米津玄師『メトロノーム』歌詞の意味・解釈と考察

 

米津玄師さんの『メトロノーム』とてもいい曲ですよね!

しかし歌詞の意味まで読み解いてる人は少ないと思います。

そこで今回も私、砂糖塩味が米津玄師さんの『メトロノーム』の歌詞の意味を解釈してみたいと思います!

タイトル『メトロノーム』の意味

広辞苑(第六版:p.2767)では

“振子振動によって楽曲の速度を計る器械。”

とあります。

音楽の授業でよく使われているのでみなさんご存知かと思います!

デジタル式とアナログ式がありますが、今回の米津玄師さんの『メトロノーム』ではアナログ式のメトロノームをイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。振子のついたものですね。

米津玄師『メトロノーム』のテーマ

メトロノームを同じテンポに設定し、ふたつ並べて鳴らしてみるとどうなるか、そこが今回の考察のカギになってきます!

イメージできましたか??そうなんです、少しずつ少しずつズレていくんですよね。。。ここがポイントです!米津玄師さんはメトロノームにどんな思いを乗せたのか、一緒にみていきましょう!

米津玄師『メトロノーム』の歌詞の意味

出会いは運命?別れは必然?

初めから僕ら出会うと決まってたならばどうだろうな

そしたらこんな日がくることも 同じように決まっていたのかな

ずっと叶わない思いばかりを募らせていては

互いに傷つけ合って 責め立て合った

ただ想ってただなんて 言い訳もできずに

去り行く裾さえ掴めないでいた

弱かった僕だ

「出会ったことが運命だったとしたら、こうして別れの日がくることも必然だったのだろうか。」そんな風に主人公の僕は考えています。

“ずっと叶わない思いばかりを募らせていては”という歌詞があります。

きっと相手に理想を求めて、「どうしてこうしてくれないの?本当に自分のことを大切に思ってくれているの?」というようなやり取りがあったことが想像できますね。

このあたりの歌詞から、主人公の僕と付き合っている女性との〈別れ〉に至るまでの背景が読み取れます。この後の歌詞にも出てきますが、相手の女性を「あなた」と呼んでいます。

そしてこのパートの最後の三行の歌詞。

“ただ想ってただなんて 言い訳もできずに

去り行く裾さえ掴めないでいた

弱かった僕だ”

たくさんのすれ違いがあったことがこの三行から推測できます。

あなたが去る頃には、言い訳もできないほどに傷つけあってしまっていて

今更何を言っても遅い、そんな状況だったのでしょう。

何も言わずとも、答えがもうそこに出てしまっていたのですね。

 ひとときも忘れたことはない

今日がどんな日でも 何をしていようとも

僕はあなたを探してしまうだろう

伝えたい思いが募っていくまま

一つも減らない僕を

笑い飛ばしてほしいんだ

前半の二行

“今日がどんな日でも何をしていようとも 僕はあなたを探してしまうだろう”

この歌詞から、主人公の僕は別れた後もあなたのことをひとときも忘れたことがない

ということがわかります。

そして後半の歌詞では、僕はあなたのことを忘れるどころか、さらに想いが強くなっていることが表現されています。

“笑い飛ばしてほしいんだ”

この歌詞からは、本当だったら忘れなければいけないのに、いつまでも女々しく引きずっている自分っておかしいよな、そんな感情が隠されています。

違うのはあなたがいないということだけ

味気ない風景だ あなたがいないのならどんな場所だろうと

出会う前に戻っただけなのに どうしてだろうか何か違うんだ

この歌詞は切ないですね。

あなたと出会う前となんら変わらない景色なのに、“何か違う”と

僕は感じています。

“何か違う”のはあなたがいないということなんですね。

主人公、僕の寂しい気持ちがひしひしと伝わってくる切ない歌詞になっています。

ズレていく気持ち=メトロノーム

きっと僕らはふたつ並んだメトロノームみたいに

刻んでいた互いのテンポは同じでいたのに

いつしか少しずつ ズレ始めていた

時間が経つほど離れていくのを

止められなくて

ここでタイトルにもなっている『メトロノーム』が登場しました。

さすが米津玄師さん!と思えるほどセンスの光る比喩表現を使っています。

まず『メトロノーム』はみなさん、ご存知ですよね?

学生時代、音楽の授業でよく登場したと思います。

音楽のスピード(テンポ)を一定に保つための指針になる道具です。

米津玄師さんは、僕とあなたの気持ちが少しずつ離れていくことを、“ふたつ並んだメトロノーム”で秀逸に表現しています。

実際にメトロノームをふたつ並べて、同時にスタートさせてみるとわかります。

一見最初は同じタイミングで音が鳴っているのですが、少しずつ少しずつズレていきます。本当に機械か何かでデジタル的に同時スタートさせない限り、段々とズレが大きくなってしまうはずです。そして、そのズレは大きくなる一方なんですね。

その音のズレを、僕とあなたの気持ちと重ね合わせて、二人のすれ違いを表現しています。さすがですね!常人には真似できません!

 届かぬ想い

これから僕たちは どこへ行くのかな

全て忘れて生きていけるのかな

あなたが今どんなに 幸せでも

忘れないで欲しいんだ

僕の中にはいつも

主人公、僕の中でこの先の将来が見えなくなってしまったことがこの歌詞から感じられます。それほど、「あなた」ありきの毎日を送っていたことがわかりますね。

後半の

“あなたが今どんなに幸せでも忘れないで欲しいんだ 僕の中にはいつも”

という歌詞からは僕があなたと付き合っていた頃と変わらない気持ちで愛し続けている

という一途な想いが伝わります。

しかし私、砂糖塩味はこの歌詞から少し切ないニュアンスも感じてしまいます。

“忘れないで欲しいんだ”という僕の気持ちは、僕の心の中で永遠にぐるぐる回っている印象を受けました。この気持ちがあなたに届くことはない、届けられるほどの強さ、勇気、自信が今の僕にはないのだと、想像できます。

そんな立場でもない、そう感じているように思いました。

精一杯の整理の仕方

すれ違って背中合わせに歩いていく

次第に見えなくなっていく

これからも同じテンポで生き続けたら

地球の裏側でいつか

また出会えるかな

別々の未来へ向かって歩み始めた様子が描かれています。

そして、ふたつ並んだメトロノームのように少しずつ少しずつ離れていきます。

“これからも同じテンポで生き続けたら”という歌詞は無視できないポイントですね。

“いつしか少しずつ ズレ始めていた”と序盤の歌詞で歌っていたのに、ここでは“同じテンポで生き続けたら”と歌っています。

どういうことなんでしょうか?

私、砂糖塩味が推測するに、このパートでは僕の叶わぬ「願望」を表しているのかな、と感じました。メトロノームがズレ始めているということは、もう同じテンポではなくなっているはずなんですね、もしくは初めから同じじゃない

だから背中合わせに歩いているはず。それをすべてわかっているんですよね、主人公の僕も。

今は、主人公、僕の中では先が見えなくなっています。その状況で

“地球の裏側でいつかまた出会えるかな”

というのは現実的ではないんですね。

主人公の中で、あなたと離れ離れになってしまった現状を一生懸命整理している最中だということが伺えます。そしてこの歌詞が主人公なりの精一杯の整理の仕方。前の向き方なのだと砂糖塩味は感じとりました。

 あなたとの思い出を抱えながら生きていく

今日がどんな日でも 何をしていようとも

僕はあなたを愛してしまうだろう

伝えたい思いが 募っていくまま

一つも減らない僕を

笑い飛ばしてほしいんだ

あなたがいてほしいんだ

忘れられないものは、無理に忘れる必要はないんです。

大切な思い出を胸にしまったまま、きっと僕は前に歩き始めるでしょう。

例えあなたが他の誰と結ばれようと、僕が他の誰と共に過ごしていようと、いつまでもいつまでも、大切な人。

それでいいんです。そうやって整理をつけて生きていくことを僕は決めたのでした。


最後に

さて、いかがでしたか?

米津玄師さんの『メトロノーム』に込められた思い。感じていただけたでしょうか??

言葉では表現できないことを、メトロノームに込めたこの作品。

メロディだけ聴いていても、とても素敵な楽曲ですが、

こんな風に歌詞の裏側に隠された背景を探ってみるのも一つの楽しみ方ですよね!

そして、一人一人、違った捉え方ができる。歌って素敵です!

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!



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