あいみょん『裸の心』歌詞の意味を考察・解釈

いったいこのままいつまで
1人でいるつもりだろう
だんだん自分を憎んだり
誰かを羨んだり

いつかいつかと
言い聞かせながら
今日まで沢山愛してきた
そして今も

この恋が実りますように
少しだけ少しだけ
そう思わせて
今、私 恋をしている
裸の心 抱えて

バイバイ愛しの思い出と
私の夢見がちな憧れ
優しくなれたよ 少しね
強くもなれたみたい

どんな未来も
受け止めてきたの
今まで沢山夜を越えた
そして今も

この恋の行く先なんて
分からない 分からない
ただ想いを
今、私 伝えに行くから
裸の心 受けとめて

恋なんてしなきゃよかったと
あの時も あの夜も
思っていたの
今、私 また恋をしている
裸の心 震わせて

この恋が実りますように
少しだけ少しだけ
そう思わせて
今、私 恋をしている
裸の心 抱えて

あいみょん『裸の心』の概要

今回は人気アーティストであるあいみょんの楽曲『裸の心』の歌詞を考察していきたいと思います。

筆者が『裸の心』で特に注目し考察したのは以下の点です

・『裸の心』を抱えた主人公の心境は

上記の点を続く楽曲紹介と共にお話したいと思います。

『裸の心』MV(ショートバージョン)が2020年5月1日にネット上で公開されました。
動画再生回数は公開初日から60万を超える人気ぶりを見せています。

また同曲は TBS系 火曜ドラマ「私の家政夫ナギサさん」主題歌 となっています。

同ドラマの内容を簡単にお話しておきます。

主人公・相原メイ(あいはら・めい)は働き盛りで仕事に一筋な28歳の独身女性です。
家事と恋愛を苦手とする彼女を突如として現れたおじさん家政夫の鴫野ナギサ(しぎの・なぎさ)職場のライバルである田所優太(たどころ・ゆうた)が振り回して行くハートフルラブコメディとなっています。

今作『裸の心』についてあいみょんは次のようにコメントしていました。

この曲ができたのは2017年。

いつかいつか、と思っていた楽曲。

ようやく聴いてもらえる日が来ました。

この曲をリリースできることが本当に嬉しいです。

もう作詞作曲した時のことや、当時の心情をあまり覚えてなくて、それが理由か分からないけれど、トオミヨウさんから届いたアレンジを聴いて涙が出ました。ツアー中のホテルのベッドで何度も何度も何度も聴いたし、当時の私は一体なにを思ってこの曲を作ったのかを知りたくなりました。

今回シングル曲でバラードのリリースは初めてですし、ドラマへの「起用」という形も初めてで、新鮮な気持ちと、緊張してます。

でも、楽しみです。

沢山の人に受け止めて欲しいなぁ。

https://www.tbs.co.jp/WATANAGI_tbs/music/

あいみょん自身も当時の心情をあまり覚えていないとコメントしていますね。
アレンジを聴いて涙したのは楽曲がとても新鮮に感じたのかもしれません。
当時の心境を彼女自身が歌詞から紐解いたと予想されます。

そういった事情もあり、今回の考察ではMVと歌詞をメインに考察を進めていきたいと思います。

『裸の心』の曲調やMVの内容にも注目してみましょう。

ピアノをメインに構成されたローテンポバラードとなっていました。
途中に奏でられるハーモニカがなんとも言えない切なさと哀愁を漂わせています。

『裸の心』を初めて聴いたとき筆者は「中島みゆきさんみたいだな」と思いました。
人の感情が包み隠さずストレートに提供されるメロディーと歌詞だと感じました。

MVはあいみょんが自宅で撮影した映像が使用されています。
あいみょんの私生活そのままとも受け取れる映像はまさにタイトルに含まれる『裸』を印象づけるようでした。

コメント欄では「あいみょんと同棲しているようだ」「かっこいいのイメージからかわいいという印象に変わった」というコメントが多く見られました。
毎度のことですが、新鮮で魅力的なMVに仕上がっていました。

それではさっそく気になるタイトルや歌詞全体の考察を始めていきましょう。

『裸の心』の意味とは

歌詞に注目すると今作『裸の心』は「片想い」を歌った楽曲であると理解できます。

歌詞中で繰り返される「この恋が実りますように」というフレーズがその点を裏付けています。

その点を踏まえてタイトル『裸の心』について考えてみましょう。

『裸』には「何も身に着けていない、覆いや飾りがなくむき出し」という意味があります。

ですから片想いをする人の「飾り気のない無防備な心」を意味していると解釈できます。
また誰から見ても「恋をしていることがわかる様子」も伝えているように感じます。

続く部分で歌詞全体を概観し、主人公の心境や片想いの行方を追ってみましょう。

『裸の心』歌詞の意味

オレンジ色―待ちくたびれた恋心

いったいこのままいつまで
1人でいるつもりだろう
だんだん自分を憎んだり
誰かを羨んだり

いつかいつかと
言い聞かせながら
今日まで沢山愛してきた
そして今も

今回は一人の女性を主人公として考察していきたいと思います。

彼女は片想いの恋をしています。
「いつまで」「いつかいつか」というフレーズから、彼女が好きな男性と結ばれる日を待てないでいる様子を理解できます。

「1人でいる」時間があまりにも長過ぎて彼女は、恋愛成就を待ちくたびれたようです。

片想いの最中に彼女は「自分を憎んだり 誰かを羨んだり」しています。
自分を憎んだのは、彼になかなか思いを伝えられない奥手な自分に対してでしょう。
羨んだ「誰か」とはすでに交際し円満に日々を過ごしている人たちのことでしょう。

確かに自分と誰かを比較してそのように感じることはごく自然と言えます。

彼女は彼と結ばれる日を心待ちにしながら心の中で、そして夢の中で彼を「沢山愛してきた」のです。
そして今もその気持ちは色褪せないでいます。

MVでは終始「オレンジ色」が強調されているように思えました。
オレンジ色の心理的な意味に「肉体を放棄する」というものがあります。
CDジャケットの皮を剥いたフルーツと併せて考えても「心」を重視している点を理解できます。

まさにオレンジ色は先ほどから考えている主人公の恋心を表現していると解釈しました。

一途な恋―皮のない果実

この恋が実りますように
少しだけ少しだけ
そう思わせて
今、私 恋をしている
裸の心 抱えて

ここで彼女は「この恋が実りますように」と一途な願いを口にしています。

包み隠さず語られた本心から彼女が本気の恋をしていることが伝わります。
彼女が恋をしていることは誰も疑いません。
彼女自身も「今、私 恋をしている」と素直に認めています。

「恋が実り」という表現はMVの「果実」と重なる美しい表現ですね。
彼女にしてみれば、熟れ過ぎて木から落ちる前に彼の手で取って欲しいと願っているのでしょう。

彼女は自分の心がプライドや恥などを纏わない、丸裸の状態であることを実感しています。

思い出と憧れという装飾を捨てて

バイバイ愛しの思い出と
私の夢見がちな憧れ
優しくなれたよ 少しね
強くもなれたみたい

どんな未来も
受け止めてきたの
今まで沢山夜を越えた
そして今も

ここで彼女の心境が変化したことを理解できます。

「愛しの思い出」「夢見がちな憧れ」とは自分に都合の良い展開や理想を指すと考えました。

前の部分での歌詞で彼女は自分を憎んだり他人を羨んだりしていました。
彼女は自分の思い描いた展開や理想通りにならなかった為、そのように振舞っていたのかもしれません。

しかしそうした過去から教訓を学び、思い出や憧れに「バイバイ」と別れを告げることで大人になったと解釈できます。

恋愛において必ずしも自分の思い通りにはならないという地盤が築かれた為、彼女は「強くなれた」と考えられます。

その結果として「どんな未来も受け止め」ることができたのだと解釈しました。
長過ぎると感じる沢山の夜を越えることもできました。

待たない恋の行方

この恋の行く先なんて
分からない 分からない
ただ想いを
今、私 伝えに行くから
裸の心 受けとめて

ここでは彼女の行動の仕方にも変化が生じていることを理解できます。

歌詞の前半で彼女は自分のことを憎んでいました。
その理由に筆者は奥手な自分という要因を挙げました。

しかしここでは「今、私 伝えに行くから」と彼に告白することを決心しています。
彼女がここまで大胆に行動できるようになったのは何故でしょうか。

それは彼女が「思い出」「憧れ」、そして自分を憎んだり他人を羨んだりするのをやめたからでしょう。
そして沢山の夜、つまり一人で過ごす孤独の夜を辛抱してきたからだと思います。

「裸の心 受け止めて」というフレーズから「彼への一途な恋心」のみを持って勝負する彼女の捨て身をイメージできます。

彼女は恋の行方を待たずして自ら彼の元へと足を運んでいくのです。
とても勇敢だと感じました。

震えた心、抱えて

恋なんてしなきゃよかったと
あの時も あの夜も
思っていたの
今、私 また恋をしている
裸の心 震わせて

この恋が実りますように
少しだけ少しだけ
そう思わせて
今、私 恋をしている
裸の心 抱えて

ここでは彼女の心境が絶え間なく変化している様子がうかがえます。

前半では「恋なんてしなきゃよかった」と思えた時期が綴られています。
このフレーズから以前、彼女が「実らなければ恋なんて煩わしいだけだ」と考えていたことが読み取れます。

彼女が裸の心を「震わせた」のは過去を思い出し、また傷つくのではないかと不安になったからだと考えました。

前の部分の歌詞で彼女が強くなったと述べましたが、心は脆く容易に変化していくものです。
強い状態を保てる日もあれば動揺して震える日もあるのです。

そんな日は決まって「この恋が実りますように」と積極的な願いをするのでしょう。

「少しだけ 少しだけ そう思わせて」と控えめに願っているのは何故でしょうか。
それは過去に彼女が「憧れ」を捨てていることと関連があるように思えます。
期待し過ぎてまた傷つくのを恐れているのかもしれません。

彼女の裸の心を誰も守ってはくれません。
彼女もそのことをよく知っています。

ですから自分の両手で無防備で包み隠しの無い裸の心を「抱えて」います。
それは愛する彼の両手に抱えてもらうまで続いていくのでしょう。。

まとめ

いかがでしょうか。
主人公の一途な片想いがリアルに表現された歌詞だと感じました。

恋愛成就までの弱い自分や葛藤が忠実に描かれていましたね。
誰かを羨んでしまう時は「自分て嫌な奴だな」とか思ってしまいますよね。

筆者はいつも思うのですが、女性からの告白は凄く勇気がいることでとても立派だと感じます。

またタイトル『裸の心』から包み隠しの無い気持ちをストレートに伝える大切さも学ぶことができました。

今回MVショートバージョンにあいみょんが「自宅」の映像を選んだのは、コロナウイルスで外出自粛により「自宅待機」が多くなった点を意識しているのかなと思いました。

どんな意味があるにせよ新鮮でホッとさせられる魅力的なMVでした。
また切なさを伝えながらも心温まる歌声も素晴らしかったです。

あいみょんの次回作と今後の活動にも期待し注目していきたいと思います。
素敵な作品をありがとうございました。

ここまで記事を読んでくださった皆さんにも感謝します。
ありがとうございました。

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