砂糖塩味の「楽曲考察・解釈記」

楽曲の歌詞やMVから意味の解釈・考察をしていきます

米津玄師『orion』歌詞の意味・解釈と考察

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 米津玄師さんの『orion』とっても良い曲ですよね!

 

しかし皆さん、歌詞やMVの内容まで意識して聞いたことはありますか?

意識したことがない方のため、私、砂糖塩味が簡潔に『orion』の意味を考察してみようと思います!

 

私の自己解釈ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです!!

タイトル『orion』の意味

米津玄師さんの楽曲『orion』のオリオンは、オリオン座のこと。

オリオン座は二月上旬に見られる冬の星座。 

明るい星が多く、とても有名な星座です。

 

冬の星空を眺めると、その堂々とした姿を容易に見つけることができるでしょう!

 歌詞の意味

忘れられない人

あなたの指がその胸がその瞳が

眩しくて少し眩暈がする夜もある

主人公の「僕」には、「あなた」という大切な女性がいます。

いつ、どこで、何をしてても、ひと時も忘れたことはない。そんな女性です。

 

しかし、今はここにはいません。

触れることができない距離にいる「あなた」を想うけれども、

どうすることもできない現状に、周りが見えなくなってしまっています。

 

突然の出会い

それは不意に落ちてきてあまりにも暖かくて

飲み込んだ七色の星

弾ける火花みたいにぎゅっと僕を困らせた

それでまだ歩いてゆけること 教わったんだ

「七色の星」はきっと「あなた」のこと。

そして「弾ける火花」はその出会いが突然であったことを示しています。

 

退屈だった「僕」の人生でしたが、「あなた」との出会いによって「もう少し頑張ってみよう」と思えたのでした。

 

もう一度、会わせてほしい

神様 どうか 声を聞かせて

ほんのちょっとでいいから

もう二度と 離れないように

あなたと二人 あの星座のように

結んで欲しくて

 「神様どうか声を聞かせて」

 

この一番のサビで一気に感情を吐き出します。強い「感情」が伝わってくるパートです。

 

Aメロ、Bメロで「僕」が「あなた」に特別な想いを抱いていることが描かれてきましたが、このパートで今はもう「僕」が「あなた」の声も聞くことができない距離にいることが表現されています。

 

冬の夜空をスクリーンにして、「あなた」といた日々を見ていたんですね。

そして、ふと気づけばそこにはオリオン座が浮かんでいました。

 

神様が離れ離れだった星を結んで「あの星座」を作ったように、「僕」と「あなた」のことも結んで一つにして欲しいと、「僕」は願ったのでした。

二人の間に生じた歪み

夢の中でさえどうも上手じゃない心具合

気にしないでって嘆いたこと 泣いていたこと

ここの解釈は少し難しかったですが、おそらく二人の関係がギクシャクしていた場面を描写していると解釈しました。

 

「夢の中」というのは「僕」が「あなた」と共に過ごしていた夢のような日々のこと。

そんな幸せな状況だとしても、なかなか思うようにはいかないものだということを表しています。

 

「気にしないで」と「あなた」に言わせてしまった出来事が何かあったのでしょう。

言葉ではそう言いながらも、お互いの心の中に歪みが生まれてしまったのでした。

その後悔の念が感じられます。

 

解れた袖=「僕」と「あなた」

解れた袖の糸を引っぱって ふっと星座を作ってみたんだ

お互いの指を星として

それは酷くでたらめで 僕ら笑いあえたんだ

そこにあなたがいてくれたなら それでいいんだ

 ここで「解れた袖の糸」を文字通り解釈してはいけないな、と私、砂糖塩味は感じました。

何か引っかかるんですよねぇ、、、なんだろう。。。

 

しばらく考えた末に一つの答えに辿り着きました。

 

おそらく「解れた袖」は離れ離れになった「僕」と「あなた」のこと。

「糸」は「僕」と「あなた」を結んでいたはずの「糸」。「縁」と言い換えても良いと思います。

 

 

それならば、解れた糸を使って自分で

 

星座を作ってしまえばいいんだ=二人の関係を作り直せばいいんだ

 

と、もう一度二人が笑い合える未来を想像している場面なのではないかと感じました。

「酷くでたらめで」=どんな不恰好なやり方でも

 

「あなたがいてくれたなら それでいいんだ」と「僕」は言っています。 

 

ただ、「あなた」がいない

今なら どんな 困難でさえも

愛して見せられるのに

あんまりに 柔くも澄んだ

夜明けの間 ただ眼を見ていた

淡い色の瞳だ

 二番のサビですね。

ここは非常に切ないパートです。「喪失感」を表現するのに、このパート以上のものはなかなかないでしょう。

 

「今ならどんな困難でも愛して見せられるのに」と言っているのに、「あなた」はいないんです。この思いは、行くあてがないんです。街の雑踏や忙しい日常の中でなら少しは紛らわせるかもしれません。

でも、「あんまりに柔くも澄んだ夜明けの間」。

 

澄んだ世界の中で確かなことはただ一つ、「ここにあなたがいない」ということなんです。

 

夜明けの月は淡い色をしています。

それに加えて、呆然と立ち尽くす「僕」の視界にぼやけた月が浮かんでいるなぁと、「なんとなく」見えているんでしょう。

 

嵐の前の静けさ

真白でいる 陶器みたいな

声をしていた 冬の匂いだ

心の中 静かに荒む

嵐を飼う 闇の途中で

落ちてきたんだ 僕の頭上に

煌めく星 泣きそうなくらいに

触れていたんだ

 このパートの前半も、澄んだ冬の世界を表現しています。

物理的に何かが真白なわけでなく、陶器が声(音)を出してるわけでもなく、冬に匂いがあることを言ってるわけでもありません。

 

「僕」が立っているその場所がとてつもなく澄み切っていること、そして言葉では表現できないその場の「すべて」を五感で表しています。

 

この前半部分があることによって、中盤の「僕」の荒んでいる心が際立っています。

強烈な対比によって、感情を表現しています。

 

後半部分で色々な想いが嵐のようにこみ上げて来て、抑えきれなくなります。

このパートはラストサビへ向けて一気に、大雑把なグラデーションのように感情のボルテージが上がっていく場面ですね。

 

もう二度と・・・

神様 どうか 声を聞かせて

ほんのちょっとでいいから

もう二度と離れないように

あなたと二人 この星座のように

結んで欲しくて

ここは一番のサビと同じ歌詞です。でも、同じじゃないんです。意味合いが全く違います。

この最後のサビで、それまでのすべての歌詞の捉え方が変わってしまったんです。

 

そう、もう二度と結び直すことができないと、この最後のサビで決定的になりましたね。

直前の歌詞まではもう一度会える可能性もまだ残されていたんです。だから私、砂糖塩味もラストサビは衝撃的でした。特に「解れた袖」=「僕」と「あなた」の部分はあんなにポジティブじゃなかったなぁと。敢えて、そのままポジティブな解釈で残しておくので、みなさんも考えてみてくださいね。

 

もしラストサビで「もう一度あなたに会いに行く」「酷くでたらめなやり方でもがむしゃらに会いに行く」ストーリーが用意されていたらハッピーエンドで終わったでしょう。その可能性もあるかな、と直前まで思っていました。

でも、ここまで来て「僕」は神様に願うことしかできなかったんです。これだけ心を奪われてしまった相手がいるのに神様に願うことしかできない、それはもう不可能であることを示唆していると考えるしかありません。

それが「死」なのか誰かとの「結婚」なのか何なのかはわかりませんが、叶わないことを頭では理解していたんです。

 

ただ心が追いついてこなかった。

 

それが米津玄師さんの『orion』です。

 

まとめ

ということで!楽しんでいただけたでしょうか??

主人公「僕」の『叶わぬ想い』を描いた切ないストーリーでした!

 

でも米津玄師さんの歌詞は考察していてとても面白いですね!

今回の「解れた袖の糸」のように暗喩が多かったり、言葉で表現できない事を日本語を使って独自の方法で表現しています。

 

おそらく歌詞を書くというよりは、言葉という絵の具で絵を描いてるような感覚なんでしょうね!

それほど、繊細な感受性を持っている米津玄師さん。

 

今後の考察が楽しみです!