砂糖塩味の「楽曲考察・解釈記」

楽曲の歌詞やMVから意味の解釈・考察をしていきます

米津玄師『Lemon』歌詞の意味・解釈と考察

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夢ならばどれほどよかったでしょう
未だにあなたのことを夢にみる
忘れた物を取りに帰るように
古びた思い出の埃を払う

 

戻らない幸せがあることを
最後にあなたが教えてくれた
言えずに隠してた昏い過去も
あなたがいなきゃ永遠に昏いまま

 

きっともうこれ以上 傷つくことなど
ありはしないとわかっている

 

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに
胸に残り離れない 苦いレモンの匂い
雨が降り止むまでは帰れない
今でもあなたはわたしの光

 

暗闇であなたの背をなぞった
その輪郭を鮮明に覚えている
受け止めきれないものと出会うたび
溢れてやまないのは涙だけ

 

何をしていたの 何を見ていたの
わたしの知らない横顔で

 

どこかであなたが今 わたしと同じ様な
涙にくれ 淋しさの中にいるなら
わたしのことなどどうか 忘れてください
そんなことを心から願うほどに
今でもあなたはわたしの光

 

自分が思うより 恋をしていたあなたに
あれから思うように 息ができない
あんなに側にいたのに まるで嘘みたい
とても忘れられない それだけが確か

 

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに
胸に残り離れない 苦いレモンの匂い
雨が降り止むまでは帰れない
切り分けた果実の片方の様に
今でもあなたはわたしの光

米津玄師さんの『Lemon』

ドラマ『アンナチュラル』の主題歌!とても落ち着く一曲です、、、

しかし、これまた歌詞の内容が意味不明!と思ってる方が多いと思います。

なぜ、タイトルが『lemon』(レモン)なのか?この曲の訴えとは?

そこで、私、砂糖塩味が簡潔に『Lemon』の解釈をしてみようと思います!!

 


 タイトル「Lemon」の意味

みなさんレモンを食べたことありますか?

食べた直後は「酸味」が強いですが、数本後には口から喉にかけてほのかな「苦味」 が匂いと共に残り続ける。

 

強い衝撃わずかに残り続ける記憶

 

これらを描いた一曲。それが『Lemon』です。

 

『Lemon』のテーマ

この曲について、米津さんはYoutubeの「米津玄師 ········と、Lemon。」で自分の考えを以下のうように語っています。

 

米津さんが言うには、

ドラマ「アンナチュラル」の根底にあるのは、「人の死

それをどう一曲に落とし込むかが重要。

 

当初は

「傷ついた人を優しく包み込むような曲」

という路線で作曲していたそうですが、その間に「身内の死」を体験します。

 

死という概念が崩れさり、作り上がった曲は

「あなたが死んで悲しいです」

という嘆きの歌。

 

また、MVで米津さんが履いているハイヒールは、他人にはわからないこと。を意味しているそうです。

 

つまり、この「Lemon」はアンナチュラルの根底にある「人の死」を悲しく嘆く一曲となったのです。

米津さんの身内だけを悔やむ曲ではなく、あくまで世の「死」で苦しむ人全員が思う感情を書き起こしたという印象です。

 

『Lemon』の歌詞中の登場人物

 歌詞中では、一人称の「わたし」と二人称の「あなた」が使用されています。

2人の関係は一切不明ですが、大事な存在であることは確かです。

 

<ここで重要なポイント>

「わたし」と「あなた」ですが、なんと前半と後半で入れ替わるんです!!

少し分かり辛いので考察を読んで見ましょう!

 

『Lemon』歌詞の意味

決して忘れることのできない「死」

夢ならばどれほどよかったでしょう

未だにあなたのことを夢にみる

忘れた物を取りに帰るように

古びた思い出の埃を払う

「死」に対して、夢ならよかったと空想を描き、夢を見る。

 

「死」とは人間にとって最も辛く忘れ難いもの。

いくら時が経っても、忘れ物を取りに帰るように思い出してしまいます。

 

戻らない幸せがあることを

最後にあなたが教えてくれた

言えずに隠してた昏い過去も

あなたがいなきゃ永遠に昏いまま

あなたの「死」は決して覆らず、あなたとの幸せな日々はもう来ない。

そんな当たり前のことをあなたは「死」をもって私に教えてくれた。

 

昏い(くらい)とは、色々な意味がありますが、ここでは「霞んでいる」が適当かと思います。

 

霞んでぼやけた過去=あなたに隠していた秘密

 

この視界を晴らすには、あなたに本当を打ち明けなければいけません。

しかし、そんなあなたはもういない。

 

つまり、この霞んでぼやけた視界もそのままということです。

 

きっともうこれ以上 

傷つくことなど ありはしないとわかっている

そのままの意味ですね。

これ以上ない悲しみが込み上げている様子です。

 

残り続ける「死の悲しみ」 

あの日の悲しみさえ 

あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた 

あなたとともに 胸に残り離れない 

苦いレモンの匂い

雨が降り止むまでは帰れない

今でもあなたはわたしの光

冒頭で申し上げたようにレモンとは強い衝撃(酸味)と残り続ける記憶(苦味)で構成されています。

 

ここでは、「あの日の悲しみ」を酸味、「残り続ける悲しみ」 を苦いレモンの匂いと比喩して捉えています。

 

「帰る」とは苦い日々とは関係ない以前の生活に帰ること。

しかし、先ほどと同じように視界はぼやけたままです。ここではそれを「雨」と表現していますね。

 

そんな暗い視界の中、私を救い出してくれるのは今も残り続けるあなたの光だけと言っています。

 

 暗闇の中あなたを探す

暗闇であなたの背をなぞった

その輪郭を鮮明に覚えている

受け止めきれないものと出会うたび

溢れてやまないのは涙だけ

先ほどと同様、死の苦しみからまだ、暗闇に1人います。

 

「なぞる」という表現から、あなたのことを思い出しているだけです。

しかし、そんなあなたのことも鮮明に覚えている。

 

鮮明に覚えているからこそ、あなたを思い出した途端に涙が止まらなくなる。

 

 

わたしのために泣かないで

<重要ポイント!!>

ここに来て、一人称の「わたし」と二人称の「あなた」が入れ替わります。

わたし=死者

あなた=生者

何をしていたの 

何を見ていたの わたしの知らない横顔で 

 死んでしまったわたしが、あなたに向かって問いかけます。

 

「なんでそんあ悲しい顔をしているの?」

 

どこかであなたが今

わたしと同じ様な 涙にくれ

淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 

忘れてください そんなことを心から願うほどに

今でもあなたわたしの光

死んでしまった「わたし」と同様にもし「あなた」も涙を流しているのら、「わたし」のことなど忘れてもう泣かないでください。

 

それほど、あなたが大切な存在ということでしょう。

死んでしまった今でも「あなた」という存在だけが唯一残っているのです。

 

自分が思うより

恋をしていたあなた

あれから思うように 息ができない

ここに来て新たな一人称「自分」が登場

 

今までは「わたし」と「あなた」がワンセットで語られてました。

しかし、これは「あなた」と相対化してないため「自分」なのでしょう。

 

つまり、死んでしまってもう「あなた」との繋がりは切れたと思っていたが、幾度も涙を流す「あなた」を目にし、息ができなくなります。

死んでいるにも関わらず「息ができない」と表現することから、かなり苦しみが伝わって来ます。

 

そして死んでしまった後悔や無念が込み上げて来ます。

 

2人の共通の思い

あんなに側にいたのに
まるで嘘みたい
とても忘れられない
それだけが確か

ここは、おそらく両者が強く思うことだと思います。

あんなに楽しかった日々が今はもうないことがまるで嘘のようだと。

 

しかし、2人ともそんな日々を忘れられません。

それがいかに苦しいことかとわかっていながらも。

 

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに
胸に残り離れない 苦いレモンの匂い
雨が降り止むまでは帰れない
切り分けた果実の片方の様に
今でもあなたはわたしの光

 そして、ここもおそらく両者の気持ちが描かれています。

 

上記の様に、2人は楽しい日々を今後とも忘れないのでしょう。

それが、レモンの残り香のようにどれほど苦いかを知りながらも。

end. 

まとめ 

ドラマ『アンナチュラル』 みなさん見ましたでしょうか?

『Lemon』が流れると同時に涙がこぼれてしまいます。

こんな胸が焦げるような楽曲をありがとうございますと言いたいです。