃるようです。

その点も踏まえながらさっそく歌詞の考察を始めていきましょう。

タイトル『Aurora』とは

「Aurora(オーロラ)」とは空中に現れる美しい薄光です。
自然現象の一つでありこの現象を目当てに遠くの地へ赴く旅
行客が後を絶たないと言われています。

今作MVでもオーロラが絶えずバックに映し出されており主人
公を魅了しています。
その色彩や放たれる輝きに畏怖の念を抱き不思議な感覚に包ま
れる様子がMVで観察できると思います。

ドラマ「グッドワイフ」及びMVの主人公の共通点は「逆境や
困難に立ち向かう力」を与えられて前進していく姿にあるのだ
と筆者は考えます。

ドラマ「グッドワイフ」主人公である蓮美杏子(常盤貴子)は
警察である夫の汚職という「裏切り」を経験しており辞職して
いた弁護士に16年ぶりに復帰するという人生を歩んでいます。

復帰に伴いブランクや周囲の冷たい目、また裏切りや陰謀に巻
き込まれながらも必死で前進しようとします。

MVの主人公(女優の上原実矩)も仲間をなんらかの仕方で全員
失い途方にくれているシーンがありました。
自身も傷だらけで疲弊しボロボロの身を引きずりながら歩いてい
ました。

彼らに力を与えたものとは一体なんなのでしょうか。

『Aurora』歌詞の意味

原因追及から活路を見出す

もうきっと多分大丈夫 どこが痛いか分かったからね
自分で涙拾えたら いつか魔法に変えられる

MVの絶望的な状況を励ます、もしくはなだめるかの
ように温かなフレーズから歌詞はスタートしています。
MVは主人公とBUMP OF CHICKENのメンバーが交錯し
ながら進行していきます。

ですから冒頭の温かな言葉はメンバーから傷ついた主人
公に向けられたエールであると理解できますね。

「もうきっと多分大丈夫」は気休めではありません。
「どこが痛いか分かった」つまり原因追及がなされ
問題解決することができる状態を指しているからです。

さらに「自分で涙拾えたら」というフレーズは自分で
悲しみを乗り越えて対処することができるという意味
に感じました。

他者に助けてもらうことも必要ですがそればかりでは
問題への対処や考える力は身に付きませんね。
自分の進むべき道、それがたとえ逃げ道であったとし
ても自分で活路を見出す大切さを伝えていると思います。

忘れていた大事なもの―絵画力と想像力

ほんの少し忘れていたね とても長かった ほんの少し
お日様がない時は クレヨンで世界に創り出したでしょう
正義の味方には見つけて貰えなかった類
探しに行かなくちゃ 呼び合い続けた あの声だよ

MVでは日の見えない暗い世界が続いていました。
この点は希望が見えないことの描写ともなってい
るのだと考えられます。

子供であれば何もない画用紙に色々なものを描き
出すことができます。
自由な発想や想像は真っ白な世界に彩を添えてい
きます。

しかし大人になると何もないことを嘆いたりあき
らめて受け入れることが癖づいてしまいます。
歌詞は無いものなら生み出し希望の光とするよう
激励しているのだと感じました。

クレヨンの特徴にも触れてみたいと思います。

クレヨンは材質的に鉛筆と比べ柔らかいタッチで
絵を描くことができる道具です。
さらに他の色を混ぜやすいというメリットもあり
ます。

これは子供の特徴をよく表している部分だと筆者
は読み解きました。

子供は大人と比べ柔軟性に富み他者からの影響(色)
を受け染まりやすいという性質を持っています。

絶望的な状況でも子供の頃に持っていた素晴らしい
性質で乗り越えられる部分もあると教訓的に歌って
いるのかなと思いました。

「正義の味方には見つけてもらえない」つまり一番
頼りになる親や先生が来なくても友達に助けを求め
ていた頃に言及しているのかなと感じました。

ここまでの歌詞から一人で問題の原因追及し解決す
る大切さ、加えてそれでも難しい場合には迷わずに
誰かに助けを求めてよいというメッセージだと理解
することができました。

足跡―真っ直ぐでなくとも

振り返れば途切れずに 歪な線を描く足跡
悲しいくらい分かりやすく いつもここに向けて伸びる

大切にするのは下手でも 大切だって事は分かっている
せめてその白い手紙が 正しく届きますように

主人公の歩んできた人生の足跡を振り返ると
とても真っ直ぐとは言えないものでした。
例えるならそれは子供が無邪気になって引い
たクレヨンの線のようでした。

こんな曲がった人生の歩み方など自分のもの
ではないと否定するときもありました。
それでも悲しいかな、その足跡は自分の方に
向かっているのでした。

主人公は「大切にする」つまり行動で表すこ
とは苦手でしたが「大切だって事は分かる」
つまり認識の面では人並みでした。

「白い手紙」とは文字で表せない言葉にでき
ない不器用な自分の感情を誰かが理解してく
れる日が訪れることを切望している描写だと
思います。

オーロラ―光る羽根

解き放て あなたの声で 光る羽根与えた思いを
その足が向かうべき先へ そうしなきゃ見えなかった未来へ
諦めなかった事を 誰よりも知っているのは
羽ばたいた言葉のひとつひとつ 必ず届きますように

(もう一度 もう一度 クレヨンで 好きなように)
(もう一度 さあどうぞ 好きな色で 透明に)
(もう一度 もう一度 クレヨンで この世界に)
(今こそ さあどうぞ 魔法に変えられる)

MV冒頭のテロップで「それは、神々のなす神秘の業
彼らの心を動かしたその時 それは、姿を現す」とい
う言葉が出てきます。

神々のなす神秘の業とは「オーロラ」のことでしょう。
彼らとは主人公と倒れていた仲間たちのことだと思い
ます。

彼らが希望を抱いて前進したいと心から決意したとき
オーロラは姿を現しその決意に応じるようでした。

主人公は以前、多くの人々に希望を与えていた存在だ
ったのでしょう。
光る羽根つまりオーロラのような美しく希望に満ちた
言葉を語っていたに違いありません。

もう一度、無垢で無邪気な幼少期を想い出して絶望や
困難に立ち向かってほしいという強い願いを最後の歌
詞から読み取ることができますね。

オーロラを見た主人公がその美しさに胸打たれ畏怖の
念を抱いたとき、彼は臆せず自分の道を歩んでいった
に違いありません。

彼の描く未来は七色に彩られオーロラのような多くの
人々を魅了する輝きで満ちていたことでしょう。

まとめ

皆さんはこれまでの人生でオーロラを見たことありますか。
もし一度もないのであれば絶対に見ることをお勧めします。
あの輝きや崇高な感覚、不思議な世界観や静寂は一度体感
すれば一生涯忘れることはないでしょう。

『Aurora』を聴きながら実際のオーロラを見て感情移
入できたら最高ですね。

BUMP OF CHICKENの今後の活動と次回作に期待し注
目していきたいと思います。

最後に一つだけ。

筆者は実際にオーロラを見たことがありません(笑)

コメントを残す