After the Rain『妖のマーチ』まふまふさんのニコニコ愛が溢れる楽曲

出典:https://www.youtube.com/watch?v=1YLgFbkSV0o

踊る提灯ぶら下げて
実に十もの年月明けて 今集ったのだ
妖者どもよ とおりゃんせ
警か泥かの畦道は
洒落た遊具に押しつぶされた
胸のぽっかりは 枯葉の床
否 時節の柄
透き通ったガラス玉に見た夢は
ポケットの中で砕けていた
煤けた鳥居の向こう側
君もおいでよ おいでよ
雪洞の赤まで
一つ目も二つ目も
ここに集まりゃ 違いないのさ
一切合切
規則も秩序も 安物のおはじきで
一二三四
あの子の涙だってさ 弾いて頂戴
存在証明
裏返る歌留多
相対色はにほへと
君が心から笑えたあの日まで
帰りゃんせ
飽くに飽いた者ばかり
好いたほどに飽く者ばかり
誰のせいでもない
ボクらも明日を望みやしない
踊る提灯ぶら下げて
実に十もの年月明けて
今残ったのは 虚しさの骸 心の傷
楽しいことひとつポケットに増えりゃ
よろけて膝を擦りむいた
さみしんぼはなお歓迎さ
君もおいでよ おいでよ
灯籠の赤まで
土蜘蛛も 嘘吐きも
悔いて直せば それでいいのさ
千年万年
天国としても 凄惨な地獄でも
一二三四
ボクら何処へいたってさ 笑っていようぜ
正真正銘
其れの行く先はいつだって其れのもの
君の見てくれが泣かない世界まで
帰りゃんせ
君が心から笑えたあの日まで
帰りゃんせ


はじめに

イントロからわくわくする『妖のマーチ』は、After the Rainが、2018年9月5日にリリースしたアルバム『イザナワレトラベラー』用に書き下ろされた楽曲です。

日本的な世界観を感じさせる曲調と歌詞には、新たな日本文化を発展させるためのまふまふさんの情熱が込められていました。

まふまふさんご本人の解説を中心に、考えてみます。

『妖のマーチ』歌詞の意味

「ビー玉の中には何も無いんだ」

『妖のマーチ』について、まふまふさんが自身のラジオで楽曲について詳しく解説をしてくれていました。

聴きとれた部分をなるべく間違いのないように、ご本人が解説していた1番の歌詞をご紹介します。

1番の歌詞が分かると、2番の歌詞はより楽しく、優しく聴こえてきますよ。


まふまふさんご本人が解説!1番の歌詞。

踊る提灯ぶら下げて
実に十もの年月明けて 今集ったのだ
妖者どもよ とおりゃんせ

「十もの年月」

ボーカロイドがリリースされて10年の年月が経ちました。

この楽曲は、ニコニコ動画などの動画投稿の文化をより広めていきたい、そんな思いで作った曲なのだそうです。

「妖怪ども」というのはまふまふさんたち動画投稿者のこと。

妖怪は、一般的には怖がられたりする存在ですが、妖怪から見てみれば、妖怪自身は人間を怖がらせるつもりはないはず。

動画投稿者たちも同じで、一般の人から見た目で抵抗されてしまうことや、受け付けないなどと批判を浴びることが多いのです。

そんな動画投稿者たちを「妖怪」に見立てたのだそうです。

警か泥かの畦道は
洒落た遊具に押しつぶされた

「警か泥かの畦道」とは、鬼ごっこのケイドロのこと。

警察の役と泥棒の役に分かれ、警察が泥棒を捕まえようと追いかける鬼ごっこです。

この遊びは、何も道具がなくても、自由に動き回る場所さえあればできる遊び。

しかし、いつの間にか、自由だったはずの場所が「洒落た遊具」に奪われてしまう。

胸のぽっかりは 枯葉の床
否 時節の柄

枯葉は気に生い茂り、たしかに生きている時期があった。

落ちた枯葉が積もっているから虚しさを感じるのか。

いや、そうではないでしょう。

そういう時期が来たのです。

透き通ったガラス玉に見た夢は
ポケットの中で砕けていた

ビー玉はとても美しく、ビー玉越しに見る世界は、とても輝きを持っているように思えた。

しかし、ビー玉の中にはなにもない。

大人になってから気がつくこと。

煤けた鳥居の向こう側
君もおいでよ おいでよ
雪洞の赤まで

「煤けた鳥居の向こう側」がニコニコ動画などの世界。

大人になった虚しさを、取り払ってくれる何かがそこにあるかもしれない。

だから、一度見てみなよ。

一つ目も二つ目も
ここに集まりゃ 違いないのさ

一つ目小僧は目が一つしかありません。

しかし、動画投稿の世界では、目が一つでも二つでも、見てくれなど関係ないのです。

一切合切
規則も秩序も 安物のおはじきで
一二三四
あの子の涙だってさ 弾いて頂戴

「安物のおはじき」はAメロで出てきた「洒落た遊具」。

規則や秩序にとらわれず、おもいきり楽しもう。

裏返る歌留多
相対色はにほへと
君が心から笑えたあの日まで
帰りゃんせ

歌留多が裏返れば、その面が表になる。

表向きだけではない、普段とは違う自分が表になっても良いのでは?

まふまふさんのニコニコ愛

1番の歌詞の解説から、大人になってから感じる、規則や秩序がある息苦しさ。

そして、まふまふさんたち動画投稿者が感じている、世間からの偏見。

2番の歌詞は、それでも

「楽しいことひとつポケットに増えりゃ よろけて膝を擦りむいた」

新しいことにチャレンジしていく楽しさ。

辛いこともあるけれど、ここは

「君の見てくれが泣かない世界」

世間で辛い思いをしている人を、「おいでよ」と歌い上げるまふまふさん。

とても優しさを感じました。


まとめ

楽曲紹介のイラストでは、仮装したくなるような狐と龍の姿の二人が描かれ、楽しい曲調の『妖のマーチ』。

歌詞の「十もの年月」が、ボーカロイドの世界のことだったとは思いませんでした。

10年を迎えたボーカロイドの世界は、まだまだ盛り上がっていきそうですね。



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