砂糖塩味の「楽曲考察・解釈記」

楽曲の歌詞やMVから意味の解釈・考察をしていきます

BUMP OF CHICKEN『ray』歌詞の意味・考察と解釈

フォロワー7000人ありがとうございます!!
作者の意図や訴えを知ること、考えることでその音色は何通りにも変化します。
しかしながら多くの方々はメロディーと歌声ばかりに耳が向き、「作曲された意図」を考えていません。
私はそんな方々の代わりに楽曲の解釈・考察をして、新たな音楽の楽しみ方を提供したいと考えています。
「楽曲考察」の文化を一緒に築き上げて行きたいです。

 

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BUMP OF CHICKENさんの『ray』とても素敵な曲ですよね!

 

しかし皆さん、歌詞の内容まで深く考えて聞いたことありますか?

意識したことがない方のため、砂糖塩味が簡潔に『ray』の意味解釈をしてみようと思います!!

あくまで自己解釈ですが、読んで頂ければ、一段と良い曲に聞こえますよ??

タイトル『ray』の意味

『ray』とは暗闇に射す一条の光。また作詞者の藤原基央さんはrayというタイトルが決まる前「記憶の光芒」というタイトルにしようと思っていたそうです。「光芒」とは細長く伸びる一筋の光という意味です。

暗闇=記憶、つまり今まで生きてきた人生。そこに射す一筋の光。 

『ray』のテーマ

ここではrayを「暗闇に射す光」。

「理想と現実」、「過去・現在・未来」をテーマに考察したいと思います。

 

登場人物

『ray』の作中には人物を表す言葉としては「君」と「僕」と「皆」という3つの言葉が出てきます。考察として「君」と「僕」は同じ人を差し、なおかつ「君」とは過去と未来の自分。「僕」とは現在の自分を表し、「皆」とは本当は自分がなりたかった者になっている夢を叶えた他の誰かを表していると考えます。

BUMP OF CHICKEN『ray』歌詞の意味

  過去の自分

お別れしたのはもっと 前の事だったような
悲しい光は封じ込めて 踵すり減らしたんだ

君といた時は見えた 今は見えなくなった
透明な彗星をぼんやりと でもそれだけ探している 

お別れとは一体何とのお別れでしょう?これは過去に自分が持っていた夢やなりたかった理想の自分、お別れとは諦めたということ。

悲しい光とは何か?諦めたけれどそれでも頭の片隅にぼんやりとある忘れられない、理想の自分。叶えたいこと達。それを無理やりにでも忘れようとすること。自分の人生には光(夢)がずっと照らし続けてくれると思っていた。

 

踵すり減らしたんだ。踵とはつまり「日常」何でもない日常が自分を殺していく。日常に殺されるとは、何もしなくても時間だけは過ぎていくという意味。

 

君といた時は見えたとはの君とは過去に夢を持っていた自分、過去の自分だったら見えた夢を叶えた後の理想の世界。それが今では見えない。

「透明な彗星」とありますが、本来ははっきりと光って輝くはずの彗星が透明となっています。ここで見えていたものが見えなくなったと表現しているように思います。

でも「透明な彗星」=「夢、理想」を探していると 続きます。

 

  現在の自分

しょっちゅう唄を歌ったよ
その時だけのメロディーを
寂しくなんかなかったよ ちゃんと寂しくなれたから

いつまでどこまでなんて 正常か異常かなんて
考える暇も無い程 歩くのは大変だ
楽しい方がずっといいよ ごまかして笑っていくよ
大丈夫だ あの痛みは 忘れたって消えやしない 

「唄を歌ったよ」としょっちゅう歌ったよだけで意味は通じるはずなのにあえて「唄」をと書かれています。おそらくこれは強がっている様を表していて、今の現状で満足しよう、その時だけのメロディー(現実)をと。 

 

「ちゃんと寂しくなれた」も本来、寂しくにちゃんという言葉は使いませんが、あえて使うことでちゃんと現実を見ている心情を表している一文。

 

この2行の歌詞が現在自分が置かれている状況を表しているように思います。こうはなりたくなかった、やりたくなかった事だがそれが正常(良いのか)異常(悪いのか)か考える暇もない、歩くとはそのまま生きるという事。

自分の中の葛藤

理想で作った道を 現実が塗り替えていくよ
思い出はその軌跡の上で 輝きになって残っている

お別れしたのは何で 何のためだったんだろうな
悲しい光が僕の影を 前に長く伸ばしている

時々熱が出るよ 時間がある時眠るよ
夢だと解るその中で 君と会ってからまた行こう 

理想で作った道は過去の自分が作ったもので、その時で時間が止まっているが

現実(時間)はどんどん過ぎて理想は遠ざかっていく。

 

夢を叶えなかったのかはなぜか?どうしてそういう夢を見たのか?

先述した、悲しい光「過去、叶えたかった夢」。僕の影、影とは今の自分の気持ちを表す後悔の気持ち、影が前に長く伸びるという表現から、影が長く伸びるにはそれだけ後ろから差す光が強くなければいけない、つまり本当は叶えたい夢が、後悔という影を作っている。

 

時々熱が出るとは、夢を見ていた情熱を思いだす、時間がある時眠る、夢だと解るとは現在の自分が虚像で、夢の中(理想の自分)が現実だという逆の自分。でも夢だと分かっているから、君(過去の自分)にあったからまた今、本当に生きている現実に戻ろう。

 

葛藤の末、得たもの

晴天とはほど遠い 終わらない暗闇にも
星を思い浮かべたなら すぐ銀河の中だ
あまり泣かなくなっても 靴を新しくしても
大丈夫だ あの痛みは 忘れたって消えやしない

伝えたかった事が きっとあったんだろうな
恐らくありきたりなんだろうけど こんなにも

お別れした事は 出会った事と繋がっている
あの透明な彗星は 透明だから無くならない 

晴天(理想の自分)とはほど遠い現状。

それでも理想を叶えた自分を思い浮かべると、それが現実になるような気がする。

あまり泣かなくなるとは、夢を理想を語らなくなること、靴を新しくするとは夢が叶わなくても違う夢を見つけるということ。

 

ここでの「あの痛み」痛みとは何のことか?おそらく叶える ことが出来なかった夢達。

大丈夫、叶えることが出来なかったとしても、あの「夢」が消えることはない。  「靴を新しくして」、つまり違う夢、目標を持つことが出来た自分に「大丈夫」と伝えている。

 

透明だから、現実の自分に何が起ころうと、夢見た理想「透明な彗星」は汚れることはない。 

 

未来への自分

○×△どれかなんて 皆と比べてどうかなんて
確かめる間も無い程 生きるのは最高だ
あまり泣かなくなっても ごまかして笑っていくよ
大丈夫だ あの痛みは 忘れたって消えやしない

大丈夫だ この光の始まりには 君がいる

「皆比べてどうかなんて」とは夢を叶えた他の誰か。例えるなら、プロ野球選手になりたかった大人がテレビ画面で自分ではないプロ野球選手が活躍しているのを見ている様、とでもいうのでしょうか。

 

確かに過去、自分になりたかったものが、叶えたかった夢があった。あったけどそれが叶わなくても、生きて行くことの楽しさがわかった。

 

あまり理想を語ることはしなくなったけど、過去の夢たちと付き合いながら生きて行く。

ここでは「大丈夫」という言葉が2回出てきます。1度目のの「大丈夫」は過去の自分へ。2度目の「大丈夫」は現在から未来に向かう自分へ投げかけている言葉だと思います。

そして最後に「この光の始まりには君がいる」とあります。この光が始まるとは新たな夢と目標が見つかり、君がいるとはそれを叶えた未来の自分がいるということ。

 

最後に 

 人生、過去、記憶を暗闇に例え、夢や叶えたい事を光に例えた歌詞。

一人の人間の「理想と現実」「過去・現在・未来」をテーマに考察してみました。

作詞者の藤原基央さんの書く詩は普遍的でいて、どこか切ない、一人、夜空を見上げている様な素敵な歌詞です。

また、ここでは触れませんでしたが、『ray』はボーカロイド「初音ミク」とコラボしたバージョンのシングルも出されています。現実には存在しない初音ミク、つまり「拡張現実」とのコラボです。拡張現実、もう一つの現実。本当は叶えたかった理想たちにも重なりとても興味深く感じます。

 

藤原基央さんは長い時では1年近くもかけ作詞されるそうです。たくさんの想いが込められているであろう歌詞を自己解釈ながら楽しく考察させていただきました。