砂糖塩味の「楽曲考察・解釈記」

楽曲の歌詞やMVから意味の解釈・考察をしていきます

森山直太朗『人間の森』歌詞の意味・解釈と考察

フォロワー5000人ありがとうございます!!
作者の意図や訴えを知ること、考えることでその音色は何通りにも変化します。
しかしながら多くの方々はメロディーと歌声ばかりに耳が向き、「作曲された意図」を考えていません。
私はそんな方々の代わりに楽曲の解釈・考察をして、新たな音楽の楽しみ方を提供したいと考えています。
「楽曲考察」の文化を一緒に築き上げて行きたいです。

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流れた涙が星になって

星になってから闇に消えてった

震えていたのは僕の方だよ

優しいふりして肩に手をかけた

天津風に今 身を預けて

覚えのない未来

 

綺麗なだけの蝶々を追って

迷い込んだ人間の森

月並みな夢にほだされて

傷つくことを忘れた僕は

名もなき外国の鳥

答えのない世界

折に触れ

夕暮れにあの小さな浮浪雲

どことなく僕らに似ているよ

何処へ

 

綺麗なだけの蝶々を追って

迷い込んだ人間の森

悲しみの雨はメゾフォルテ 

途絶えた点と点をたどって

異なる旅立ちの時

答えのない世界

答えのない世界

折に触れ

折に触れ

森山直太朗さんの『人間の森』とてもいい曲ですよね!

この楽曲は、2018年3月21日から同年6月6日まで毎週水曜、22:00~22:50に放送していたフジテレビONE/TWO/NEXTとJ:COM共同制作の連続ドラマ『記憶』(主演:中井貴一)の主題歌であり、森山直太朗と楽曲共作者の御徒町凧がストーリーを聞いて書き下ろしたそうです。

音楽ニュースメディア『音楽ナタリー』の記事によると、

直太朗はこの楽曲について「途中からこの曲にドラマが撮り下ろされたかのような、そんな感覚になるほど違和感なく作れました。ストーリーとあいまって無限の可能性を感じています」とコメントしている。

引用:https://natalie.mu/music/news/271646

とのこと。

同じく『POPSCENE』記事中にはMVに関して、

都会と森、鏡の中と外、不確かな過去や未来・・・記憶やイメージの断片が交錯する夢の中の世界のようなどこか不思議な映像が、一言では説明し得ない感情を喚起する、見れば見るほど引き込まれるMV作品となった。

引用:http://popscene.jp/foundit/040187.html

という記載がありました。

 

今回はそんな森山直太朗さんの『人間の森』を私なりに考察していきます! 

森山直太朗『人間の森』の意味・テーマ

「人間」の意味

1 ひと。人類。「人間の歴史」

2 人柄。また、人格。人物。「人間がいい」「人間ができている」

3 人の住む世界。人間界。世の中。じんかん。

引用:人間(にんげん)の意味 - goo国語辞書

 「森」の意味

  1. 1 もり。

  2. 2 物が多く並ぶ。

  3. 3 静まりかえるさま。 

  4. 引用:森(しん)[漢字項目]の意味 - goo国語辞書

今回、森山直太朗さんの『人間の森』を考察するにあたって、ポイントとなるのは「言葉にならない感情」といったところでしょうか。

何度もこの楽曲を聴いて、この歌詞を読んで感じたことは単語やひとまとまりのフレーズを解釈することよりも、全体から浮かび上がる情景、感情にこそ真髄があると感じました。

 

特に、言葉で分析することの難しさを感じる『人間の森』ですが、可能な限り「言語」を使っての解釈を試みます。

森山直太朗『人間の森』歌詞の意味

現実と優しさと切なさ

流れた涙が星になって

星になってから闇に消えてった

震えていたのは僕の方だよ

優しいふりして肩に手をかけた

導入部分ですね。

ここで私の頭に浮かぶのは、夜の芝生がある丘で空を眺めている情景です。

後半に“優しいふりして肩に手をかけた”とありますから、二人いると思いたいですが、こういった全体のイメージとして伝える楽曲の場合は、実際に二人いようがいまいが、どうでもいい部分であることが多いです。

 

いろんな解釈ができますが、例えば「星になる」という表現は、誰かが死んでしまった時の表現として文学や音楽などでよく使われますね。

もし、そのように捉えた場合は“優しいふりして肩に手をかけた”相手というのは、実際そこにいる誰かではなく、死んでしまった人に対して想いを馳せ、心の中で語りかけているというふうに捉えることもできます。

 

思い浮かべる景色は人それぞれですが、共通して読み取れるのは、「やるせない現実を受け容れようとしている瞬間とその切なさ」といったことではないかと、私は解釈します。大きな夜空からしたら人間はちっぽけなものです。

 

流れに身を委ねて・・・

天津風に今 身を預けて

覚えのない未来

思い描いていた未来とは少し違ったのかもしれません。

誰もが一度は、そんなふうに思ったことがあるのではないでしょうか??

 

生きているといろんな壁にぶち当たりますよね。

こんなに頑張っているのにどうして報われないのだろう、どうして自分ばっかりこんなひどい目に遭うのだろう、そんな状況に陥ったときはただ流れに身を任せることも大切なことかもしれませんね。

答えのない世界

綺麗なだけの蝶々を追って

迷い込んだ人間の森

月並みな夢にほだされて

傷つくことを忘れた僕は

名もなき外国の鳥

答えのない世界

折に触れ

夢や希望を持つと、はじめはキラキラした部分にしか目がいかないかもしれません。

でも人間の社会というものはたくさんの試練や困難が待ち構えていますよね。

そんな中でも“月並みな夢にほだされて”生きていると、傷つくことも忘れるほどに強くなるのです。

答えのない世界で“名もなき外国の鳥”のように自分の存在が何なのかわからないままでも些細な希望を生き甲斐にしていくのです。

 

浮浪雲=僕ら人間

夕暮れにあの小さな浮浪雲

どことなく僕らに似ているよ

何処へ 

夕暮れの浮浪雲と自分たち人間を重ねて見ている様子がうかがえます。

この先どうなるかは誰にもわかりません。

どんなに素晴らしい計画を立てたところで、何が起こるかはわからないですよね。

これから先、自分はどこへ向かっていくんだろう、そんなふうに思ったことがある方も多いのではないでしょうか??

 

感情のトリガー

綺麗なだけの蝶々を追って

迷い込んだ人間の森

悲しみの雨はメゾフォルテ 

途絶えた点と点をたどって

異なる旅立ちの時

答えのない世界

答えのない世界

折に触れ

折に触れ

“メゾフォルテ”は音楽用語で「やや強く」という意味。

 この楽曲はピアノが非常に印象的ですね。その辺りともマッチしています。

“異なる旅立ちの時”という歌詞も様々な捉え方ができるかと思います。

楽曲自体が聴いている人に寄り添うような優しさを持っているので、こういったワンフレーズワンフレーズがそれぞれの状況と重なって、共感しやすくなっています。

旅立ちといえば「新しい門出」であるかもしれないし「誰かとの別れ」かもしれないし、「再出発」といったことを意味している可能性もあります。もうそれは何だっていいんですね。その人の心に触れて、感情を引き起こすトリガーとなっています。

 

歌には「ひとりじゃない」という汎用的な歌詞がありますが、それを曲全体で聴いている人に浴びせているのがこの森山直太朗さんの『人間の森』なのではないでしょうか?

 

最後に

おそらくストーリーを聞いて、抱いた感情からDNAを抜き取って派生させたような楽曲なのかなと感じます。あくまでもイメージの話ですが。

歌をドラマに寄せていくのではなく、芯となっている「感情」だけを大切にして作り上げた楽曲なのではないかと推測しました。

 

表面の言葉やフレーズなどは必ずしも直結しなくても、芯となる感情が同じである方がリンクするのかなぁと『人間の森』を考察して感じました。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!