砂糖塩味の「楽曲考察・解釈記」

楽曲の歌詞やMVから意味の解釈・考察をしていきます

40mP『からくりピエロ』歌詞の意味・解釈と考察

フォロワー5000人ありがとうございます!!
作者の意図や訴えを知ること、考えることでその音色は何通りにも変化します。
しかしながら多くの方々はメロディーと歌声ばかりに耳が向き、「作曲された意図」を考えていません。
私はそんな方々の代わりに楽曲の解釈・考察をして、新たな音楽の楽しみ方を提供したいと考えています。
「楽曲考察」の文化を一緒に築き上げて行きたいです。

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待ち合わせは2時間前で
此処に独り それが答えでしょ

 

街ゆく人 流れる雲
僕のことを嘲笑ってた

 

それは簡単で とても困難で
認めることで前に進めるのに
信じられなくて 信じたくなくて
君の中できっと僕は道化師なんでしょ

 

回って 回って 回り疲れて
息が 息が切れたの
そう これが悲しい僕の末路だ
君に辿り着けないままで

 

僕を乗せて地球は回る
何も知らない顔して回る

 

1秒だけ呼吸を止めて
何も言えず立ちすくむ僕

 

それは偶然で そして運命で
知らないほうが良いと知ってたのに
触れてしまったの 君の温もりに
その笑顔で その仕草で
僕が壊れてしまうから

 

回って 回って 回り疲れて
息が 息が 息が止まるの

 

変わって 変わって 変わってゆくのが
怖い 怖いだけなの
もうやめた ここで君を待つのは
僕が壊れてしまうだけだ

 

回って 回って 回り疲れて
息が 息が止まるの
そう 僕は君が望むピエロだ
君が思うままに 操ってよ

40mPさんの『からくりピエロ』とてもいい曲ですよね!
しかし歌詞の意味まで読み解いてる人は少ないと思います。
そこで今回も私、砂糖塩味が『からくりピエロ』の歌詞の意味を解釈してみたいと思います!

 

タイトル『からくりピエロ』の意味

”からくりピエロ”とは、相手の思うままに操られる主人公を意味します。

からくりとは「糸の仕掛けで操ること。またはそういう仕掛け」という意味です。からくり人形といいますね。

 

ピエロは主人公自身のことです。

 

『からくりピエロ』のテーマ

からくりピエロは恋人である”あの人”を待ち続ける人の心情を歌ったものです。

主人公は”あの人”の愛人。本命の相手ではありません。
「自分は遊び相手だ」と気付きつつも、認めたくない。

本命になりたいと思いつづける主人公の、徐々に傷ついていく心境が描かれます。


40mP『からくりピエロ』歌詞の意味

待ち合わせは2時間前で
此処に独り それが答えでしょ

主人公の恋はあまり上手くいっていません。

デートの約束なのに、2時間たっても待ち合わせ場所に来ない。
2時間経っても君は現れず、待ち合わせ場所には私一人きり。


好きな人との約束なら早すぎるくらいの時間に着いてもおかしくありませんよね。ところが主人公は2時間もまちぼうけ。

この状況が「自分は本気の相手ではない」という何よりの証拠じゃないか。

そう感じています。

 

街ゆく人 流れる雲
僕のことを嘲笑ってた

 通り過ぎる人も流れる雲も、自分をあざ笑っている。
うつむきながらそんなことを思っています。

ここに出てくる”待ち合わせ”は曲の後半でも出てきます。
後で解説しますが、後半では『待つ』の意味が異なります。

 

「本命じゃない」と認めたくない

それは簡単で とても困難で
認めることで前に進めるのに
信じられなくて 信じたくなくて
君の中できっと僕は道化師なんでしょ


「僕は君の本命じゃない」
そう認めるだけで前に進める。でも信じたくないし、認めたくない。

君には「ただの遊び相手が本命になろうとしている」ように見えているんだろう。

 

主人公は真実を認められずにもがいている自分を、道化師(ピエロ)みたいだと自嘲しています。

 

どんなに頑張っても「本命」にはなれない

回って 回って 回り疲れて
息が 息が切れたの
そう これが悲しい僕の末路だ
君に辿り着けないままで


自分は本命ではないと認めたくなかった主人公。
本命になるために頑張りましたが、ある時ついに心が折れてしまいます。

どんなに頑張っても、自分はただの遊び相手。
君の隣には辿りつけないまま、この恋はいつか終わるんだろう。

認めたくなかった現実に打ちひしがれています。

 回り続ける残酷な地球

僕を乗せて地球は回る
何も知らない顔して回る

どんな悲劇が起きても、世界は回り続けます。
「明けない夜はない」と前向きに言われますが、必ずしも良いことではありません。

主人公にとっては、苦しみ、悲しみに気付かないかのように回り続ける世界がとても残酷に思えます。

 

 目撃してしまった主人公

1秒だけ呼吸を止めて
何も言えず立ちすくむ僕

 

見てみぬ振りをしてきた主人公は、ついに目撃します。
あの人が知らない誰かと歩いている姿を。

こんな状況を目にして、問い詰めるほど主人公は気丈ではありません。
何も言えず立ちすくむしか出来ませんでした。

 

それは偶然で そして運命で
知らないほうが良いと知ってたのに
触れてしまったの 君の温もりに
その笑顔で その仕草で
僕が壊れてしまうから


偶然目にした光景だけど、いつか目撃する事が運命付けられていたのかもしれない。
「自分はただの遊び」とは気付いていたけど、知らないほうが良いと目をそらしていた。


現実で十分に起こりえる出来事です。
恋愛の負の一面ですね。


こうした恋愛を見ると、周りの人は
「なぜ別れないのか?」
といいがちです。


しかしそれは他人事だからいえるセリフ。
主人公にしてみれば「なぜ別れられると思うのか?」という話です。

 

主人公は優しさ、笑顔、その仕草、ぬくもりに触れてしまっています。
それが遊びだと気付いても離れる事が出来ません。

 

主人公とあの人の『待っている場所』の違い

回って 回って 回り疲れて
息が 息が 息が止まるの

 

変わって 変わって 変わってゆくのが
怖い 怖いだけなの
もうやめた ここで君を待つのは
僕が壊れてしまうだけだ


主人公は今までピエロのようにもがき続けていました。
今の関係を壊すのが怖かったからです。


注目すべきは「ここで君を待つ」です。

歌詞のはじめにあった”待ち合わせ”とありましたが、この部分は意味が違います。


始めはデートの待ち合わせでした。

この部分は「あの人にとって自分は遊びじゃない、本命なんだ」と期待することをやめるという意味です

 

主人公にとってあの人は”恋人”。
あの人にとって主人公は”遊び”。

相手に対する考え方(お互いの立ち位置)が違います。
デートだけでなく、精神的な意味でも待ち合わせ場所に現れません。

 

回って 回って 回り疲れて
息が 息が止まるの
そう 僕は君が望むピエロだ
君が思うままに 操ってよ

 主人公はもう待つのをやめることにしました
しかし前述したように、別れようと想って別れられるほど簡単ではありません。

 

主人公がやめたのは”自分は本命だ”と期待すること。

つまり、


「自分はただの遊び相手。
あの人が望むように動くだけのピエロ。
好きな時に呼び出していいし、いらなくなったら放り出してくれてもいい。
君の思うままに操ってよ」

 

……と、都合の良い遊び相手になろうと決意したのです。


もちろん前向きな決断ではありません。
しかし別れる事も、浮気だと問い詰める事も出来ない。
今の関係が壊れるのが怖いから。

 

もがき続けた結果、”遊び相手”という現状維持を選ぶ。それを選ぶことしか出来ない。悲しい決断です。

 

最後に

以上、『からくりピエロ』の解釈でした。

失恋ソングとはまた違う、独特な切なさが好きです。

 

こういった切ない曲は、失恋した時に聴くとショックが和らぐそうです。
無理に明るい曲を聞くより、思いっきり凹んだ方が早く回復するのだとか。

失恋した時にオススメ……というとオカシイ気もしますが(笑)