バルーン『シャルル』歌詞の意味を考察・解釈~街に燻らす彼氏彼女の純情~

さよならはあなたから言った
それなのに頬を濡らしてしまうの
そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ
笑って
花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした
こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか
空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう
こんな風に悩めるのかな
愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや
嫌嫌
遠く描いてた日々を
語って語って夜の群れ
いがみ合ってキリがないな
否否
笑い合ってさよなら
朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる
今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ
黙っていよう それでいつか苛まれたとしても
別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら
恋と飾って飾って 静かな方へ
汚れきった言葉を今
今今
「此処には誰もいない」「ええ、そうね」
混ざって混ざって二人の果て
譲り合って何もないな
否否
痛みだって教えて
きっときっとわかっていた 騙し合うなんて馬鹿らしいよな
ずっとずっと迷っていた ほらね 僕等は変われない
そうだろう 互いのせいで今があるのに
愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや
嫌嫌
日に日に増えていた後悔を
語って語って夜の群れ
許し合って意味もないな
否否
愛を謳って謳って雲の上
語って語って夜の群れ
哂い合ってさよなら

はじめに

2016月10月12日にネット上で投稿されたバルーンさんの
26作目の楽曲です。

独特の世界観を描いた歌詞とメロディーラインに
アボガド6さんが作成された味のあるMVが大人気の秘密です。

2017年4月11日にバルーンさん初のミリオン達成となったのが
この『シャルル』です。バルーンさんご自身にとっても想い入れの
ある楽曲の一つではないでしょうか。

曲調は一時期の東京事変を思わせる他に無い独自性を包含しています。

MVでは一つの街と緩やかな景色が流れるだけです。
人物などはいっさい登場しません。

歌詞ですべてのことを読み解き判断する構成になっています。
それではさっそく『シャルル』の歌詞と街に消えた様々な想いを
考察していきましょう。

タイトル『シャルル』の意味

『シャルル』はフランス語で「男」を意味する言葉です。
ですから歌詞を男性視点で読み進めていくことを示唆して
いるのかもしれません。

またMVではタイトル『シャルル』に「クロッカス」と
思われる花が出現します。

クロッカスの花言葉には「切望」「青春の喜び」「あなたを信じている」などの
意味があります。

ですから男性の愛しく思う人に向けられたそのような感情を
街に燻らせているのでしょう。

『シャルル』歌詞の意味


決別と追想

さよならはあなたから言った
それなのに頬を濡らしてしまうの
そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ
笑って
花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした
こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか
空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう
こんな風に悩めるのかな
主人公の男性は彼女から別れを切り出されたのでしょう。
別れを切り出した本人の頬を涙がつたっていました。
男性はその出来事を昨日のことのように思っていましたが
もう忘れてしまうことにします。
何もなかったことにして笑顔でやり過ごそうというのです。

彼女にあげるはずの花束は居場所を失い男性の腕の中で寂しそうでした。
彼女を失った彼もただ街を呆然と見下ろすことしかできないでいました。

花の種が緑色の自然の大地にまかれ成長していくように
この街に捨てた過去の思い出もいつかは芽吹くという理想を抱いているようです。

今は一人で何も考えずにいようと考えると同時に
青い空を見上げるたびに彼女のことを思い出して悩んで
しまうのだろうとも思いました。

彼女とのほろ苦く甘い思い出

愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや
嫌嫌
遠く描いてた日々を
語って語って夜の群れ
いがみ合ってキリがないな
否否
笑い合ってさよなら
朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる
今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ
黙っていよう それでいつか苛まれたとしても
別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら
以前には雲に届くまで男性は彼女を愛していました。
彼女には混じりっけのない一途な思いでなければ決して
届かないことを彼は知っていたのです。

夜が更けるまで彼は彼女と語りあい喧嘩した日々を
思い出しました。
それでも和睦して最後には笑いあって別れていました。

朝焼けを彼女と二人で見たこともこの街での
大事な想いでだと歌っているのでしょう。

それでも彼女との決別の日から一日また一日と
過ぎてゆく度に記憶は遠のいていくのでしょう。

男性はこの街に燻らせた過去の思い出が風化していく
ことで憂鬱さを感じたとしても意味があるなら許せると
思いました。


変われない二人が作り上げた現状

恋と飾って飾って 静かな方へ
汚れきった言葉を今
今今
「此処には誰もいない」「ええ、そうね」
混ざって混ざって二人の果て
譲り合って何もないな
否否
痛みだって教えて
きっときっとわかっていた 騙し合うなんて馬鹿らしいよな
ずっとずっと迷っていた ほらね 僕等は変われない
そうだろう 互いのせいで今があるのに
二人の感情の高まりがいつしか徐々に静かになって
いったのでしょう。
それでも男性は僕たちは恋をしていると言い聞かせていました。
表面的な部分を飾った彼の言葉を女性は醜く思いました。
「此処には誰もいない」とは以前好き合っていた頃の
二人はもういないという意味なのでしょう。
彼女もその点に同意し「ええ、そうね」と告げます。

本音をそれぞれ隠したまま気持ちを譲り合ってしまった結果、

二人の決別という何も残らない結果になってしまいました。

付き合った当初から自分たちが根本的に合わないこと、
想いの面ですれ違いそれをどちらも変えれないことに
二人は気づいていました。

それでも恋なのだと自分たちで騙し合いすることに
疲れたのでしょう。
どんなに他の綺麗な決別の理由を見つけようとしても
決別という動かぬ証拠が二人の相違を裏付けるものと
なっていました。

山積みの後悔からはみ出た別れの言葉

日に日に増えていた後悔を
語って語って夜の群れ
許し合って意味もないな
否否
愛を謳って謳って雲の上
語って語って夜の群れ
哂い合ってさよなら
彼女と別れてから一日一日が過ぎるたびに
男性の心に後悔が積み重なって山となります。
あの時の自分の行動や言葉を取り消していたなら
とあれこれ思考を巡らします。

今さら彼女と逢って夜な夜な語り合って
許し合ってもなんの解決にもならないのでろうと

男性は結論します。
しかしそれは違うのではないかという思いも浮かび
彼は複雑な心境になります。

色々な想いを街に燻らせていると次第に街の空が暗く染まります。
男性は考えるのをやめてそっと一言だけつぶやきます。

「さよなら」

まとめ

いかがだったでしょうか。
大人の事情が入り混じった決別の寂しさや
侘しさが歌詞全体から伝わってきたと思います。

若いうちの恋愛は相手からの改善案を素直に受け入れれば
恋愛続行できるイメージがあります。
大人の恋愛は色々改善しても根本的な相違がある場合、
決別しか選択肢がない時もあるのでしょうか。

そんな前に進めない恋愛を経験された方には
『シャルル』がいっそう味わい深く感じることでしょう。

バルーンさんの歌詞をこうして見てみると
バルーンさん自身いろんな恋愛をされてきたのかな
と想像してしまいますね。

アボガド6さんの絵画力にも目を奪われました。
バルーンさんに耳をアボガド6さんに目を楽しませて
いただきました。

これからもお二人の活躍に注目していきたいと思います。