嵐『カイト』歌詞の意味を考察・解釈

小さな頃に見た 高く飛んでいくカイト
離さないよう ぎゅっと強く
握りしめていた糸
憧れた未来は 一番星の側に
そこから何が見えるのか
ずっと知りたかった

母は言った「泣かないで」と
父は言った「逃げていい」と
その度にやまない夢と
空の青さを知っていく

風が吹けば 歌が流れる
口ずさもう 彼方へ向けて
君の夢よ 叶えと願う
溢れ出す ラル ラリ ラ

小さな頃に見た 大きな羽のカイト
思い出よりとても古く 小さい姿でいた
憧れた未来は いつもの右ポケットに
誰も知らない物語を 密かに忍ばせて

友は言った「忘れない」と
あなたは言った「愛してる」と
些細な傷に宿るもの
聞こえて来る どこからか

風が吹けば 歌が流れる
口ずさもう 彼方へ向けて
君の夢よ 叶えと願う
溢れ出す ラル ラリ ラ

嵐の中をかき分けていく
小さなカイトよ
悲しみを越えてどこまでも行こう
そして帰ろう その糸の繋がった先まで

風が吹けば 歌が流れる
口ずさもう 彼方へ向けて
君の夢よ 叶えと願う
溢れ出す ラル ラリ ラ
ラル ラリ ラ…

歌詞考察の前に

『カイト』とは人気アーティストである米津玄師さんが人気アイドルグループに提供した楽曲です。

2019年最後に驚きのコラボが爆誕しました!
今作は「NHK2020ソング」となっており大勢の人たちを鼓舞する内容となっています。

NHKはオリンピックに限らず幅広いジャンルで今作を起用していくと述べていました。
ですから全国各地で今作は聴かれ、話題沸騰となることが予想されます。

今作について嵐のメンバーである相葉雅紀さんと米津玄師さんのコメントが寄せられていましたのでご紹介します。

相葉雅紀

この度、僕たち嵐がNHK2020ソングを歌わせていただく事になりました。
また今回米津さんとコラボレーションさせて頂いたこと、大変光栄に思っています。
米津さんが作って下さったこの曲は、頑張っている人が救われるような優しさにあふれていて、歌っていてとても感動しました。この曲でオリンピック・パラリンピックをはじめ、2020年の日本全体を盛り上げられるよう心を込めて歌わせていただきます。

米津玄師

僕が子供の頃から変わらず活動してきた嵐の休止前ラストイヤー、
その一幕に関われることをとても光栄に感じています。
カイトは長く残る曲になってほしいと願いながら制作しました。
どうか広く行き届きますように。

https://reissuerecords.net/ より

相葉雅紀さんのコメントからは「頑張っている人への応援ソング」となっていることを理解できます。
優しさに溢れている部分も歌詞から拾っていきたいと思います。

また米津玄師さんのコメントからは「長く残る曲」つまりキャッチーで時代の流れに左右されない内容になっていると理解できます。

オリンピック・パラリンピックを意識していることもあり、世界観とそのスケールの大きさは計り知れないでしょう。

今作は「第70回NHK紅白歌合戦」にて初公開されました。

今月29日に行われた紅白リハーサル終了後の後日会見では、嵐メンバーは自分達に対する米津玄師さんの見方について触れており「こういうイメージが僕らにあるんだなって感じられた」「米津君らしい曲だ」と語っていました。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞の考察を始めていくことにしましょう。

タイトル『カイト』とは

タイトルの『カイト』は英語のkite(カイト)に由来していると考えられます。

「kite」は「逆三角形の西洋凧 (だこ) 」を意味しています。
カイトがタイトルとなっている有名な曲、例えば槇原敬之さんの「カイト」でも凧が登場しており、高い所で飛ぶ様を描いていました。

また MY LITTLE LOVERの「白いカイト」においても、自由に揺れる様を歌詞の中で描いていました。

今作においても同様の表現が見られ「主人公が高く舞い上がる凧を見上げています」が描かれていました。
後に成長した主人公との対比にも用いられていました。

そのような目標や生き方や取り組みをオリンピック・パラリンピック選手に、また今の時代を生きるすべての人に願ったのだと筆者は考えました。

『カイト』歌詞の意味

幼い時に見たカイト

小さな頃に見た 高く飛んでいくカイト
離さないよう ぎゅっと強く
握りしめていた糸
憧れた未来は 一番星の側に
そこから何が見えるのか
ずっと知りたかった

今回は1人の男性主人公を主軸に考察を進めていきたいと思います。
ここでは彼が小さい頃の思い出を回想しています。

子供の頃に見たカイト(凧)が記憶に残っていました。
子供にとって空高く舞い上がる凧はとても大きな存在であり自由に羽ばたいているように見えたのでしょう。

さらに「一番星」も想い出の1つとして挙げられています。
凧と一番星に共通するのは「手を伸ばしても高い位置にある」という点でしょう。

子供の頃の主人公は高いとこから見える景色に憧れていました。
未知への探求心を強く抱いていたことを理解できます。

夢追い人の背中、見守る両親

母は言った「泣かないで」と
父は言った「逃げていい」と
その度にやまない夢と
空の青さを知っていく

ここでは主人公の両親が登場してきます。
母は「泣かないで」と彼を慰めています。
父は「逃げていい」と言って慰めています。

両親はまだ幼い彼が夢を本気で目指すには早すぎると思ったのかもしれません。

しかし彼は両親から慰められる度に「夢を」願い続けたのでしょう。
そして凧を見上げたときに見えた空を、より一層鮮明に描いたと考えられます。

彼方へと願い口ずさむ

風が吹けば 歌が流れる
口ずさもう 彼方へ向けて
君の夢よ 叶えと願う
溢れ出す ラル ラリ ラ

ここはとても米津玄師さんらしい部分だと感じます。

「ラル ラリ ラ」というハミングが世界観に独特な雰囲気を与えています。

ここでは大人になった主人公の心情が綴られています。
彼は自分の夢への想いを「口ずさみ」ます。
それは遠くにいる「君」へと届くように口ずさまれているようです。

同じ夢を見るものとして彼は君の夢が叶うことを切に願っていました。

異なる景色

小さな頃に見た 大きな羽のカイト
思い出よりとても古く 小さい姿でいた
憧れた未来は いつもの右ポケットに
誰も知らない物語を 密かに忍ばせて

ここでは幼少期に見た景色と大人になった景色が対比されています。
小さな頃は「大きな羽のカイト」と表現されています。

しかし大人になってみると「古く小さい姿」に映っています。
彼は自身の成長を感じていたに違いありません。

それでも過去を見下げたり軽んじたりはしません。
昔、憧れていた未来を大人になった今も「ポケット」の中に忍ばせていました。

溶け合う友情と愛情

友は言った「忘れない」と
あなたは言った「愛してる」と
些細な傷に宿るもの
聞こえて来る どこからか

ここでは主人公と友人の間に交わされる感情が描写されています。
友人は彼に「忘れない」といって永遠の友情を誓っています。
彼は「愛してる」と愛情を伝えています。

この「愛してる」は恋愛感情を超越した種類のものだと思います。
掛け替えのない存在、そして一生失いたくないという気持ちが伝わってきます。

「些細な傷に宿るもの」とは彼が苦境に立たされたときに、上記の友情と愛情を胸に力づけられる様子をイメージできます。

すべてを超えて飛んでいく

嵐の中をかき分けていく
小さなカイトよ
悲しみを越えてどこまでも行こう
そして帰ろう その糸の繋がった先まで

ここでは主人公が人生における苦境を乗り越えていく様が綴られています。
「嵐の中をかきい分けていく」ように彼は試練を乗り越えていきます。

前述では「大きなカイト」で表現されていたものが「小さなカイト」として表現されています。
ここから彼の大人視点として描かれていることを理解できます。

また彼の成長の度合いを感じることができます。
大人になった彼はどこまでも飛んでいくカイトのように悲しみを乗り越えて進んで行きます。

続く部分の歌詞は筆者が1番興味深く思った歌詞です。

「そして帰ろう その糸の繋がった先まで」

このフレーズから「カイト(凧)を手にしている人物」が浮き彫りになっています。

今作ではカイトが主人公や目標・生き方を描写しています。
そう考えると「カイト(凧)」の糸を手にしているのは彼の夢を見守る人たちということになるでしょう。

それは前述に出てきた両親や君、友人に該当するのだと解釈しました。

夢をカタチにした後に、彼は喜びの報告を自分を支えてくれた人たちに伝えるのでしょう。。

まとめ

いかがだったでしょうか。
カイト(凧)を登場させ主人公の目標や生き方、また主人公自身の成長を巧みに表現していたと思います。

また支える者の存在が作品に温かさを加えていました。
オリンピック選手を支える家族や友人に重ねることもできますね。

紅白におけるライブパフォーマンスも臨場感ある最高のものでした。
どうしてここまで素晴らしい作品が生まれるのでしょうか。

嵐の力強くも優しい歌声が、胸の奥にすうっと吹き込まれるようでした。
これからもっとたくさんの人たちに今作は聴かれていくのでしょう。

嵐そして米津玄師さんの今後の活動と次回作に期待し注目していきたいと思います。

素敵な作品をありがとうございました。

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